昨今、SEからコンサルティングファームに転職したという成功談を耳にすることも多くなりましたが、SEだからといって誰でも簡単にコンサルタントになれる訳ではありません。
まずは、SEからコンサルタントになった私の経歴をお話しながら、コンサルティング業界へ転職するための具体的なノウハウと、コンサルティング業界への転職の際の面接のコツをお伝えします。
- SIerからコンサル業界への転職法
- SEとコンサルのギャップと親和性
- 経歴書の書き方と面接時のコツ
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新卒で日系SIerへ就職
私は大学卒業後、日系の中小SIerにSEとして入社しました。
元々学生時代は文系の専攻だったのですが、就職活動でいろいろと思い悩んだ結果、それまで自分に最も縁遠かったIT業界に就職というタイミングで挑戦することに決め、SEというキャリアを選択したのです。
入社後3か月程実施された手厚い研修のおかげもあり、ITの知識がゼロだった自分も、簡単なものではありましたが1人でソースコードが書けるまでに発展しました。
ちなみに、コンサルティング業界、特に外資系ファームでは日系企業のような手厚い研修を行っている企業はあまり多くありません。
私自身は約1年半でITコンサルタントに転職したのですが、IT知識がゼロでスタートした自分にとってはいきなりコンサルタントとしてIT業界に飛び込むのではなく、日系企業のSEとして手厚い新入社員研修を受けられたことは大変意味のあった経歴だと考えています。
入社した会社は主にコンシューマー向けのシステムを開発している企業で、1年目の終わり頃からは徐々に商用のプロジェクトにも参画していました。
プロジェクトのフェーズとしてはグランドデザイン、要件定義といったいわゆる上流もごくわずかではありましたが、全体としては基本/詳細設計、開発、各テストフェーズが多く、若手社員の間はほとんど開発、テストが中心だったと記憶しています。
ひたすらソースコードやテストシナリオとにらめっこし、テスト項目を消化する日々を過ごしていく中で、「自分はこのままでいいのか?」という思いが徐々に芽生えていきました。私は海外経験もあったため、本来は語学力を生かしたグローバルな職につきたいと考えていました。
また、仕事において評価されるのはコミュニケーション力や進捗管理や課題管理といったプロジェクト管理が多く、テストではなく、もっと上流がやりたいという思いが強くなっていきました。
SEから外資系ITコンサルティングファームへ転職
そんな思いから転職活動をスタートさせ、SEとして1年が過ぎようとしたタイミングでとある総合コンサルティングファームのITコンサルタント職の内定を受領しました。
転職活動の過程でいろいろな壁にぶつかり、悩むことも多かったですが、結果として年収は約2倍に増え、成功と呼べるキャリアチェンジを遂げられました。
SEからITコンサルタントとしてのキャリアチェンジの成功に重要となるのは「親和性」と「埋められないギャップ」によるストーリーだと考えています。
これはITコンサルタントに限らず、全ての転職活動に共通することでありますが、SEからITコンサルタントへの転職を成功させるためには、ITコンサルタントとしての働き方やSEとのギャップ、そして共通点を理解した上で、自分なりの親和性と埋められないギャップによるストーリーを作ることが重要です。
ITコンサルタント転職後の働き方
転職のコツをお話しする前に、具体的なイメージを膨らませていただくため、ITコンサルタント転職後の働き方をお話しさせていただきます。
ITコンサルタントは多くのSEと同じように、プロジェクトベースで働いており、私も転職後は1か月程の研修を受けた後、プロジェクトにアサインとなりました。
ITコンサルタントの仕事と一口に言っても、IT戦略やグランドデザイン策定といった上流フェーズのものから、シスエム開発のPMO、はたまたシステム運用の高度化といった中流・下流フェーズまで、プロジェクトによってその内容は様々です。
多くのコンサルティングファームはフェーズに特化せず、幅広い領域に対するコンサルティングを行っておりますので、ITコンサルタントとして働く場合、どのフェーズのプロジェクトにもアサインとなる可能性があります。
ITコンサルタントの仕事内容
ITコンサルタントの仕事内容は多岐にわたりますが、以下のような仕事内容があります。
- クライアントのニーズの評価
- システムアセスメント
- ソリューション提案
- プロジェクト管理
- システム設計と開発
- テクニカルサポート
- セキュリティ対策
- ビジネスコンサルティング
- プロジェクト評価
- 技術トレンドの追跡
ITコンサルタントは、クライアントのIT関連の課題を理解し、効果的な解決策を提供する役割を果たします。
また、テクノロジーの進化に常に適応し、ビジネスに価値を提供するために継続的な学習が必要です。
SEからの転職で感じたギャップ
同じようにプロジェクトベースで働くSEとITコンサルタントですが、転職後様々ギャップを感じました。
その中でも特に大きかったのが ①成果・実力主義 ②会議が多い ③ミッションに対する意識が高い の3点です。
SEからの転職で感じたギャップ:①成果・実力主義
これは私が転職先が外資系コンサルティングファームというのも大きく関係していると思いますが、年功・秩序を大事にしていた前職のSIerとの大きな違いの1つです。
コンサルティングファームは転職者が多いため、社会人x年目、や社歴x年目というのはあまり関係ありません。成果や実力がある人が上位者になり、昇格スピードも異なります。
上司と部下の年齢が逆転していたり、部下だった人が気づいたら自分よりも上位者になっていた、というのは成果・実力主義のコンサルティングファームでは珍しいことではありません。
SEからの転職で感じたギャップ:②会議が多い
2点目は社内・社外問わず会議が多い点です。
SE時代の私は新人ということもあり社内の会議が週に1件あるかどうかといった程度でしたが、コンサルタントに転職してからは週に平均3~5件は会議があります。
コンサルタントは1プロジェクトにつきクライアントとの会議が週次、そしてそれに向けた社内での会議が2回前後というのが一般的に多いと考えております。
SEのシステム開発と異なり、答えが1つではない且つ目では見えない問いに対して協議を重ねながら対応を打ち出していくので、必然的に会議が多くなります。
SEからの転職で感じたギャップ:③ミッションに対する意識が高い
最後にご紹介するのは一緒に働く人たちについてです。
ITコンサルタントに転職してまずびっくりしたのが周囲の人の意識の高さです。
課題解決を通じてクライアント企業や社会全体の発展を支援する、というコンサルタントとしてのミッションを常に意識し、自分がアサインされているプロジェクトはクライアント企業、はたまた社会にとってどれだけ意味があることか、その意味に対して付加価値をつけていくために自分ができることを考えながら働いている人が多い印象を抱いています。
また、コンサルタントでは「新人だから」というのはほぼ通用しません。
特に対クライアントには新人ということは一切明かさず、クライアントとの会議に出席させることが多いです。
新人であってもクライアントからフィーをいただいている以上は「プロフェッショナル」であることを求められる、この意識が特に強いのが、SEとして働いていた時との大きなギャップです。
SlerからITコンサルタントへの転職が親和性が高いと言われる理由
SlerからITコンサルタントへの転職が親和性が高いと言われる理由には以下の4つがあります。
ITに関する知識が求められる
Sler出身者は、情報技術(IT)領域において幅広い知識と経験を積み重ねてきます。
この点が、ITコンサルタントへの転職に適している理由の一つです。
Sler出身者はIT業界における基本的な知識や用語に精通します。
そのため、新しいテクノロジーやシステムを迅速に理解し、実装する際に大きな利点となります。
ITコンサルタントはクライアントに最適なITソリューションを提供する役割を果たすため、ITに関する幅広い知識は非常に重要です。
Sler出身者はその基礎を既に持っているため、ITコンサルタントにスムーズに適応できるでしょう。
コミュニケーション能力が求められる
ITコンサルタントとして成功するには、卓越したコミュニケーション能力が不可欠です。
ITコンサルタントの仕事では、クライアントとの円滑な対話やプロジェクトチーム内での効果的なコラボレーションが求められます。
Sler出身者はプロフェッショナルなコミュニケーションスキルを既に習得しており、ビジネスの要求に応じたコミュニケーションが得意です。
Sler出身者は過去の経験から、クライアントのニーズを理解し、適切な提案やソリューションを伝える能力を養っていることが多いです。
この点が、SlerからITコンサルタントへの転職がスムーズに進む理由の一つです。
課題発見力やヒアリング力が求められる
ITコンサルタントの役割において、クライアントのビジネス課題を正確に把握することは重要です。
Sler出身者は、ビジネスプロセスの最適化や問題の特定に関する豊富な経験を持っています。
Sler出身者は過去のプロジェクトで課題発見力やヒアリング力を鍛え、クライアントの要求を適切に受け止めるスキルを磨いてきました。
このスキルはITコンサルタントとしての役割において非常に価値があり、クライアントのニーズを正確に理解し、最適な戦略を提供するのに役立ちます。
クライアントの課題を解決する仕事である
SlerからITコンサルタントへの転職は、共通の目的を持っています。
それはクライアントのビジネス課題を解決し、価値を提供することです。
Sler出身者は過去の経験から、課題解決のスキルを既に習得しており、ビジネスの視点から問題にアプローチする能力があります。
ITコンサルタントとしても、この力を活かし、クライアントのニーズを満たす戦略を提供することが期待されます。
SEとITコンサルタントの共通点
ギャップをご紹介したところで、次にSEとITコンサルタントの共通点をご紹介します。
私が考える共通点は、下記3点に集約されます。
- テクノロジーを駆使した課題解決に従事
- テクノロジーの動向にアンテナを張ることが重要
- コミュニケーション力が重宝される
SEとITコンサルタントの共通点:①テクノロジーを駆使した課題解決に従事
これに尽きる、という意見もあると思いますが、SEもITコンサルタントも、ミッションは「テクノロジーを駆使して企業もしくは社会の課題を解決すること」にあると考えます。
SEはその作り手、コンサルタントは課題解決を導く役、と立場は異なりますが、最終的に目指すものは同じです。
ただ、SEの場合はシステムを作ることがミッションと捉え、目的を履き違えていることも多いです。
ITコンサルタントの場合はギャップ③でもお話ししましたが、「なぜこのプロジェクトが存在するのか」「このプロジェクトで目指すものは何か」を常に考えるため、ミッションを意識しながら仕事をしている人が多いように感じます。
SEとITコンサルタントの共通点:②テクノロジーの動向にアンテナを張ることが重要
SEもITコンサルタントもテクノロジーを道具として仕事をしている以上、技術の最新動向には常にアンテナを張ることが重要であり、また社内でもその姿勢が求められます。
最新技術の知識をいち早く取り入れ、クライアントや社内に紹介する人というのはSEでもITコンサルタントでも重宝されますし、一定評価を得ています。
SEとITコンサルタントの共通点:③コミュニケーション力が重宝される
最後にコミュニケーション力です。
SEもITコンサルタントも、クライアントや協力会社そして社内と、プロジェクトのステークホルダーが多く、各関係者との情報連携や調整が必要となります。
また、テクノロジーの技術を、相手のレイヤー(例:役員、部長、現場スタッフ等)に合わせてわかりやすく説明する、というコミュニケーションも非常に重要となります。
例えば、クライアントの役員や部長レベルにはテクノロジー技術にあまり詳しくない方であることが多いですが、こういった場合には専門用語を多用せずにシンプルに説明する必要がありますし、一方で現場スタッフレベルの方には詳しく・正しく説明する必要があります。
各ステークホルダーとの調整を円滑に遂行することに加え、こういった相手によって説明の使い分けをできるコミュニケーション力を有する人材はSE、ITコンサルタントどちらでも重宝されます。
SEとITコンサルタントの違い
SE(システムエンジニア)とITコンサルタントは、どちらも情報技術(IT)関連の職種ですが、役割や業務内容にはいくつかの違いがあります。
SE | ITコンサルタント | |
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役割と主な業務内容 |
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スキルと知識の違い |
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アプローチの違い |
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以下にSEとITコンサルタントの主な違いを示します。
役割と主な業務内容
SE(システムエンジニア)とITコンサルタントは、情報技術(IT)関連の職種でありながら、役割と業務内容には重要な違いがあります。
SEは技術的なスキルに焦点を当て、具体的なプロジェクトの実行を担当します。
一方、ITコンサルタントはクライアントのビジネスニーズを理解し、ITを戦略的な観点から活用する方法を提案し、プロジェクト全体を調整します。
スキルと知識の違い
SE(システムエンジニア)とITコンサルタントは、情報技術(IT)関連の職種でありながら、役割とスキルセットには明確な違いがあります。
SEは技術的なスキルに特化し、具体的なプロジェクトの実行に従事します。
一方、ITコンサルタントは技術的なスキルに加えて戦略的な視点とビジネス洞察力を持ち、クライアントのビジネス課題を解決するために戦略的なアプローチを提供します。
アプローチの違い
SE(システムエンジニア)とITコンサルタントは、情報技術(IT)関連の職種でありながら、役割やアプローチにも明確な違いがあります。
SEは技術的なスキルに焦点を当て、具体的なプロジェクトの実行を担当します。
一方、ITコンサルタントは技術的なスキルに加えて戦略的な視点とビジネス洞察力を持ち、クライアントのビジネス課題を解決するために戦略的な提案を行います。
ITコンサルタントで必要とされるスキルや資格
ITコンサルタントとして成功するためには、さまざまなスキルと資格が求められます。
ここでは、ITコンサルタントに必要とされるスキルと資格を紹介します。
スキル
テクニカルスキル
ITコンサルタントは、情報技術に関する幅広い知識と技術スキルを持つ必要があります。
プログラミング、データベース管理、ネットワーキング、クラウドテクノロジー、セキュリティなど、さまざまなテクニカル領域に通じていることが重要です。
ビジネス理解
クライアントの業界とビジネスモデルを理解し、ITソリューションをビジネス目標と整合させる能力が必要です。
ビジネスプロセスや戦略に対する洞察力が求められます。
コミュニケーション
クライアントとのコミュニケーション能力が不可欠です。
効果的な対話、プレゼンテーション、報告書の作成能力が求められます。
問題解決
ITコンサルタントはクライアントの課題を解決する役割を果たします。
課題発見能力、分析スキル、創造的な問題解決力が必要です。
プロジェクト管理
ITプロジェクトを計画、実行、監視、制御する能力が必要です。
プロジェクトマネジメントスキルやツールの知識が役立ちます。
資格
資格名 | 内容 |
---|---|
情報処理技術者試験 |
日本国内で最も一般的なIT関連資格で、基本的な情報処理技術を証明するための試験です。 ITコンサルタントのスキルの一部として役立つことがあります。 |
ITストラテジスト試験 |
高度なIT戦略立案のスキルを証明するための資格です。 ITプロフェッショナルによって求められる場合があります。 |
プロジェクトマネージャ試験(PMP-JP) | プロジェクトマネジメントの専門的なスキルを証明するプロジェクト管理の国際的な資格の日本版です。 |
ITIL Foundation |
ITサービス管理に関するフレームワークであるITILの基本的な理解を示す資格です。 日本でも受験可能です。 |
Certified Information Systems Security Professional(CISSP) |
セキュリティに関する専門的な知識を証明するCISSP資格の日本版も存在します。 |
Certified Information Security Manager(CISM) |
情報セキュリティマネジメントに関する資格で、日本国内で試験を受けることができます。 |
Certified ScrumMaster (CSM-JP) |
アジャイルプロジェクト管理の資格で、日本語で受験可能です。 |
AWS Certified Solutions Architect – Associate |
Amazon Web Services(AWS)のソリューションアーキテクトに関する資格で、日本語で試験を受けることができます。フリーランスのAzureエンジニアやAWSエンジニアなどクラウドエンジニアを目指す際にも役立つ資格です。 |
これらの資格は、ITコンサルタントとしてのスキルセットを補完し、日本国内でのキャリアに役立つものです。
選択する際には、自身の職務やキャリア目標に合ったものを選ぶことが重要です。
SIerからITコンサルタントに転職するメリット
SIerからITコンサルタントに転職するメリットには以下の2つがあります。
- 年収アップが見込める
- 上流工程や大型のプロジェクトに関われる
年収アップが見込める
SIerからITコンサルタントへの転職には、給与面でのメリットが期待できます。
ITコンサルタントのポジションは高度なスキルとビジネス洞察力が求められるため、それに見合った給与が支給されることが多いです。
とくに、コンサルティングファームや大手ITコンサルティング企業では、ボーナスや福利厚生も魅力的です。
SIerから転職することで、年収アップの可能性が高まり、経済的な安定感を得られるでしょう。
上流工程や大型のプロジェクトに関われる
ITコンサルタントとしての仕事は、プロジェクトの上流工程や戦略立案から関わる機会が多いです。
SIerでの経験がある転職者は、その経験を活かして、クライアントに対する高度なコンサルテーションを提供できるでしょう。
また、大規模なプロジェクトや国際的なクライアントとの協力が増え、キャリアの成長と多様なプロジェクトへの参加が期待できます。
新たな技術やビジネストレンドにも触れる機会が増え、スキルの向上が期待できる点も魅力です。
SIerからITコンサルタントに転職するデメリット
SIerからITコンサルタントに転職するデメリットには以下の2つがあります。
- インプットの多さについていけなくなる
- 残業や仕事量が増えてしまう
インプットの多さについていけなくなる
ITコンサルタントの仕事は、常に学びのプロセスであり、情報のアップデートが欠かせません。
SIerから転職した場合、最初は情報の多さに戸惑うことがあるかもしれません。
新しい技術、業界のトレンド、法規制の変更など、多岐にわたる情報を追跡し、吸収する必要があります。
しかし、適応力を養い、継続的な学習に取り組むことで、この課題に対処できるでしょう。
残業や仕事量が増えてしまう
ITコンサルタントの仕事はプロジェクトに応じて変動するため、大型プロジェクトや締め切りに迫ったプロジェクトでは残業が発生することがあります。
SIerと比較して、働き方が異なるため、ワークライフバランスを保つためには適切な計画と調整が必要です。
プロジェクトの特性に合わせて効率的な時間管理やリソース配分を行い、健康な働き方を確保しましょう。
SEからITコンサルへキャリアチェンジするコツ
先述したように、SEからITコンサルタントへキャリアチェンジする上で重要なのは「親和性」と「埋められないギャップ」によるストーリーです。
自分一人ではストーリーを作るのは難しいので、コンサルに強い転職エージェントの担当と壁打ちをして作りこむことをおすすめします。
まず、SEの仕事で感じているやりがいや、活かせる自分の能力とご自身の考えるITコンサルタントの仕事で親和性を見つけます。
その上で、SEでは(自分が達成したくとも)達成できない、けれどITコンサルタントでは達成できることと、という「埋められないギャップ」というのを見つけ、
「SEの仕事ではxxという自分のスキルを活かしながら働ける点にやりがいを感じている。この自分のスキルを更に活かしながら▲▲していきたいと考えているが、SEという仕事では達成することが難しい。それを実現できるのがITコンサルタントと考え、転職を決意した」
といった感じです。
具体例がないと難しいと思いますが、簡単に私の実例をご紹介すると、
といった点を中心に話していました。(もちろんもう少し具体性を持たせていました。)
あくまでも一例ですので、SEからITコンサルタントへのキャリアチェンジをお考えでしたら、ぜひ自分なりのSEとITコンサルタントの共通点、SEでは達成できないがITコンサルタントでは達成できる点というのを整理してみてください。
>>ITコンサルタントになるには何が必要なのか|業界・職種別に必要な能力や仕事の進め方
ITコンサルタントから経営コンサルタントへ
少し余談にもなりますが、私はその後ITコンサルタントから経営コンサルタントへ転身しました。せっかくですので、経営コンサルタントになるためのコツというのもご紹介します。
経営コンサルタントはITコンサルタントと異なり、幅広い経営観点での視野が求められます。経営観点で考えた際の、ご自身のキャリアとの親和性、そして埋められないギャップというのがここでも必要となってきます。
経営コンサルタントの業務内容
経営コンサルタント、と一口に言っても、事業戦略策定や経営リスク戦略の策定、はたまた組織改革等その業務内容は様々ですが、企業が抱える課題解決に向けた施策の検討、提言および実行というのはITコンサルタントと同じです。
ITコンサルタントからの転職で感じたギャップ
ITコンサルタントから転職して感じたギャップは、カウンターパートとなるクライアントの職位がぐっと上がったことです。
ITコンサルタント時代はカウンターパートとなるクライアントはIT企画部等のIT部門が中心で、一番上の方でもIT部門長であることが多かったのですが、経営コンサルタントに転職後、カウンターパートは経営企画部や事業企画部等、経営層に一気に近づき、取締役や社長が出席する会議で報告する機会も格段に増えました。
現在はデジタライゼーションによってITは業務効率化のための単なるツールではなく、ITを事業に取り入れるという動きが多くなってきましたが、私がITコンサルタントであった時代は、やはりITは経営で使う一ツールという位置づけの会社が多く、相対するクライアントはIT部門に閉じることが多かったです。
一方で経営コンサルタントは会社経営そのものに対するコンサルティングに従事するため、相対するクライアントが経営層であり、会議やプロジェクト自体の緊張感がより強い印象があります。(もちろんITコンサルタントも常に緊張感持って働いていましたが。)
ITコンサルタントから経営コンサルタントへのキャリアチェンジのコツ
ITコンサルタントから経営コンサルタントへのキャリアチェンジのコツは、やはり「親和性」と「埋められないギャップ」によるストーリーです。
ITコンサルタントも経営コンサルタントも、資料作成力やコミュニケーション力、また課題分析力等、基礎となるコンサルタントスキルは似ていると私は考えています。
でも、ITという経営の1観点に対するコンサルティングと、経営の幅広い観点に対するコンサルティングという大きな違いがあり、この点を埋められないギャップとしてキャリアチェンジを遂げる方が多いように思います。
再び一例となりますが、私はざっくりと以下のような理由でキャリアチェンジを果たしました。
人によって転職理由は異なりますが、ITコンサルタントから経営コンサルタントへのキャリアチェンジをお考えの方は参考にしてみてください。
コンサルティング業界へ転職する際に意識すべき面接のコツ
コンサルティング業界への転職する際に意識すべき面接のコツは、「徹底的にロジカル、でもユーモアも忘れない」です。
コンサルティング業界転職時の面接官はほぼ確実にコンサルタントです。(人事部担当者による面接もありますが、人事部でもコンサルタント出身者ということは多いです。)
コンサルタント=ロジカルシンキングといったステレオタイプもありますが、やはりコンサルタントは何事にも論理的であることを求めます。
面接官として出てくるコンサルタントは候補者がコンサルタントとしての素質があるかどうかを見るには論理的であるかどうかを見ています。
面接での受け答えに論理性を持たせるためには、相手からの質問に対してアンサーファーストで答え、そしてその後に答えに至ったストーリーを論理的に筋道だって話すように心がけましょう。
論理的であることに加えて、忘れてはならないのがユーモアです。
コンサルタントとは喋るのが仕事、という人もいるように、クライアント等の前で話をする機会が非常に多いです。
会議の場でも、淡々と事実を話すのではなく、ユーモアを交えながら、相手を飽きさせずに話をできる人というのは社内外問わず人気があります。
面接において堅い、まじめな雰囲気で話をした場合、「コンサルタントぽくない」という理由でお見送りになった方が少なくないことも事実です。
コンサルティングファームの面接に挑む際には、この「徹底的にロジカル、でもユーモアも忘れない」を意識するようにしましょう。
ちなみにご存知の方も多いと思いますが、コンサルティングファームではケーススタディを用いた面接を行うことも多いです。
ケーススタディ未経験の方はどのようなテーマが出されるのか、考え方のポイント等はある程度把握してから面接に挑むことをお勧めします。
エージェントを利用した転職活動を行っている場合、ケーススタディの有無は事前に教えてくれることが多いですので、ケーススタディがあるということが事前にわかっている場合はインターネットで情報収集したり、本を読んでみてはいかがでしょうか。
コンサルになるための経歴書の書き方
コンサルタントに応募する際に提出する経歴書を作成するにあたって、応募するポジションに応じて自身の経験上活かせるスキルを強調することが重要です。
単純に普段の業務内容をそのまま記載するのではなく、日々の業務を行う中で自分の役割や立ち回りがプロジェクト管理や課題分析・解決等、コンサルタントに近い業務をこなしていることをアピールすることで、例えコンサルティング業界未経験であっても即戦力に近い形で活躍できる、と書類通過にとなる可能性が高まります。
>>未経験からITコンサルタントへ転職!後悔しないためにやっておくべき対策とは?
異業界からの転職時の面接ノウハウ
異業界から転職する際、下記2点をアピールすることが重要です。
- 現職の業界のスペシャリストであること
- 他業界で働きながらも、日常業務においてコンサルタントに近い役回りを担っていること
コンサルタント未経験の人を採用する最大の理由はその業界での知見を求めているためであり、異業界からの転職希望者の強みはその業界での経験そのものになります。
といっても、コンサルタントとしての感度が低い人を採用しても意味はないので、異業界で働きながらも、日々の業務においてコンサルタントとしての働き方を意識しながら実践している、コンサルタントとしての素質がある人を求めています。
面接においてこの2点をアピールすることで、異業界出身ながらも即戦力に近い人材として採用される可能性がぐっと高まります。
同業界、競合他社からの転職時の面接ノウハウ
同じコンサルティング業界から転職する場合の面接では、現職のファームと志望するファームの差異分析に基づいて話すことに尽きます。
今のファームでは実現できず、志望するファームでは実現できること、志望するファームの強み等、「なぜ現在のファームに留まらないで転職をする必要があるのか」を徹底的に整理し、面接に挑みましょう。
Slerからコンサルまとめ
・SEから外資コンサルに転職するコツは「親和性」と「埋められないギャップ」によるストーリーが重要
・SEとコンサルタントのギャップは、成果・実力主義、会議が多い、ミッションに対する意識が高いに集約される
・SEとコンサルタントの親和性は、テクノロジーを駆使した課題解決に従事、テクノロジーの動向にアンテナを張ることが重要、コミュニケーション力が重宝される、に集約される
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