今後も中長期的な成長が見込めるIT分野では、数多くのエンジニアが活躍しています。
実務経験を積んだ後は会社を退職し、フリーランスのエンジニアとして活動していく方も多く、多様なキャリアプランが期待できる職種です。
数あるITエンジニアのなかでも、Unityエンジニアは高年収が期待される職種として注目されています。
しかし、Unityという言葉は耳にしたことがあっても、具体的に何をするためのものなのかイメージできないという方も多いでしょう。
そこで本記事では、Unityエンジニアの仕事内容や気になる年収の相場、Unityエンジニアとして活躍していくために求められるスキルや具体的な求人の例も紹介します。
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フリーランスエンジニア向けおすすめ案件紹介サービス3選
Unityとは
Unityとは一言でいえば、ゲーム開発用のプラットフォームのことです。
Unityという単語を聞いたとき、プログラミング言語のひとつであると誤解する方も少なくありません。UnityはPythonやJavaなどのようなプログラミング言語ではなく、ゲーム開発に特化した総合的な開発ツールのようなイメージです。
具体的には、Unityを活用することで「2Dおよび3Dグラフィックの描画」「サウンドの再生」「UI管理」「データの管理」などを行う事が可能です。
つまり、Unityというプラットフォームがあれば、ゲームの開発環境はもちろんのこと、実行環境も含めてオールインワンで対応できることになります。
対応しているハードウェアはPlayStation4やXbox One、Nintendo Switchといった家庭用ゲーム機のほか、WindowsやMacといったPC、スマートフォン、タブレットなど幅広く、クロスプラットフォームが採用されています。
なお、Unityはオープンソースのプラットフォームではなく、ユニティ・テクノロジーズ社が提供しています。
無料版と月額75ドルの有料版の2種類がありますが、商用を前提とせずUnityの機能を学習しスキルを身につける目的であれば無料版でも十分対応できます。最小限のコストでスキルを習得できるという点においては、PythonやJavaなどと同様に学習のハードルは低いといえるでしょう。
Unityエンジニアの仕事内容
Unityはゲーム開発用のプラットフォームであることから、Unityエンジニアの多くはゲーム開発に携わっています。具体的にどのような業務を担っているのか、仕事内容をできるだけ詳しく解説しましょう。
それぞれの業務について詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
ゲームシナリオに沿った処理
Unityエンジニアは、ゲームのグラフィックの処理や実装、ゲームフローに合わせた遷移といった処理を担います。
ゲームではさまざまなキャラクターやアイテムが登場し、シナリオに合わせてさまざまな背景も用意しておかなければなりません。
また、どのような条件のときにイベントが発生するかなど、ゲームフローに合わせた進行も設計していかなくてはなりません。
ゲームのシナリオに沿った処理を行うことが多いです。
フロントエンドの開発
ゲームをプレイする際に重要となるグラフィックの処理もフロントエンド開発に含まれます。
近年のゲームはオンライン上でプレイするものも増え、PCやスマートフォン、タブレット端末などのブラウザ上で操作するものも少なくありません。
オンラインゲームの場合、ユーザー側が操作するUIなどを実装しますが、これをフロントエンドとよびます。
また、
サーバーサイドの開発
サーバーサイドの開発もUnityエンジニアの重要な業務です。サーバーサイドとは、フロントエンドとは対照的にユーザー側から見えない部分のことを指します。
たとえば、ゲーム内でアイテムを課金した場合にバックエンドであるサーバーにその指示を送り、サーバーは処理をしてフロントエンドに返します。
どのユーザーがどのアイテムに課金しているのか、ゲームの進行状況なども含めてデータベース内に記録しますが、その一連の処理を担うのがサーバーサイドの開発といえるでしょう。
テストやメンテナンス
Unityエンジニアはゲームの開発だけでなく、リリース前のテストやリリース後のメンテナンスなども担うことがあります。
特にUnityエンジニアとして駆け出しの頃は、テストやメンテナンスの担当者としてアサインされることも多く、実務を通してゲーム開発に必要なスキルや技術を学んでいきます。
ARやVRの開発
ARやVRの開発シーンでもUnityエンジニアの需要があります。
ゲームといえばディスプレイに表示させてプレイするという方法が一般的ですが、近年ではARやVRといった次世代のテクノロジーを活用したプラットフォームも人気が高まっています。
ARとは拡張現実のことで、スマートフォンのカメラに映った背景にキャラクターなどを表示させ、あたかも現実世界にいるような独特の世界観を演出できます。
VRは仮想現実ともよばれ、専用のヘッドマウントディスプレイを活用してリアルな3D立体映像を映し出し、没入感の高い映像を楽しめます。
なお、ARやVRはゲームだけでなく、自動車や住宅などのデザイン設計に活かすケースも増えています。そのため、Unityエンジニアが活躍するのはゲーム業界だけとは限らず、対応する産業の裾野も拡大しているのです。
フリーランスUnityエンジニアの単価と年収相場
これからUnityエンジニアを目指している方にとって、フリーランスとして独立した場合、どの程度の収入が得られるのかは大いに気になるところではないでしょうか。
フリーランス向け案件を一括検索できるサイト、フリーランススタートによると、Unityエンジニアの月額報酬相場としては70.1万円程で、年収に換算すると841万円程ということになります。
ただし、案件によって単価は様々で中には月200万円の高額案件もあるようです。Unityエンジニアのスキルや実務経験によって求められる役割も異なり、上流工程になればなるほど収入は高くなる傾向が見られます。
【職種別】フリーランスエンジニアの平均年収一覧を見てみる
職種 | 平均年収 |
---|---|
AIエンジニア フリーランス | 884万円 |
iOSエンジニア フリーランス | 864万円 |
フロントエンドエンジニア フリーランス | 844万円 |
インフラエンジニアフリーランス | 836万円 |
データベースエンジニア フリーランス | 820万円 |
ネットワークエンジニアフリーランス | 750万円 |
AWSエンジニア フリーランス | 750万円 |
システムエンジニア(SE) フリーランス | 768万円 |
セキュリティエンジニア フリーランス | 600万円 |
Salesforceエンジニア フリーランス | 600万円 |
Webエンジニア フリーランス | 584万円 |
Pythonエンジニア フリーランス | 865万円 |
Javaエンジニア フリーランス | 780万円 |
PHPエンジニア フリーランス | 817万円 |
VBAエンジニア フリーランス | 658万円 |
Unityエンジニア フリーランス | 841万円 |
Rubyエンジニア フリーランス | 903万円 |
参照元
フリーランスUnityエンジニアになるのに必要なスキルとは
Unityエンジニアに関わらず、どのようなITエンジニアにおいても「この資格がなければ仕事に従事できない」という条件はありません。
そのため、一切の資格をもっていなくてもUnityエンジニアとして活躍している方は多く存在します。
しかし、誰でもUnityエンジニアを名乗れるということと、フリーランスとして生計を立てていけるかは別の問題として捉える必要があるでしょう。
毎月安定した収入を得られるようになるには、開発の現場で通用する高度なスキルと専門知識、実務経験が要求されます。
具体的には、プログラマーやSEとしての開発経験や、Unityそのものを使いこなせるだけのスキルと実務経験、C++やC#、JavaScriptといったプログラミング関連のスキルや、MySQLといったデータベース関連のスキルが求められることもあります。
Unityのみの実務経験でも従事できる案件はありますが、対応できる案件の幅を広げるためにも複数のスキルをもっておいたほうが武器になるでしょう。
フリーランスUnityエンジニアの求人の特徴
ここまで紹介してきたように、Unityはゲーム開発のプラットフォームであることから、求人案件も多くがゲーム開発に特化したものとなっています。
フリーランスを対象とした案件の場合、企業の多くは即戦力を求めていることから、就職サイトや転職サイトで募集されているような「初心者歓迎」や「未経験者可」といった案件はほとんどありません。
少なくともゲーム開発やシステム開発、アプリケーション開発の実務経験が3年以上というエンジニアを対象に募集されています。
フリーランスUnityエンジニアの求人例
フリーランスのUnityエンジニアを対象に募集されている求人は、具体的にどのような案件があるのでしょうか。代表的な案件をいくつか紹介しましょう。
業務内容や必須スキル、月額報酬などについてもそれぞれ詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
1.ブロックチェーンを採用したゲームアプリの開発
ビットコインにも採用されているブロックチェーン技術を活用し、スマートフォン向けのゲームアプリを開発する案件です。東京都内のオフィス勤務のほか、フルリモートでも参画できるため地方在住者にとっても取り組みやすい案件といえるでしょう。
業務内容 | SEおよびプログラマーとして、ブロックチェーンを活用したゲームアプリの開発案件において設計以降の工程を担当 |
---|---|
必須スキル | Unityを用いた開発経験3年以上 |
歓迎スキル | – |
月額報酬 | 月額90万円 |
2.RPGゲームアプリの開発
Unityエンジニア向けの案件として特に多い、スマートフォン向けのゲームアプリ開発の案件です。
業務内容 | SEとして基本設計以降の実務開発業務 ゲーム内UIの実装 |
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必須スキル | Unity(C#)によるゲーム開発経験 UniRXまたはUniTaskまたはZenjectでの開発経験 ゲーム内UIの実装経験 |
歓迎スキル | スマホ向けゲームの開発経験 3Dグラフィクスの知識・スキル など |
月額報酬 | 月額65万円 |
3.メタバース店舗管理システムの開発
産業分野におけるUnityエンジニアの募集案件では、メタバースとよばれる仮想現実空間上で運営する店舗の設計があります。
業務内容 | メタバース空間のオリジナル店舗やコンテンツの制作 アプリケーションの基盤設計 UIの開発 マルチユーザーコミュニケーションの開発 キャラクターなどのアニメーション開発 VRデバイス、スマホへの対応 |
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必須スキル | Unityによる開発経験2年以上 バージョン管理ツールを利用した開発経験 ネットワークに関する基礎知識 C#、C++などを用いた開発経験 |
歓迎スキル | 大規模ゲームの基盤設計経験 リアルタイム通信エンジンの使用経験 リアルタイムレンダリング シェーダープログラミングの知識 CI/CD環境の構築、運用経験 新サービス、新プロダクトの立ち上げ経験 開発プロジェクトにおけるリーダー経験 |
月額報酬 | 月額80万円 |
フリーランスUnityエンジニアにおすすめエージェント・案件サイト
フリーランスとして働くためには、安定的に案件を獲得することが非常に重要です。ただ、フリーランス初心者の方にとって、安定的に案件を獲得することは、決して簡単ではありません。
安定的に案件を獲得する方法として、フリーランスエンジニア向けのエージェントを活用することがおすすめです。数あるエージェントの中でもおすすめの3社をご紹介します。
フリーランスのPHPエンジニアとして案件を獲得するためにはさまざまな方法がありますが、特におすすめなのがエージェントや案件紹介サイトの活用です。ここでは、フリーランスJavaエンジニアにおすすめエージェント・案件紹介サイトを厳選して3社紹介していきます。
特徴やおすすめポイントを紹介していますので、ぜひチェックしてください。
レバテックフリーランス
- 高単価案件の充実
- 専門コーディネーターによる細やかなサポート
- 高精度なマッチング
レバテックフリーランスは、 レバテックフリーランスは業界トップクラスの案件数を保有しており、特に高単価案件が豊富です。2024年10月時点で、80万円以上の高単価案件が20,479件あり、全体の約23%を占めています。これは他のエージェントと比較しても圧倒的に多く、年収アップを目指すエンジニアから支持を得ています。
IT・WEB業界に精通したコーディネーターが、案件紹介から受注後のフォローまで一貫してサポートします1。待遇面の交渉代行や現場での相談対応など、きめ細かいサービスを提供しており、フリーランスエンジニアが安心して働ける環境を整えています。
レバテックフリーランスは年間10万件以上のマッチングを行っており、ミスマッチを防ぐ高い精度を誇ります。コーディネーターが企業と頻繁に打ち合わせを行い、求める人材像を熟知していることが、この高精度なマッチングを可能にしています。
レバテックフリーランスの基本情報 | |
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運営会社 | レバテック株式会社 |
公式サイト | https://freelance.levtech.jp/ |
公開求人数 | 87,792件(2024年10月7日時点) |
主な求人職種 | プログラマー、SE、フロントエンジニア、PM、デザイナーなど |
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ココナラテック
- 高単価案件が多数
- 専門性の高いサポート体制
- 複数の支払いプランがある
ココナラテックは、高単価案件が豊富な点が最大の魅力です。直請案件が多いため、単価が高いだけでなく質の高い案件が多く掲載されています。
専門スキルを理解したエージェントが、サポートしてくれる点も同社の強みです。フリーランス支援を10年以上やってきた知見を活かした提案でミスマッチを防いでくれます。
複数の支払いプランがある点もココナラテックの魅力です。先払いや即日払いなど、柔軟な支払いプランがあるためフリーランスエージェントとして安心して働くことができます。
ココナラテックの基本情報 | |
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運営会社 | ココナラテック株式会社 |
公式サイト | https://tech.coconala.com/ |
公開求人数 | 非公開 |
主な求人職種 | SE、プログラマー、インフラエンジニア、ゲームクリエイター、コンサル、PM |
関連記事>>ココナラテックの評判や口コミ
PRO WORKS
- 非公開案件が豊富
- 充実した特典制度
- 専門メンターによるサポート
PRO WORKSでは、非公開案件が非常に豊富です。エンジニアで月80万円以上、Webデザイナーで月60万円以上の高額案件を多数保有しています。これは、システム依頼元の企業と直接契約する「直請け案件」が多いため、中間マージンが発生せず実現しているからです。
PRO WORKSは、フリーランス向けに魅力的な特典を用意しています。初回案件契約完了時に最大10万円の準備金、業界初の6ヶ月ごとのボーナス支給などがあります。フリーランスの経済的負担を軽減し、安定した働き方をサポートしてくれる点が魅力です。
経験豊富なメンターが、案件紹介から契約後のフォローまで一貫してサポートします。オンラインでのカウンセリングも可能で、忙しいエンジニアでも気軽に相談することが可能です。また、希望条件に合う案件がない場合は新規開拓も行うなど、きめ細かいサービスを提供しています。
PRO WORKSの基本情報 | |
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運営会社 | 株式会社アルマ |
公式サイト | https://start-proworks.com/ |
公開求人数 | 非公開 |
主な求人職種 | エンジニア、コンサルタントなど |
フリーランスUnityエンジニアに関する疑問Q&A
フリーランスのUnityエンジニアを目指す場合、会社員とは異なりさまざまな不安や疑問が浮かんでくることがあります。よくある疑問とそれに対する回答を紹介しましょう。
よくある質問をチェックすることで、Unityエンジニアとしてフリーランスで活躍できるイメージを持つことができるはずです。ぜひ参考にしてください。
未経験からフリーランスUnityエンジニアになることは可能?
フリーランスの場合、即戦力として求められるケースが多いことから、未経験者の場合は安定した収入を得られない可能性があります。
そのため、まずは会社員としてスキルを身につけ、実務経験を積んだうえでフリーランスを目指すのが現実的といえるでしょう。
在宅のみでフリーランスUnityエンジニアになる事は可能?
フリーランスUnityエンジニアとして、在宅のみで活動することは十分可能です。多くの企業がフルリモートの案件を募集しており、在宅ワークのみで仕事を獲得できる環境が整っています。
ただし、即戦力として高度なスキルと実務経験が求められることが多いため、未経験からいきなりフリーランスとして独立するのは難しいでしょう。まずは会社員としてUnityの開発経験を積み、プログラミングスキルを磨くことをおすすめします。
C#やJavaScriptなどのプログラミング言語やデータベースの知識も重要です。これらのスキルを身につけ、実務経験を積んだ上でフリーランスに挑戦することで、在宅のみでも安定した収入を得られる可能性が高まります。
Unityのライセンスは業務委託した企業から共有してもらえる?
2020年2月3日18時以降に委託元の企業が購入したライセンスの場合、個人と共用することはできません。そのため、個人で「個人または単一企業用ライセンス」(Single Entity)を購入することになります。
ただし、Unityの機能を学習し、スキルを身につける目的であれば、無料版のUnity Personalを使用することができます。商用利用を前提としない場合、この無料版でも十分な機能が提供されています。
フリーランスとしてUnity開発を行う際は、自身でライセンスを購入するか、無料版の利用条件を確認した上で適切なライセンスを選択することが重要です。
UnityとC#フリーランスでどちらが稼げる?
フリーランス向けエージェントで募集されている案件を見ると、案件数としてはC#開発案件が多い傾向にあります。一方で、報酬の相場としては両者同程度か、わずかにUnity開発案件のほうが高額な傾向が見られます。
これは、Unityがゲーム開発やAR/VR分野で高い需要があり、専門性が高く評価されるためです。 一方、C#はより汎用的な言語で、幅広い分野で使用されていますが、Unityほどの専門性がないため、単価が比較的低くなる傾向があります。
ただし、UnityはC#を基盤としているため、C#のスキルを持っていることはUnity開発でも有利に働きます。また、Unityフリーランスの案件は比較的少ないものの、高単価で受注しやすい傾向にあります。
最終的には、個人のスキルレベルや経験、市場の需要によって稼ぎやすさが大きく変動するため、自身の得意分野や興味を考慮して選択することが重要です。
フリーランスUnityエンジニアまとめ
Unityはゲーム開発の現場で多く採用されているプラットフォームであることから、ゲームアプリの開発に従事したいと考えている方にとっては必須のスキルといえるでしょう。
フリーランスのUnityエンジニアとして独立した後は、比較的高額な報酬の案件が豊富で高年収が期待できるはずです。ただし、Unityエンジニアに限ったことではありませんが、フリーランスのITエンジニアを求める企業は即戦力を求めています。
そのため、未経験からフリーランスとして独立するのは現実的ではなく、まずは会社員としてさまざまな開発案件に携わり、実務経験を積んでいきましょう。