ITエンジニアにはさまざま職種がありますが、そのなかでも上流工程を担うのがプロジェクトマネージャーとよばれる存在です。
プログラマやSEとして入社した後、最終的なゴールとしてプロジェクトマネージャーになることを目指す方も珍しくありません。
プロジェクトマネージャーはその名の通り、プロジェクトをマネジメント(管理)する人のことを指しますが、具体的な仕事内容や役割までは分からないという方も多いのではないでしょうか。
また、プロジェクトマネージャーになるためにはどういった方法、キャリアプランがあるのかイメージできず悩んでいる方もいるかもしれません。
そこで本記事では、プロジェクトマネージャーの役割や仕事内容、気になる年収相場や、キャリアアップのための方法などを詳しく解説します。
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プロジェクトマネージャーとは
プロジェクトマネージャーとはその名の通り、システム開発の現場を取り仕切る管理者のことを指します。
システム開発のさまざまな作業はプログラマーが行い、チームごとの管理はSEが担います。
さらに上流工程を担うのがプロジェクトリーダーやプロジェクトマネージャーとよばれる職種です。
ちなみに、プロジェクトリーダーはプロジェクトマネージャーを補佐する役割で、プロジェクト内でのポジションとしてはナンバー2にあたります。
ただし、開発するシステムの規模や内容によってもポジションは異なり、特に小規模なシステム開発の現場ではプロジェクトリーダーがプロジェクトマネージャーを兼務していたり、さらに少人数のプロジェクトとなるとSEがプロジェクトマネージャーを兼務することもあるようです。
プロジェクトマネージャーがやること、役割とは
プロジェクトマネージャーはシステム開発の現場におけるトップのポジションといえますが、具体的にどういった業務や役割を担うのかイメージしにくいと感じる方も多いでしょう。
プロジェクトマネージャーの主な役割としては、以下の4つが挙げられます。
システム開発プロジェクトの立ち上げ
クライアントからシステム開発を依頼を受けたとき、社内でプロジェクトチームを立ち上げるところからプロジェクトマネージャーの仕事は始まります。
しかし、チームを立ち上げるためには、どのような仕様のシステムを開発するのか概要を検討しなければなりません。
そのため、クライアントや担当営業、その他関連部署も交えながらシステム開発における要件定義を行う必要があります。
要件定義にあたっては、技術的にシステム開発が可能であるかを判断する必要があるため、プロジェクトマネージャーには下流から上流工程に至るまでシステム開発の実務経験が必須となります。
メンバーのアサイン
開発すべきシステムの仕様が決まったら、開発プロジェクトのチームを編成するためにメンバーをアサインします。
小規模なチームであればプログラマーやSEなどをプロジェクトマネージャー自らがアサインすることもありますが、大規模な案件ともなると個別にメンバーを選定することが難しい場合もあるでしょう。
そのような場合、まずはプロジェクトリーダーやSEなどの主要メンバーをアサインした後、開発するシステムの要件に応じてプロジェクトリーダーやSEがプログラマーを適宜アサインすることもあります。
進捗管理
システム開発において特に重要なのは、納期に間に合わせることです。
しかし、開発現場では予期しないエラーやトラブルが発生することも多く、状況に応じてスケジュールを調整しなければなりません。
そこで、プロジェクトマネージャーはつねに全体の進捗状況を把握しておき、臨機応変に対応できる体制をとっておく必要があります。
たとえば、SEやプロジェクトリーダーと密に連携しながら、報告漏れや情報の共有漏れを未然に防ぐことが求められます。
トラブル対応
進捗管理を行っていても、重大なエラーやトラブルが発生し納期に間に合わないケースも発生します。
また、納品後に予期しないエラーが発生し、クライアントからクレームを受けることもあるでしょう。
そのようなトラブルが発生したとき、プロジェクトマネージャーはクライアントや担当営業と調整を行い、リカバリをすることも求められます。
プロジェクトマネージャーの市場価値は高い?
どのようなシステム開発であっても、1人のプログラマーやSEだけで完結できるものではなく、必ずといっていいほど複数のメンバーがそれぞれの役割をもって開発にあたります。
そのため、チームを束ねるリーダーは不可欠であり、その役割を果たすのがプロジェクトマネージャーです。
さまざまシステム開発案件を手掛け、数多くの現場で指揮を執ってきたプロジェクトマネージャーは市場価値が高いといえるでしょう。
IPA(情報処理推進機構)がまとめた「IT人材白書2020」によると、IT企業が重要と考え育成していきたいIT人材としてプロジェクトマネージャーを含むITレベルの高い人材が最も高い比率となっています。
出展:IT人材白書2020
実際にITエンジニアを対象とした求人案件を見ても、実務経験が豊富なプロジェクトマネージャーは多くの企業で募集されており、働き口が見つからないといった心配はないはずです。
プロジェクトマネージャーはITに関する技術的知見が高いだけでなく、複数のメンバーを統括しチームをまとめ上げるという役割もあることから、管理職としてのニーズも高い傾向にあります。
また、プロジェクトマネージャーとしての経験や知識を必要とする企業は多く、フリーランスとして独立してもその需要は高いです。
>>フリーランスのプロジェクトマネージャー(PM)になるには|単価相場や必要なスキルを解説
IT業界以外の仕事も経験してみたいと考えた場合でも、プロジェクトマネージャーの経験は大いに活かすことができるでしょう。
プロジェクトマネージャーの年収相場
ITエンジニアのなかでもプロジェクトマネージャーは上流工程を担う人材であることから、年収相場は特に高い傾向が見られます。
大手求人情報サイト求人ボックスによると、正社員として募集されているプロジェクトマネージャーの平均年収は約650万円で、1,000万円の大台を超える案件も少なくありません。
出展:求人ボックス
プログラマーやSEの求人では300〜400万円台の案件が多いことを考えても、プロジェクトマネージャーの待遇は良いといえるでしょう。
なお、地域によっても年収相場は大きく異なり、特に関東や関西の求人案件は高い傾向が見られます。
プロジェクトマネージャーは辛い?ストレスフル?その実情とは
平均年収が高く高待遇が用意されているプロジェクトマネージャーですが、その分仕事が辛く、ストレスを感じる場面が多いといった意見もあります。
https://twitter.com/utsuemon8/status/1507568792662310912プロジェクトマネージャーとして関わった 2ヶ月のプロジェクトが終わったら睡眠の質がグッと上がって 悪夢をみない日が増えた。ストレスってすごい影響ね
責任あるお仕事はやりがいもあるし、若い時はアドレナリンで乗り切れるけど
これからはほどほどにしないとなーと思う❣️良い三連休を💖🌸— 🌍膠原病EGPA & 前向きリサ☀️カリフォルニア🏝 (@maemuki_EGPA) March 18, 2022
プロジェクトマネージャーのメリットばかりではなく、デメリットや辛い部分も見ていきましょう。
責任が大きい
プロジェクトマネージャーの辛い部分は、なんといっても責任が重大であることです。
システム開発のプロジェクトを統括する立場である以上、万が一納期の遅れや仕様通りのシステムが開発できなかった場合、クライアントや上層部に責められるのは責任者であるプロジェクトマネージャーです。
さらに、謝っただけで許されることもなく、どのようにリカバリをするのか、今後の再発防止策なども提示し理解してもらわなければなりません。
たとえ自分自身のミスではなく、部下やプロジェクトのメンバーによって生じたミスであっても、プロジェクトの責任者として最後まで対応しなければなりません。
相談できる相手がいない
プログラマーやSEなどの場合、同じ立場として働く同僚・先輩もいるため、仕事で困ったことや悩みを相談し合えるものです。
しかし、プロジェクトマネージャーはトップであるがゆえに、同じ立場の人間はおらず、仕事の悩みを相談することができません。
周囲に誰も助けてくれる人がいないとストレスや孤独を感じ、仕事に対するモチベーションが低下することもあるようです。
プロジェクトマネージャーになるには
プロジェクトマネージャーはシステム開発の現場のなかでも上流工程の役職のため、未経験からいきなり転職することは難しいでしょう。
では、具体的にどういった方法でプロジェクトマネージャーを目指せば良いのでしょうか。
ITスキルを身につける
プロジェクトマネージャーだけでなく、ITエンジニアとして活躍する以上はITに関する専門的な知識・スキルが不可欠です。
システム開発やネットワーク、サーバー、セキュリティなど、ITスキルといってもさまざまな分野がありますが、いずれにしてもこれらを基礎から学習し、スキルを高めていくことが重要といえるでしょう。
プログラマーやSEとして就職・転職
プロジェクトマネージャーを目指す一般的な方法としては、プログラマーやSE、そしてプロジェクトリーダーへと経験を積んでいき、下流工程から徐々に上流工程へとステップアップしていくケースが多いです。
そのため、未経験からプロジェクトマネージャーを目指すのであれば、まずはプログラマーやSEとして転職をすることが第一歩となります。
プロジェクトマネージャー候補として転職
ITエンジニアとして一定のキャリアを積み、さまざま現場を経験してきた後に、プロジェクトマネージャーとして転職する方法もあります。
多くの企業では即戦力を求めていますが、なかには社内育成を前提としてプロジェクトマネージャー候補を採用するケースもあるようです。
プロジェクトマネージャーとしての実務経験がなくても入社後に実践を通してスキルアップが目指せるため、キャリアを実現する近道ともなるでしょう。
プロジェクトマネージャーに向いている人の特徴
どのような職種でも、その人にとって向き・不向きがあります。
プロジェクトマネージャーに向いているのはどういった人なのか、いくつか代表的な特徴を紹介しましょう。
責任感が強い
プロジェクトマネージャーにとって責任感は特に重要な資質といえるでしょう。
リーダーとしての責任感がなく、部下やメンバーにばかり責任を押し付けるような人は信頼を獲得できず、チームがバラバラになってしまいます。
また、クライアントから見ると当事者意識がないように感じられ「この企業に依頼して大丈夫だろうか?」と不信感を抱かれることもあるでしょう。
プロジェクトの責任者として最後まで仕事と向き合い、トラブルなどが発生した際にも臨機応変に対応する姿勢は不可欠です。
論理的思考が身についている
論理的思考とは、物事を体系的に順序立てて理解する思考のことです。
システム開発の現場では想定外のエラーやトラブルの発生はつきものであり、そのような事象が発生した場合に冷静に状況を理解し解決に導くためには、論理的思考が不可欠です。
ミスをしたメンバーを感情的に責め立てるのではなく、現状を解決するための冷静な判断が求められます。
相手の立場にたって物事を考えられる
大規模なプロジェクトになるほど、チームのメンバーが増え人間関係に軋轢が生じることがあります。
プロジェクトマネージャーはリーダーとしての立場だけでなく、メンバー1人ひとりの立場で物事を考え、寄り添う姿勢が必要です。
このような姿勢を示すことで、メンバーは「このリーダーのために働こう」という気持ちになり、チームの一体感を醸成することにもつながります。
プロジェクトマネージャーに必要なスキルや資格
プロジェクトマネージャーにはどういったスキルや資格が求められるのでしょうか。
キャリアアップを目指すうえで身につけておきたいものを紹介します。
キャリアアップに有利な資格
実務経験はもちろんのこと、プロジェクトマネージャーへの転職に有効な資格も持っていればキャリアアップが有利になります。
たとえば、IPA(情報処理推進機構)が運営しているプロジェクトマネージャ試験は、その名の通りプロジェクトマネージャーに求められる幅広い知識や応用力が問われる国家試験であり、これをもっていると一定の評価に結びつくでしょう。
ただし、プロジェクトマネージャ試験の合格率は毎年10〜15%程度で推移しており、決して簡単な試験ではありません。
テキストを一通り勉強した後は、ひたすら過去問題を解いて試験に慣れていくことが合格への近道といえます。
身につけておきたいスキル
プロジェクトマネージャーにはシステム開発に必要な幅広いITスキルが求められますが、それ以外に管理系のスキルも必須となります。
代表的な管理系スキルには以下のようなものが挙げられます。
マネジメントスキル
プロジェクト全体のコスト管理や進捗管理、契約内容にかかわる管理などがマネジメントスキルにあたります。
また、担当者のアサインや業務の繁忙に応じた人材の割り振りなどもプロジェクトマネージャーに求められるでしょう。
コミュニケーションスキル
クライアントである企業担当者とさまざまな交渉を行うにはコミュニケーションスキルが欠かせません。
また、プロジェクトチーム内でメンバーが能力を発揮できるよう、一人ひとりに目を配りながらコミュニケーションを図ることも重要です。
リーダーシップ
プロジェクトチームを正しい方向に導き、メンバー一人ひとりが一丸となって目的を成し遂げるためには、強力なリーダーシップをもったプロジェクトマネージャーが必要です。
ITスキルは知識を勉強することで身につけることができますが、管理系のスキルは実際にプロジェクトチーム内でSEやプロジェクトリーダーとして働いてみないと身につけることは難しいでしょう。
そのため、プロジェクトマネージャーを目指すのであれば、SEやプロジェクトリーダーの段階から上記のスキルが身につけられるよう意識して仕事に取り組むことが重要です。
プロジェクトマネージャーになるための近道
プロジェクトマネージャーに求められるスキルや資格、実務経験を積んだ方が、キャリアアップのために転職を目指す場合、特におすすめなのが転職エージェントを活用する方法です。
一口に転職エージェントといってもさまざまなサービスがありますが、今回はプロジェクトマネージャーになるためにおすすめのエージェントを3社紹介しましょう。
アクシスコンサルティング
運営会社 | アクシスコンサルティング株式会社 |
公式サイト | https://www.axc.ne.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2024年10月24日現在) |
主な求人職種 | コンサルティング業界 |
アクシスコンサルティングはIT業界の上流工程やコンサルタントへの転職支援を専門に扱っている転職エージェントです。
大手企業やスタートアップ企業まで幅広い求人情報を扱っており、全体の77%は非公開求人となっています。
特にコンサルティングファームへの転職支援に強みをもっていますが、プロジェクトマネージャーや事業企画・経営企画といった職種の転職支援も豊富にあります。
SEやプロジェクトリーダーからキャリアアップを検討している方にとって、心強い味方になってくれるでしょう。
>>【取材でわかった】アクシスコンサルティングの評判・口コミが良い理由
レバテックキャリア
運営会社 | レバテック株式会社 |
公式サイト | https://levtech.jp/ |
公開求人数 | 34,333件(2024年10月24日現在) |
主な求人職種 | IT・Web業界 |
レバテックキャリアはIT業界に特化した転職エージェントです。
在籍しているアドバイザーはいずれもIT業界やテクノロジーに精通しており、その人の実務経験やスキル、希望職種などをヒアリングしながら、市場価値を最大化するためのアドバイスも提供します。
レバテックキャリアで転職を成功させたITエンジニアの多くは年収アップを実現しており、たとえば大手SIerのプロジェクトマネージャーでは年収800万円といった事例もあります。
>>レバテックキャリアは使うべき?評判・口コミから実態を調査
JACリクルートメント
運営会社 | 株式会社 ジェイ エイ シー リクルートメント |
公式サイト | https://www.jac-recruitment.jp/ |
公開求人数 | 21,619件(2024年10月24日現在) |
主な求人職種 | 管理職・エグゼクティブ・スペシャリスト人材(ハイクラス/ミドルクラス) |
JACリクルートメントは、主に課長やマネージャー、部長、役員といったハイクラス・ミドルクラスの求人案件を扱っている転職エージェントです。
IT業界に特化しているわけではありませんが、管理職や技術職を専門に扱っているためプロジェクトマネージャーの求人案件も豊富に用意されています。
公開求人からの検索では「年収1,000万円以上」「上場企業の求人」「グローバル企業の求人」といったキーワードでも対象案件を絞り込むことができます。
>>JACリクルートメントの評判は?実際に使った人のリアルな口コミを紹介
プロジェクトマネージャーについての疑問・Q&A
プロジェクトマネージャーとして転職活動を行う場合、さまざまな疑問や不安を感じる方も少なくありません。
どういった疑問が多いのか、それに対する回答も含めて紹介しましょう。
プロジェクトマネージャーの需要は高い?
プロジェクトマネージャーはシステム開発を行う企業にとってなくてはならない職種であり、特に需要は高いといえるでしょう。
特に現在ではDXの取り組みとして、IT企業以外でもシステム開発を内製化するケースもあり、プロジェクトマネージャーの需要は高まっています。
プロジェクトリーダーとの違いは?
企業や組織によっても定義はまちまちですが、一般的にプロジェクトリーダーとは実務的な管理を担う人のことを指します。
これに対し、プロジェクトマネージャーはプロジェクトの責任者として重要な意思決定やクライアントとの交渉などを担うことが多いです。
プロジェクトマネージャーまとめ
システム開発プロジェクトのトップでもあるプロジェクトマネージャーになるためには、専門的なITスキルや知識はもちろんのこと、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなども不可欠です。
未経験からいきなりプロジェクトマネージャーとして活躍することは難しいため、まずはプログラマーやSEとして転職し、着実にキャリアアップを目指すことが前提となるでしょう。
「プロジェクトマネージャ試験」など専門的な資格取得も目指しながら、プロジェクトマネージャーに求められるスキルを身につけた後は転職エージェントをうまく活用することが近道といえます。
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