プログラミング言語のなかでも、ExcelやAccessがあれば初心者でもスキルを身に付けやすいVBAは根強い人気があります。そのため、VBAエンジニアとして、フリーランスを目指す人も近年、増加中です。
しかし、その一方で、下記のような疑問を感じている人も多いのではないでしょうか?
- フリーランスとしてVBAエンジニアでの独立は可能?
- 年収や単価相場とどのくらい?
この記事では、そのような不安を解消すべく、フリーランスVBAエンジニア求められるスキルや年収相場、案件獲得方法を分かりやすく解説していきます。
フリーランスになる前に役立つ副業案件の動向についても解説するので、これからフリーランスへ転身を検討している人にとって参考にしてみてください。
また、効率的かつ安定的に案件獲得に活用できるおすすめのエージェントや案件紹介サイトも紹介していくので、VBAエンジニアでフリーランスを目指したい人は、ぜひチェックしてみてください。
関連記事>>フリーランスエージェントのおすすめ徹底比較
フリーランスエンジニア向けおすすめ案件紹介サービス3選
Excelで使えるVBAとは
VBAとは、Visual Basic for Applicationsの略称で、Microsoft製品であるExcelの拡張機能です。
Excelの機能のひとつにマクロがありますが、マクロの記録を行うと記録開始から終了までに実行した操作を記録することができます。
この記録された操作内容は、Excel内部でプログラム言語に書き換えられており、その言語がVBAです。
つまり、VBAを扱えればマクロの記録を行わず直接プログラミングできるので、より自由で高度な自動化ツールを作成することができるのです。
フリーランスVBAエンジニアの仕事内容
VBAエンジニアは、その名の通りVBAを使用してシステムやツール開発を行うエンジニアのことを指します。
フリーランスとして働く場合、仕事内容は参画する案件によって異なりますが、基本的にExcelやAccessを用いた自動化・業務効率化する内容の案件が中心です。
こちらは既存のシステム改修を行う場合もあれば、要件定義から新規で開発することもあります。
VBA単体の案件もありますが、JavaやPython、PHPやSQLといった他のプログラミング言語のスキルや知識を求められることも多く、安定した案件獲得をするためにはこれらも合わせて習得することをおすすめします。
求められるスキルについては、フリーランス向けの求人サイトやエージェントにおいて、公開求人をチェックすると現在需要が高いものを把握することができるので、これからフリーランスVBAエンジニアを目指す人は必ずチェックしましょう。
フリーランスVBAエンジニアの年収相場
フリーランスとして働く場合、単価がそのまま収入に直結するため非常に重要な要素です。
気になるフリーランスVBAエンジニアの月単価相場は稼働日数によって異なりますが、フリーランスエンジニアの案件検索サイト フリーランススタート の求人を確認すると、月額平均単価が54.9万円とされています。
年収換算すると約658万円となるため、一般的な会社員の平均年収430万円を大きく上回ります。
こちらはあくまで平均単価なので、獲得する案件によっては年収1,000万円以上を目指すことも可能です。
【職種別】フリーランスエンジニアの平均年収一覧を見てみる
職種 | 平均年収 |
---|---|
AIエンジニア フリーランス | 884万円 |
アプリ開発エンジニア フリーランス | 844万円 |
iOSエンジニア フリーランス | 840万円 |
フロントエンドエンジニア フリーランス | 844万円 |
インフラエンジニアフリーランス | 836万円 |
データベースエンジニア フリーランス | 820万円 |
ネットワークエンジニアフリーランス | 750万円 |
AWSエンジニア フリーランス | 750万円 |
システムエンジニア(SE) フリーランス | 768万円 |
セキュリティエンジニア フリーランス | 600万円 |
Salesforceエンジニア フリーランス | 600万円 |
Webエンジニア フリーランス | 584万円 |
Pythonエンジニア フリーランス | 865万円 |
Javaエンジニア フリーランス | 780万円 |
PHPエンジニア フリーランス | 817万円 |
VBAエンジニア フリーランス | 658万円 |
Unityエンジニア フリーランス | 841万円 |
Rubyエンジニア フリーランス | 903万円 |
Swiftエンジニア フリーランス | 904万円 |
参照元
フリーランスVBAエンジニアになるのに必要なスキルのレベルとは
副業であれば自身のスキルレベルに合わせた案件の獲得で問題ありませんが、フリーランスのVBAエンジニアとして生計を立てていくためには、設計から構築まで一連の工程に対応できる必要があります。
VBA案件では、データベースを触ることも多いことから、SQLのスキルも習得しておくことをおすすめします。
これにより、案件獲得の幅が広がるので、安定的な収入を得られるようになります。
また、フリーランスはスキルや知識を提供して報酬を得る働き方なので、未経験からフリーランスのVBAエンジニアを目指すことはかなり難しいといえます。
目安としてVBA開発経験が3~5年以上を求められることが多いので、実務経験が浅い人は会社員として経験を積んだり、副業で実績を作ったりしてからフリーランスを目指すといいでしょう。
VBAの案件数と特徴
VBA案件は、既存ツールの改修や追加機能の実装、新規開発など多岐に渡ります。
フリーランススタートのような、フリーランス向けの公開求人にてVBA案件を探すと、2,191件(2024年9月30日現時点)確認することができます。
また、ランサーズやクラウドワークスのようなフリーランス・副業向けのクラウドソーシングでもVBA案件は見つけることができるので、案件数は非常に豊富であるといえるでしょう。
将来性については、Excelを使用している企業は多く、今後も案件数は安定していることが見込めます。
VBAでの副業は稼げる?案件単価と特徴
いきなりフリーランスになるのではなく、まずは副業からスタートしたいと考える人も多いかと思います。
気になるVBAの副業案件の単価ですが、出社することなく成果物を納品する形式の案件にフォーカスすると、軽微な改修案件であれば数千円、新規開発や大掛かりな改修案件では10万~20万円の案件が多く見受けられます。
VBAの副業案件では、既存のツール改修や新規開発といったように、案件内容も幅広いことが特徴的です。
VBAの副業案件例
実際にどのような案件があるのか、ここではVBAの副業案件例を3つ紹介していきます。
顧客管理入力フォームの作成
Excelで管理している顧客管理の入力フォームについて、VBAを駆使してUI/UXの強化をする案件で、報酬は10万~20万円に設定されています。
こちらの案件では、仕様が決められているわけではなく、アイデアの提示から求められるので、VBAで構築するスキルだけではなく、要件定義や設計から行うことができます。
また、仕様のすり合わせを行うために、クライアントとの円滑なコミュニケーション能力も必要であるといえるでしょう。
リスト管理データベースのVBA設定
こちらの案件では、ACCESSで作成されたデータベースに対し、クライアントが希望する機能をVBAで追加設定したり、ユーザーの使い勝手が良くなる機能を提案したりする内容です。
報酬は1万~2万円と高くありませんが、追加機能の内容が具体的に提示されているので、エンジニアの負担も少ないです。
これからVBAで副業を始める人には良い実績となる案件であるといえるでしょう。
資料作成ツールの開発
データ収集を行い、それらを分析するためのツール開発をVBAで設定していく案件です。
報酬は10万~20万円に設定されており、要件定義から行っていくほか、収集したデータの加工や分析するための知識などが必要となります。
このようなクライアントと意見を出し合いながら仕様を決めていく案件でも、連絡方法や打合せ頻度を取り決めることで、土日祝や本業の就業後に副業として働くことができるでしょう。
フリーランスVBAエンジニアにおすすめエージェント・案件紹介サイト
フリーランスとして働く際、安定した収入を得るためには継続的に案件を獲得することが重要です。
知人の紹介や個人で営業する方法もありますが、効率的かつ安定した案件獲得にはエージェントや案件紹介サイトの活用が有効です。
ここでは、数あるフリーランスエンジニア向けサービスからおすすめ3つを紹介します。
フリーランスのPHPエンジニアとして案件を獲得するためにはさまざまな方法がありますが、特におすすめなのがエージェントや案件紹介サイトの活用です。
特徴やおすすめポイントを紹介していますので、ぜひチェックしてください。
レバテックフリーランス
- 豊富な案件数と高度な検索機能
- エンド直請け案件の多さ
- 充実した付加サービス
レバテックフリーランスは、 レバテックフリーランスは、約85,000件もの公開求人を保有しています。さらに、職種や仕事内容だけでなく、単価、使用言語、必要スキル、勤務地、案件の特徴など、多彩な項目で絞り込み検索が可能です。これにより、フリーランスエンジニアは自身の希望に最も合致した案件を効率的に見つけることができます。
レバテックフリーランスは、クライアント企業との直接契約が多いことで知られています。これにより中間マージンを抑えることができ、結果としてフリーランスエンジニアに高単価案件を提供することが可能になっています。過去には月単価160万円という超高額案件も登場したことがあります。
レバテックフリーランスは、案件紹介だけでなく、フリーランスの生活全般をサポートするサービスも提供しています。確定申告の相談や、ファイナンシャルプランナーによる無料相談サービスなど、フリーランスの悩みや疑問に答える多様なコンテンツを用意しています。これらのサービスにより、フリーランスエンジニアは安心してキャリアを築くことができます。
レバテックフリーランスの基本情報 | |
---|---|
運営会社 | レバテック株式会社 |
公式サイト | https://freelance.levtech.jp/ |
公開求人数 | 89,174件(2024年10月28日現在) |
主な求人職種 | プログラマー、SE、フロントエンジニア、PM、デザイナーなど |
関連記事>>レバテックフリーランスの評判や口コミ
ココナラテック
- 豊富な案件数
- 柔軟な支払いプラン
- 包括的なサポート体制
ココナラテックは、常時15,000件以上の案件を掲載しており、フリーランスITエンジニアに多様な選択肢を提供しています。さらに、高単価案件も多く取り扱っており、例えばVBAを使用した金融システム基盤改修案件では、月額80万円までの報酬が設定されています。
フリーランスエンジニアの経済的ニーズに応えるため、ココナラテックは複数の支払いプランを用意しているのも特徴です。先払いや即日払いなど、エンジニアが自由に選択できるオプションも。ただし、これらのプランは審査を通過した利用者のみが利用可能となっています。
ココナラテックは、案件紹介にとどまらず、フリーランスエンジニアの働き方全体をサポートしている点も同社の強みです。企業との交渉やヒアリングを通じて長期的に快適な労働環境を整備し、契約や支払いに関するトラブルを防止するために定期的なコンタクトを行っています。
ココナラテックの基本情報 | |
---|---|
運営会社 | ココナラテック株式会社 |
公式サイト | https://tech.coconala.com/ |
公開求人数 | 非公開(2024年10月28日現在) |
主な求人職種 | SE、プログラマー、インフラエンジニア、ゲームクリエイター、コンサル、PM |
関連記事>>ココナラテックの評判や口コミ
PRO WORKS
- 専門メンターによる案件マッチング
- 柔軟な働き方に対応
- キャリアアップサポート
PRO WORKSでは、IT業界に精通した専門メンターが一人ひとりのスキルや希望に合わせて最適な案件をマッチングするのが特徴です。メンターは単なる紹介だけでなく、案件内容の詳細な説明や、必要に応じて新規案件の開拓も行います。これにより、フリーランスエンジニアは自身のキャリアに最適な案件を見つけやすくなっています。
柔軟な働き方に対応している点も同社の強みです。週3日、週4日、週5日など、多様な勤務形態の案件を取り扱っています。これにより、フリーランスエンジニアは自身のライフスタイルや希望に合わせて柔軟に働き方を選択することが可能です。
PRO WORKSは単なる案件紹介にとどまらず、フリーランスエンジニアのキャリアアップをサポートしています。フリーランスエンジニアは継続的な成長と市場価値の向上を図ることができます。
PRO WORKSの基本情報 | |
---|---|
運営会社 | 株式会社アルマ |
公式サイト | https://start-proworks.com/ |
公開求人数 | 非公開(2024年10月28日現在) |
主な求人職種 | エンジニア、コンサルタントなど |
フリーランスVBAエンジニアに関する疑問Q&A
ここでは、フリーランスVBAエンジニアについてよくある疑問についてQ&A形式で解説していきます。
在宅でフリーランスVBAエンジニアになる事は可能?
エンジニア自体、在宅をはじめとするリモートワークとの親和性が高い職種です。
そのなかでも、Excelでの開発や改修がメインとなるVBAエンジニアは在宅案件を獲得しやすいといえるでしょう。
土日のみでフリーランスVBAエンジニアとして副業する事は可能?
システム改修のような単発案件をはじめ、成果物を納品することで報酬が得られる案件であれば稼働日を指定されることもないので、自身の都合に合わせて働くことが可能です。
単価については数千円のものから数十万円のものまで幅広いので、副業から始めたい人は軽微な改修作業から少しずつ実績を作っていきましょう。
フリーソフトでVBAが使えるものはある?
OpenOfficeやLibreOfficeがおすすめです。LibreOfficeでは、VBAだけではなくJavaScriptやPythonなども使用できるので、これらのプログラミング言語を習得したい人も活用できます。
しかし、フリーランスで活動するのであれば案件管理はもちろん、在宅で作業することも十分あり得るので、自宅環境においてもOfficeソフトを購入しておく方が良いでしょう。
フリーランスVBAエンジニアまとめ
ExcelやAccessを利用している企業は非常に多く、自動化・業務効率化できるVBAエンジニアは需要が高い職種です。
また、VBAエンジニアは今後もExcelの使用がなくなることは考えにくいことから、安定的に案件を獲得しやすいといった特徴もあります。
より安定的に案件獲得するためにはエージェントや案件紹介サイトの活用が有効なので、これからフリーランスVBAエンジニアを目指す人は、この記事で紹介したものをぜひ参考にしてみてください。