本記事では、PMOとは何か、PMO案件の単価相場、高単価を獲得する方法などについて具体的に解説します。
IT技術を駆使して、課題解決やさらなる発展に向けた施策を実行する企業が増える中、PMOはプロジェクト成功の鍵を握る重要な存在となりつつあります。
実際、2024年以降の国内ITサービス市場は、活発な需要を背景に2023年~2028年のCAGR 6.2%で成長し、2028年には8兆8,201億円に達すると予測されています。※
IT市場が伸びていくという予測は、今後もIT関連のプロジェクトが増え続けていく可能性を示唆しています。そのためプロジェクトの進捗を管理するPMおよびPMOの需要は伸び続けていくということです。
この記事を読めば、PMOの経験を生かしたキャリアパスや可能性について理解を深められますので、ぜひ最後までお読みください。
参照元
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関連記事>>PMOフリーランスにおすすめのエージェント
PMO(プロジェクトマネジメントオフィス)とは
まずはPMOの定義、一般的な役割を見ていきましょう。
それぞれ解説していきます。
PMOの意味
PMOとはProject Management Officeの頭文字を取ったもので、プロジェクトにおいて、チームや部署を横断的に管理する組織体のことです。
日本語でもそのままPMO(ピーエムオー)と呼ぶことが多いですが、業界や企業によっては「事務局」や「プロジェクト運営事務局」などと呼ぶ場合もあります。
PMOの役割(PMとの違い)
PMOの役割は、プロジェクトの円滑な推進・成功に向けた、個々のチームや部署の横断的な進捗管理、課題管理、品質管理等といった管理業務です。
またプロジェクトの各種様式・フォーマットの標準化やステークホルダーとの会議調整といった、プロジェクト推進における環境整備も行います。
PMOと名前が似ていることから、混在されやすい役割にPM(Project Manager:プロジェクトマネージャー)が存在します。PMというのはプロジェクトにおける最終責任者・リーダーを指します。すなわちPMOとはPMをサポートする組織体であり、体制としてはPMの下にPMOが位置するのです。
PMとPMOの決定的な違いは、プロジェクト推進に関わる意思決定を行うか否かにあります。PMは意思決定の責任を担い、PMOはPMが意思決定する際のサポートを行います。
なお基本的にリーダーであるPMは1人、PMOは複数人のチームを組みます。
PMOが登場するプロジェクトとは
プロジェクトにはさまざまな種類がありますが、PMOが登場するプロジェクトは複数チームが存在するプロジェクトが中心となります。
先述のとおり、PMOの主な役割は「個々のチームや部署の横断的な進捗管理、課題管理、品質管理などの管理業務」です。
そのため横断的な管理が求められる複数のチームや部署が参画するプロジェクトにおいて、PMOという役割が必要となります。
フリーランスPMO案件の人月単価相場
フリーランスとして働く場合のPMO案件の単価相場については、フリーランススタートの情報を確認したところ、以下となりました。
平均単価 | 78.8万円/月 |
---|---|
平均年収(換算) | 945.6万円 |
最高単価 | 210万円/月 |
案件数 | 10133件 |
フリーランススタートに公開されている案件では、半数が月80万円程度、全体の30%程度が月100万円を超え、中には月130万円や月200万円などの高単価案件も多数見られます。
上記の数値を参考にすると、安定して案件に参画すれば、正社員として働くよりもフリーランスの方が高い収入を得られることがわかります。
フリーランスPMOコンサルの年収
フリーランスPMOとして活動する場合の年収は、スキルや参画する案件によって幅がありますが、平均1000万円前後と考えられます。
実際に、フリーランス向けの案件紹介サービス「フリーランススタート」に掲載されている求人データの案件月額単価相場は78.8万円※1です。年収に換算すると約945万円となります。
もちろん、上記は平均のデータになりますので、それ以上の年収を狙うことも可能です。
例として、フリーランスエージェントのPODとハイパフォコンサルにて、実際に募集されていた案件を紹介します。
案件例 | 人月単価 | 年収換算 |
---|---|---|
社内システム管理PMO支援※2 | 70~100万円 | 840~1,200万円 |
石油業界におけるPMO※3 | 100~150万円 | 1,200~1,800万円 |
クラウド環境構築PMO※4 | ~110万円 | ~1,320万円 |
上記のように、サービスによっては年収換算で1,000万円を超える案件が多数掲載されているものもありますので、自分の希望に合うサービスを探してみるのもよいでしょう。
またフリーランスでPMOの年収UPを狙うなら、IT業界での長年のマッチング実績により、多数の企業からエンド直請け・高額で案件・求人が受注できるレバテックフリーランスの活用をおすすめします。
参照元
※1 フリーランススタート「PMOのフリーランス求人・案件」
※2 POD「案件紹介ページ」
※3 POD「案件紹介ページ」
※4 ハイパフォコンサル「案件紹介ページ」
フリーランスPMOコンサルの将来性は?
フリーランスPMOコンサルの将来性はどうなのか?という点について、気になる人もいるのではないでしょうか。
実際のところ、2024年以降の国内ITサービス市場は、活発な需要を背景にサービスセグメント別、産業分野別のいずれも好調を維持しており、2023年~2028年も市場は成長し続けるという予測があります。※1
さらに、PMOコンサルタントはフリーランスとして独立しやすいのが特徴です。また、日本企業においては、IT人材の需要が高まっているのにも関わらず、多岐にわたる質的な人材不足に陥っているという問題もあります。※2 そのため、PMO未経験だったとしても、コンサルタントとして培ったプロジェクト管理スキル等を活用できれば、PMO案件に参画することも可能です。
これらのことから、PMOコンサルタントの将来性は高いと考えられます。
参照元
フリーランスPMOコンサルとして高単価案件を獲得するコツ
本項目では、フリーランスPMOコンサルタントとして活躍し、高単価案件を獲得するために気を付けるべきポイントを紹介しています。
プロジェクトマネジメントスキルを培っておく
PMOコンサルとして高単価案件を獲得するためには、プロジェクトマネジメントスキルを培っておくことも重要です。
理由として、PMOとして案件に参画する場合、プロジェクト管理のほかリスク管理等をおこない、即戦力としてプロジェクトをスムーズに進行させる必要があるという点が挙げられます。
このようなスキルを培い、かつ案件獲得に有利な状況にするためには、企業在籍中に経験を積んでおくのがおすすめといえるでしょう。企業在籍時の実績などでプロジェクトマネジメントスキルをアピールできれば、より高単価案件獲得に近づきます。
低単価から丁寧に実績を積み上げる
まずは低単価のものから丁寧に実績を積み上げるというのも、一つの方法といえるでしょう。
なぜなら、たとえ十分なキャリアがあったとしても、フリーランスとしての案件に対する結果・実績が目に見えないうちはクライアントからの信用度が低いと考えてよいためです。
はじめは低単価のものから受注し、丁寧に取り組んでプロジェクトの成功率を高めることで、「信頼できるフリーランスである」という事実を証明できます。
実績を一つひとつ積み上げることで、徐々に高単価の案件を受注することも可能になるでしょう。
自分に合ったエージェントを利用する
スキルや経験があるがどのようにして高単価案件を探せばよいかわからない、という場合や、PMOコンサルとしてどのくらいの案件に参画できるのか知りたい、という場合などは、エージェントサービスを活用するのがおすすめです。
エージェントサービスでは、自分のスキルや希望の働き方に応じた案件を紹介してもらえます。
希望報酬などに対し該当する案件があるか相談できるほか、案件獲得に至るまでに必要なサポートを受けることも可能なため、上手に活用してスムーズに案件探しを進めましょう。
PMOはつまらない?その実情とは?
IT企業でPM案件が増えるに従って、プロジェクト管理・進行・品質保守などを管理するPMOはなくてはならない存在になりつつあります。
しかしSNSを調べてみると、PMOをつまらないと思う人もよく見られます。
そこでPMOがつまらないと言われる理由について考察してみました。
事務処理ばかりでコンサルスキルの向上を感じられないから
PMOの業務は、プロジェクトの進捗管理や課題管理、リスク管理などの管理業務です。管理業務とひとくちに言っても業務の幅は広く、順調にプロジェクトを進めるための準備や問題が発生した時の対処までさまざま。
プロジェクトを円滑に進めていくために、進捗の打ち合わせや会議の準備など、コンサル業務とは関わりの薄い業務にも取り組まなくてはなりません。
コンサルタントの仕事というと、ITスキルを駆使した課題解決や新たな事業戦略の策定などの課題解決をイメージするでしょう。しかしPMOの場合は、他のプロジェクトメンバーが業務に集中しやすいように、プロジェクト環境を整備するのが主な仕事となります。
大規模プロジェクトの場合は、複数のプロジェクトが走っている場合も多く、そうなると勤務時間のほとんどが打ち合わせに費やされるケースも少なくありません。
打ち合わせの際には、当然会議資料や会議室の確保も必要になりますので、大変な割に事務作業ばかりだと不満を感じる人もいます。
結果として、コンサルファームでPMO案件にアサインされた若手は、「自身のコンサルスキルが向上していないのでは?」と、業務にやりがいを感じづらくなってしまうのです。
プロジェクトの裏方として脚光を浴びる立場ではないから
PMOはプロジェクトの裏側に回り、進捗状況を俯瞰することが求められる業務です。プロジェクトが順調に進行している時は、PMOが活躍する機会は少なく、脚光を浴びることはほとんどありません。
逆にプロジェクト進行中に問題が発生した時やリスクが見つかった時は、解決のために奔走しなければなりません。大規模プロジェクトだと部署がいくつも分かれているので、複数の部署から問題が発生する可能性もあり、対処に取り組むPMOにしわよせがきます。
プロジェクト内で遅延が発生している時には、PMO自身が手伝いをする場面もあります。そのため一つの業務に集中できず、複数の部署から呼び出されて、消耗してしまう人もいるでしょう。しかしプロジェクト中で特に大きな問題も発生せず、つつがなく終了すれば、それはプロジェクトリーダーであるPMの功績とされ、PMOの手柄とはなりません。
PMOは常にプロジェクト全体を俯瞰しつつ、問題発生の際には素早い対応が求められるなど高い処理能力が求められます。
しかし対応内容が細かくなりがちなので、大きな成果としては認識されにくく、労力の割に報われないと感じる人も少なくないようです。
PMOで使えないと言われる人の特徴とは?
インターネットでPMOについて調べると「PMOは使えない」というコメントが多く見られます。これは現場にいる人から見て、PMOがプロジェクトにどのように貢献しているのか不透明でわかりにくいからです。
本来PMOは順調にプロジェクトが進行していれば、空気のように意識されません。問題が発生した時は、PMOに限らず解決が難しい問題でも、スムーズに解決できなければ使えないと認定されてしまいます。
さらに現場のメンバーからPMOについて、どのような働きが期待されているか分からないと、求められている動きができず、使えないと判断されてしまう場合もあります。
PMOの業務はプロジェクトの進捗管理ですが、プロジェクトの進捗状況をみるだけでなく、現場のメンバーが進めやすいように環境整備をするなど、当事者意識を持って取り組んでみることも大切です。
PMOにはどんな人が向いている?
PMOに向いている人は、プロジェクトメンバーと積極的にコミュニケーションが取れる人です。PMOの業務は、プロジェクトの進捗を管理する仕事なので、進捗に悪影響を及ぼすリスクや課題は、早急に見つけて対処しなくてはなりません。
リスクを事前に把握するためには、プロジェクト現場の人との密なコミュニケーションが必須となります。時おり現場に顔を出して、作業を手伝ったり、プロジェクトの状況を話しあったりすることで、進捗内容を細かく知ることができるはずです。
またプロジェクトメンバーとコミュニケーションを取るうちに、信頼関係も結ばれていき、感謝されることでやりがいも出てくるでしょう。
そのため人の話に耳を傾け、適切な対応が取れる人がPMOには向いています。
フリーランスPMOの案件事例
では、フリーランスとしてのPMO案件にはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、実際のフリーランスPMO案件の具体例を紹介します。案件ごとの単価相場も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
官公庁向け共通基盤更改PJ支援のPMO求人・案件
上記は官公庁向けの共通基盤更改PJの支援に関するPMO案件です。
業務内容は、協力各所との打ち合わせ対応のほか、入札時に必要な作業等と記載されています。月額報酬は~160万円とのことです。
必須スキルとして、顧客との折衝・提案経験のほか、コミュニケーションスキルが挙げられています。その他、ポジションによってサーバ構築の経験、AP開発のスキルなどが歓迎されるとのことです。
大手銀行における大規模システム導入のPMO支援
デジタル人材バンクでは、大手銀行の大規模システム導入に関するPMO案件の情報が掲載されています。
こちらはスキル見合いで~200万円の人月単価が設定されており、勤務形態はリモート+首都圏出社です。
必須経験としては、金融業界経験・Oracle導入経験・SI経験の中で2つ以上が必要と記載されています。
開発PMO支援
こちらは、開発PMO支援の案件です。
報酬は120~130万円/月と記載されており、出社頻度は週2~3回程度となっています。
業務内容はプロジェクト全体の進捗管理や課題管理などのほか、各所との調整です。
必須スキルとして、アプリ開発プロジェクトにおけるPMO経験・プロジェクトの進捗管理、課題管理、リスク管理の実務経験・関係各所との調整およびファシリテーションスキルが挙げられています。
PMOの案件が多いフリーランスエージェント
本項目では、PMOの案件が多いフリーランスエージェントを紹介しています。
ハイパフォコンサル

引用元:ハイパフォコンサル
- 業界でもトップクラスの案件紹介エージェントで、登録者は46,000名以上
- 戦略系・経営系のプロジェクトからPMO案件まで幅広く取り扱う
- 月120万円を超える高単価案件も多く提供
ハイパフォコンサルは、支援実績21年、登録者数46,000名以上と多くのフリーランスが利用しているコンサルタント向けフリーランスエージェントです。
公開案件数は8,000件以上と豊富に取り扱いがあり、ほとんどがコンサルティングやPMO業務に関連しているため、希望にあった案件を探すこともできるでしょう。月120万円以上の案件が60%以上を占めているのもポイントといえます。
登録により非公開案件を紹介してもらうことも可能なため、非常に広い選択肢から案件を探せます。
また「フリーランス向け 福利厚生プログラム fukurint -フクリント-」とも提携しているため、様々な福利厚生を受けることができるのもハイパフォーマーコンサルタントの魅力です。
運営会社 | INTLOOP株式会社 |
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公式サイト | https://www.high-performer.jp/consultant/ |
公開案件数 | 8,175件(2025年3月24日現在) |
職種 | PM・PMO、IT関連、SAP、戦略系、その他 |
POD

引用元:POD
- フリーコンサルタント向けの案件紹介エージェントサービス
- 一般的なコンサルティング業務からシステム導入に関わる要件定義など幅広く保有
- 案件の期間は1〜3ヶ月以上の短期案件から、1年以上の長期案件まで幅広く揃っている
PODは、フリーコンサルタントに特化した案件紹介エージェントサービスです。
案件の内容は、業務改善や調査といった一般的なコンサルティング業務からシステム導入における要件定義など、あらゆる種類が揃っています。案件の期間も、1〜3ヶ月以上の短期案件から、1年以上の長期案件まで揃っているので、ライフスタイルに合わせた案件選びが可能です。
また、非公開求人が85%を占めるため、他で見られない案件に出会いたいという場合にも必見のサービスといえます。事業会社直案件も豊富なため、よりクライアントと近い案件の情報を集めたいという方にもおすすめです。
運営会社 | ランサーズ株式会社 |
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公式サイト | https://pod.jp/consultant/ |
公開案件数 | 999件(2025年3月24日現在) |
職種 | PM/PMO、経営/戦略、IT関連・SAP、戦略系、その他 |
デジタル人材バンク

引用元:デジタル人材バンク
- DXなどデジタル案件に特化している
- 月額単価最高350万円以上など高単価案件を数多く取り扱い
- コンサルタントは業界出身者で情報に精通している
デジタル人材バンクは、高単価のデジタル案件に特化したマッチングプラットフォームです。
コンサルファームや大手SIer、大手ソフトウェアメーカーなど出身のハイクラス人材にマッチする、DX事業戦略やPMO、ITコンサルなどの案件を数多く取り扱っています。
ハイスキル層の募集を中心としているため高単価案件が多く、平均人月単価は193万円(2022年5月度実績)、人月単価350万円以上の案件も取り揃えるなど高水準となっています。
これらは、コンサルファームやメガベンチャー出身者のマッチング担当者が参画して直請け案件を獲得することで実現しており、また業界情報にも精通しているため、利用者のスキルやキャリア志向をじっくりヒアリングしたうえで最適な案件紹介をしてくれます。
運営会社 | 株式会社クラウド人材バンク |
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公式サイト | https://consultant.digital.hr-bank.co.jp/ |
公開案件数 | 非公開(2025年3月24日現在) |
職種 | ITコンサル、戦略コンサル、新規事業開発、BPR/業務設計など |
ITプロジェクトにおけるPMOの役割
PMOについてイメージが湧いたところで、具体的なITプロジェクトの例を使ってPMOの役割を見ていきましょう。
それぞれ解説していきます。
システム統合プロジェクトにおけるPMOの役割
システム統合プロジェクトでは、チームがアプリケーション、データベース、基盤の大きく3領域に分かれ、さらにその中でも外部顧客向け、社内コミュニケーション用、経理用等といったシステム分類ごとに分かれているケースがあります。
アプリケーション、データベース、基盤それぞれにPMOが配置されている場合もあるでしょう。
PMOとしての役割は領域毎に大きく変わらず、進捗管理や課題管理、リスク管理、また進捗報告会等の会議運営です。なお会議運営の内容は、会議開催案内の発信、司会進行役、議事録の作成・展開などになります。
進捗管理や課題管理の内容は、以下のとおりです。
- 各担当者から報告される進捗状況を取りまとめる
- 進捗会議で使われる報告資料の作成
- 会議や業務で出てきた課題を一覧表へ記載
- 一覧表へ記載した課題の対応状況の確認
- 課題一覧表のメンテナンス
このように記載すると仕事自体はシンプルに思えますが、大規模なプロジェクトとなると管理が複雑になります。
PMOはチーム間のコミュニケーション窓口となり、各会議用の資料作成、議事録作成など絶えず細かい作業に追われるケースもあるでしょう。
ITプロジェクトの種類
ITプロジェクトには、ITのライフサイクルの合わせてさまざまなプロジェクトが存在します。
- IT戦略立案やロードマップ策定などの上流工程
- システムの要件定義・設計・開発
- システム運用の高度化などの保守・運用
そのライフサイクルの中でも、要件定義からシステムリリースまでの工程で発生するプロジェクトには数多くのチームが登場するため、PMOの存在が重要になってきます。
具体例:企業合併に伴うシステム統合プロジェクト
たとえば、「企業合併に伴うシステム統合プロジェクト」であれば、以下のようなイメージです。
クライアントは某金融機関のシステム子会社で、親会社の他企業との合併に伴い、合併先システムとの統合を行うというプロジェクトになります。
システム統合の内容は、クライアント企業のシステムに合併先企業のシステムを片寄せするというものです。対象のシステムは、一般顧客や法人顧客が使用する外部向けシステムから、勤怠管理システム、メールシステムなど多岐に渡ります。
フェーズの一連の流れは、要件定義からユーザー受け入れテスト、リリースまでです。このような、クライアント企業や協力会社なども含めて数百人が参画する大規模なプロジェクトは、2年以上の長期にわたることもあります。
PMO単価相場に関するよくある質問
PMO単価相場に関するよくある質問について下記で回答しています。
PMOフリーランスの年収や案件単価は?
PMOフリーランスの年収や案件単価は、フリーランス向けの案件紹介サービス「フリーランススタート」の調査によると、案件月額単価相場は78.8万円※1です。
単純に年間で考えると年収は約945万円。
日本の平均年収が530万円なので、PMOはかなり高収入を得やすい職業と言えるでしょう。※2
PMOを担当したくない場合どう対処すればよい?
PMOコンサルタントは向き不向きがあります。もし自分に合わないと感じたら、他のポジションを探すことも1つの選択肢です。
しかし、未経験の場合は単純に「やりたくない」と言うだけでは理解されないこともあります。
PMOの経験は将来のキャリア形成に役立つこともありますので、一度経験してみることもおすすめです。
どうしてもPMOをやりたくない場合には、需要の高い分野の知識やスキルを身につけてアピールするのも有効です。
PMOコンサルのリモートワーク可能な案件は存在する?
PMOは一般的にリモートワークが難しいです。
エンジニア職はリモートが一般的ですが、PMOの場合はチームの進捗管理やクライアントとの打ち合わせなどが主な仕事であり、現場にいる必要があります。
ただし、週1~2日のリモートワークが認められるケースも多いです。
PMOは完全にリモートワークは難しいですが、柔軟な働き方が認められる場合もあります。
PMOの単価相場まとめ
今回、ご紹介した内容のポイントを以下にまとめました。
- PMOはプロジェクト運営を円滑に回すサポート役
- コンサルとPMOのスキルは親和性が高い
- PMOは広い視野で課題意識を持つことが大切
- PMO(フリーランス)の平均年収は1,000万円以上になることもある
- 独立をするならエージェントの活用がおすすめ
コンサルタントとしてPMOに携わることは、クライアントとの信頼関係を築き、もっと上流の案件を獲得するために大切なことです。
そして、PMOでもフリーランスとして活動していけば、高水準の年収を得られる可能性があります。
「コンサルティングファームで働いているけれど、PMO業務ばかりで悩んでいる」という方も、将来的にはITコンサルティングの仕事もできるし、PMOとして独立し年収アップも目指せることを覚えておいてください。