本記事では、調査できた範囲の情報をもとに、国内外の大手PEファンドを年収ランキング形式で紹介します。
結論からいうと、PEファンドの年収ランキングは、外資系ではブラックストーン(平均年収2,584万円)が首位、日系ではインテグラル(平均年収1,902万円)がトップです。
また、外資系と日系それぞれの年収水準の違いや、各ファンドのポジション、実績、業界内での立ち位置についても解説。さらに、ランキング上位ファンドへの転職を目指す方に向けた選考対策やおすすめエージェント情報もまとめています。
PEファンド業界への理解を深めたい方も、キャリアアップを考えている方も、ぜひ参考にしてください。
- 外資系PEファンドの年収は日系より高く、パートナークラスで3,000万円以上が目安
- 日系PEファンドでもパートナークラスで1,500万〜2,000万円以上と高水準
年収に加えキャリー(成功報酬)がPEファンドの報酬を押し上げる大きな要素 - 業界内ポジションはファンドサイズ・投資テーマ・IRR等で見極められる
- ランキング上位ファンドへの転職にはPE業界特化のエージェント活用が有効
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PEファンドとは?

PEファンドは投資家から資金を集めて、主に未公開株へ投資をするファンドのことです。
PEファンドは、顧客である投資家から多くの資金を集め、投資対象の企業を見つけ出して、集めた資金を投下します。
また、投資先企業を担保に入れて、金融機関から借り入れを行い、さらに投資先企業に資金投下して最終的なリターンを高めるという投資も行います。
投資先企業がIPO(株式市場へ上場)する、M&Aや事業売却するなどしてでた利益から収益を得るのがPEファンドのビジネスモデルです。
PEファンド業界の全体マップと分類
PEファンドは「外資系メガファンド」「日系独立系」「金融機関系・商社系」の3つに大別できます。
日本国内で活動するPEファンドは数多くありますが、その出自や規模によって大きく3つのカテゴリーに分類できます。転職先としてPEファンドを検討する際には、まずこの業界構造を把握することが重要です。
外資系メガファンド(グローバルPE)
ブラックストーン、KKR、カーライル、ベインキャピタル等のグローバルファンドが日本市場で大型案件を手がけています。
外資系メガファンドは、グローバルに数十兆円規模の運用資産(AUM)を持つ大手PEファンドです。日本オフィスでは主に数百億〜数千億円規模の大型バイアウト案件を手がけます。
主な特徴は以下の通りです。
- 運用規模: グローバルで数十兆円規模のAUM
- 投資対象: 企業価値数百億円以上の大型案件が中心
- 年収水準: 日系と比較して成功報酬の比重が大きく、年収水準が高い傾向
- 代表的なファンド: ブラックストーン、KKR、カーライル、ベインキャピタル、CVC キャピタルパートナーズ
外資系コンサルの年収・仕事内容と比較されることも多く、外資系PEファンドはコンサル出身者の有力なネクストキャリアとして位置づけられています。
日系独立系PEファンド
ユニゾン・キャピタル、アドバンテッジパートナーズ、インテグラル等が代表的な日系独立系ファンドです。
日系独立系PEファンドは、金融機関や商社の傘下に入らず、独立した運営体制で投資活動を行うファンドです。1990年代後半〜2000年代に設立されたファンドが多く、日本のPE業界の発展を牽引してきた存在です。
主な特徴は以下の通りです。
- 運用規模: 数百億〜数千億円規模
- 投資対象: ミドルキャップ(中堅企業)が中心。事業承継・カーブアウト案件にも強み
- 年収水準: 外資系より控えめだが、国内企業としてはトップクラス
- 代表的なファンド: ユニゾン・キャピタル、アドバンテッジパートナーズ、インテグラル、ポラリス・キャピタル・グループ、エンデバー・ユナイテッド
金融機関系・商社系PEファンド
メガバンクや大手商社がスポンサーとなるPEファンドで、親会社のネットワークを活かした案件ソーシングが強みです。
金融機関系PEファンドは、みずほキャピタルパートナーズ、三菱UFJキャピタル、SMBCキャピタルパートナーズなど、メガバンクグループが母体となって運営するファンドです。商社系では丸紅プライベートエクイティなどがあります。
主な特徴は以下の通りです。
- 運用規模: 数百億〜数千億円規模
- 投資対象: 親会社の顧客基盤を活かした案件ソーシング。事業再生・事業承継案件にも積極的
- 年収水準: 親会社の給与体系に準じる傾向があり、独立系よりやや控えめなケースも
- 代表的なファンド: みずほキャピタルパートナーズ、三菱UFJキャピタル、丸紅プライベートエクイティ、大和企業投資
なお、PEファンドと類似の投資ファンドとしてベンチャーキャピタル(VC)大手企業もありますが、VCは主にスタートアップ・アーリーステージ企業への投資を行う点でPEファンドとは異なります。
外資系・日系別!PEファンド大手企業年収ランキング

こちらは、調査できた内容をもとに、大手企業の外資系PEファンド・日系PEファンドそれぞれを年収で比較したランキングです。
なお、PEファンドの多くは上場していないため、有価証券報告書などで従業員の平均年収は公開されていません。
年収は日系と外資系、ファンドの規模や役職、パフォーマンスに応じた成果報酬など、多くの要因によって異なるため、ランキング化するのは困難です。そのため、当ランキングはあくまでも入手できた情報での想定によるものになります。
外資系大手PEファンドの年収ランキング
まずは外資系大手PEファンドを紹介します。
外資系PEファンドは、一般的に日系企業と比較して成功報酬の比重がやや大きめであることや、支援する案件規模が大きい傾向にあります。そのため、日系PEファンドと比較した際に、外資系PEファンドの方が年収層がやや高くなっているのが特徴です。
| PEファンド名 | 年収情報 |
|---|---|
| ブラックストーン・グループ・ジャパン | 平均年収2,584万円 |
| KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ) | 2,000万円~2億円の事例あり |
| ベインキャピタル | 想定年収2,000万円~(求人情報) |
| カーライル・ジャパン・エルエルシー | 900万円+ボーナス600万~900万円(アソシエイトの事例) |
| CVCキャピタルパートナーズ | 年収情報なし |
それでは、1社ずつ解説していきます。
ブラックストーン・グループ・ジャパン
ブラックストーン・グループ・ジャパンの平均年収は、OpenMoneyの情報によると2,584万円となっています。※
ブラックストーンは世界最大規模のPEファンドで、世界各国に多くのオフィスを持っています。日本のオフィスは2007年に設立しました。
ブラックストーンは柔軟性のある事業体制をもち、取引規模や構造に関わらず幅広い案件を手がけていますが、不動産業界への投資に重きを置いている点が特徴です。
日本での不動産以外への投資として、アリナミン製薬やあゆみ製薬などヘルスケア企業への投資実績があります。
KKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)ジャパン
KKRジャパンの年収に関しては、OpenWorkにて2,000万円~2億円の事例があるほか、アシスタントは600万円~との記載があります。※
KKRは1976年に設立された世界最大規模のPEファンドの一角です。10億ドル規模の投資実行や、大型のバイアウトの実績が多数あります。
KKRジャパンは2006年に設立。エネルギーやインフラ系への投資に強みを持つのが特徴です。業務ソフトウェアで有名な弥生や、大手スーパーマーケットSEIYUへの投資実績があります。
ベインキャピタル
ベインキャピタルの求人情報によると、プライベートエクイティ(PE)の想定年収2,000 万円〜というものが見られました。※
ベインキャピタルは、TOB(株式公開買い付け)での上場企業の買収に強みを持っているPEファンドで、運用資産残高は1,600億ほど。また、中長期での事業価値の向上を目指す点が特徴です。
日本には2006年にオフィス設立をしています。
投資実績は様々で、製造業、情報通信、ヘルスケアまで幅広く実績があります。
カーライル・ジャパン・エルエルシー
カーライル・ジャパン・エルエルシーの年収については、OpenWorkにて900万円+ボーナス600万~900万円というアソシエイトの事例があります。※
カーライルは2000年に日本オフィスを構えた、世界最大規模のPEファンドです。
比較的レイトステージになっているベンチャー企業への投資も多く、国内上場、エグジットともに日本国内でも実績を出しています。上場済みで、成熟期に差し掛かったベンチャー企業や、近年ヘルスケアやライフサイエンス分野にも積極的に投資実行をしている点が特徴です。
例えば、介護業界で有名なソラストや、もやしの製造で有名な名水美人ファクトリーなどへの投資実績があります。海外だと、高品質なダウンジャケットを展開するモンクレールへの投資実績があることも知られています。
CVCアジア・パシフィック・ジャパン
CVCアジア・パシフィック・ジャパンの年収情報は現在のところ見当たりませんでした。
CVCアジア・パシフィック・ジャパンは、1981年にイギリスで設立された老舗PEファンドのCVCキャピタルパートナーズの日本企業です。
アジアで長期的かつ大規模なファンド運用をしているのが特徴です。アジア太平洋地域で、総額約4000億円以上の最大規模のファンドを運用しています。
TSUBAKI(元資生堂)やすかいらーく、駅前にある靴修理で有名なミスターミニットなどへの投資を実行しています。
日系大手PEファンドの年収ランキング
本項目では、日系PEファンド大手の公開されている平均年収や想定年収の情報をもとに、推定される年収金額を紹介しています。
| PEファンド名 | 年収情報 |
|---|---|
| インテグラル | 平均年収:1,902万円 |
| ユニゾン・キャピタル | 想定年収1,500万円~(求人情報) |
| アドバンテッジパートナーズ | 想定年収800万~1,700万円程度(求人情報・事例) |
| エンデバー・ユナイテッド | 想定年収1,000万円~(求人情報) |
| ポラリス・キャピタル・グループ | 年収情報なし |
こちらも、一社ずつ解説していきます。
インテグラル
インテグラルの平均年収は、OpenMoneyの情報によると1,902万円となっています。※
インテグラルの創業は2007年。約700億以上の投資実行をしています。投資先の経営陣と事業の成長、持続可能性をサポートし、長期的な投資が特徴的なPEファンドです。
ラグジュアリーブランドであるヨウジヤマモトや、10分ヘアカット・アデランスなどでお馴染みのQBHouseへの投資実績があります。
ユニゾン・キャピタル
ユニゾン・キャピタルの年収については、求人情報にてPEインベストメントプロフェッショナル(アソシエイト):想定年収1,500万円~というものが見られました。※
ユニゾンキャピタルは1998年に設立。これまでに4,800億円以上の投資実行をしています。ヘルスケアやコンシューマーへの投資に強いPEファンドです。
投資実績としては、スシローやTohatoなどの日本の食品業界だけでなく、韓国の食品企業などグローバルな投資も活発です。
アドバンテッジパートナーズ
アドバンテッジパートナーズの年収は、求人情報によるとアソシエイトが想定年収800万~1,700万円程度となっています。※1 また、OpenWorkに寄せられた情報では、アソシエイトで1,500万円前後との記載も見られました。※2
アドバンテッジパートナーズは1992年創業の老舗日系PEファンドです。これまでに3,000億円以上の投資実行をしています。
日本だけでなく、中国や東南アジアなどアジア諸国への投資を実行しています。
ダイエーやポッカなどの老舗企業やヴィレッジヴァンガードや石井スポーツなど幅広い分野への投資実績があるのもアドバンテッジパートナーズの特徴です。
参照元
※1 ハイクラス転職のクライス&カンパニー「株式会社アドバンテッジパートナーズ・年収1,500万円 〜の転職・求人検索結果」
※2 OpenWork「アドバンテッジパートナーズの「年収・給与制度」」
エンデバー・ユナイテッド
エンデバー・ユナイテッドの年収は、求人情報によるとマネジャー・アソシエイト・アナリスト(投資スタッフ)が想定年収1,000万円~となっています。※
エンデバー・ユナイテッドは、2013年に設立されたPEファンドです。
これまでに3,000億円以上の投資実行をしています。株式投資企業数は80社を超え、3,000億円規模のファンドを立ち上げているPEファンドです。
小規模から中規模の企業への幅広い投資実績があり、大手だと三菱自動車や漢方薬で有名なツムラへの投資実績があります。
ポラリス・キャピタル・グループ
ポラリス・キャピタル・グループの年収情報は、現在のところ見当たりませんでした。
ポラリス・キャピタルは2004年に設立されたPEファンドです。
これまでに1,800億円以上の投資実行をしています。独自のノウハウとリソースを活かして、ミドルキャップマーケット(中堅企業)への投資を強みとしています。
また、事業承継、事業再生などに力を入れているPEファンドです。
チーズタルトで人気のあるBAKEや結婚相談所のO-net等への投資実績があります。
PEファンドの年収

ここからは、外資系PEファンドと日系PEファンドの年収を紹介します。
PEファンドは他の業種と比べて高い平均年収となる業界です。
特に、外資系PEファンドは日系PEファンドに比べて年収が高い傾向にあります。
それぞれ詳しくみていきましょう。
外資系PEファンドの役職別年収
まずは、外資系PEファンドの役職ごとの年収を見てみましょう。年収額は役職に限らず個々のスキル等によっても異なるため、一律決まった額があるものではありません。
ここでは、外資系PEファンドが公開している求人情報※をもとに、推定できる大まかな年収目安を紹介します。
| 役職 | 年収目安 |
|---|---|
| パートナー/ マネージングディレクター |
3000万円以上 |
| シニアディレクター/ ディレクター/プリンシパル |
2000万円以上 |
| シニアヴァイスプレジデント/ ヴァイスプレジデント |
1500万円~2000万円以上 |
| シニアアソシエイト/アソシエイト | 800~1000万円以上 |
PEファンドの最上位の役職ともされているパートナーとなれば、3000万円を超える高年収も見えてきます。スキルや業績によってはさらに高年収となる可能性も大いにあるでしょう。
参考
※ コンコードエグゼクティブグループ「世界有数の投資ファンドでアナリスト~ディレクターを募集」
※ コトラ「外資大手バイアウトファンドでの投資業務(外資系バイアウトファンド)の求人・転職情報」
※ コンコードエグゼクティブグループ「世界的な投資ファンドでアソシエイト募集」
※ コンコードエグゼクティブグループ「【コンサル出身者歓迎】外資系PEファンドでアソシエイト募集」
(全て2025年5月13日時点の情報による)
日系PEファンドの役職別年収
次に、日系PEファンドの年収を見ていきましょう。以下の表も、日系PEファンドの求人情報※をもとに推定した年収目安をまとめたものです。
| 役職 | 年収目安 |
|---|---|
| パートナー/ マネージングディレクター |
1500万円~2000万円以上 |
| シニアディレクター/ ディレクター/プリンシパル |
1500万円以上 |
| シニアヴァイスプレジデント/ ヴァイスプレジデント |
1000万円以上 |
| シニアアソシエイト/アソシエイト | 900万円以上 |
外資系PEファンドと日系PEファンドそれぞれ平均年収は高水準であるものの、全体的に外資系PEファンドに平均年収の軍配が上がります。
これは事業展開の規模や集めた資金の大きさにも由来します。
参考
※1 コトラ「大手PE投資会社でのバイアウト投資プロフェッショナル(シニアアソシエイト〜マネージングディレクター)の求人・転職情報」
※2 コトラ「PEファンドでの投資担当(VPもしくはディレクター)」
※3 コトラ「PEファンドのコンプライアンス部の求人・転職情報」
※4 コトラ「PEファンドでのアソシエイト(PEファンド)の求人・転職情報」
(全て2025年5月13日時点の情報による)
PEファンドのキャリー(成功報酬)とは
PEファンドの報酬体系を理解するうえで、ベース給与やボーナスに加えて重要なのが「キャリー(キャリードインタレスト/Carried Interest)」です。
キャリーとは、ファンドの投資リターンが一定の基準(ハードルレート、一般的に年率8%程度)を超えた場合に、GP(ジェネラルパートナー=ファンド運営者)が受け取る成功報酬です。
業界標準では、ハードルレートを超えた利益の約20%がGPに配分される「2 and 20」モデルが広く採用されています。
キャリーの主な特徴は以下の通りです。
- 配分構造: ファンドの超過利益の約20%をGPが受け取り、チーム内でシニアメンバーを中心に分配
- 受取時期: ファンドの投資先がExitした時点で実現するため、ファンド組成から数年〜10年程度かかる
- 金額規模: 大型ファンドのシニアパートナーの場合、数千万〜数億円規模になることもある
- 税制: キャリーは多くの国で投資所得(キャピタルゲイン)として課税され、給与所得より税率が低い場合がある
このキャリーの存在が、PEファンドの報酬を他業種と比較して際立たせる大きな要因です。特にファンドの運用成績が好調な場合、パートナークラスの総報酬はベース給与の数倍に達することもあります。
他業種との年収比較(コンサル・投資銀行・M&A仲介)
PEファンドへの転職を検討する際、比較対象となるのは主にコンサルティングファーム、投資銀行(IBD)、M&A仲介会社です。以下はそれぞれの年収水準の目安です。
|
業種 |
アソシエイトクラス |
VP/ディレクタークラス |
パートナー/MD |
|---|---|---|---|
|
外資系PEファンド |
800〜1,000万円以上 |
1,500〜2,000万円以上 |
3,000万円以上+キャリー |
|
戦略コンサル(MBB) |
700〜1,200万円 |
1,500〜2,500万円 |
3,000〜5,000万円以上 |
|
投資銀行(外資IBD) |
800〜1,500万円 |
2,000〜3,000万円 |
3,000万円以上 |
|
M&A仲介(大手) |
500〜1,000万円 |
1,000〜2,000万円 |
インセンティブ次第 |
※上記はコンサルGO編集部が各業界の公開求人情報・有価証券報告書等を参照し、一般的な水準として整理した参考値です。個社・個人によって大きく異なります。
PEファンドの大きな優位性は、上述のキャリー(成功報酬)の存在です。ベース給与だけで比較するとコンサルや投資銀行と同程度ですが、キャリーを含めた総報酬ではPEファンドが上回るケースが多くあります。
各PEファンドの業界内のポジションはどう把握する?

業界内でそれぞれのPEファンドの立ち位置をどのように把握すれば良いでしょうか?
例えば以下のような項目に着目することで確認できます。
これらの項目一つ一つにPEファンドたる重要な内容が盛り込まれています。
それでは一つずつ解説していきます。
ファンドのサイズ
ファンドサイズはPEファンドが投資家から集めた資金の総計です。
ファンドサイズは、投資できる金額に直結します。
また、PEファンドで働く人々の人件費や必要経費で使える金額に関してもファンドサイズの大きさに左右される点は、転職時にも注目すべきポイントです。
ファンドサイズが大きければ大きいほど、ダイナミックに投資が可能になり、PEファンドで働く人の年収水準が高くなるといえます。
投資のサイズ
投資サイズはどのくらいの規模の企業に投資するのかで変わります。
例えば、対象のPEファンドが企業価値が10億円~100億円の企業への投資を中心としているのか、または企業価値100億円以上の企業へ集中的に投資するかなど、さまざまなパターンが考えられます。
PEファンドが投資する企業の規模によって、支援の方法も変化します。
もちろん先に紹介した、ファンドサイズも投資サイズに影響します。
投資のテーマ
投資対象となるのはどのような企業か、どのようなフェーズにある企業かということで、PEファンドのポジションが変化します。
あるPEファンドでは、国内の企業に特化した投資をし、別のPEファンドでは事業再生を必要とする企業に特化して投資をするなどといった具合です。
PEファンドと一言にいっても、各社それぞれの特性や強みをもって投資テーマを決定しています。ご自身の興味と投資テーマを照らし合わせるのも企業を比較する一つの手段です。
経営支援の方法
PEファンドでは、投資先企業へのアプローチ方法として、PEファンドのメンバー自ら経営支援をする「ハンズオン」が得意なのか、経営支援は「アウトソース」で外注し、投資活動に専念するのが得意なのかで、経営支援の方法が変わります。
これは、それぞれのPEファンドの経営戦略の違いによるものです。
PEファンドの実績
PEファンドの実績は投資実行した企業の数(ポートフォリオ)だけでなく、IRRとファンド号数も含まれます。
それぞれ詳しくみていきましょう。
IRR
IRRとは、Internal Rate of Returenの略で、集めた資金を複利で運用したときの利回り率を指します。
IRRのパーセンテージが高ければ、高い利回りで運用している優秀なPEファンドということです。
ファンド号数
ファンド号数とは、PEファンドが出資する対象事業を決めて、「この企業(事業)に投資をしてくれる方いませんか?」としてパッケージ化する際に用いる単位です。
例えば、PEファンドがA社とB社に投資を決めたとします。
これを「1号ファンド」と呼び、最初の出資を投資家から募ります。
順調に進んでいくと、次のポートフォリオとして、PEファンドが今度はC社とD社を投資対象として選択。
これを「2号ファンド」と呼びます。
つまり、1号、2号、3号と「ファンド号数」が増えていくほど、投資家から何回も資金を入れてもらっている信頼のおけるPEファンドという事になり、PEファンドの実績として見られます。
ランキング上位のPEファンドに転職するコツ

それでは実際にPEファンドに転職をする場合に、どういった準備をしていくことがベストでしょうか?
まずはPEファンドでの面談対策の紹介をしていきます。
PEファンド独自の選考対策を行う
PEファンドへ入社する際に、取り組まなければいけない課題があります。
多くのPEファンドで取り入れられている選考内容は以下の三つです。
- ケーススタディ
- モデルテスト
- 投資提案書作成
それぞれを解説していきます。
ケーススタディ
投資をするための初期分析や、投資実行後のバリューアップについての流れを面接の中で行うものです。入社後には日々、この業務に取り組むことになります。
モデルテスト
LBO(レバレッジド・バイアウト)モデルテストとも呼ばれています。
この選考では、財務諸表の作成から買収金額の計算など、PEファンドで働くために必要なファイナンスの知識を駆使して取り組まなければなりません。
面接の会場でゼロから作るケースもあれば、穴埋め形式で作成を求められる場合もあります。
投資提案書作成
これまでのケーススタディ、モデルテストを組み合わせたものです。
ある企業の投資に関するモデルを実際に組み立てるといった内容になります。
上記は、PE業界独自の面接対策をして臨む必要があります。
即戦力として使える資格や経験をアピールする
PEファンドで即戦力として見られるには、やはり「ファイナンスの知識」は必須となります。
面接では、これまでの経験から、企業の数字を見るのが得意であることや、分析から事業の展開を予測できるなどのアピールができれば印象が良いでしょう。
また、特に取らなければいけない資格はありませんが、「公認会計士資格」はPEファンド転職の際に有利になりやすい資格とされています。
似たような経歴の候補者がいた場合には、公認会計士の資格の有無で選ばれる可能性もあるためです。
PEファンドにおすすめの転職エージェント

本項目では、PEファンドに転職する際に利用すべきエージェントを3社紹介しています。
それぞれのエージェントの概要を紹介していきます。
ヤマトヒューマンキャピタル

引用元:ヤマトヒューマンキャピタル
- 経営・ファイナンス系の求人が豊富
- 多様なバックグラウンドを持つアドバイザーが最適なアドバイスを提供
- 企業トップとの強い繋がりを活かし、独占的な求人を多数保有
ヤマトヒューマンキャピタルは、経営とファイナンス系の転職支援に強みを持つエージェントです。
M&AやPEファンドへの未経験可求人が豊富なのも特徴的。
多様なバックグラウンドを持つアドバイザーが多数在籍していることも大きな特徴です。上場会社事業部長や元起業家といったマネジメント経験豊富な人材が最適なアドバイスを提供しています。
企業トップとの強い繋がりを活かし、他では見られない独占的な求人を多数保有しているのも特徴の一つです。質の高いアドバイザーによる手厚いサポートや豊富な非公開求人、徹底的な選考対策を期待するなら、まず相談すべきエージェントの一つです。
また、各業界への転職対策コラムも秀逸で、PEファンドへの転職対策に関しても一見の価値ありです。
| 運営会社 | ヤマトヒューマンキャピタル株式会社 |
|---|---|
| 公式サイト | https://yamatohc.co.jp/ |
| 公開求人数 | 2,903件(2026年1月18日現在) |
| 主な求人職種 | ファンド、コンサル、金融関連職 |
アクシスコンサルティング

引用元:アクシスコンサルティング
- PE・VC・コンサル業界の転職支援に特化した老舗エージェント
- 大手ファームごとのオリジナル選考対策が人気
- 長期目線でのキャリア形成支援に強み
アクシスコンサルティングは創業20年の老舗転職エージェントで、コンサルタントの転職支援に大きな強みを持っています。特に現在コンサルティングファームに所属していて、PEファンドへ転職を考えているならば登録をしておいて損はありません。
特徴のひとつが、大手ファームごとのオリジナル選考対策です。主要ファームの組織体制や選考フローを熟知しており、過去実績に即したアドバイスを受けられるため、内定獲得までの効率を高めることができます。
さらに、長期的なキャリア形成を視野に入れたサポートにも定評があり、平均支援期間は3年以上と他社にはない特徴があります。
キャリアを築いていきたい方にとって、方向性から相談できる頼れるエージェントです。
| 運営会社 | アクシスコンサルティング株式会社 |
|---|---|
| 公式サイト | https://www.axc.ne.jp/ |
| 公開求人数 | 40件(2026年1月18日現在) |
| 主な求人職種 | コンサルティング職 |
コトラ

引用元:コトラ
- プロフェッショナルやハイクラス向けの転職エージェント
- 年収800万円~2,000万円レベルの高年収案件多数保有
- 異業種から金融業界や投資銀行への転職成功者も多数
コトラは、ハイキャリア金融系企業への転職支援を強みとしている会社です。ハイクラス人材の転職に特化しているだけあって、年収800万円~2,000万円といった高年収の案件多数保有している点も大きな特徴といえるでしょう。
金融やコンサルティング業界での経験が豊富なキャリアコンサルタントが多数在籍し、応募書類の添削や面接対策など、転職活動全般を丁寧にサポートするため安心です。
また、コトラを活用した転職成功者の中には、異業種から金融業界や投資銀行への挑戦も多く、いずれもコトラの最適な案件紹介と手厚いサポートを評価しています。
こちらも金融系やコンサルティング業界出身のコンサルタントが多く在籍しており、PEファンドへの転職支援に関しても、心強い相談相手となってくれるでしょう。
| 運営会社 | 株式会社コトラ |
|---|---|
| 公式サイト | https://www.kotora.jp/ |
| 公開求人数 | 35,824件(2026年1月18日現在) |
| 主な求人職種 | 金融業界・コンサルティング業界など |
PEファンドに関する疑問・Q&A

最後に、PEファンドに関してよくある疑問の回答を紹介していきます。
PEファンドは激務?
PEファンドは、同様に激務とされているコンサルや投資銀行と比べるとワークライフバランスがとりやすいとされています。
PEファンドでは、コンサルや投資銀行と比べ、クライアント都合で動くことが少なく、スケジュール管理がしやすい点が働き方の特徴です。
PEファンドの仕事内容は?
PEファンドでの仕事内容は、PEファンドの種類によっても異なりますが、基本的には案件の開拓から投資実行、企業価値向上支援、投資先の売却の流れが一般的です。
役職によっても関わる業務が異なるため、より詳しくPEファンドでの仕事内容について知りたい方は、以下の記事からチェックしてみてください。
PEファンドの御三家は?
PEファンド業界における「御三家」として広く知られているのは、以下の3社です。
- ブラックストーン・グループ
- カーライルグループ
- KKR
これらの企業はPE業界を志望する転職者にとって「憧れの存在」であり、同時に非常に競争の激しい就職先でもあります。PEファンドへのキャリアを検討する際には、まずこの御三家の業務内容や文化について深く理解することが第一歩となるでしょう。
PEファンドのキャリー(成功報酬)はどのくらいもらえる?
キャリーはファンド利益の約20%をGPが受け取り、チーム内で分配される仕組みです。シニアパートナーで数千万〜数億円規模になることもあります。
キャリー(キャリードインタレスト)は、PEファンドの投資リターンがハードルレート(一般的に年率8%)を超えた場合に発生する成功報酬です。業界標準の「2 and 20」モデルでは、超過利益の約20%がファンド運営者(GP)に配分されます。
ただし、キャリーはファンドの投資先がExitしてはじめて実現するため、受け取りまでに数年〜10年程度かかります。また、ファンドの運用成績に直結するため、パフォーマンスが振るわなければキャリーはほとんど発生しません。
PEファンドへの転職は未経験でも可能?
コンサルティングファーム、投資銀行、会計士(FAS含む)出身者であれば、PE業界未経験でも転職は可能です。
PEファンドは即戦力採用が基本ですが、財務分析・バリュエーション・事業デューデリジェンスの経験があれば、PE業界未経験でも門戸は開かれています。特に戦略コンサルや投資銀行IBD出身者は、PEファンドが最も歓迎するバックグラウンドです。
PEファンドランキングまとめ

PEファンドといっても外資系、日系とさまざまな企業があるとともに、それぞれの強みや特徴をご理解いただけましたでしょうか。
この記事のまとめは以下の通りです。
- PEファンドとは?
- 外資系・日系別!PEファンド大手企業ランキング
- 各PEファンドの業界内のポジションはどう把握する?
- ランキング上位のPEファンドに転職するコツ
- おすすめエージェント3社の紹介
本記事がPEファンドへの転職を考えている方、PEファンド自体を理解したいと思っている方のお役に立てれば幸いです。
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※(2020年10月時点)

監修者:
本多 翔
フリーコンサル株式会社 代表取締役
大学院卒業後、EYアドバイザリー株式会社(現EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング)にてコンサルティング業務に従事。その後、フリーコンサルとして多様なプロジェクトを経験したのち、フリーコンサル株式会社を創業。現在はコンサルタントやハイクラス人材向けに転職・フリーランス案件を紹介する「フリーコンサルエージェント」の運営とともに、大手企業を中心にマーケティングや業務改革支援などのコンサルティング事業を展開している。







