「コンサルタントになるための方法が知りたい」
「コンサルタントに必要な資格や能力はある?」
コンサルタントに興味を持った人の中には、上記のような疑問を持つ人もいると思います。結論から言いますと、コンサルタントに必要な資格はなく、求められるのは理論的思考力や経験から培った専門的な知識となります。
そのためコンサル未経験でも、コンサルティングファームへの転職は可能です。
しかしどうやってコンサルタントになるのか、そもそも仕事内容や年収はいくらか?など疑問や不安はいくらでも出てくるでしょう。
そこで今回は、コンサルタントとはどのような職種なのか、年収、必要なスキルなどを詳しく解説していきます。
また記事の後半では、実際にコンサルタントを目指すにあたって多く聞かれる疑問にもお答えしていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
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コンサルタントの仕事内容とは
コンサルタントは、企業や事業者などの第三者にコンサルティングを行う人を指します。
ではコンサルティングとは具体的に何なのでしょうか?辞書でコンサルティングの意味を調べたところ、以下のように定義されていました。
専門家の立場から相談にのったり指導したりすること。また、企画・立案を手伝うこと。
引用先:デジタル大辞泉
例えば、ある製品やサービスを開発し、自社の事業として展開しようと考えます。そうなると、世の中でその製品やサービスがどのくらいニーズがあるのか把握しておかなければなりません。
製品開発を開始するにあたっては、事前に世の中のニーズや需要を把握するためにマーケティングが必要となります。
しかし、必ずしも全ての企業がマーケティングのノウハウを持ち合わせているとは限りません。
そこで企業はマーケティングに特化したコンサルタントに相談し、マーケティングを代行してもらったり、ノウハウを共有してもらったりするのです。
ここでは例としてマーケティングを挙げましたが、コンサルタントの対応分野は多岐に渡ります。
いずれにしても、クライアント企業が持ち合わせていないノウハウや知見を活かして、専門家の立場からアドバイスを行うのが、コンサルタントの仕事内容となります。
コンサルタントの種類
コンサルタントには、マーケティングをはじめとしたさまざまな対応分野があります。
ここでは、専門分野に特化したコンサルタントを6種類ご紹介します。
経営コンサルタント
経営コンサルタントとは、企業経営に関する悩みや戦略に対してアドバイスを提供するコンサルタントです。
非効率な手法で経営を続けている企業や、立ち上がったばかりの企業に対し、第三者の立場から企業経営のあらゆるノウハウを提供していきます。
経営コンサルタントは、まずクライアント企業の経営状態を分析し、抱えている問題や課題を浮き彫りにします。そして見えてきた問題や課題に対する解決策を提案し、実現までサポートしていくのです。
企業が抱えている悩みは、経営戦略や財務、IT、人事などあらゆる分野へと広範囲にわたります。本来であれば、それぞれの専門分野に特化したコンサルタントに依頼するのがベストですが、複数のコンサルタントへ依頼する余裕がない企業も少なくありません。
そのような場合、経営コンサルタントはあらゆる面で経営者をサポートできるオールマイティーな相談者として頼りにされる存在なのです。
>>経営コンサルタントになるには|年収と仕事内容や必要なスキルをわかりやすく解説
戦略コンサルタント
戦略コンサルタントとは、企業の経営層に対して経営戦略のアドバイスを行うコンサルタントです。
悪化した業績を立て直したい、またはさらなる成長を目指したいと考える企業に、具体的な戦略を考案しアドバイスをしていきます。
企業が抱える課題を解決するためには、まずはクライアントへインタビューを行い、仮説を立て、最適な提案を検討していかなくてはなりません。
そのため戦略コンサルタントは、「仮説・検証・提案」のプロセスをクライアントと議論しながら何度も繰り返します。このプロセスを効率的に進めるに当たっては、理論的思考力はもちろん、情報収集能力、分析能力などの高度な思考スキルが必要となります。
さらにクライアント企業の経営戦略の方針について、提案書として美しくまとめる資料作成能力も求められます。
このように戦略コンサルタントは、企業の根幹となる経営方針をクライアントと共に決めていくのが、主な仕事内容となります。
ITコンサルタント
ITコンサルタントは、クライアント企業が抱える経営課題をITツールを活用して解決するコンサルタントです。
企業の経営者やIT部門の統括責任者から、業務範囲や経営戦略、導入済みのシステム、業務フローなどをヒアリングします。
ヒアリングした内容を整理・分析し、IT分野における企業の課題を洗い出します。そして解決に役立つ提案、提案内容の実行までサポートすることが主なミッションとなります。
そのためITツールを導入したら終わりではなく、課題解決を見据えたプロジェクトチームの作成から統括管理までを行います。
プロジェクトで管理する内容は多岐にわたり、全体の進捗管理やクオリティの管理など、システム導入以外にも細々とした業務が多いことが特徴です。
一見、SEとITコンサルタントは業務内容が似ているように思われますが、ITコンサルタントは企業の経営課題の解決が目的のため、SEよりも上流工程に位置します。
SEはクライアントの要望に沿ってシステムを開発するのが主な業務のため、必然的にITコンサルタントからの指示を受ける立場となるからです。
またSEの中には、技術力やヒアリング力などのスキルを伸ばして、ITコンサルタントへとキャリアアップする人も多く見られます。
>>ITコンサルタントになるには何が必要なのか|業界・職種別に必要な能力や仕事の進め方
シンクタンク系コンサルタント
シンクタンク系コンサルタントは、主に経済動向調査や自社のデータベースなどの結果から、経営に関する課題や問題を解決に導くコンサルタントです。
主なクライアントは、政府や地方自治体などの公的機関となっており、情報収集や調査、収集したデータの分析から、分析結果を元にしたコンサルティングを行っています。
もともとシンクタンク系のコンサル会社は、日本の証券会社や銀行を母体とした組織なので、グループ全体で高度な知識を保有しています。
またグループ内の企業チャネルを駆使して営業活動を行っているため、安定的な案件受注が可能です。
そのため社風も日系企業に近い雰囲気で、他の外資系ファームと比較して腰を据えてコンサルティングに取り組める環境が整っています。
人事・労務系コンサルタント
人事・労務制度の構築や改善を通じて、経営課題の解決に取り組むのが人事・労務系コンサルタントです。
人材は企業や組織にとって重要な存在であり、働く社員がいなければ企業は成り立ちません。
しかし人事や労務制度に問題があると、社員の勤労意欲は低下し、人材流動の原因となってしまいます。
また会社を立ち上げたばかりの頃は、事業拡大が最優先となり、人事や労務に関する制度の構築は後回しになりがちです。
事業拡大は重要事項ではありますが、初期の体制のままにしておくと、従業員と経営者の間でトラブルが発生する可能性もあります。
そこで人事・労務系コンサルタントは、経営者に代わって人事制度の整備や福利厚生の充実、人材開発といった課題を解決していきます。
そして安定的に働ける環境を整えていくことで、企業の発展に貢献していくのです。
>>人材コンサルタントになるには|年収や仕事内容と向いている人の特徴を解説
金融系・財務系コンサルタント
金融コンサル・財務コンサルとは、企業における財務面からの問題を洗い出し、改善へと導くコンサルタントです。
主なコンサルティング内容は、資金調達や投資戦略立案、M&A、業務プロセス改善で、会計知識はもちろん法務上の専門知識も必要となります。
企業会計に関する知識が求められるため、会計士や税理士といった専門的な資格を活かして活躍するコンサルタントも存在します。
>>会計コンサルタントになるには|年収や激務度とおすすめの資格を解説
また節税につながる方法をアドバイスできる立場から、経営者からも頼られやすく、自身も深く経営に関わっていけることが財務コンサルタントのやりがいと言えるでしょう。
コンサルタントの需要と将来性
今後のキャリアプランのゴールとしてコンサルタントを考えている場合、「そもそも将来性はあるのか?」といった疑問や不安を抱く人も多いと思います。
しかし結論からいえば、コンサルタントのニーズは年々上昇しており、将来性は十分に高い状況となっています。
IDCの国内ビジネスコンサルティングサービス市場の予測調査によると、2026年まで年8.8%で成長していくというデータが出ています。
引用先:IDC
かつての日本は、家電製品や自動車などの製造業を主力として経済発展を遂げてきました。
「三種の神器」をはじめとして様々な製品のニーズが高まり、ものを作れば売れる時代と言われてきました。
しかしかつてのような大量生産・大量消費から、トレンドは多品種・少量生産へと移り代わっており、生産すれば売れる時代は終わりつつあります。
継続的に事業を成長させていくためには、これまで以上にきめ細かい市場調査やマーケティング、そして時代に対応した経営方針の転換が求められるでしょう。
このような背景もあり、企業経営において過去の成功事例が通用するとは限らず、経営者の判断が必ずしも正しいとはいえない状況も出てくるようになってきたのです。
そのため第三者の立場から専門的な意見を提案してくるコンサルタントの役割は、さらに重要になっていくと考えられます。
コンサルタントの年収
コンサルタントを目指すうえで、多くの方が気になるのが年収ではないでしょうか。
大手転職サイトや求人サイトでは、実際の求人情報から職種別の平均年収を調査し統計結果として公表しています。
調査企業によっても平均年収の差は多少あるものの、ほとんどがコンサルタントの平均年収は上位にランクインしています。
特に外資系コンサルティングファームの平均年収を見てみると、1,000万円超えは当たり前で2,000万円台に近い年収の企業も存在します。
しかしコンサルタントは専門職とはいえ、なぜトップクラスの年収を得られるのでしょうか。
経営に大きなインパクトを与えるため
コンサルタントが高年収な理由のひとつめは、クライアントが企業の経営層であることが多いからです。
経営層に対して直接的にアドバイスや相談に乗るということは、コンサルタントの意見が、経営に対する意思決定にも直結する事実を意味します。
そのためコンサルタントは、経営者が納得するような事実を集め、最適な提案を導き出さなければなりません。
経営方針を左右する立場上、高いプレッシャーもかかり、ハードワークも辞さない覚悟が必要です。このような業務負荷の高さゆえ、コンサルタントは、高い報酬が得られる職業として認識されているのです。
専門的な知見や経験が求められるため
二つ目の要因は、コンサルタントとして活躍するためには、専門的な知識と多様な経験が求められるからです。
たとえば、ITエンジニアからITコンサルタントへとキャリアアップするには、段階的にステップアップする必要があります。
ITエンジニアからプロジェクトリーダー、プロジェクトマネージャーへと進み、最終的にITコンサルタントとしての道へ進みます。
ポストコンサルとして他のコンサルティングファームへと転職する場合も、前職までの待遇や雇用条件が考慮されるため、年収は上がっていきます。
また未経験からコンサルティングファームへ転職する際も、前職の待遇が考慮されるので、必然的に平均年収は高くなる傾向があるのです。
未経験からでもコンサルタントになれるのか?
結論から申し上げると、未経験からでもコンサルタントになれます。
コンサルティングファームの採用は新卒採用だけでなく、中途採用にも力を入れています。
特に大手ファームでは、年間を通じて質の高い人材を探し続けています。多くの現役コンサルタントが、業界未経験からコンサルティング業界に多数転職しています。
では、未経験からコンサルタントになれる人は、どのような特徴があるのでしょうか。
>>未経験からコンサル転職はきつい?対策や転職しやすい年代についても解説
コンサルタントに向いている人の特徴
コンサルタントに向いている人の特徴は、論理的思考力が高いなどさまざまな要素があります。
ここでは、コンサルタントに向いている人の特徴を2種類ご紹介します。
多様な視点を持ち、柔軟な考え方ができる人
コンサルタントは様々な角度からの考え方が求められます。
経営の課題は複雑であり、その解決策も一つの答えだけが存在するわけではありません。したがって、異なる角度から問題を捉える多様な視点を持つことが重要です。
例えば、企業の業績が低迷している場合、財務の側面だけを見て施策を打つのではなく、人材や組織、業務プロセスなど、さまざまな要因を総合的に分析する必要があります。
また、情報を収集する際にも、特定の分野だけに固執せず、幅広い情報源からの入手を心掛けることで、より緻密な分析が可能となります。
また、柔軟な思考も求められます。
企業の状況や外部環境が絶えず変化すし、昨日までの最善策が、今日では適切でない場合も少なくありません。
そのため、固定概念にとらわれず、常に変動する状況に合わせて考え方を変えることが求められます。
常に学び、成長を楽しむ人
コンサルタントに向いている人は、常に学び、成長を楽しむことが挙げられます。
企業のさまざまな課題を解決するための最前線とも言える場所です。
そこで要求されるのは、単に既存の知識を活用するだけではなく、常に新しい情報や知識を取り入れる好奇心旺盛な人物です。
企業は常に変化と成長を求めています。そのニーズに対応するためには、コンサルタント自身も日々の変化や新しい情報を追い求める必要があります。
それには、社会の動向や業界の最新トレンド、さらには新しい手法や技術に関する知識を吸収することが欠かせません。
ただ受け身になって待つのではなく、能動的に取り組み、成長を楽しむ人がコンサルタントとして活躍していきます。
また、勉強好きであるだけでなく、人とのコミュニケーションを通じて学びを深める姿勢も大切です。
これらの特質を持つ人は、クライアント企業の課題解決という大きなミッションに対して、適切な方法で取り組むことができるでしょう。
コンサルタントに向いていない人の特徴
残念ながら、コンサルティングに向いていない特徴もあります。
コンサルタントは、クライアントのニーズを第一に考える思考が求められます。
自己中心的な考え方を持っていると、クライアントの要望や課題を十分に理解し、適切な解決策を提案するのが難しくなります。
コンサルティング業界では「クライアント・ファースト」という価値観が根付いており、その精神を持たない人は適していないかもしれません。
さらに、問題を特定し、その解決策を提案する過程での論理的な思考能力も欠かせません。そのため、論理的に考えることが難しい人は、戦略を構築するのが困難となります。
また、コンサルタントの仕事は日々変化し、多岐にわたるため、向上心を持ち続けることが重要です。
常に新しい情報や技術、知識を吸収し続ける姿勢がないと、新しい業界や課題への適応が難しくなるでしょう。
未経験からコンサルタントになるためのおすすめ転職エージェント
未経験からコンサルタントとしてのキャリアをスタートさせる場合は、以下の2つのケースに分かれます。
- コンサルティングファームに新卒入社する
- コンサルティングファームへと転職する
新卒でコンサルティングファームへ入社するルートについては、のちほどご紹介します。ここでは、コンサル未経験の社会人がコンサルティングファームへ転職する方法について解説していきます。
結論から申し上げると、すでに社会人として実務経験を積み重ねてきた人がコンサルタントになるには、転職エージェントを活用するのが一番スムーズでしょう。
コンサルタントに特化した転職エージェントを活用すれば、キャリアプランの相談から書類選考、面接対策まできめ細やかなサポートを受けられます。
今回は、コンサルタント転職に高い実績を持つエージェントを3つご紹介します。
MyVision
運営会社 | 株式会社MyVison |
公式サイト | https://my-vision.co.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2024年10月24日現在) |
主な求人職種 | 各種コンサルティングファーム |
MyVisionは、コンサル転職エージェントとトップ戦略ファームの出身者が提供するコンサルに特化した転職支援サービスです。
累計内定者数800名以上の実績があり、他業種や未経験からのコンサル転職にも強みをもっています。
紹介企業はBig4をはじめ外資系戦略ファームから領域特化型ファームまで、国内ほぼ全てのコンサルファームの紹介が可能としています。
個々の経歴やキャリア志向に応じて最適な転職戦略を提示してくれ、選考対策についてもレジュメ添削や過去の面接内容を分析した「独自の面接対策資料」、本番想定の模擬面接によるフェルミ推定・面接対策など徹底したサポートが受けられます。
これらの実績からJapan Business Research転職エージェント部門では6項目も高評価を得ています。
リクルートダイレクトスカウト
運営会社 | 株式会社リクルート |
公式サイト | https://directscout.recruit.co.jp/ |
公開求人数 | 391,161件(2024年10月24日現在) |
主な求人職種 | 全職種 |
リクルートダイレクトスカウトは、登録すると求人に関するスカウトが受けられる転職サービスです。
自身の職務経歴書や履歴書を見た企業やヘッドハンターからスカウトがくるため、自分では思いつかない求人と出会える可能性があります。
ヘッドハンターが独自に保有している求人の中には、思わぬハイクラス求人がある可能性もあり、もちろんコンサルタント求人も非常に多く保有しています。
そのため自分の知っている範囲や経験にとらわれず、プロの視点で転職の幅を広げていきたい方にはおすすめのサービスです。
コトラ
運営会社 | 株式会社コトラ |
公式サイト | https://www.kotora.jp/ |
公開案件数 | 27,321件(2024年10月24日現在) |
職種 | 金融・コンサル・経営幹部・IT/WEB・製造業 |
コトラは、金融・IT・コンサルタントの転職に特化したエージェントです。
現在の公開求人数は20,565件で、そのうちコンサルティング会社の転職求人は4,420件となっていました。(2023年2月現在)
求人の内容も、M&Aや不動産など専門性の高い内容となっており、年収800万円以上の求人が多く集まっています。
ご覧のとおりコトラは、ハイクラス特化のエージェントではありますが、サポート年代は20代〜50代と幅広く、年齢を気にせず利用できる点が特徴です。
転職支援だけでなく、転職後のサポートも充実しており、内定獲得後は自身の価値観を知るための独自診断を受けられます。
独自診断の結果をもとに、担当エージェントと仕事の価値観や職場の人間との関わり方の傾向をつかめます。そのため自身の傾向を活かして、新しい職場でスムーズに活躍していきたい人におすすめです。
コンサルティングファームの就職に強い大学・学部は?
新卒からコンサルティングファームへの就職を目指す際、ある程度の学歴フィルターは存在します。
特にマッキンゼーやBCGなどの外資系ファームの場合は、東大・京大レベルのトップクラスの大学を卒業しないと、書類選考すら通過しない状況です。
学歴だけでは能力が測れないことは事実ですが、戦略系コンサルティングファームは人気が高く、選考倍率も100倍以上と跳ね上がるため、学歴をひとつの判断基準としています。
某ファームの人事曰く、
— シンイチ@SAPコンサル (@sapconsult_bob) September 20, 2022
コンサル経験者
基本全通。書類選考の段階ではほぼ内容は見ない
コンサル未経験者
学歴、職歴の要件を満たしているかに加えて、職務経歴書のクオリティーで地頭チェック
当たり前の話ではあるがコンサル未経験者は職務経歴書も気合いを入れて作るべき。
また大学名だけでなく、医学部といった偏差値の高い学部出身であれば、採用対象になります。
一方で総合系コンサルティングファームは、MARCH出身の人も多く、選考のハードルはわずかばかりに下がります。
特にアクセンチュアは採用数を増やしている事情があり、外資系ファームほど厳しい学歴フィルターを設けていないのが現状です。
引用先:ダイヤモンドオンライン
https://twitter.com/tantantrade/status/1005306213909663749?s=20&t=NUU6gnYL562nzZOu8MG4YAさらにIT系のコンサルティングファームになると、学歴よりも経験が重視されるため、大学を卒業していなくても採用されるケースがあります。
このように戦略系ファームは採用のハードルが高く、総合系、IT系、独立系になってくると学歴以外に経験で判断されるケースもあるため、受けるファームによって難易度は変わってきます。
コンサルタントのキャリアアップ
コンサルタントは、ファームに属しているか、独立系コンサルタントかどうかでキャリアアップの内容が変わってきます。
コンサルティングファームの場合
ファームによって、特に外資系では経験年数や実績によって職位をつけるケースがあります。
一般的には下記のような名称で、職位を分けるケースが多いようです。
名称 | 立場 |
---|---|
アナリスト | 新入社員・中途採用初期 |
コンサルタント | 入社3年目程度 |
マネージャー | プロジェクトリーダー |
パートナー | 共同経営者・出資者など |
入社一年目はアナリストと呼ばれ、プロジェクトにおいてリサーチや分析などの作業を担当します。
入社3年目になり経験がついてくると、本格的なコンサルタント業務へ入ります。主にチームの資料作成や分析作業において責任ある立場につき、後輩への指導も行います。
さらに実力が認められると、プロジェクトリーダーとしてチームを管理する立場につきます。マネージャーの段階になると、予算管理や業務遂行スケジュールの調整などを行う中心的な立場となります。
最終的にはファームの代表として、パートナーあるいはプリンシンバルと呼ばれる立場につきます。プロジェクトの最終責任者としての責任を負うほか、会社経営にも取り組んでいく立場となります。
独立コンサルタントの場合
コンサルティングファームでスキルや経験を積んだ後に独立したコンサルタントの場合は、実践的な場数を踏み、実務をこなすことがキャリアアップにつながります。
扱う案件やテーマはある程度自分で選べるので、得意分野や興味のある分野に絞って仕事を進めていけるのが強みと言えるでしょう。
自らの経験を活かして、フリーのコンサルタント同士でチームを作ったり、共同で会社を起こしたりすることも可能です。
また独立後の実績を評価されて、会社のCOO・CTO・CIOなど、役職でのキャリアアップ転職を果たす人もいます。
コンサルタントになるために必要なスキル・経験
医師や弁護士のように国家資格が必須となる専門職とは異なり、コンサルタントになるために必須の資格はありません。
そのため特別な資格がなくてもスキルや実務経験さえあれば、コンサルタントとして活躍できます。
ここでは、コンサルタントに求められるスキルや経験を解説していきます。
コミュニケーション能力
コンサルティング業務の基本は、クライアントである経営者から問題や課題をヒアリングすることから始まります。
コンサルタントに依頼する企業のなかには、自社の抱える問題や課題を具体的に認識できていないケースも少なくありません。
たとえば「売上が伸びずに困っている」といった悩みを相談された場合、質問を深堀りしながら何が根本的な原因なのかを探っていくことが求められるでしょう。
またクライアントの言葉に耳を傾け、傾聴の姿勢を見せることで本音を引き出しやすくなります。
論理的思考力
クライアントの抱える課題を認識できたら、それをどのように解決するかを検討していかなればなりません。
課題の本質を分析し、それに対する有効な解決策を導き出すためには、ものごとの筋道を立てて体系的に考える論理的思考力が不可欠です。
論理的思考力が備わっていないと、クライアントへ説明する際に論理の飛躍が発生し説得力が低下してしまいます。
クライアントからの信頼を得られるプランを練るためにも、論理的思考力はコンサルタントにとって不可欠なスキルといえるでしょう。
プレゼンテーション能力
問題や課題を解決するプランを考案したら、それをクライアントに対して提案する段階に入ります。
このときに不可欠となるのがプレゼンテーション能力です。
多くの場合、クライアントである経営者は忙しい時間の合間を縫ってコンサルタントとの打ち合わせに参加するため、プレゼンテーションに割く時間は限られています。
10分、15分といった時間で内容を正確に伝えるためには、説得力をもたせる話し方や間のもたせ方、表情などを工夫しなければなりません。
>>【外資戦コンの提案手法】なぜ、コンサルのプレゼンは凄いのか?
コンサルタント転職で有利になる資格
コンサルタントになるために必須となる資格は存在しないと紹介しましたが、実際にはさまざまな専門資格を取得し、活躍しているコンサルタントも数多く存在します。
どのような資格を持っているコンサルタントが多いのか、代表的な資格を3つ紹介します。
MBA
MBAとは「Master of Business Administration」の略称で、経営学修士ともよばれます。
厳密にいえば資格ではなく「学位」にあたるもので、経営学専攻の大学院を修了すると与えられます。
国家資格のように特定の試験が存在するわけではないため、MBAの取得が可能な大学院やスクールに通う必要があります。
注意点としては、MBAを取得しているからといって必ずしも優秀なコンサルタントであることの証明にはならない点です。
しかし専門課程を修了している証として、クライアントに対して安心感を与えられるというメリットはあります。
>>【外資コンサルが解説】MBA・経営学で学べる事と取得メリット
中小企業診断士
中小企業診断士とは、企業の経営戦略の構築を支援したり、経営状況に関するさまざまなアドバイスを提供したりするための専門資格です。
中小企業診断士の業務内容は、中小企業支援法で「経営の診断および経営に関する助言」と定義されています。そのためまさにコンサルタントの業務と直結する資格といえるでしょう。
中小企業診断士の試験は、非常に難関で合格率はわずか5%前後となっています。試験構成も1次試験と2次試験で構成されており、合格するには入念な対策が必要です。
公認会計士
公認会計士は、企業における会計および監査に関する業務を行うのに役立つ国家資格です。
そのため企業の監査役として、公認会計士の資格をもった人材がアサインされることがあります。また専門的な知識を活かして、コンサルタントとして活躍するケースも少なくありません。
中小企業診断士と同様、公認会計士も難易度の高い資格として知られており、合格率は例年10%前後で推移しています。
コンサルタントになるための面接対策
コンサルタントとして転職を考えている方にとって、大きなハードルとなるのが採用面接です。
転職活動にあたっては、コンサルタント以外の業界でも共通していえるポイントではありますが、以下の3点を心がけて面接に臨むようにしましょう。
1:結論を先に話す
面接では、伝えるべき内容をわかりやすく簡潔な表現にまとめることが重要となります。
結論の前に理由や動機などを話してしまうと、何を伝えたいのか分かりにくくなってしまいます。
そのため真っ先に結論から話すことを意識すると良いでしょう。
2.慌てずにゆっくりと話す
面接で緊張していると、自然と話すペースが速くなり、滑舌が悪くなってしまう場合があります。
まずは心を落ち着けて、意識的にゆっくりと話すことを心がけると、相手にも伝わりやすくなります。
ゆっくりと話しているうちに緊張も治まっていき、話す内容もまとまっていきます。
3.ネガティブなことは話さない
転職活動では、志望動機とともに前職を退職した理由も聞かれることがあります。
「残業時間が多かった」「人間関係に悩んで」などの事情があったとしても、そのまま伝えてしまうのはNGです。
特にコンサルティング会社には、優秀でエネルギッシュな人が多く集まる傾向があるため、中途採用についても同じようなタイプが求められます。
退職理由がネガティブな内容であったとしても、そこは「キャリアアップのため」など、ポジティブな内容へと置き換えていきましょう。
ポジティブな内容への言い換えが難しい場合は、転職エージェントに相談することで、表現の仕方をアドバイスしてもらえます。
>>【コンサル面接対策まとめ】元面接官がよくある質問や逆質問の回答例を解説
コンサルタントになるための疑問
コンサルタント業界へ転職するにあたっては、さまざまな不安や疑問を抱くことも少なくありません。
よくある疑問とそれに対する回答をまとめてみました。
コンサルタントになるには学歴は必要ですか?
コンサルタントになるためには特定の資格が必須ではないのと同時に、学歴も必須ではありません。
実務経験やスキルさえあれば学歴に関係なく活躍することができます。
ただしBIG4などの超人気コンサルティングファームとなると、一定の学歴が求められます。
コンサルが高学歴に人気なのは、コンサルという仕事には内容がなくだからこそ「箔」が重視されるからですよ。東大という箔を使って外コンに入り、外コンという箔を使って蜜を吸う。別に技術力も不要だし、社会に何か貢献しているわけでもない。 https://t.co/if0CTWqVWj
— きや@SDGs東京 (@kiya__na) March 25, 2021
高卒でもコンサルタントになれますか?
大学や専門学校を卒業していなくても、実務経験を積んでコンサルタントとして活躍している方もたくさんいます。
特にITコンサルタントはスキルや経験が重視されますので、優秀な人は学歴に関係なく活躍しています。
もしMBAなどを取得したいと考えた場合は、社会人になってからビジネススクールなどに通うこともできます。
もっと人として成長したい。
— ⭕️ (@UdAMkOFH0GMD5qN) July 24, 2018
自分の好きなことに没頭したい。
日本の中小企業を更に良くしたい。
だからコンサルタントになりたい。
その熱意が届いたのか中堅コンサルタント会社から内定をいただいた。
ほとんどのコンサルタント会社が大卒以上だけど、高卒でも熱意は通じたみたい。
コンサルになりたい人が読んでおくべき本はありますか?
コンサルタントに必要なスキルを身につけるために役立つ書籍としては、以下が代表的です。
『この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本』
『この1冊ですべてわかる 経営戦略の基本』
『ロジカル・シンキング(Best Solution)』
まとめ
専門家の立場から、経営に関するさまざまなサポート・助言を行うコンサルタント。
経営コンサルタントやITコンサルタント以外にも、財務系コンサルタントやシンクタンク系コンサルタントなど、その種類は多岐にわたります。
コンサルタントになるためには学歴や資格などは必須ではありませんが、専門的なスキルや実務経験が求められることも事実です。
コンサルタント業界が初めての方は、専門の転職エージェントをうまく活用しながら転職活動を有利に進めてみてはいかがでしょうか。
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