総合コンサルの仕事内容や年収は？戦略コンサルとの違いやキャリアパスなど紹介

総合コンサルを目指そうにも、難易度や仕事内容、戦略コンサルとの違いなどが判らずに不安を感じている方も多いでしょう。自身のキャリア選択を考えるうえでも、しっかりとしたリサーチが重要です。

本記事では、総合コンサルの基本情報や年収、転職成功のポイントまでをわかりやすく解説します。

あわせて、役職ごとのステップや求められるスキル、代表的なキャリアパスをイメージできると「自分にマッチしているかどうか」も判断できるようになるはずです。おすすめの転職エージェントや代表的な総合コンサル企業も紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

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総合コンサルとは？

総合コンサルティングファームは企業のさまざまな課題に対して総合的な支援を行う存在です。もともと経営戦略を中心とする支援から始まりましたが、現在では業務改善、IT導入、人材育成、財務アドバイザリーなど領域を広げています。

この見出しでは、総合コンサルの代表的な特徴を解説します。

総合コンサルのビジネスモデル

総合コンサルファームのビジネスモデルは、クライアント企業の課題に対して多様な支援を提供することにあります。

カバーしている領域も幅広く、経営や事業戦略に関するものから、業務改善やシステム構築といった運営管理に直結するもの、人的管理やサスティナビリティといったトレンドテーマに至るまでサポートしています。

戦略立案にとどまらず、業務改善やシステム開発など、実行フェーズまで深く関わる点も特徴です。提供するサービスは「人材」によって成り立っており、基本的にコンサルタントをプロジェクト単位で派遣し、人数と期間に応じたフィーを受け取る「人月商売」の形態をとっています。

近年では単なるアドバイスだけでなく、戦略の実行支援まで求められる傾向が強まり、収益機会の拡大と同時に支援領域もこれまで以上に広がっています。

総合コンサルの組織形態

総合コンサルティングファームは、主に「業界別」と「機能別」の2つの組織があります。

業界別の部門では製造や金融、通信、エネルギー、公共といった特定業界に深く精通したコンサルタントが、業界特有の課題に対して専門的なアドバイスを行います。

一方で、機能別の部門には戦略立案や組織改革、システム導入といった分野のスペシャリストが集まり、業界を問わず支援を行います。

この2つの体制により、クライアントごとのニーズに柔軟に対応できる組織構造を整えている点が特徴的です。プロジェクトごとに適切な専門人材を組み合わせることで、クライアントからの総合コンサルに対する期待値に応えることができています。

総合コンサルの仕事内容

総合コンサルにおける仕事は業界別・機能別それぞれの専門コンサルタントが、連携して進めるプロジェクト型が基本です。プロジェクトはクライアント企業からの相談や、ファーム側の提案をきっかけに立ち上がり、課題に応じたチームが編成されます。

例えば、物流企業の社内のDX推進プロジェクトでは、業界知見の深いコンサルタントが物流事業ならではの業務要素を踏まえた全体像を描きます。

その上で、機能別に組成されたチームが各施策を描きます。具体的には、戦略部門が全体構想を設計し、システム導入部門がIT施策を具体化、組織・人事部門が組織改革を検討するといったイメージです。

このように、それぞれの専門領域が役割分担しながらも、全体最適を見据えて動くため、プロジェクトを総合的に推進できるのが総合コンサルの強みと言えます。

総合コンサルと戦略コンサルの違いは？

総合コンサルと戦略コンサルは、支援スタイルと領域に違いがあります。

総合コンサルは業務改善やIT導入、組織改革といったテーマにおいて戦略立案に加えて実行支援まで広範に対応します。一方で、戦略コンサルは企業の経営層に対して、ゼロベースからの課題抽出と戦略立案を中心に支援するスタイルが基本です。

総合コンサルはより多様なバックグラウンドのメンバーが関わり、プロジェクトの実行までプロジェクトメンバーで携わるケースが多いです。

戦略コンサルは比較的小規模なチームで動くことから、論理的思考力や仮説検証力が特に重視されます。どちらが希望のスタイルに近いか、情報収集する中でイメージしてみましょう。

総合コンサルの職位ごとの仕事内容

総合コンサルティングファームではアナリストからパートナーまで、各職位ごとに担う役割と求められるスキルが大きく異なります。

ここでは、それぞれのポジションについて解説します。

アナリスト

アナリストはプロジェクトチームの一員として、情報収集やデータ分析、資料作成といった基礎的な業務を担当します。新卒や第二新卒で入社した場合、最初に就くことが多いポジションです。

具体的な業務内容は議事録の作成やリサーチ業務、データ整理など、地道ながらプロジェクト運営に欠かせない作業が中心となります。コンサルタントから指示を受けて業務を進めますが、細かなタスクの管理や段取りは自ら考えて行動する必要があります。

アナリストの段階でしっかりと基礎力を固めることが重要です。ただの作業とは思わずに創意工夫し、主体的に業務に取り組むことで、早期のキャリアアップに繋がるでしょう。

コンサルタント

コンサルタントはクライアント課題の仮説検証をリードし、成果物の作成を主導する役割を担います。

マネージャーから求められるアウトプットに向けて主体的に情報収集や分析を行い、提案のクオリティーを高める実務責任者のようなミッションを担います。

また、プロジェクト内ではアナリストへの業務割り振りや指導も担当し、若手メンバーの育成にも関わります。

クライアント担当者とのコミュニケーションを通じて、信頼関係を構築することも重要なミッションです。プロジェクトをリードする経験や社内外の折衝、調整のスキルを磨きながら、次のステップであるマネージャー昇進を目指すポジションです。

マネージャー

マネージャーはプロジェクトの総責任者として、全体を統括する役割を担います。

進捗管理や課題の可視化・解決に加えて、クライアントとの折衝やプロジェクト予算の管理もミッションとして担います。各フェーズで問題が生じた場合には、迅速な対応でプロジェクトの軌道修正を図る必要があり、豊富な経験と柔軟な対応力が必要です。

このように、常にプロジェクト全体を俯瞰し、最終的な成果に責任を持つポジションです。

さらに、チームメンバーの成長支援や後輩育成にも関与し、ファーム全体の組織力向上にも貢献することが求められます。クライアントの満足度とチームマネジメントを両立させることが、マネージャーに課される大きなミッションです。

パートナー

パートナーは総合コンサルティングファームの経営層に位置づけられ、ファームの運営や戦略決定に深く関わる立場です。

プロジェクトの最終責任者として成果物の品質を保証すると同時に、営業的な観点で新規クライアントの開拓やビジネスチャンスの創出にも積極的に取り組む必要があります。

このようなミッションを担っていることから、業界内外においてファームの顔として認知される存在であり、クライアント企業の経営層とのリレーション構築も大きな役割の一つです。

ファーム内だけでなく、業界全体の成長をけん引するリーダーシップが求められるポジションでもあり、長年にわたる経験と高いビジネススキルが必要となります。

総合コンサルの年収

総合コンサルの年収は、一般平均よりも高い水準の給与が期待できます。役職ごとの参考年収は以下の通りです。ただし、所属部門や個別の条件によって年収には幅があるため、あくまでも目安としてご覧ください。

コンサル職種	年収想定
アナリスト	400〜800万円
コンサルタント	700〜1,000万円
マネージャー	1,000〜1,400万円
プリンシパル／パートナー	1,400万円〜

給与はベース給と賞与（ボーナス）で構成されます。ベース給は役職ごとに設定され、賞与は個人やファームの業績に応じて10〜20%ほど支給されるのが一般的です。

総合コンサルティングファームはプロジェクトが多数あることから、昇進スピードが早い傾向にあり、20代で年収1,000万円を超えるケースもあるようです。また、マネージャー未満では残業代がつくため、時期によって一時的に年収が高くなることもあります。

総合コンサルで求められるスキル

総合コンサルティングファームで活躍するためには、職位や専門領域に関わらず、共通して求められるスキルがあります。特に重視されるのが論理的思考力とコミュニケーション能力です。

それぞれのスキルについて解説します。

コミュニケーション能力

総合コンサルタントにとって、コミュニケーション能力はプロジェクト推進に欠かせない基本スキルです。クライアントとの信頼関係を築き、的確にニーズや課題を引き出すためには、相手の考えを丁寧に汲み取る力が求められます。

総合コンサルでは提案から実行支援まで関与するケースが多く、ステークホルダー同士の調整や合意形成を進める場面も日常的に発生します。

会議での意見調整や資料を使ったわかりやすい説明、クライアントの懸念に寄り添う姿勢など、場面に応じた柔軟な対応ができるかどうかが重要です。

さらに、クライアントとの間でも責任者である経営者層から現場社員まで幅広い層と信頼を築く必要があるため、アウトプットする内容だけでなく、人柄や誠実なコミュニケーション姿勢も重要な要素と言えます。

論理的思考力

論理的思考力（ロジカルシンキング）も、コンサルタントに求められる最も基本的なスキルの一つです。複雑な課題を整理し、因果関係を明確に捉えながら解決策を導く力が、プロジェクト推進の基盤となります。

総合コンサルでは、限られた時間の中で最適な提案を導き出す必要があり、ピラミッドストラクチャーなどのフレームワークを活用して論理的に思考を積み上げていきます。

経営者や事業責任者を納得させるだけの説得力を持つためにも、論理的な筋道を意識した提案力は重要です。そのため、選考でもこのスキルは重視されており、思考プロセスを確認するために「ケース面接」が取り入れられることも一般的です。

苦手意識のある方もいるかもしれませんが、ある程度努力で高めることができるスキルと言われています。日々の業務で意識することはもちろん、ビジネススクールや書籍を活用して自己研鑽してみましょう。

自分の担当する領域に関する知識

総合コンサルティングファームでは「業界別」「機能別」に組織が分かれており、それぞれの担当領域に応じた専門知識が重視されます。

例えば、製造業向けのプロジェクトであれば、研究開発から調達購買、製造・品質、マーケティングといった一連の流れを理解する必要があるでしょう。製造業ならではの業界知見や流れや独自の商習慣に精通していることが、クライアントからの信頼を得るうえで強みになります。

一方で、機能別では戦略立案やIT導入支援、人事組織改革など、特定のテーマに特化した深い知見が求められます。転職やさらなるキャリアアップ考える際には、自分のこれまでの実務経験を振り返り、どの領域なら強みを発揮できるかどうかを整理しておきましょう。

総合コンサルで働くメリット

総合コンサルティングファームで働くことは成長機会や報酬面だけでなく、人間関係や価値観の広がりといった多くのメリットがあります。

ここでは、総合コンサルで得られる代表的な魅力について紹介していきます。

数多くのプロジェクトを通じて成長できる

総合コンサルで働く魅力の一つは、数多くのプロジェクトを通じて実践的な成長ができる点にあります。

総合コンサルティングファームでは、さまざまな業界や企業の課題に取り組むプロジェクトが次々と展開されるため、毎回異なるテーマや環境に向き合いながらスキルを磨いていくことができます。

プロジェクトごとに異なるチームメンバーと協働する機会があるので、リーダーシップやチームマネジメント力を養えるでしょう。

さらに、多くのファームではロジカルシンキングやプレゼンテーションスキル、ファシリテーション技術などを体系的に学べる研修プログラムが用意されています。こうした現場経験と座学を反復しながら着実に実力を高められる点は、総合コンサルならではの大きな魅力です。

グローバルな価値観が得られる

グローバルな視点を自然に身につけられる環境にあることも大きな魅力です。

総合コンサルティングファームでは多国籍メンバーとのプロジェクトや、海外拠点と連携する案件も多く、日常的に異なる文化やビジネススタイルに触れる機会があります。

意見をぶつけ合う欧米型のディスカッションスタイルや、国による仕事観や価値観の違いを体感することで、国内に居ながらもグローバル視点を意識しながら自分の考え方や伝え方を磨くことができます。

また、単に英語力を伸ばすだけでなく、多様な文化を尊重しながら成果を出すための柔軟な対応力も養うことが可能です。

海外プロジェクトに携わることで、国を超えたチームマネジメントやビジネス推進力が身につき、将来的にグローバルリーダーを目指したい方にとっては大きな財産となるでしょう。

幅広い人脈を構築できる

総合コンサルで働くなかで得られる財産のひとつが、社内外に広がる人脈です。プロジェクトを通じて業界トップレベルのクライアントや、優秀な同僚と日常的に協働する環境が整っており、自然と信頼関係が築かれていきます。

クライアント企業の経営層と議論を重ねたり、チーム内で知見を深め合う経験を通して、単なる業務上のつながりを超えたネットワークが形成されていくのは大きなメリットです。

また、総合コンサル出身者は転職先や起業後も互いにサポートし合うことが多く、長期的なキャリアにおいても貴重なコネクションになります。人の入れ替わりも多い環境なので、幅広いバックグラウンドを持つ仲間と働くことで、自分自身の視野も自然と広がっていくでしょう。

高年収を目指せる

総合コンサルティングファームには成果主義に基づく報酬制度を採用しており、高年収を実現しやすい環境が整っています。

プロジェクトへの貢献度やスキルアップがダイレクトに評価に反映されるため、自らの努力と結果次第で若いうちから収入を伸ばすことが可能です。

総合コンサルは昇進スピードが早い傾向があり、20代でマネージャーポジションに到達し、年収1,000万円を超える人も珍しくありません。

また近年では、ワークライフバランスを重視した働き方改革も進んでおり、高い報酬を得ながら無理のないキャリア設計を目指すことも可能になりつつあります。年収アップを明確な目標に据えてキャリアを築きたい方にとって、総合コンサルは非常に魅力的なフィールドといえるでしょう。

目標を達成したときに充実感を得られる

難易度の高い課題に挑み、チームで成果を出したときに得られる充実感も大きなやりがいです。総合コンサルティングファームでは明確な正解がないテーマに対して仮説を立て、検証しながら最適解を導き出していくプロセスが日常です。

クライアントの期待を超える成果を出せたときの達成感は非常に大きく、次の挑戦に向かうエネルギーにもなります。

ときにはプレッシャーのかかる局面もありますが、優秀なメンバーと議論を重ねながら乗り越える経験は、自信と成長につながります。

「自分たちが企業の変革を支えた」という実感を持てる瞬間は、コンサルタントとしてのキャリアの中でも特別なものです。単なる業務遂行を超えた達成感を味わえることは、総合コンサルで働く醍醐味といえるでしょう。

総合コンサルのキャリアパス

総合コンサルティングファームでのキャリアパスは、大きく2つの方向に分かれます。1つはファーム内で昇進を重ね、パートナーを目指すルートです。もう1つは、他社や異業界に転職してキャリアを広げるルートです。

それぞれのキャリアビジョンに応じた柔軟な道を描けるのが、総合コンサル出身者の大きな強みです。

ファーム内で昇進をする

ファーム内で昇進を重ねてパートナーを目指すルートは、総合コンサルならではのキャリアパスです。総合コンサルティングファームではアナリストからスタートして、コンサルタント、マネージャー、パートナーへと段階的に昇格します。

昇進には特定領域の専門性だけでなく、周辺分野への理解を広げながら幅広いプロジェクト経験を積むことが重要です。

また、個人の成果だけでなくチームをリードする力や、クライアントとの信頼関係を築く力も重要な評価軸となります。パートナーを目指す段階では案件受注力やファーム経営への貢献視点が必須となり、単なるコンサルタントから経営者視点への成長が求められます。

中長期的な視野を持ち、自らのキャリア戦略を描きながら実績を積み重ねることができる方に、おすすめのキャリアパスです。

ほかのコンサルティング会社に転職する

他のコンサルティング会社への転職は現実的な選択肢のひとつです。より専門性を高めたい方や働く環境を変えたい方が選ぶことが多く、年収やポジションのステップアップを狙う動きも活発です。

たとえば、より戦略色の強いファームに挑戦したり、逆に業務・IT支援に特化したファームで実行支援スキルを深めたりとキャリアの方向性に応じた転職が可能です。

ファーム間の転職は珍しいことではなく、元のファームへの再入社も自然な選択肢として受け入れられています。キャリアの幅を広げながら、今後の専門領域や働き方を変えたい方にとって、視野に入れておきたいキャリアパスでしょう。

事業会社に転職する

事業会社への転職も人気の選択肢です。業務改善やDX推進プロジェクトで得た知見をもとに、営業企画、オペレーション改革、IT企画部門など、企業の中核ポジションで活躍するケースが多く見られます。

特に、社内の変革プロジェクトを推進する役割では、コンサル出身者の課題解決力やプロジェクトマネジメント力が高く評価されます。また、コンサル時代と比べ、より実行責任を持った立場で成果に向き合えるため、手触り感を求める方にも好まれるキャリアパスです。

実際にコンサルから事業会社へ転身した人の中には、経営企画や新規事業開発で重要な役割を担うケースも少なくありません。コンサルタントとして培った広い視野を、企業の成長にダイレクトに活かしたい方には、魅力的な選択肢といえます。

ベンチャー企業に転職する

成長が著しいベンチャー企業への転職も、総合コンサル出身者にとって魅力的な選択肢のひとつです。大手企業の変革支援を通じて培った戦略構築力や実行推進力を、よりダイレクトに事業成長へ活かせる環境が整っています。

特にSaaSやヘルステック、フィンテックといった成長市場では、スピード感を持って事業を推進できる即戦力人材へのニーズが非常に高まっています。

ベンチャーでは裁量権が大きく、経営層に近い立場で意思決定に関われるチャンスも豊富です。一方で、環境の変化が激しいため、柔軟な対応力やリスクを恐れずに挑戦できるマインドセットがあるかどうかも重要な検討事項になります。

独立・起業をする

総合コンサルで経験を積んだ後に、独立や起業を選ぶ人も少なくありません。コンサルタントとして案件推進のスキルを磨いた後は、自らプロジェクトを受注・運営するフリーランスコンサルタントとして活動する道があります。

また、自身の専門領域を活かしたコンサルティング会社の設立や、全く異なる業界での事業立ち上げに挑戦するケースもあります。

コンサル出身者は問題解決力やビジネスモデル構築力に長けているため、起業後も柔軟に課題へ対応できる点が大きな強みです。仮に独立後にうまくいかなかったとしても、コンサルティング業界への復帰が比較的しやすいため、リスクを抑えながら挑戦できる点も魅力のひとつです。

総合コンサルに転職する方法

総合コンサルティングファームへの転職を目指す場合、大きく分けて2つの方法があります。自身の状況や希望に応じて、適した方法を選びましょう。

それぞれの特徴を解説します。

転職エージェントに登録をする

総合コンサルへの転職活動を効率的に進めるなら、転職エージェントの活用がおすすめです。転職エージェントでは総合コンサル特有の選考傾向や、求められるスキルセットを把握しているキャリアコンサルタントがサポートしてくれます。

自分では気づきにくい強みの棚卸しや職務経歴書のブラッシュアップ、模擬面接を通じた選考対策など、きめ細かな支援が受けられます。

また、エージェント経由でしか紹介されない非公開求人を案内してもらえる点も大きな魅力です。面接日程の調整や条件交渉といった煩雑なやり取りも代行してもらえるため、働きながら転職活動を進めたい方にもおすすめです。

専門性の高いエージェントを上手く活用することで、成功の可能性がぐっと高まるでしょう。

直接応募する

総合コンサルティングファームの採用サイトや求人媒体を通じて、直接応募する方法もあります。自分のペースで企業研究や求人比較を進めたい方にとっては、シンプルかつ自由度の高い転職活動ができます。

ただし、求人探しからエントリー書類の作成、面接対策、日程調整、条件交渉に至るまで、すべて自力で進める必要があるため、一定の労力と情報収集力が求められます。

また、総合コンサルティングファームは選考基準が厳しく、企業ごとに求める人物像や通過傾向にも違いがあるため、十分な事前準備が不可欠です。

直接応募は転職エージェントを経由しない分、交渉の自由度が高い反面、自分対応の負荷がおおきくなりすぎるリスクもあります。コンサルティング業界特有の選考プロセスに慣れていない方は、エージェント利用と併用しながら検討しましょう。

総合コンサルにおすすめの転職エージェント

総合コンサル業界に転職する際のおすすめのエージェントを紹介します。

コンサル業界では非公開求人で採用活動している案件も多いため、それぞれのサービスに登録した後に面談を通じて担当者から紹介してもらいましょう。

MyVision

MyVisionはコンサルティング業界への転職を志す方に向けた、ハイクラス転職エージェントです。在籍するアドバイザーは外資系戦略ファームや大手総合ファームで実務経験を積んだプロフェッショナルなので、理論だけではない実体験に裏打ちされたアドバイスを受けられます。

BIG4をはじめとする200社以上のファームと提携していることから、非公開求人も豊富に取り扱っており、総合コンサル志望者向けの案件も充実しています。

また、未経験からコンサルティング業界を目指す方へのサポートにも定評があり、書類添削やケース面接対策など、きめ細かなフォロー体制が整っています。即戦力としてキャリアアップを狙いたい方にも、コンサル業界でキャリアを築きたい未経験の方にも、心強いパートナーとなるサービスです。

運営会社	株式会社MyVision
公式サイト	https://my-vision.co.jp/
公開求人数	非公開（2025年4月23日現在）
主な求人職種	Big4をはじめとするほぼ全てのコンサルファーム シンクタンク、領域特化型ファームのコンサルタント各職種

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アクシスコンサルティング

アクシスコンサルティングはコンサルティング業界への転職支援に20年以上携わってきた実績あるエージェントです。これまでに約8万5,000人の支援を行っており、現役コンサルタントの4人に1人が登録しているといわれるほど業界内での信頼も厚いサービスです。

特徴のひとつが、大手ファームごとのオリジナル選考対策です。主要ファームの組織体制や選考フローを熟知しており、過去実績に即したアドバイスを受けられるため、内定獲得までの効率を高めることができます。

さらに、長期的なキャリア形成を視野に入れたサポートにも定評があり、平均支援期間は3年以上と他社にはない特徴があります。総合コンサル業界でのキャリアを築いていきたい方にとって、キャリアの方向性から相談できる頼れるエージェントです。

運営会社	アクシスコンサルティング株式会社
公式サイト	https://www.axc.ne.jp/
公開求人数	非公開（2025年4月23日現在）
主な求人職種	コンサルティングファームや事業会社の企画職、 DX/IT、コンサルタント、PE/VC、CxOなど

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MWH HR Products（MHRP）

MWH HR Products（MHRP）は三井物産グループが展開するハイクラス特化型の転職エージェントです。総合コンサルティングファームでの実務経験を持つミドルからエグゼクティブ層を対象に、年収1,000万円超の非公開求人を中心とした支援を行っています。

三井物産グループならではの企業ネットワークを活かし、通常の転職市場では出回らない独自案件の紹介が可能です。特に、総合コンサル出身者であればマネージャー、ディレクタークラスのポジションなどキャリアアップを目指せるような求人も多数あります。

業界経験を持つプロフェッショナルが担当してくれるため、希望や経験にマッチした非公開求人の紹介や、各選考フェーズでの手厚いサポートも魅力です。総合コンサルとして更なるキャリアアップを目指す方にとって、心強いパートナーとなるサービスです。

運営会社	MWH HR Products株式会社
公式サイト	https://job.mwhhrp.com/
公開求人数	4,800件（2025年4月23日現在）
主な求人職種	金融、コンサル、製造業、小売、サービス 建築、医療業界の求人コンサル職種の領域は経営戦略 人事、業務、SCM、製造・流通など

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コンコードエグゼクティブグループ

コンコードエグゼクティブグループはコンサルティング業界への転職支援に強い、ハイクラス向け人材紹介サービスです。特に、総合コンサルティングファームやポストコンサル転職を目指す方への支援実績が豊富で、戦略・業務・IT領域を問わず幅広い案件に対応しています。

在籍するキャリアアドバイザーはコンサルティングファーム出身者が中心です。転職ありきではない長期的なキャリア設計のサポートも特徴で、求職者に合わせて個別にアドバイスを行っています。ケース面接対策や企業別対策も手厚く、難関ファームの選考突破を力強くバックアップしてもらえます。

経営幹部層との強固なネットワークを活かし、幹部ポジションやチーム採用といった一般には出回らない非公開求人も取り扱っています。総合コンサルからへの転職・キャリアアップを見据えている方にとって、頼れるパートナーになるでしょう。

コンコードエグゼクティブグループの基本情報
運営会社	株式会社コンコードエグゼクティブグループ
公式サイト	https://www.concord-group.co.jp/
公開求人数	非公開（2025年4月23日時点）
主な求人職種	IT、金融、コンサルティング業界の各ポジション

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エグゼクティブリンク

エグゼクティブリンクは総合コンサルティングファームへの転職支援に強みを持つエージェントです。年間500名以上の内定者を輩出しており、難関ファームへの転職実績でも高い評価を受けています。

在籍するキャリアアドバイザーはコンサル業界出身者が中心です。ファームごとの組織体制や選考傾向に精通しており、履歴書・職務経歴書の添削からケース面接対策、模擬面接に至るまで、実践的なサポートを受けることが可能です。1人あたりの対応人数を絞ることで、密度の高い伴走支援を実現している点も大きな魅力です。

また、パートナークラスとのネットワークを活かし、一般には出回らないハイクラス案件や、コンフィデンシャルな幹部ポジションの紹介にも対応しています。総合コンサルファームで着実にキャリアを築きたい方にとって、エグゼクティブリンクは非常に頼れるパートナーとなるでしょう。

エグゼクティブリンクの基本情報
運営会社	株式会社エグゼクティブリンク
公式サイト	https://www.executive-link.co.jp/
公開求人数	非公開（2025年4月23日時点）
主な求人職種	戦略・ビジネスコンサル、業務・ITコンサル、FAS、 事業再生・ハンズオン型コンサルの各ポジション

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総合コンサルティングで有名な企業は？特徴を紹介

総合コンサルティングファームには、世界的に展開している大手ファームが数多くあります。各社ごとに得意とする分野や支援スタイルに違いがあり、特徴を理解しておくことは転職先選びにも役立ちます。

ここでは、それぞれの企業の概要と強みを紹介します。

デロイトトーマツコンサルティング

デロイト トーマツ コンサルティングは世界最大級のプロフェッショナルファーム「デロイト」の日本法人として、1993年に設立されました。

5,000人を超える体制を持つ大手総合ファームであり、支援領域は戦略立案から実行支援、さらにITやリスクマネジメント、組織変革まで、幅広くカバーしています。

特に、クロスボーダー案件やM&A支援、サステナビリティ領域の支援など、業界・機能横断型の大規模プロジェクトにも多く関わっています。また、官公庁案件や社会課題に関わるプロジェクトも多く、社会貢献性の高い仕事に挑戦できる点も魅力です。

PwCコンサルティング合同会社

PwCコンサルティングはイギリス・ロンドンに本拠を構えるPwCグループの日本法人で、2016年に国内の組織再編を経て誕生しました。

幅広い支援が可能な中でも近年のトレンドテーマである業務改革やIT導入支援、デジタルトランスフォーメーション（DX）・サイバーセキュリティやESG経営支援にも注力しています。

グループ内の監査・税務・ディールアドバイザリー部門との連携が強く、総合力を生かしたワンストップ支援ができる点が特徴です。

働き方改革を積極的に進めており、リモートワーク制度や副業制度の導入など、働きやすさにも力を入れています。働き方をコントロールしながら、成長分野で専門性を深めたい方に向いているファームです。

EYストラテジー・アンド・コンサルティング

EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、世界的な会計事務所グループであるEYのコンサルティング部門として、2020年に日本で再編・設立されました。

戦略、業務、テクノロジー、人事、リスク管理と幅広い領域をカバーしながら、近年ではサステナビリティやイノベーション領域のコンサルティングに注力しています。

「Building a better working world」というビジョンのもと、企業だけでなく社会全体の持続的成長を支援する姿勢が特徴的です。

若手でも早期からプロジェクトの中核を担う機会があり、グローバル案件に携わるチャンスも多いことから、国際感覚を磨きたい方には非常に魅力的な環境といえるでしょう。

KPMGコンサルティング

KPMGコンサルティングは、グローバルに展開するKPMGインターナショナルの日本法人の一角として、2014年に独立したコンサルティング会社として再編されました。

戦略策定から業務改革、リスクマネジメント、テクノロジー活用支援まで幅広い領域をカバーし、近年ではガバナンスや内部統制、サステナビリティ対応にも注力しています。

監査法人KPMGと連携したリスクアドバイザリーも強力で、金融業界向けのコンサルティングにも定評があります。

少数精鋭を掲げる体制が特徴で、早くから幅広いプロジェクト領域に携わることができます。早期に幅広い実務経験を積んで成長したい方にとっては魅力的な選択肢といえるでしょう。

アクセンチュア株式会社

アクセンチュアは、世界50カ国以上に拠点を持つ世界最大級の総合コンサルティングファームです。

戦略立案から業務改善、IT導入、デジタルマーケティング支援まで一貫してサービスを提供しており、特にクラウド、AI、データ分析といったデジタル領域に圧倒的な強みを持ちます。

プロジェクト規模も大きく、グローバル案件や最先端領域に携われる機会が豊富です。成果主義の社風が浸透しており、年齢や年次に関係なくチャレンジできる環境が整っています。

幅広い選択肢からキャリアパスを描きたい方や、グローバル志向・デジタル領域に強みを持ちたい方にとって魅力的なファームと言えるでしょう。

株式会社ベイカレントコンサルティング

ベイカレント・コンサルティングは、国内最大級の日系総合コンサルティングファームです。戦略立案からIT導入支援、業務改革まで幅広いテーマを手がけています。

特徴的なのは、業界やテーマを限定しないワンプール制を採用している点で、コンサルタントは多様な領域で経験を積みながら、キャリアを柔軟に広げていくことができます。

取り扱う案件も幅広く、DX支援、新規事業立ち上げ、業務プロセス改革など、企業の成長に直結するテーマが中心です。若手にも積極的にチャンスが与えられる風土があり、早期から成長機会を得たい方にとって、魅力的な環境といえるでしょう。

総合コンサル以外のコンサルの分類

コンサルティング業界は、総合コンサル以外にもさまざまな専門分野に分かれています。それぞれ求められるスキルや関わるプロジェクトの特徴が異なるため、自分に合った分野を選ぶことがキャリア形成において重要なポイントです。

ここでは、それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

戦略コンサル

戦略コンサルは、企業の中長期的な成長戦略や経営改革を支援する役割を担います。

クライアントは大企業や官公庁が中心であり、経営層と直接やり取りをしながら、事業拡大や新規市場参入、M&A戦略など、企業の根幹に関わる意思決定をサポートします。

プロジェクトのスパンは比較的短期間で、精緻なリサーチと論理的な提案が求められるため、緻密な思考力とスピード感が必要です。

戦略から実行まで広くカバーしている総合コンサルに比べると業務範囲は絞られているものの、クライアントの経営に直結する戦略立案に携わることができる王道のコンサルサービスと言えます。

シンクタンク系コンサル

シンクタンク系コンサルは官公庁や自治体向けなどに向けて、政策立案や市場調査、データ分析を行うコンサルティングサービスです。経済や社会問題に対して長期的視点からのアプローチを重視し、エビデンスベースでの提言を行う点が特徴です。

クライアントは行政機関が中心のため、社会課題の解決や公共政策の支援といった側面が強くなります。

市場分析や政策影響分析など、データリテラシーと論理的な文章作成力が求められることもポイントです。地域貢献・社会貢献意に興味度が高い方にとってはおすすめの選択肢と言えるでしょう。

IT系コンサル

IT系コンサルは企業のIT戦略立案からシステム導入、運用支援までのITを軸にした課題解決をサポートしています。

企業の業務効率化やデジタル化推進を支援し、最適なITソリューションの提案・実装しています。親会社がIT企業である場合も多く、最新の技術動向を踏まえた実践的な支援ができるのが強みです。

また、システム開発だけでなく、ITガバナンス構築やクラウド移行支援、サイバーセキュリティ対策といった幅広い領域にも関わります。

DX（デジタルトランスフォーメーション）の需要拡大に伴い、IT系コンサルの重要性は年々高まっており、今後も安定したキャリアパスが期待できる領域と言えます。

人事系コンサル

人事系コンサルは企業の人材戦略や組織開発、採用・評価制度設計を支援しています。具体的にはリーダーシップ育成プログラムの策定、人事評価制度の再構築、従業員エンゲージメント向上施策の立案などを手がけます。

組織改革プロジェクトでは経営層と現場双方の意見を汲み取りながら、最適な制度設計や変革プランを導き出すことが求められます。

人事領域のコンサルティングは単なる制度設計にとどまらず、企業文化や価値観の変革に踏み込むケースも多く、非常に繊細な対応力が求められるのが特徴です。人的資本経営が今後も重要視されるタイミングでもあり、今後も事業成長が見込める領域と言えます。

総合コンサルによくある疑問・Q&A

総合コンサルティングファームを志望する際は、業界特有の情報や企業の違いについて不安を感じる方も多いでしょう。

ここでは、総合コンサルによくある疑問を紹介します。

総合コンサルのBIG4とは？

総合コンサルファームのBIG4とは、世界4大監査法人グループに属する大手コンサルティングファームのことです。

• デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
• PwCコンサルティング合同会社
• KPMGコンサルティング株式会社
• EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社

これらのファームは監査法人と連携しながら、経営戦略、業務改革、IT導入、リスクマネジメントといった幅広い領域を支援しています。

それぞれに強みや文化の違いはありますが、いずれもグローバルなネットワークを活かした総合力を持ち、社会的影響力の大きいプロジェクトを数多く手がけています。

総合力と規模感を活かして、クライアント企業のあらゆる課題に対応できる点が、BIG4コンサルの大きな特徴といえるでしょう。

BIG4コンサルの入社難易度は？

BIG4コンサルへの入社は、コンサル業界内でも非常にハードルが高いことで知られています。まず、学歴やスキルへの要求水準が高く、国内外のトップ大学出身者が多く在籍しています。

選考プロセスでは書類選考や筆記試験、ケース面接、複数回の個別面接などが行われ、そこで論理的思考力やコミュニケーション力、ビジネス理解力が総合的に評価されます。

選考倍率は非常に高いため、専門的な転職エージェントを活用しながら、応募先ポジションに合わせた対策サポートを受けることをおすすめします。

日系大手総合コンサル会社はどこですか？

日系の大手総合コンサルティングファームとして代表的なのは、主に次のとおりです。

• アビームコンサルティング
• ベイカレントコンサルティング
• ドリームインキュベータ
• 野村総合研究所（NRI）
• 日立コンサルティング

日系ファームは日本企業ならではの文化や商習慣に精通しているため、国内市場に強い支援を行える点が魅力です。

まとめ

総合コンサルでは経営戦略や業務改革、IT導入支援などを通じて、企業の成長や変革に直接関わることができます。やりがいの大きさや手厚い待遇・業務を通じた市場価値の向上など、魅力的なポイントが多くあります。

一方で、プレッシャーも大きく、継続した自己研鑽が必要であるため、事前にどのような環境かイメージしておくことが大事です。また、志望者も多く選考難易度が高いため、専門的なサポートを受けることも重要になります。

転職活動をする際には専門性の高いエージェントを活用し、総合コンサルへの理解を深めながら、自分に合ったキャリアを築くチャンスを広げましょう。ぜひ本記事で紹介したサービスに登録して、情報収集してみてください。