フリーコンサルとして独立を考えたとき、意外と見落としがちなのが保険や福利厚生の問題です。会社員のときは自動的に社会保険へ加入し、万が一の病気やケガにも安心感がありましたが、独立後はすべて自分で選び、手続きを行う必要があります。
さらに、収入の波や仕事上のリスクに備えるためには、民間保険の活用も欠かせません。本記事では、フリーコンサルが加入すべき健康保険の種類や保険料の目安、業務上のトラブルに備える任意保険、福利厚生の代替サービスまでを詳しく解説します。
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フリーコンサルと会社員の保険の違い

フリーコンサルとして独立すると、会社員時代とはまったく異なる保険制度に切り替わります。ここでは、フリーコンサルと会社員の保険の違いについて解説します。
フリーコンサルになると加入が必要なのは国民保険
フリーコンサルとして独立した場合、まず加入が必要になるのが国民健康保険と国民年金です。これは、会社員時代に勤務先を通じて加入していた社会保険に代わる制度で、原則としてすべての自営業者・個人事業主が対象です。
健康保険は居住地の市区町村が運営する国民健康保険に加入し、医療費の一部負担(通常3割)で診察を受けられます。また、年金については国民年金に加入し、老後や障害・遺族に対する最低限の保障を確保します。
会社員のように自動加入ではなく、退職後14日以内に自分で手続きする必要があるため、独立前に準備しておくことが大切です。
国民保険の種類
フリーランスが加入する国民保険には、大きく分けて2種類あります。ひとつは、医療費を補助する国民健康保険、もうひとつは老後の生活を支える国民年金です。
国民健康保険は市区町村ごとに運営され、所得に応じて保険料が算出されます。病気やケガの際には医療費の一部負担で治療を受けられますが、会社員の健康保険のように傷病手当金や出産手当金といった所得補償がない自治体も多く、補償内容に差があります。
一方、国民年金は日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が対象で、将来的に老齢基礎年金として支給される制度です。厚生年金より受給額が少ないため、老後資金を補うための民間保険やiDeCoの併用も検討されます。
フリーコンサルが国民保険に入る場合の保険料
国民健康保険と国民年金の保険料は、すべて自己負担となります。国民健康保険料は所得に応じて算出されるため一律ではありませんが、年収400万円の場合、おおよそ年間40〜50万円前後が目安です。
国民年金の保険料は定額制で、年間約20万円程度(毎月16,000〜17,000円前後)となります。表面上の負担額は会社員より低く見えますが、会社員の場合は社会保険料の半分を企業が負担しているため、実際にはフリーランスの方が総負担率は高いです。
フリーコンサルの年収は会社員より高くなることも多いですが、保険料の負担などに違いが出ることは覚えておきたいポイントです。健康保険の内容も違い、協会けんぽは「傷病手当金」「出産手当金」などの給付があり、国民健康保険にはそれらがない自治体もあります。
健康保険組合はどこがいい?フリーコンサルが入れるのは?

フリーコンサルとして独立すると、会社員時代のように自動で健康保険に加入できないため、自分で選んで加入する必要があります。代表的なのは国民健康保険ですが、業種によっては特定の健康保険組合に入れるケースもあります。
例えば、文芸美術国民健康保険組合(文美国保)はクリエイターやデザイナー、ライターなどの個人事業主に人気がありますが、コンサルタント職は対象外となる場合が多いです。その代わり、フリーランス全般を支援するプロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会では賠償責任保険や所得補償制度などを通じて、保険や福利厚生を代替的にカバーできるため、フリーコンサルにも有用です。
会社の健康保険を任意継続するのがおすすめな場合もある
フリーコンサルとして独立した直後で、前職の社会保険をすぐに抜けたくない場合は任意継続被保険者制度を利用するのも一つの方法です。これは、退職前に加入していた健康保険を最長2年間まで継続できる制度で、健康保険法に基づき多くの会社員が利用可能です。
手続きは退職後20日以内に申請が必要で、加入期間中は会社負担分も含めた全額を自己負担しますが、国民健康保険よりも保険料が安くなるケースもあります。所得が高い人や扶養家族がいる場合、任意継続のほうが保険料と保障のバランスが取りやすい傾向があります。
また、出産手当金や傷病手当金の継続支給を受けられる場合もあるため、条件に合う人は一度シミュレーションして比較検討することがおすすめです。
フリーコンサルのリスク回避に役立つ任意保険

フリーコンサルとして活動する場合、病気やケガなどによる働けない期間の収入減少や、クライアントとの契約トラブルによる損害賠償リスクなど、会社員時代にはなかったリスクが伴います。ここでは、フリーコンサルのリスク回避に役立つ任意保険を詳しく見ていきましょう。
賠償責任保険
賠償責任保険は、フリーコンサルがクライアントに損害を与えてしまった際に、損害賠償をカバーできる保険です。
例えば、コンサルティングの誤りによりクライアント企業の売上が大幅に下がったり、機密情報を誤って外部に漏らしてしまったりした場合、高額な賠償請求を受けるリスクがあります。このようなトラブルに対して、弁護士費用や損害賠償金を補償してくれるのが賠償責任保険です。
フリーランスにおすすめの賠償責任保険は、以下の2つです。
FREENANCEでは最大500万円、フリーランス協会の一般会員向け保険サービスでは最大1,000万円までの業務過誤補償に備えられます。
所得補償保険
所得補償保険は、病気やケガなどで働けなくなった際に休業期間中の収入を補う保険です。フリーコンサルは会社員と異なり、傷病手当金や休業補償がないため、働けない期間は収入がゼロになってしまいます。
所得補償保険に加入しておけば、一定期間ごとに所得の一部を補填してくれるため、生活費や事業継続費の確保が可能です。補償期間は数ヶ月~数年単位で選べ、給付金額も自分の平均収入に応じて設定できます。
特に独立初期で資金に余裕がない場合や、家族を扶養している人にとっては必須の備えと言えるでしょう。万が一に備えて、健康保険の医療給付だけでなく所得面の補償も検討しておくことが必要です。
民間の医療保険
民間の医療保険は、公的な国民健康保険ではカバーしきれない医療費を補う目的で加入する保険です。入院費や手術費、先進医療の費用などを実費または定額で補償してくれます。
国民健康保険では高額療養費制度などのサポートがあるものの、長期入院や自由診療のように自己負担が大きくなるケースも少なくありません。特にフリーランスは、仕事を休めばそのまま収入減につながるため、入院一日あたりの給付金が出るタイプを選ぶのもおすすめです。
医療保険には定期型と終身型があり、掛け捨て型なら保険料を抑えられ、終身型なら老後まで保障を継続できます。自分の生活状況に合わせて、必要な保障内容とコストのバランスを見極めましょう。
個人年金保険
個人年金保険は、将来の年金受給額を増やすための民間保険で、国民年金の不足分を補う役割を果たします。フリーコンサルは厚生年金に加入できないため、老後の公的年金は会社員よりも少なくなりがちです。
早いうちから個人年金保険で備えると、老後の生活資金を安定的に確保可能です。契約期間中に保険料を積み立て、一定年齢以降に年金として受け取る仕組みで、支給期間や金額はプランによって異なります。
また、個人年金保険料控除の対象となるため節税効果も期待できます。将来の安心を得るためにも、医療保険や所得補償保険と並行して、長期的な資産形成の一環として検討する価値があると言えるでしょう。
フリーコンサルの福利厚生

フリーコンサルとして独立すると、会社員時代に当たり前だった福利厚生が自動的には受けられなくなります。近年ではフリーランス人口の増加に伴い、福利厚生をサポートする民間サービスやエージェント独自の制度が充実しており、上手に活用すれば会社員並みの環境を整えることも可能です。
会社員とフリーコンサルの福利厚生の違い
会社員は、企業に所属することで自動的に社会保険や退職金制度といった福利厚生を受けられます。これらは会社が一部費用を負担する仕組みであり、従業員の生活を守る役割を果たしています。
一方、フリーコンサルは個人事業主であるため、これらの保障をすべて自分で用意しなければなりません。健康診断も自費で受ける必要があり、傷病手当金や産休手当などの所得補償も原則として存在しません。
さらに、退職金や企業型年金制度もないため、老後資金は個人年金やiDeCoで自助努力が求められます。こうした違いを理解したうえで、独立後に必要な保障や福利厚生を自分で設計していくことが大切です。
フリーコンサル向け福利厚生サービスがある
会社員のような福利厚生がないフリーコンサルでも、近年はさまざまな支援サービスを利用できます。代表的なのが「プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」で、賠償責任保険や所得補償保険の付帯、健康診断・福利厚生優待などを低コストで受けることが可能です。
また、「フリーナンス」は損害賠償保険に加え、即日入金や報酬前払いなど資金繰りサポートが充実しています。さらに「fukurint(フクリント)」では、出張・宿泊・医療・育児など幅広い福利厚生メニューを法人価格で利用可能です。
加えて、フリーコンサル向けのエージェントやクラウドソーシングサイトでも、契約者向けに独自の福利厚生プランを提供していることがあります。複数サービスを組み合わせれば、会社員に近い環境を実現することも可能です。
フリーコンサルにおすすめの案件紹介エージェント

フリーコンサルとして安定した収入を得るためには、案件紹介エージェントの活用が欠かせません。ここでは、フリーコンサルにおすすめの案件紹介エージェントを3つ紹介します。
ハイパフォコンサル

- フリーランスコンサルタント案件業界最大級
- 独立後の安心サポートが充実
- 支払いサイトが短い
ハイパフォコンサルは、SAPやPMOなどITコンサルタント関連の案件を豊富に保有しているエージェントです。主に一部上場企業や外資系企業などから高単価の案件を、フリーランスコンサルタントに紹介しています。
月120万円越えの案件60%以上、リモート案件80%以上、PMO・PM案件60%以上と、フリーコンサルには嬉しい案件が豊富な点が特徴です※。幅広い案件を保持しているのはもちろんですが、ハイパフォコンサルが人気の理由はそれだけではありません。
独立直後のフリーコンサルタントに向けた様々なサポートが充実しており、フリーランスをあらゆる角度から支援します。独立直後は収入が不安定になりがちですが、「月末締め翌月15日払い」と支払いサイトが短いのもポイントです。
ハイパフォコンサルの基本情報 | |
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運営会社 | INTLOOP株式会社 |
公式サイト | https://www.high-performer.jp/consultant/ |
公開案件数 | 8,197件(2025年10月12日現在) |
主な取扱職種 | PM・PMO、戦略 業務・会計・⼈事 SAPコンサル、IT・AI・IoT マーケティングなど |
参照元
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ProConnect(プロコネクト)
- 非公開求人多数
- 戦略・業務・IT領域で毎月300件以上の新規案件を取り扱う※
- 報酬を最短翌月9営業日でお支払い※
ProConnect(プロコネクト)は、低マージンと高単価案件が特徴のフリーランス向け案件マッチングサービスです。マージンの割合は低く、他社の一般的なマッチングサービスでは公表していない割合を公表していることもあり、透明性が高く安心して利用できます。
フリーランス向けの新規案件は毎月300件程度におよび、紹介案件も常に100件前後用意しています※。出社とリモートを併用した案件がメインですが、フルリモート案件も存在するため、地方に居住しながら首都圏の案件に携わることも可能です。
また、案件紹介のスピードも早く、書類審査から面談を経て様々な案件を紹介してくれます。最短2営業日から案内でき、独立後のブランクを最小限にとどめられます。
ProConnect(プロコネクト)の基本情報 | |
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運営会社 | 株式会社WorkX |
公式サイト | https://pro-connect.jp/ |
公開案件数 | 非公開(2025年10月12日現在) |
主な取扱職種 | 戦略コンサル、業務コンサル ITコンサル、SAPコンサル、PMOなど |
参照元
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フリーコンサルタント.jp

- 日本最大級の登録者数25,500名以上※
- 案件掲載数1,000件以上※
- 最短1週間で参画可能
フリーコンサルタント.jpは、国内最大級の案件数、幅広い企業と高単価案件、専門コーディネーターによる手厚いサポートが特徴の案件マッチングサービスです。上場企業からの直請け案件を多数取り扱い、月額100万円以上の案件も豊富です。
1,000社以上の取引実績※があり、多種多様な業界・業務領域の案件情報を取り扱っています。
フリーコンサルタント.jpでは面談後に求職者の条件にマッチした求人を提案。高いマッチングノウハウを持った経験豊富なコーディネーターがいますので、案件探しの手間を削減できます。
仕事に集中しながら案件紹介も受けられるのは、フリーランスにとって嬉しいメリットと言えるでしょう。日本最大級24,500名以上のプロフィール人材が登録しているエージェントサービスです※。
フリーコンサルタント.jpの基本情報 | |
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運営会社 | 株式会社みらいワークス |
公式サイト | https://freeconsultant.jp/ |
公開案件数 | 6,275件(2025年10月12日現在) |
主な取扱職種 | 戦略、PMO、ITなど |
参照元
※フリーコンサルタント.jp(2025年6月30日時点)
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フリーコンサルに関するQ&A

フリーコンサルとして独立する際、多くの人が悩むのが「保険制度」や「健康保険の選び方」に関する疑問です。ここでは、フリーコンサルに関するよくある質問に回答します。
日本で最大の健康保険組合はどこですか?
日本で最大規模の健康保険組合は、全国健康保険協会です。厚生労働省所管の公的組織で、全国の中小企業や個人事業主が所属する法人を中心に約4,000万人以上が加入しています。
協会けんぽは都道府県ごとに支部が設けられており、全国一律の基準で保険料や給付内容が定められています。医療費の自己負担が3割となるほか、出産手当金や傷病手当金など、会社員が加入する健康保険と同等の給付制度があるのが特徴です。
ただし、協会けんぽは法人・従業員がいる事業者向けの制度であり、フリーコンサルのような個人事業主は原則として加入できません。
協会けんぽと健保組合の違いは何ですか?
協会けんぽと健康保険組合(健保組合)は、どちらも被用者向けの公的医療保険制度ですが、運営主体とサービス内容に違いがあります。
協会けんぽは厚生労働省の管轄下にある全国健康保険協会が運営しており、中小企業の従業員を主な対象としています。一方、健康保険組合は企業グループや業界団体が独自に設立し、社員の福利厚生を目的に運営している組織です。
例えば、トヨタ健康保険組合やIT健保など、特定の企業・業界に特化しています。健保組合は協会けんぽよりも保険料がやや高めな場合もありますが、その分付加給付が充実しているのが特徴です。
どちらも医療費の自己負担は3割ですが、サービスの手厚さや負担額は組合によって異なります。
個人事業主は協会けんぽに入れるか?
結論から言うと、個人事業主(フリーコンサル)は原則として協会けんぽには加入できません。協会けんぽは、従業員を雇用している法人や事業主が加入する制度であり、自ら雇われていない個人事業主は対象外となります。
そのため、独立後は国民健康保険に加入するのが一般的です。ただし、個人事業主でも法人化して自らを代表取締役として雇用する形を取れば、協会けんぽへの加入が可能になります。
法人化により社会保険料の負担は増えますが、将来的な厚生年金受給額の増加や傷病手当金の給付など、保障が手厚くなるメリットもあります。事業の規模や将来設計に応じて、国保と社会保険のどちらを選ぶか慎重に検討しましょう。
フリーコンサルの保険ガイドまとめ

フリーコンサルとして独立する際は、会社員時代のように自動的に保険や福利厚生が用意されるわけではありません。健康保険や年金の加入方法、リスクに備える任意保険、福利厚生サービスの活用まで、すべて自分で選択・管理する必要があります。
しかし、正しい知識を持ち、必要な制度や保険を組み合わせることで、安心して仕事に集中できる環境を整えることは十分可能です。まずは自分に合った保険や福利厚生を把握し、安定した独立・開業を実現しましょう。