営業職の経験を活かして転職し、キャリアアップを図りたい方は多くいらっしゃるでしょう。昨今、営業マンに人気が高い転職の選択肢として、コンサル業界が挙げられます。
コンサル業界は人手不足の傾向にあり、未経験からの転職でも実力次第で高年収を得られる可能性があります。ただし、営業からコンサルへの転職を成功させるには守るべきポイントや注意点もあります。
そこで本記事では、営業からコンサルへの転職をお考えの営業マンの方向けに、営業とコンサルの違いや平均年収、コンサルに求められるスキル、志望動機の書き方、転職を失敗しないコツなどについて詳しく解説します。
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営業からコンサル転職は可能!業務や年収には違いあり

営業からコンサルに転職することは、十分に可能です。営業、コンサルともに、顧客との対話により顧客の要望や課題を聞き取り、ニーズに沿う製品・サービスを提案・提供しますので、仕事の流れには親和性があると言えます。
ただし、業務内容や年収には大きな違いがあります。具体的な違いについて解説しますので、転職前にしっかりと理解しておきましょう。
営業とコンサルでは業務内容が明確に違う
営業とコンサルでは、業務の目的や内容が明確に異なります。営業は自社の製品・サービスを販売することを目的としています。顧客ニーズを把握し、ニーズに合う製品・サービスを提供します。
一方で、コンサルは顧客の抱える経営課題・諸課題の解決を目的としています。専門知識や調査力、分析力、提案力などを武器に、顧客の課題解決を支援するコンサルティングサービスそのものがコンサルの商材です。
営業も顧客が必要とする製品・サービスを提供して顧客の困りごとを解決する点は同じですが、コンサルはより高度かつ広範な専門知識が必要とされ、企業経営・上流工程に関わる機会が多くなります。
営業よりコンサルのほうが年収が高い傾向
コンサル | 平均年収 | 営業※ | 平均年収 |
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戦略/経営コンサルタント | 751万円 | 営業ー医薬品メーカー | 552万円 |
リスクコンサルタント | 732万円 | 営業ー化学/素材メーカー | 470万円 |
業務改革コンサルタント | 706万円 | 営業ーインターネット/広告/メディア | 445万円 |
組織/人事コンサルタント | 598万円 | 営業ー家具/インテリア/生活雑貨 | 429万円 |
会計コンサルタント/財務アドバイザリー | 566万円 | 営業ー福祉/介護関連 | 378万円 |
※営業はランキングに掲載されている17業種から5業種を抜粋
上の表はコンサルタントと営業の業種別平均年収をまとめたものです。コンサルタントの平均年収が566~751万円であるのに対して、営業は378~552万円となっています。
コンサル、営業ともに業種により金額に差があるものの、コンサルタントのほうが総じて営業より年収が高い傾向が読み取れます。
営業からコンサルへの転職理由

営業からコンサルへの転職理由として、主に次の4点があります。
営業から他業種への転職と聞くとノルマがきついため、精神的につらいため、といった悲観的な理由が思い浮かびますが、営業からコンサルへは前向きな理由で転職する人が多くいます。それぞれの理由について、解説します。
企業の経営に関わる仕事がしたい
企業の経営に関わる仕事がしたいという理由で、営業からコンサルへ転職する人は多くいます。営業は顧客に自社の製品・サービスを販売するのが目的なので、顧客の課題やニーズに対して自社製品・サービスがどのように貢献できるかをアピールし、販売します。
もし、他社の製品・サービスのほうが課題解決に適していると感じても、売り込むのはあくまで自社製品・サービスであって他社製品・サービスを推薦することはありません。
他方、コンサルは顧客の課題解決を図るために、顧客にとって最適な選択を客観的に検討、提案します。必然的に顧客企業の経営・上流工程に深く関わる機会が多くなり、顧客の成長・成功に貢献できる魅力があります。
数多くのキャリアを積みたい
営業からコンサルへの転職理由として、数多くのキャリアを積みたいことを挙げる人も多くいます。営業職のキャリアアップは、営業成績を上げてマネージャーや管理職へ昇進するのが基本路線でしょう。
営業からコンサルへ転職した場合、幅広い業務を通じてキャリアを積むことができます。企業戦略、財務、IT、組織・人事など、担当業務に関する専門知識や業界の最新事情などに詳しくなり、現状把握・分析や戦略策定、提案などのスキルも身につきます。
コンサルはキャリアパスの選択肢も豊富で、コンサルファーム内で昇進する以外にも他のコンサルファームへ転職する、コンサル以外の事業会社へ転職する、独立・起業するなど、様々な活躍の場が考えられます。
現職よりも収入をアップさせたい
現職よりも収入をアップさせたいことも、営業からコンサルへの主要な転職理由の一つです。既にご紹介した通り、コンサルの平均年収は営業と比べて高水準です。大手・外資系のファームなどは特に実力主義・成果主義の企業も多く、インセンティブ(歩合)を加えるとかなりの高年収となります。
コンサルとしての経歴が浅い人でも、即戦力として活躍できれば、相応の高収入を獲得できます。
営業でも高年収の人はいますが、不動産や金融系など扱う商材が高額な業界の中で、優秀な営業成績を収めている人に限られます。全体としては、営業からコンサルに転職することで収入アップが見込まれる人は多いでしょう。
ビジネスパーソンとしての高度なスキルを身につけたい
ビジネスパーソンとしての高度なスキルを身につけたいため、営業からコンサルへ転職する人もいます。コンサル業務には専門知識に加え、論理的思考力や洞察力、リサーチ力、分析力など様々なスキルが求められます。
机上で学ぶ知識だけではなく、日々の業務を通じて学ぶことも多くあります。常に新しい情報を収集したり、物事を柔軟に考えたりする姿勢も重要です。また、コンサルが提案した内容を実践するのは顧客であり、コンサルはあくまで支援・助言をする立場なので、コンサルには人を動かすコミュニケーション能力も必要です。
このように、コンサルとして働く中で、他の業種・業界でも通用する汎用性が高いスキルを身につけられることも、コンサル転職のメリットと言えます。
営業からコンサルへの志望動機の書き方

営業からコンサルへの転職では、まず応募企業の書類選考を突破しなければなりません。自分に関心を持ってもらい、コンサルとしての適性や熱意をアピールする応募書類を作成する必要があります。
そこで、営業からコンサルへの志望動機の書き方について解説しますので、参考にしてください。
「なぜコンサルを仕事にしたいのか」を明確にする
営業からコンサルへの志望動機の書き方でまず重要なのが、「なぜコンサルを仕事にしたいのか」を明確にすることです。コンサルへの転職には様々な理由が考えられますが、中でもどの点を重視しているのかや惹かれているメリットを示すことが求められます。
たとえば、「企業の経営に関わる仕事がしたい」とだけ書くのではなく、そのように考えるようになった経緯やきっかけなどを具体的に記述できれば説得力がアップします。
また、応募企業について、その企業でなければならない理由をしっかりと説明することも重要です。コンサル各社は得意とする領域や特徴がありますので、その領域を志望した動機や企業理念などで共感した点、入社後に取り組みたいプロジェクトを具体的にまとめるなどの工夫をしてみてください。
営業で培ったスキルをどう活かせるのかを説明する
営業で培ったスキルをどう活かせるのかを説明することも、コンサルへの志望動機を書く上で重要です。企業が採用したいのは、企業に貢献してもらえる人材なので、自分が採用されたらどのように貢献できるのかを明確に示すことが大切です。
営業職で培ったコミュニケーション能力、顧客ニーズの把握・分析力、提案力などは、コンサルでも必要とされるスキルです。資格の勉強などで身につけた知識も役立つでしょう。それらを転職後の業務でどのように活かせるのかを具体的に記述し、コンサル歴はなくてもポテンシャルは高いことを積極的にアピールしましょう。
実体験を織り交ぜることで内容が具体的になる
実体験を織り交ぜることで内容が具体的になるということも、営業からコンサルへの志望動機を書く際に留意すべきポイントです。志望動機が漠然としていると、熱意が伝わりませんし審査官の印象にも残りません。
「営業職として勤務する中で〇〇という成果を出しましたが、△△と考えるようになり、××である御社のポジションに応募しました。」というように、実体験に基づく具体的な志望動機を書くと良いでしょう。
なお、いくら実体験でも年収がアップするからとか、福利厚生が充実しているから、といった自分のメリットのみを主張するのは効果がありません。応募企業に対して自分がどのような貢献ができるのか、自分を採用することでどのようなメリットがあるのかを伝えるように心がけましょう。
営業からコンサルへの転職市場

営業からコンサルへの転職を考えるにあたり、営業からコンサルへの転職市場について理解しておくことは非常に重要です。
コンサル業界は人手不足の傾向にあると言われており、コンサル未経験者でも営業時代のスキル・経験やポテンシャルがかわれて採用される可能性は十分にあります。入りやすいファームや転職成功の事例をご紹介しますので、参考にしてください。
ベンチャーファームのほうが入りやすい可能性
営業からコンサルへ転職する場合、大手・老舗のコンサルよりもベンチャーコンサルのほうが入りやすい可能性があります。
大手のコンサルファームでも中途採用はありますが、応募倍率がかなり高い上に、自社が強みとする領域のコンサル経験がある人を優先的に採用するので、コンサル未経験ではハードルが高いのが現実です。
一方、ベンチャーファームはポテンシャル採用も多く行われます。営業で培った各種スキルや柔軟な思考力、ビジネス感覚などを上手く活かせれば、未経験者でも活躍できる可能性があります。このため、営業出身者が採用される可能性は、大手ファームより高いと考えられます。
営業からコンサルに転職成功している事例
営業からコンサルへの転職に成功している事例は実際にあります。大手メーカー勤務をしていた営業が、外資系戦略コンサルへの転職を果たすなど、コンサル未経験者でも営業職での経験が評価されれば採用されるケース※があるようです。
ただし、転職までには応募書類作成、筆記試験対策、面接対策、内定後の条件交渉など多くのステップが必要です。転職の成功率を高めるため、あとで紹介するような転職エージェントを活用することをおすすめします。
参照元
※ムービン「メーカー営業職から戦略コンサルタントへ、商材ありきではなく課題解決ありきの仕事を」
営業からコンサルに転職しやすい人の特徴

次に挙げるような人は、営業からコンサルに転職しやすいと考えられます。
それぞれの特徴について解説しますので、当てはまる人は、ぜひ前向きにコンサル転職を検討してください。
積極的に情報を集める人
積極的に情報を集める人は、営業からコンサルに転職しやすいと言えます。コンサルタントは顧客企業が置かれている状況を正確に把握することが求められるので、業界事情や市場のトレンド、新技術など、顧客企業を取り巻く様々な事項について熟知している必要があります。
ビジネスの世界では状況が急速に変化することもあるため、情報をアップデートし続けなければなりません。したがって、情報収集が得意な人は、コンサルに向いていると言えるでしょう。
学歴が高い人
学歴が高い人も、営業からコンサルに転職しやすいと考えられます。コンサルに不可欠な論理的思考力や知識力、データ分析力などは、学力を通じて得られる要素も多いため、学歴が高い人のほうが長けていると言えます。
もし、調査結果や提案が高度に専門的な内容だとしても、わかりやすく言語化して顧客に伝える必要があるため、プレゼンテーション能力やコミュニケーション能力もあわせて磨いておきましょう。
意思や目的が明確な人
営業からコンサルに転職しやすい人の特徴として、意思や目的が明確な人も挙げられます。営業は営業成績で評価される世界ですが、コンサルはわかりやすい指標で結果が出るとは限りません。
提案から成果が出るまでに時間がかかるケースや、成果そのものよりも顧客に納得してもらえたかどうかが評価されるケースなどもありますし、想定外の課題に直面することもよくあります。意思や目的が明確な人は、いかなる場合でも自分を見失うことなく行動でき、課題に柔軟に対応しやすいと考えられますので、コンサルに向いていると言えるでしょう。
営業からコンサルに転職する際のポイント

営業からコンサルに転職する際は、次の4つのポイントに留意してください。
これらのポイントをおさえておくことで、転職成功の可能性が高まるでしょう。
自分に向いている分野のスキルを把握する
営業からコンサルに転職する際のポイントとして、自分に向いている分野のスキルを把握することが挙げられます。まずは、自分が営業職で身につけたスキルや知識、これまでのキャリアを書き出して整理し、自分の得意分野や強みを客観的に把握してみてください。
この作業により、コンサルの中でも自分が向いているのはどのような領域なのかが明確になるでしょう。これまでIT商材を扱ってきた方であればITコンサルやIT領域に注力している総合コンサルが向いています。一方で、金融営業をしてきた方であれば財務・会計系コンサルが良いでしょう。
このように、営業職でのスキル・知識や経験を活かせる領域を目指せば、スムーズに転職しやすいと考えられます。
ポテンシャル採用を積極的に活かす
ポテンシャル採用を積極的に活かすことも、営業からコンサルに転職する際の重要なポイントです。未経験でコンサル業界に転職する場合、他の業界と同様に、年齢が若いほうが有利です。20代から30代前半くらいの若手であれば、未経験でもポテンシャル採用されることがあるためです。
中には、若手でもマネージャーなどのポストに採用される人もいますが、それは営業職時代に優秀な成果をあげた、スキルの高い人に限られます。
そのようなレアケースにあてはまる方は別として、ポテンシャル採用を狙いたいとお考えの方は、できるだけ早く転職活動を始めることをおすすめします。その際には、営業からコンサルへの転職支援実績が豊富なエージェントを活用しましょう。
自分の価値観に合った転職先を選ぶ
営業からコンサルに転職する際には、自分の価値観に合った転職先を選ぶことも大切です。営業職で優秀だった人がコンサル転職を志望すると、人手不足のコンサルファームから好条件での採用を提示されることがあります。
高年収・好待遇は確かに魅力的ですが、コンサル転職はゴールではなく、キャリアビジョンのスタート地点であることを忘れてはいけません。好条件に惹かれてあまり相性の良くないファームに転職してしまうと、コンサル歴が浅いうちに再び別なファームに転職することになりかねません。
営業職から最初に転職するコンサルファームは特に、自分の価値観に合うファームをきちんと選ぶことをおすすめします。
自分の出した営業結果をまとめておく
営業からコンサルに転職する際は、自分の出した営業結果をまとめておくことも重要です。営業職時代の成績がそのままコンサルとして評価されるわけではありませんが、ポテンシャルをアピールする材料として大いに活用できます。
営業で良い成績を出すためにどのような工夫をしたのかや、戦略的に考え実行したことなど、コンサルの仕事に通じる内容をアピールできると良いでしょう。そのためにも、営業職時代の業績はきちんと整理してください。職務経歴書など応募書類の作成にも役立ちます。
なお、アピールすべき営業結果がよくわからない場合は、後で紹介するような転職エージェントに登録して相談することをおすすめします。
営業からコンサルに転職する際の注意点

営業からコンサルに転職する際は、特に次の3点に注意してください。
営業からコンサルへの転職に成功しても、それはゴールではなくコンサルとしてのスタートラインに立てただけに過ぎません。ここで紹介する注意点に留意しながら、コンサルとしての成長を目指しましょう。
コンサルとして未経験のスタートになる
コンサル未経験としての転職スタートになることは、営業からコンサルに転職する際の注意点です。営業職として優秀で、高額なインセンティブを得ていた人でも、コンサルという未経験の分野では年収が下がってしまう可能性があります。
ただし、コンサル業界は多様な業種からの中途採用やポテンシャル採用が多いこともあり、未経験者へのサポートや研修などが充実しています。そのような人材育成の仕組みを大いに活用するとともに、日々の仕事からも積極的に学び続ければ、年収はすぐにアップできる可能性があります。
異業種への転職では慣れない作業が多い
異業種への転職では慣れない作業が多いことも、営業からコンサルに転職する際の注意点の一つです。未経験でコンサルに転職した場合、最初の仕事はデータの収集・整理や資料作成など、基礎的な作業となるのが一般的です。
コンサルの仕事と聞くと、クライアントに颯爽とプレゼンテーションを行うような華々しいイメージを持つ方は多いでしょう。しかし、転職直後は先輩のコンサルタントを支えるなど、裏方的な業務がメインとなるはずです。
想像とのギャップから焦りが生じるかもしれませんが、不慣れな作業でもきちんとこなして、早く仕事を覚えることが重要です。コンサルとしての基本的な能力が身についてくれば、先輩に同行させて貰えるようになるなど、現場で学ぶ機会も増えるでしょう。
成果を求められプレッシャーが大きい
コンサルの世界は成果を求められプレッシャーが大きいことも、営業からコンサルに転職する際の注意点です。成果を求められるのは営業職でも同じですが、コンサル業界も厳しく成果を求められ、成果を出せないと生き残れない世界です。
常に新たな情報や技術を吸収するとともに、論理的思考力や分析力など様々なスキルを磨き、日々成長し続けなければなりません。特に、慣れないうちは心身ともにきついと感じるかもしれません。
ただし、結果に対しては相応の年収やポストを得られる魅力もあります。また、コンサルとして身につけたスキルや知見は、その後のキャリアパスがどのようなものであってもきっと役に立つでしょう。
営業からのコンサル転職で求められるスキル

営業からコンサルへの転職には、次のようなスキルが求められます。
足りないスキルがある方は転職前に対策しておくことをおすすめします。あらかじめ転職エージェントに登録して、キャリア相談するのも良いでしょう。それぞれのスキルについて解説しますので、参考にしてください。
コミュニケーション能力
営業からのコンサル転職で求められるスキルとして、まずはコミュニケーション能力が挙げられます。コミュニケーション能力は営業でも重要なスキルですが、コンサルでは輪をかけて重要なスキルと言えます。
コンサルは顧客が抱える不安や問題点を丁寧に聞き取ったり、提案をわかりやすく伝えたり、顧客が実行に移せるようサポートしたりと数多くの作業を行います。専門性の高い内容でも平易な表現で相手に伝える、相手の理解度に応じて説明するなどの配慮が必要です。営業時代よりも密な意思疎通や、合意形成を図ることが求められる可能性がある点に気を付けましょう。
論理的思考力
論理的思考力も営業からのコンサル転職で求められる重要なスキルです。論理的思考力はロジカルシンキングとも呼ばれます。リサーチにより収集したデータ・情報等を客観的・体系的に整理・分析し、筋道を立てて結論を導くといった思考方法を指します。
直観や感覚に頼るのとは異なり、論理的に判断しようとするので、顧客に対して説得力のある提案をするのに欠かせないスキルです。仮説を設定して検証する、先入観を捨ててゼロベースで考える、あえて逆の視点から考えてみるなどの柔軟なスタンスで物事を考えることが重要です。
プロフェッショナルマインド
プロフェッショナルマインドもコンサル転職には欠かせません。コンサルタントは顧客の経営課題を解決するため、時には無理難題とも思えるような局面に立ち向かう必要があります。
どのような環境下においても自分自身で考えて行動する責任感や、顧客の期待に沿うよう精いっぱいの努力をする熱意、難題を解決しようとするチャレンジ精神や実践力といったマインドはコンサルタントに必要なスキルです。未経験からの転職でコンサル歴が浅くても、コンサルタントとして働く以上はコンサルのプロとしての矜持を持ち続けることが重要です。
プレゼンテーション能力
プレゼンテーション能力も、営業からコンサルへの転職で求められるスキルです。コンサルは顧客の課題を解決するために仕事をしていますので、数々のリサーチやデータ分析を経て、時間をかけて作成した報告書や提案書でも、顧客に内容を理解してもらえなければ意味がありません。
このため、顧客が理解しやすいようプレゼンするスキルはコンサルにとって必須と言えます。専門用語の羅列ではなくわかりやすい表現とすることや話の組み立て方、説得力のある話し方、身振り・手振りなど、様々な面に気を配る必要があります。
洞察力
営業からのコンサル転職には洞察力も重要です。たとえば、コンサルは顧客の経営課題解決を図りますが、顧客自身が自社の経営課題を正しく理解できているとは限りません。
本質的な経営課題を見抜くためには、顧客が困っていることを丁寧に聞き取るのはもちろん、深層部分までじっくりと観察して顧客を取り巻く状況を正確に把握する必要があります。洞察力は、特別な訓練からではなく、日々の意識や習慣をもとに鍛えられるスキルです。物事を多角的に見る、表層だけを見て満足しないといった心がけが大切です。
営業からコンサルで失敗しないためのコツ

営業からコンサルで失敗しないためのコツとして、主に次の3点が挙げられます。
特に重要なのが、コンサルに強い転職エージェントを活用することです。エージェントは転職に必要なことをすべてサポートしてくれますので、転職に不慣れな人でも転職を成功させることができるでしょう。
コンサルに強い転職エージェントを活用する
コンサルに強い転職エージェントを活用することは、営業からコンサルで失敗しないための最大のコツと言えます。転職エージェントは業界事情に詳しい転職のプロが、求人情報の紹介や、書類選考、面接対策など様々なサポートをしてくれるサービスです。
転職エージェントが独占している非公開求人を紹介してもらえることもあります。応募や契約の手続き、就業条件の交渉なども代行してもらえるので、一人で転職活動を進めるよりスムーズかつ好待遇での転職が実現できる可能性が高いでしょう。
転職活動で今すべきことも教えてくれますし、中長期的なキャリアプランの相談などもできるので、転職を考え始めたらなるべく早く転職エージェントに登録することをおすすめします。
コンサルの働き方を事前に理解する
コンサルの働き方を事前に理解することも、営業からコンサルで失敗しないためのコツの一つです。コンサルタントと言うと企業の経営陣に対する指南役としてスマートに企業課題を解決する、洗練された仕事をイメージするかもしれません。
しかし、実際のところはその業界に精通している経営者たちが納得するような成果を出さなくてはいけないため、かなり泥臭い仕事もしなければなりません。
タイトなスケジュールでのタスクもありますし、クライアント先への常駐や調査などで遠方・長期の出張が必要なこともあります。コンサルタントとして活躍している人に話を聞く、転職エージェントを通じて職場見学をするなどして、リアルな働き方を事前に知っておくと良いでしょう。
コンサルの企業文化・人事評価制度などを理解する
営業からコンサルで失敗しないためのコツとして、コンサルの企業文化・人事評価制度などを理解することも重要です。社風や企業文化、社内の雰囲気、人事評価制度などはコンサルファームそれぞれに異なります。総合コンサルなのか領域特化型コンサルなのか、外資系か日系か、大手かブティック系かなど様々な要素でも変わります。
せっかく転職しても、自分に合わない企業ではなかなか士気が上がりませんし、悪くすると早期離職に至ってしまう可能性もあります。失敗を防ぐためにも、会社説明会や会社訪問などで企業の理解を深めることが重要です。企業研究に自信がない方は、転職エージェントに登録して情報を教えてもらうのがおすすめです。
営業からコンサル転職におすすめなエージェント3選

営業からコンサル転職は収入アップの可能性など多くのメリットがある一方で、注意すべき点もあり、中には転職が失敗してしまう人もいます。
失敗を防ぐためにも、営業からコンサルへの転職に強いエージェントに登録して転職活動することをおすすめします。
MyVision

- コンサルファーム・シンクタンクとのネットワークが充実
- 未経験者のコンサル転職支援にも注力
- コンサル業界出身者による質の高い面接対策や各種サポート
MyVisionはコンサル業界を専門に扱う転職エージェントです。コンサルファーム・シンクタンク等との充実したネットワークを保有しており、国内のコンサルファームであればほぼどこでも紹介してもらえるので希望条件を叶えやすいでしょう。
コンサル業界出身の担当者による質の高いサポートも、MyVisionの特徴です。元コンサルタントが面接官役となって模擬面接を行うなど、実践さながらの面接対策でコツを掴むことができます。フェルミ推定などのケース面接の対策もしてもらえるので、コンサル転職に不慣れな方も万全の対策が可能です。
未経験からのコンサル転職の支援にも注力していて、営業からのコンサル転職支援実績も豊富にあります。非公開の独自求人も多くあるので、コンサル転職の成功率を高めたい方はぜひ登録をしてみてください。
運営会社 | 株式会社MyVision |
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公式サイト | https://my-vision.co.jp |
公開求人数 | 非公開(2025年4月1日現在) |
主な求人職種 | コンサルティング業界、金融業界ほか |
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アクシスコンサルティング

- コンサル業界やPEファンド、VC業界に強い転職支援サービス
- ハイクラス・好条件の非公開求人を多数保有
- コンサル・ポストコンサル向けのキャリア支援にも注力
アクシスコンサルティングはコンサルやポストコンサル向けの転職支援エージェントです。コンサル業界やPEファンド、VC業界を得意領域としており、サービス開始から20年以上の実績と独自のネットワークをもとに、好条件の求人情報を多数獲得しています。CxO、部長クラスなど、ハイクラスポジションの求人情報も豊富です。
コンサル業界を詳しく知るキャリアアドバイザーが在籍しており、マッチングの質にも定評があります。求人の8割近くが非公開求人なので、チャンスを広げたい方はぜひ登録をおすすめします。
コンサルファームへの転職だけではなく、ポストコンサルとして別な領域に転職したい方やフリーランスから会社員に戻りたい方への支援など多様なキャリア支援を行っています。中長期的なキャリアパスの一角として営業からコンサルへの転職をお考えの方もぜひご利用ください。
運営会社 | アクシスコンサルティング株式会社 |
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公式サイト | https://axc-g.co.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2025年4月1日現在) |
主な求人職種 | コンサルティング業界 |
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MWH HR PRODUCTS

- ミドル層・エグゼクティブ層向けの総合人材サービス
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- 専門コンサルタントによる高品質のサポート
MWH HR PRODUCTSは、三井物産グループの総合人材サービス企業によるサービスです。運営会社は2023年にグループ内の人材サービス企業2社が合併した比較的新しい会社ですが、合併前から20年以上の実績・ノウハウがあり、主に採用支援事業、人材紹介事業、ヘッドハンティング事業を手掛けています。
エグゼクティブ・ミドル人材向けの求人情報が豊富にあり、特にコンサル業界や金融業界に強いエージェントです。コンサル業界に精通した専門コンサルタントも在籍しており、業界情報だけではなく、採用企業の社風や職場の雰囲気なども理解した上でマッチングを行うので、希望に沿う求人を紹介してもらえるでしょう。
質の高いキャリア相談も受けられますので、営業からの転職を考え始めた方は、すぐにでも登録をして相談してみてください。
運営会社 | MWH HR Products株式会社 |
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公式サイト | https://www.mwhhrp.com/ |
公開求人数 | 5,218件(2025年4月1日現在) |
主な求人職種 | 金融、コンサルティング、製造業、 小売、サービス、建築、医療ほか |
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営業からコンサルに関するよくある質問・Q&A

営業からコンサルに関するよくある質問をQ&A形式で紹介します。
これ以外の質問や知りたい情報がある場合は、上でご紹介したような転職エージェントに登録し、エージェントの担当者に問い合わせると良いでしょう。
コンサル営業に向いている人は?
コンサル営業は製品・サービスの販売を行う点がコンサルとは異なりますが、顧客の課題解決を図る点は共通です。そのため、コンサル営業に向いている人の特徴は、コンサルに向いている人の特徴とほぼ重複します。
具体的には、コミュニケーション能力や論理的思考力、プロフェッショナルマインドなどの各種スキルがある人が向いていると言えるでしょう。
コンサルは何年で辞める人が多いですか?
コンサル業界は、3~5年で辞める人が多いと言われています。キャリアアップを目指す人が多く転職しており、コンサルとして培ったスキルを別な業界で活かしたいため、数年で辞める人が多いと考えられます。
ただし、中には1年未満でコンサルを辞める人もいるようです。ハードな世界に耐えられなかったり、コンサルに不向きであることに気が付いたりして、早めに次の転職を考える人もいると考えられます。コンサルとしてのキャリアパスに不安がある方はコンサル転職に強い転職エージェントに登録し、相談すると良いでしょう。
コンサルに向いている性格は?
コンサルファームの採用試験では書類選考や一般的な面接に加えて、性格検査、能力検査、ケース面接が行われることがよくあります。コンサルは知的好奇心が強い人や、前向きに考えられる人が向いているとされ、性格検査で向いている人を判断します。
能力検査では言語能力や計算問題、図形問題などの能力を判定するために行われます。ケース面接は、フェルミ推定やビジネスケースなど、実際の場面を想定した課題への対応を見るものです。
これらの試験を突破できる人が、コンサルに向いている性格であると言えます。はじめての人には難しく感じられる試験ばかりですので、コンサル転職に強いエージェントに登録して対策することをおすすめします。
関連記事>>コンサルタントに向いてる人の特徴
営業に向いている人はどのような人ですか?
記憶力が良い人、話しやすい人、親しみやすい人、気遣いができる人、自身の成長のために反省や改善をする人などは、営業に向いていると言えます。営業は多くの顧客と頻繁に会うので、顧客との会話の内容や顧客情報を正確に記憶する必要があります。
表情や服装なども含め、話しやすい・親しみやすい印象を与えることも重要です。また、顧客に合わせて商談の資料などをきちんと準備し、相手の立場に立って考えることも求められます。商談での説明の仕方、話し方などをきちんと振り返り、改善を図ることも大切です。
営業コンサルの相場はいくらですか?
営業コンサルの報酬体系は、成果報酬型と固定報酬型に分けられます。成果報酬型は営業コンサルによる成果に応じて報酬を支払う契約方法です。成約1件あたり売上の30~50%、アポイント1件あたり1.5~2万円程度が相場目安です。
増加した売上のうち、一定割合を支払うような方法で、成果が出た中から報酬を支払えるので初期費用を抑えられるメリットがあります。
固定報酬型はコンサルの内容や期間、金額をあらかじめ定めておく方法で、依頼する側は予算管理がしやすい一方、固定的に費用が必要になるデメリットもあります。中小企業であれば、月額数万円から数十万円でアドバイザリー契約を結ぶことがよくあります。
まとめ

営業からコンサル転職のポイントや注意点、転職成功のコツ、転職市場などについて解説しました。営業からコンサルへの転職が成功すれば、年収アップやキャリアアップが実現できる可能性があります。一方で、プレッシャーが大きいコンサル業界で未経験からのスタートとなるため、転職に失敗してしまう人もいます。
転職の成功率を上げるためには転職エージェントを活用し、プロのサポートを受けながら転職活動を進めるのがおすすめです。記事内でご紹介した転職エージェントの情報を参考にして、ぜひ複数のエージェントに登録、利用してみてください。