人事コンサルタントは、クライアント企業の人材領域に関するコンサルティングサービスを提供する職種です。
経営課題における人材領域の解決策を提案できるため、幅広い業界・業種のビジネスパートナーとして重要な存在となっています。
これまでコンサルティング会社で人事コンサルタントとして活躍している方のなかには「フリーランスとして活動したい」という悩みもあるでしょう。
当記事では、人事コンサルタントがフリーランスとして活動するために必要なスキルや案件獲得方法を詳しく解説します。
人事コンサルタントがフリーランスになるまでの流れを理解できるため、ぜひ参考にご覧ください。
関連記事>>フリーランスコンサルタント向け案件紹介エージェント・マッチング比較
フリーランスの人事コンサルタントの主な仕事内容
フリーランスの人事コンサルタントは、以下のような仕事内容となっています。
それでは詳しく説明します。
採用プロセスの改善と最適化
少子高齢化が進む現代では、幅広い業界・業種の企業が人手不足になっています。
基本的に採用業務は人事が担当しますが、中小企業では担当者の用意が難しいことも少なくはありません。
そこで人事サポートに強いフリーランスのコンサルタントに依頼することで、企業は自社のリソースを削減しながら効率良く採用活動を進められます。
フリーランスの人事コンサルタントが担当する採用業務として、書類選考や求人票の作成、採用サイトの管理などがあります。
面接経験が豊富な人事コンサルタントの場合、面接官として企業の面接に参加することも多いです。
採用プロセスの改善と最適化を実施し、企業が求める人材確保をサポートすることが人事コンサルタントの仕事となります。
人事制度の設計と導入
人事制度とは、人事管理を適切に進めるための仕組みを指します。
人事制度には「等級制度」、「人事評価制度」、「報酬制度」などの設計があり、以下のような違いがあります。
| 人事制度設計 | 特徴 |
|---|---|
| 等級制度 | 職能資格・職務・役割の3種類から従業員をランク分けする制度 |
| 人事評価制度 | 従業員の適切な評価を行う公平な制度 |
| 報酬制度 | 従業員の働き具合・仕事ぶりを報酬に反映する制度 |
上記制度は全て密接な関係にあり、ほかにも就労管理や福利厚生の整備なども人事制度設計に含まれています。
人事制度設計は専門的な知見やスキルが必要になるため、企業によっては外部の人事コンサルタントに依頼するケースも少なくはありません。
ただし、人事制度設計は会社の将来性にも関わるので、担当できるフリーランスの人事コンサルタントは限定されています。
人事コンサルタントとして幅広い業務に対応し、実績を増やしていけば人事制度設計にも関われるようになるでしょう。
労務管理のサポート
労務管理とは、従業員や社内全体の労働環境を適切に管理する仕事です。
各業界で働き方改革が進んでいる現代では、労働局からも企業の労働環境を見直す指示があります。
メンタルケアや社会保険の手続き、給与計算などを適切に実施すれば、従業員が長く働ける環境の構築が可能です。
企業の離職率低下を軽減できるようになるため、人材不足の課題解決にもつながります。
労務管理の業務内容は幅広く、対応が難しい企業は外部のフリーランス人事コンサルタントに依頼するケースもあります。
企業の労務管理には豊富な経験が必要なので、対応するには実績を増やすことが大切です。
人材育成・研修プログラムの策定
企業の人事部門では、人材育成や研修プログラムの策定が求められます。
自社の業務内容に合わせて一定のスキルを保有する従業員の確保が必要になるため、不足者には能力を向上させる取り組みが必要です。
個々の従業員に合わせた教育プログラムの実施やスキル管理などを行うことで、全体のスキルアップを見込めます。
また、研修プログラムでは新人研修やマネジメント研修など、社員の状況に合わせた展開を行います。
現在では、人材育成や研修プログラムの対策などを外部のフリーランス人事コンサルタントに依頼することも多いです。
企業の環境に合わせて人材育成・研修プログラムを実施することで、組織の活性化へとつながるでしょう。
人事コンサルがフリーランスとして活躍するために必要なスキルとは？
人事コンサルタントがフリーランスとして活躍するためには、以下のようなスキルが求められます。
それでは詳しく解説します。
自己管理能力
人事コンサルタントをはじめ、フリーランスには自己管理能力が必要です。
体調管理やスケジュール管理ができなければ、計画的に案件をこなしていくことはできません。
フリーランスは会社のように管理者がいないため、作業配分を考えて効率良くこなすことが大切です。
私生活では病気や怪我に気をつけながら、体調を崩さないように日頃から意識する必要があります。
複数の案件を効率良くこなすためにも、業務内容をカレンダーに反映させて計画的に進めるようにしておきましょう。
営業力とネットワーキング力
フリーランスは、自ら営業活動を行いながら案件獲得を目指します。
案件を見つけるときは、クラウドソーシングサイトやエージェント、知人・友人などの紹介といった方法があります。
複数の案件を獲得することで、安定した収入を得ることが可能です。
ただし、プロジェクトには必ず終わりがあるため、案件を途絶えさせないためにも継続的な新規クライアントの獲得や既存クライアントの新規課題発見といった取り組みが必要です。
現在では、SNSを利用しながら企業や個人とコンタクトを取り、案件を獲得する方法もあります。
そのため人事コンサルタントとして活躍するためにも、営業力やネットワーキング力は必ず必要となるでしょう。
プロジェクトマネジメント能力
フリーランスの人事コンサルタントとして活動する場合、クライアントから成果を定量で求められるケースも増えます。
プロジェクトのゴールや成果、マイルストーンなどをクライアントと決めておくことで、期待値のギャップを抑えられるようになります。
適切なプロジェクト管理を行うことにより、複数の案件をスムーズにこなすことが可能です。
成果を最大限高めるためにも、プロジェクトマネジメント能力を向上させるようにしておきましょう。
コミュニケーション能力
フリーランスはクライアントとの商談や交渉が必要になるため、コミュニケーション能力も求められます。
とくに人事コンサルタントはクライアントの課題解決に向けた提案が求められるので、一人ひとりに合わせたアドバイスが必要です。
対応する案件によっては資料を用いたプレゼンテーションが必要になることもあり、アイデアをわかりやすく伝えるためにもコミュニケーション能力が必要となります。
クライアントと良好な関係を築き、継続的に案件を獲得するためにもコミュニケーション能力を向上させておきましょう。
リスクマネジメント能力
フリーランスの人事コンサルタントは企業の機密情報を取り扱うことも多いため、リスクマネジメント能力が必要です。
情報漏洩のトラブルが発生すると、クライアントからの信用を失い契約がキャンセルされる可能性も高いです。
人事データや採用情報、給与情報などの重要な情報は、セキュリティ対策のされた媒体へと保管することで情報漏洩を防止できます。
クライアントとコミュニケーションツールやメールからデータのやり取りを行う場合、誤送信に注意する意識が求められます。
考えられるリスクを想定し、適切な情報管理はフリーランスの人事コンサルタントに必要なスキルといえるでしょう。
会計・経理の基本知識
フリーランスとして働く場合、個人事業主として毎月の売上・経費を正確に管理する必要があります。
必要に応じて会計ソフトの導入や税理士の相談を行うことで、適切な財務管理ができるようになります。
フリーランスの特性上、常に新しいスキルや技術を身につける意欲が必要です。
フリーランスの人事コンサルタントとして活躍するなら、常に学び続ける姿勢を意識しましょう。
フリーランス人事コンサルタントにおすすめの国家資格6選
フリーランスの人事コンサルタントとして活動するなら、国家資格を取得することでクライアント企業に強みをアピールできます。
フリーランス人事コンサルタントにおすすめの国家資格として、以下のようなものがあります。
多くのクライアント企業から興味・関心を持ってもらうためにも、ぜひ取得を目指してください。
社会保険労務士
社会保険労務士は、企業の労務指導や保険加入手続きを行える国家資格です。
労働法や社会保険制度に関する専門知識を持ち、企業の労務管理を支援できます。
人事コンサルタントの業務には労働環境の構築や改善などがあるため、社会保険労務士の資格を保有していれば企業側も安心して依頼できます。
資格の合格率は毎年一桁と難易度が高いですが、取得することで強みとして企業にアピールすることが可能です。
労働に関する法律や制度の深い知識を身につけることにより、企業に寄り添いながら的確な労務アドバイスができるようになります。
人事コンサルタントとしてクライアントからの信頼性や専門性を高めたいなら、社会保険労務士の取得をおすすめします。
中小企業診断士
中小企業診断士は、中小企業の経営に関する専門知識があることを証明できる国家資格です。
中小企業の経営課題に対して、適切な診断や改善提案ができるようになります。
一般的に経営コンサルタントの取得が多いですが、人事コンサルタントも会社の経営支援をサポートすることから取得されています。
資格の合格率は毎年20%前後と難易度は高いため、入念な計画を立てながら取得を目指すことが大切です。
経営課題の把握や組織の分析能力が高まるので、人事戦略の評価や改善策の提案ができます。
人事コンサルタントとして経営面のサポートを実施するなら、中小企業診断士の取得をおすすめします。
衛生管理者
衛生管理者は、社員の安全管理や健康管理を行える国家資格です。
従業員が50名以上の職場や1名以上の事務所には、衛生管理者の配置が義務付けられています。
人事コンサルタントとして資格を保有していれば、企業の衛生管理者として社員の安全や健康をサポートできるようになります。
企業では社員への配慮も必要になるため、人事コンサルタントから適切なサポートを受けることができれば働きやすい環境を構築可能です。
人事コンサルタントとして企業の安全・健康をサポートするなら、衛生管理者の取得をおすすめします。
キャリアコンサルタント
キャリアコンサルタントは、社員のキャリアアドバイスを行える国家資格です。
社員の適正を判断し、適切なキャリアプランを設計することがキャリアコンサルタントの仕事です。
クライアントから社員の評価を見直す要望もあるため、人事コンサルタントがキャリアコンサルタントの資格を取得すれば各社員のキャリアプランを明確にできます。
キャリアプランから育成カリキュラムの作成もできるので、社員の育成にも役立ちます。
人事コンサルタントとして企業の人材育成をサポートするなら、キャリアコンサルタントの取得がおすすめです。
労働安全コンサルタント
労働安全コンサルタントは、社員の安全確保のために事業所の診断・指導を行える国家資格です。
社員の安全状況の最適化や改善につながる計画策定ができるため、業務の安全管理が可能です。
例えば建築・土木といった業種は危険性が高いので、安全面を見直すことで働きやすい環境を構築できます。
また、特定の社員に負担がかかっている状況を見直すことができ、働く環境を最適化できるようになります。
企業の社員が働く環境を最適化するなら、労働安全コンサルタントの取得がおすすめです。
労働衛生コンサルタント
労働衛生コンサルタントは、社員の衛生水準向上のために事業所の診断・指導を行える国家資格です。
労働安全コンサルタントと類似する資格ですが、難易度は少し難しくなっています。
社員の衛生状況を把握し、最適な解決策の提案ができるようになります。
企業は社員の衛生管理を行う必要があるため、人事コンサルタントが対応できれば業務範囲を広げることが可能です。
とくに飲食関連の企業は消費者に飲食物を提供するので、衛生管理を徹底しなくてはいけません。
社員の衛生面や健康面などをサポートするなら、労働衛生コンサルタントの取得をおすすめします。
フリーランス人事コンサルタントの将来性
フリーランスの人事コンサルタントとして仕事をはじめるなら、将来的な不安を抱える方もいるでしょう。
こちらでは、フリーランス人事コンサルタントの将来性として以下の項目について解説します。
市場価値や働き方を理解するためにも、ぜひ参考にご覧ください。
人事領域のデジタル化とHR Techの発展
各業界ではデジタル化が進んでおり、多くの企業はプロジェクトが増加傾向にあります。
そこで新たな人材確保や労務管理、育成などが必要になっており、人事コンサルタントの需要は高まりを見せています。
そしてHR Techの発展によって、企業は人事部門の業務を変革する取り組みが進んでいるのです。
HR Tech（Human Resources Technology）とは、従来の人材管理システムに対して先進的な技術を組み込んで人事部門の業務を変革させる技術です。
企業では優秀な人材確保・育成が課題となっているため、適切な対応を行える人事コンサルタントからHR Techを利用することで人事部門業務を効率化できます。
そのためデジタル技術を活用できる人事コンサルタントとして活躍できれば、フリーランスとして幅広い企業を支援できるようになるでしょう。
リモートワークの普及によるフレキシブルな働き方の増加
コロナウイルスの流行からリモートワークが普及し、会社に出勤せず働けるフレキシブルな働き方が増加しました。
インターネット環境とパソコンを利用することで、自宅や外出先からも業務を進められる取り組みが増えています。
現在ではコロナウイルスが落ち着いたことからリモートワークは減少傾向にありますが、メリットを感じた企業は利用を続けています。
フリーランスの人事コンサルタントも同じく、パソコンのWeb会議や人事管理ツール、コミュニケーションツールなどを利用して業務を進める流れも多いです。
従来のように企業のもとへ足を運ぶ手間がなくなり、全国のクライアントを支援できるようになっています。
企業の柔軟な雇用形態へのシフト
近年の働き方改革から、企業は柔軟な雇用形態を採用する流れが増えています。
フリーランスの人事コンサルタントは社内人材にはない知識やスキルを持っていることから、積極的に依頼する企業も増えています。
外部のコンサルタントであれば必要な期間のみ契約できるため、企業側としてもコストを抑えられる点は大きなメリットです。
人件費や時間を節約できるだけでなく、人事のエキスパートからノウハウを取り入れられることから人事業務の最適化が可能です。
そのためフリーランスの人事コンサルタントは、企業にとって欠かせない存在となっています。
グローバル市場における競争力の向上
フリーランスコンサルタント市場は世界的にも拡大しており、数万人以上が活躍しています。
海外では国内よりもフリーコンサルタントの活用が進んでおり、すでに数千人～数万人が活躍しています。
ただし、フリーランスコンサルタントとして働く人材が増えることによって、案件の獲得が競争化する可能性も高いです。
企業側としても優秀なフリーランスコンサルタントに依頼したいと考えているため、ほかにはない強みや実績を見出すことが成功の近道です。
フリーランス人事コンサルタントとして活躍するなら、資格の取得やグローバルな企業への営業も必要になるでしょう。
労働市場の変動と人材の多様化
労働市場では正社員だけでなく、派遣やフリーランス、パートなど自由な働き方が増加しています。
企業側も多様な働き方を促進しており、フリーランスコンサルタントに依頼する傾向が増えています。
フリーランスは柔軟な働き方ができるため、企業としても必要なタイミングに依頼することが可能です。
人材の多様化が進む現代において、フリーランスの働き方は今後も浸透していくと考えられます。
フリーランス人事コンサルタントの年収相場を解説
フリーランス人事コンサルタントとして働くなら、どれくらいの収入を見込めるのかは重要なポイントです。
こちらでは、フリーランス人事コンサルタントの年収相場を解説します。
正社員とフリーランスの年収をそれぞれ紹介するので、ぜひチェックしてください。
【正社員】の一般的な年収
正社員の人事コンサルタントとして働く場合、一般的な年収相場は約625万円程度です。※
コンサルタントの中でも様々な領域があるため、コンサルファームやポジソンによっても給与は大幅に変動します。
コンサル業界は成果主義であることが多く、評価によっても年収はアップしていきます。
多くの企業を担当し、長期的な支援を行うことができれば徐々に年収をアップできるようになるでしょう。
人事コンサルタントのフリーランス案件例【フリーランス】の年収相場
フリーランスの人事コンサルタントとして働く場合、正社員として働くよりも報酬が高くなる傾向にあります。
担当するポジション毎のレベル別によって、年収は大きく変動します。
領域の難易度が高いほど、報酬単価も比例して高くなっていきます。
専門的な知見やスキル、実績が多い人事コンサルタントであれば、高年収を得られる可能性が高いです。
一般的には正社員からコンサルタントの知識・経験を身につけ、フリーランスとして独立する流れが多いです。
人事コンサルタントは正社員よりもフリーランスのほうが高い年収を見込めるため、安定した収入を求める方は独立を検討すると良いでしょう。
人事コンサルタントのフリーランス案件例
こちらでは、人事コンサルタントのフリーランス案件例を3つ紹介します。
どのような案件があるのかを理解するためにも、ぜひ参考にご覧ください。
1.中途人材採用チームにおける実務支援
自社のリクルーター業務担当社員が異動になったことから、人員補充として外部の人事コンサルタントを募集した案件です。
企業が求める人材確保を目指すために、採用戦略の策定やジョブディスクリプションの作成、採用クロージングなどの業務が求められます。
採用担当者としての経験や社内対象部署、エージェントとの調整スキルが求められるため、人事コンサルタントとしての知見やスキルを活かせる案件となっています。
2.IT人材の採用戦略／教育の仕組み作り支援
システム開発の内製化を進めるため、IT人材の採用強化や採用業務全般の支援を依頼するために人事コンサルタントを募集した案件です。
ジョブディスクリプション作成や採用強化に必要な業務全般、スケジュール設計、人材教育の実行支援などが主な業務です。
IT人材の採用・教育経験が求められるので、IT業界の対応実績がある人事コンサルタントに向いている案件となっています。
3.IT関連企業での人材育成・教育体制の設計・強化支援
IT関連企業での人材教育体制を強化するため、人事コンサルタントの設計支援を募集している案件です。
クライアントPMの指示のもと、プロジェクトの指揮やエンドクライアントセッションファシリテート、資料作成などの業務が求められています。
東京都23区内の訪問が必要なので、対象地域に在住の人事コンサルタントに最適な案件です。
人事コンサルタントとしてフリーランスになるメリット
人事コンサルタントとしてフリーランスになることで、以下のようなメリットがあります。
それでは詳しく説明します。
時間と場所に縛られない働き方
フリーランスは企業に属さない働き方であるため、働く時間や場所を自由に選択できます。
契約する企業によってはフルリモートで対応できる業務もあり、月に数日のみの出社で問題ないケースも多いです。
混雑時間の通勤や固定された勤務時間などのストレスがないので、自分で働きやすい環境を用意できるようになります。
また、介護や育児で忙しい方の場合、自宅で仕事ができる点はメリットです。
ただし、人事コンサルタントは企業の人事担当者や経営層とコミュニケーションが必要になるため、出社が一切できなければ案件獲得数は減少してしまいます。
そのため人事コンサルタントとしての業務内容を理解した上で、フリーランスとして自分らしい働き方を行うと良いでしょう。
収入の上限がない
正社員は勤め先から固定給与を毎月支払ってもらいますが、フリーランスは自分が対応した分だけ収入を獲得できます。
人事コンサルタントとして実力があれば、平均年収以上の収入を得ることも十分可能です。
業務に役立つ資格や経験、スキルなどを身につけることで、高度な案件に挑戦することもできます。
案件の難易度が上がるほど報酬額もアップするため、正社員の人事コンサルタントよりも高額な収入を得られます。
そのため収入の上限がない点は、フリーランスの人事コンサルタントとして働く大きなメリットといえるでしょう。
様々なクライアントやプロジェクトに関われる
フリーランスの人事コンサルタントは、複数の企業案件を請け負うので経験や知識を広げられます。
企業勤めでは独自のアセットや文化を前提としなければならず、転職後にこれまでの経験を活かせないことも少なくはありません。
様々なクライアントやプロジェクトに関わることで、新たな発見や課題などを見つけられます。
また、柔軟な対応ができるようになるため、幅広いノウハウを蓄積できるようになります。
多種多様な分野に対応できるようになれば、さらに多くの案件に挑戦することが可能です。
そのため様々なクライアントやプロジェクトに関われる点は、フリーランスの人事コンサルタントとして働くメリットとなります。
フリーランスになる際のリスクとは？
フリーランスになるには、以下のようなリスクも存在します。
良い点だけでなく悪い点を理解するためにも、ぜひ参考にご覧ください。
収入の不安定さ
フリーランスの働き方は自分で案件を獲得しなければいけないため、収入は不安定になりやすいです。
正社員のように毎月一定の収入があるわけではないので、常に営業活動を行いながら案件を獲得する必要があります。
もし継続的な依頼を得られたとしても、案件が途切れたりクライアントの都合で支払いが遅くなったりと問題が発生します。
また、自身が体調不良になると、案件を進めることができず収入もストップする可能性が高いです。
そのため収入が不安定になりやすい点は、フリーランスの人事コンサルタントとして働くデメリットといえます。
安定した案件獲得を目指すなら、人事コンサルタント向けのエージェントを利用しましょう。
自己管理と自己責任の重要性
フリーランスは自由に対応する案件数を増やせるため、働きすぎてしまうことがあります。
正社員のように決められた稼働時間がないので、依頼された案件は全てこなそうとしてしまいがちです。
働きすぎると身体的にも負担が大きくなってしまい、ストレスも感じやすくなります。
健康に仕事を続けるためにも、自己管理と自己責任を意識した働き方が必要です。
体調面を考慮して無理のないスケジュール管理を行うことで、フリーランスの人事コンサルタントとして長く働けるようになるでしょう。
社会保障や福利厚生の不足
フリーランスは正社員のように社会保険や福利厚生の折半がないため、全て自己負担となります。
年金や健康保険は全額支払わなければいけないので、毎月の負担額は大きくなりやすいです。
収入が安定しなければ負担のほうが大きくなるケースもあり、不安定な生活になる可能性も高いです。
現在ではフリーランス向けの社会保障や福利厚生の制度が増えているため、負担を抑えたい方は調査しておくと良いでしょう。
人事コンサルのフリーランスになるためのステップは？
人事コンサルのフリーランスになるためには、以下のようなステップが必要です。
それでは順番に解説します。
1.人事コンサルフリーランス向けのエージェントに登録
はじめに、人事コンサルタントの案件を獲得するために、フリーコンサル向けエージェントに登録します。
コンサルタントに特化したエージェントに登録すれば、担当者を通じて案件を紹介してもらえます。
案件を探す手間がなくなるため、効率良くコンサルティングの業務をはじめることが可能です。
稼働率や報酬、期間などもエージェントが交渉してくれるので、要望通りの働き方ができます。
インターネットには人事コンサルフリーランス向けのエージェントが豊富にあるため、事前に登録を済ませておきましょう。
2.会社に所属しながら副業案件で経験を積む
人事コンサルタントとして実績を増やすなら、会社に所属しながらコンサル副業案件で経験を積むことが大切です。
会社に所属しておくことで収入の不安定さに悩まなくなるため、自分のペースでフリーランスになる準備を進められます。
会社の業務をこなしながら副業案件を同時進行することは難しいですが、フリーランス向けのエージェントを利用すれば対応しやすい案件を紹介してもらえます。
採用から人事制度設計などの副業案件に挑戦することで、一通りの人事経験を積むことが可能です。
人事コンサルタントは幅広い領域を担当するので、全体的な業務経験を積めば独立後にクライアントから重宝されるようになるでしょう。
3.個人事業主として開業する
フリーランスとして独立する準備ができたら、コンサルタントの個人事業主として開業手続きを行います。
開業には税務署へ開業届を提出する必要があり、目安として1ヶ月以内となっています。
税務署へ足を運ぶことが手間な場合、国税庁のWebサイトから用紙をダウンロードして記入・郵送することも可能です。
開業届を提出する時には、控えに税務署の受付印を押してもらいます。
開業届の控えは補助金の申請などでコピーを求められることがあるので、必ず保存しておきましょう。
人事コンサル フリーランスの案件獲得方法
人事コンサルタントの案件を獲得するには、以下のような方法があります。
案件を効率良く獲得するためにも、それぞれの方法を理解しておきましょう。
周りの人の紹介
コンサルティング業界と関係のある友人や知人から、案件を紹介してもらう方法があります。
営業活動を行うことも大切ですが、すでにある人脈から案件を獲得できる可能性も高いです。
コンサルティング業務は企業の経営にも大きく関わるため、何も知らない人材よりも信頼関係が構築された人物からの紹介のほうが依頼につながりやすいです。
自分の経験やスキルについて理解が深い友人や知人がいれば、クライアントに詳細情報を伝えてもらえます。
人脈の広さに自信がある方は、周囲の人からコンサルティング案件を紹介してもらいましょう。
求人サイトの利用
フリーランス向けの求人サイトを利用することで、コンサルティングの案件を獲得できます。
フリーランス向けの求人サイトは、企業とコンサルタントを結ぶマッチングサイトです。
求人検索から募集している案件を探し、応募することでクライアントとプロジェクトの流れを相談できます。
キャリアの方向や条件を自由に決められるため、自分の働きやすい案件をはじめられます。
ただし、求人サイトには専属のアドバイザーがいないので、求人検索や職務経歴書の作成は自分で対応しなければいけません。
選考から契約までの流れを自分で進める必要があり、案件獲得まで時間がかかることもあります。
方向性や専門分野が明確であり、自分の条件に合った案件を見つけたいならフリーランス向けの求人サイトを利用しましょう。
クラウドソーシングサービスの活用
クラウドソーシングサービスは、企業や個人は不特定多数の人に案件を発注する業務形態です。
初心者や未経験者を歓迎している案件も多く、これからコンサルティングの実績を増やしたい方にも最適です。
案件の多くはオンラインで完結するため、企業まで訪問するケースは少ない傾向にあります。
代表的なクラウドソーシングサービスとして、ランサーズやクラウドワークスなどがあります。
ほかの案件獲得方法に比べて報酬額は低く設定されがちですが、案件をこなしていくことで評価が上がりオファーを獲得することが可能です。
また、プロフィールやポートフォリオを作り込むことで、興味・関心を持った企業や個人から案件の連絡が入ることもあります。
空いた時間を利用しながらコンサルティング案件を獲得したいなら、クラウドソーシングサービスを利用しましょう。
SNSを活用したプロモーションとブランディング
XやLinkedIn、FacebookなどのSNSを活用し、企業に自分のスキルや実績をアピールして案件獲得を目指す方法もあります。
近年では企業がSNSアカウントを作成することも多く、投稿内容の返信やDM（ダイレクトメッセージ）と通じてやり取りできます。
また、自分のスキルや実績をSNSに投稿することで、興味・関心を持った企業と交渉することも可能です。
フリーランスコンサルタントとしてSNSで集客を実施している人がいれば、参考にしながらプロモーションやブランディングなどの活動をはじめてみましょう。
エージェントに登録
効率良く人事コンサルタントの案件を獲得するなら、コンサルタント専門のエージェントに登録しましょう。
エージェントでは自分の経験やスキル、実績などを登録することで、担当のエージェントから条件に合った案件を紹介してもらえます。
応募書類の添削や面接の日程調整、条件交渉といった作業も対応してもらえるため、手間は一切かかりません。
また、エージェントとのヒアリングを通じて、フリーランスとして活動するアドバイスを受けることもできます。
市場に出回らない案件情報や企業が求める人材についても紹介してもらえるので、コンサル業界の市場調査としても最適です。
自分に合った案件を継続的に獲得したいなら、エージェント経由が一番の近道です。
サービスやサポートの充実度を求める場合、、コンサルタント専門のエージェントを利用しましょう。
フリーランスの人事コンサルタント向け案件紹介エージェント3選
こちらでは、フリーランスの人事コンサルタント向けの案件紹介エージェントを3社紹介します。
各エージェントの詳細や特徴について説明するので、ぜひ利用を検討してください。
ハイパフォコンサル
- 高単価報酬が豊富
- 幅広い業界をカバー
- 迅速な支払いサイクルを採用
ハイパフォコンサルの最大の特徴は、高単価報酬が豊富という点です。上場企業からの直接発注案件が多いため、月120万円以上の案件が全体の60％を占めています。※1特に専門性が高いプロジェクトやスキルを活かせる案件が豊富で、フリーランスコンサルタントにとって大きな魅力となっています。
幅広い業界をカバーしている点もハイパフォコンサルの特徴です。登録者数43,000人以上のネットワークを活用し、多種多様な業界や職種の案件を紹介しています。※2戦略系からIT、業務改善、マーケティングに至るまで、幅広いニーズに応じた案件が揃っており、経験に応じた案件にアサインすることが可能です。
迅速な支払いサイクルを採用している点も同社の魅力になります。業界最速水準の「月末締め翌月15日払い」を採用し、安定した収入サイクルを提供しています。また、21年以上の実績を持つ運営元が企業・コンサルタント双方との信頼関係を築いており、安心して利用できる環境が整っています
| ハイパフォコンサルの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 運営会社 | INTLOOP株式会社 | |
| 本社 | 東京都港区赤坂2-9-11 オリックス赤坂2丁目ビル6F | |
| 公開求人数 | 約8,107件（2024年11月22日現在） | |
| 非公開求人数 | 非公開（2024年11月17日現在） | |
| 対応地域 | 全国 | |
| 公式サイト | https://www.high-performer.jp/consultant/ | |
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Professionals On Demand（POD）
- 業界最大級の案件数を保有
- 月120万円越えのハイクラス案件が56％以上
- 一人ひとりに合わせたフルカスタマイズ提案ができる
Professionals On Demandは、業界最大級の案件数を保有するフリーランスコンサルタント向けエージェントです。
月120万円越えのハイクラス案件が56％以上あり、リモート案件は77％以上となっています。
運営14年間で培った豊富なノウハウがあるため、短期間のうちに案件獲得へとつなげるサポート力が魅力です。
一人ひとりに合わせたフルカスタマイズ提案ができるので、自分の条件とマッチする案件と出会えます。
良質な長期案件が豊富にあり、継続的な案件稼働を支援します。
好条件の案件を効率良く探すなら、Professionals On Demandの利用がおすすめです。
| Professionals On Demandの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 運営会社 | ランサーズ株式会社 | |
| 本社 | 東京都渋谷区渋谷3丁目10-13 TOKYU REIT渋谷Rビル9F | |
| 公開求人数 | 非公開（2024年11月17日現在） | |
| 非公開求人数 | 非公開（2024年11月17日現在） | |
| 対応地域 | 全国 | |
| 公式サイト | https://pod.jp/ | |
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ProConnect（プロコネクト）
- 他社では取り扱っていない非公開求人が多い
- フリーランス向けの新規案件は毎月300件程度増加
- 出社とフルリモートの案件をバランス良く用意
ProConnectは、フリーランスコンサルタントの案件を紹介しているエージェントです。
他社では取り扱っていない非公開求人が多く、好条件な案件を紹介してもらえます。
手数料の割合は8％〜15％と低く抑えられているため、獲得できる報酬が高くなっています。
フリーランス向けの新規案件は毎月300件程度増加しており、常に100件以上の案件を紹介することが可能です。
出社とフルリモートの案件がバランス良く用意されており、自分の環境に合わせた働き方を選択できます。
自分に合った好条件の案件を見つけたいなら、ProConnectの利用がおすすめです。
| ProConnectの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 運営会社 | 株式会社WorkX | |
| 本社 | 東京都渋谷区恵比寿1-19-15 ウノサワ東急ビル3F | |
| 公開求人数 | 約103件（2024年11月17日現在） | |
| 非公開求人数 | 非公開（2024年11月17日現在） | |
| 対応地域 | 全国 | |
| 公式サイト | https://pro-connect.jp/short_lp/ | |
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フリーコンサル向けエージェントの利用の流れ
フリーコンサル向けエージェントを利用するには、以下のような流れで進みます。
それでは順番に説明します。
1.フリーコンサル向けエージェントに登録
まずは利用するフリーコンサル向けエージェントに登録します。
エージェントの公式サイトを開き、会員登録のボタンをクリックして必要事項を記入していきます。
登録の段階で履歴書と職務経歴書の提出が求められることも多いため、事前準備をしておいてください。
会員登録後、メールアドレスに完了の通知が来るのでチェックしておきましょう。
2.エージェントと面談
フリーコンサル向けエージェントの登録後、担当のエージェントと面談に移ります。
メールもしくは電話から面談日時の設定へと進むため、都合が良い日にちを伝えてください。
登録情報をもとにエージェントとの面談に移るので、希望する案件やキャリアプランについて話し合います。
エージェントに自分の市場価値を正確に判断してもらうためにも、質問内容は真剣に答えることが大切です。
エージェントとの面談時間は30分〜60分程度となっているため、スケジュールを調整しておくようにしましょう。
3.案件紹介～応募
エージェントとの面談終了後、希望条件にマッチした案件を紹介してもらいます。
案件情報の詳細について説明されるため、内容に問題がなければエージェントに応募手続きを行ってもらいます。
もし担当のエージェントから希望条件とは違った案件を紹介された場合、こちらの意図をうまく理解していない可能性が高いです。
エージェントによっては相性が良くないこともあるため、ミスマッチがあった時は他社サービスの利用を検討しましょう。
4.選考～内定
案件を獲得するには、クライアント企業の書類選考や面談に通過する必要があります。
基本的には、クライアントから案件の詳細説明や経歴説明、質疑応答などの流れとなります。
企業側は複数人のコンサルタントと面談しているため、他者にはない強みや実績をアピールすることが大切です。
利用するエージェントによっては、書類や面接の対策を行うサポートもあります。
書類選考や面談終了後、担当のエージェントから合否の連絡があるので待機しておきましょう。
5.デリバリー
クライアントとの契約内容に基づいて、業務を進めていきます。
オファー時に聞いていたスコープと違ったりオーバーワークが生じた場合、担当のエージェントがクライアントと調整してくれます。
6.コンサルティングフィー受取
案件終了後、エージェントから報酬が支払われます。
利用するエージェントによって支払いの期間は異なりますが、30日～40日が一般的です。
早めに報酬を支払ってもらいたい方は、15日対応のハイパフォコンサルがおすすめです。
人事コンサル フリーランスに関するよくある質問
最後に、人事コンサルタントのフリーランスに関するよくある質問を回答します。
疑問を解消するためにも、ぜひチェックしてください。
人事コンサルフリーランスの年収は？
フリーランスの人事コンサルタントとして働く場合、年収相場は約700万円〜1,500万円程度です。
担当するポジション毎のレベル別によって年収は大きく変動し、領域の難易度が上がるほど報酬も比例して高くなります。
専門的な知見やスキル、実績が多くなるほど、企業からのオファーが増えて安定した収入を得られるようになるでしょう。
人事コンサルフリーランスに向いている人は？
これまで人材領域の業務を担当した経験があり、企業のコミュニケーション対応ができる方であれば人事コンサルタントとして活躍できます。
自分のペースで営業活動を行い、時間や場所を選ばずに仕事がしないなら人事コンサルフリーランスの働き方が最適です。
人事コンサルフリーランスになるにはどんなスキルが必要ですか？
人事コンサルフリーランスとして活動する場合、自己管理能力や営業力、ネットワーキング力、プロジェクトマネジメント能力、コミュニケーション能力、リスクマネジメント能力、会計・経理の基本知識などのスキルが必要です。
多くの企業から案件を獲得するなら、強みとなる資格の取得を検討すると良いでしょう。
未経験でもフリーランスの人事コンサルタントとして案件を受注することはできますか？
これまでコンサルタントとして働いた経験がなかったとしても、状況によっては案件を受注することはできます。
例えば未経験者を歓迎しているクラウドソーシングサービスの案件に応募すれば、案件を獲得できる可能性は高いです。
また、ビジネスにおいて一定以上のノウハウや実績を持っていれば、同じく案件を受注できることもあります。
ただし、コンサルタントの業務は企業の経営にも大きく関わるため、基本的には経験者が優遇されることを理解しておきましょう。
人事コンサル フリーランスに関するまとめ
今回は、人事コンサルタントがフリーランスとして活動するために必要なスキルや案件獲得方法を詳しく解説しました。
人事コンサルタントは企業の人材領域に対応できるため、常に需要がある業種となっています。
人事コンサルタントとして経験や実績を増やすことで、フリーランスとして活躍できるようになります。
フリーランスは働き方次第で高い年収を得られるため、安定した働き方を目指すことは十分可能です。
案件を効率良く獲得したい時は、当記事で紹介したエージェントサービスの利用を検討してください。
