DX推進のフリーコンサルとしての独立に関心があるものの、収入面が不安、将来性が不透明、具体的に何をすべきかわからない、といった懸念を抱いている方も多いでしょう。
そこで、この記事では、DX推進のフリーコンサルを目指す会社員の方向けに、フリーランスになるために必要な準備や独立後の働き方、年収相場、案件獲得方法などについて、詳しく解説します。
フリーランス独立を成功させるコツなど有益な情報が詰まっていますので、ぜひお読みください。
フリーコンサル向けおすすめ案件紹介サービス5選
サービス名 | 特徴 |
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DX推進のフリーコンサルとは?

DX推進のフリーコンサルとは、DX推進のコンサルティングを、会社組織などに属さずフリーランスで行う人のことです。
企業は、DXに取り組みたい意向があっても、人員や専門知識、スキルが不足していて、社内での対応が難しいことがあります。DX推進フリーコンサルは、そのような際に依頼を受け、必要な支援を行います。
クライアント企業の社員と同様に出社して業務にあたるケースや、一部リモート、完全リモートで対応するケースなど、働き方は様々です。DX推進業務を受託したコンサルファームで人手が足りない時に、コンサルファームと契約し、ファーム側のメンバーとしてプロジェクトに参画することもあります。
DX推進フリーコンサルタントの働き方
DX推進フリーコンサルタントの働き方は、その都度、クライアントと契約を結んで案件に参加する方法が一般的です。
契約方法は、業務委託契約や有期雇用契約などがあり、業務委任契約は、さらに請負契約や準委任契約などに細分化されます。請負契約は仕事が完成することで報酬が発生する契約ですが、準委任契約は定められた期間、業務を遂行することで報酬が発生し、仕事の成果は問われません。
上記のような方法で業務内容や金額などの契約を結んだ上で、業務を遂行し、報酬を受け取る流れが基本です。クライアント企業に出社するのかリモート対応なのか、稼働率、稼働時間帯といった具体的な働き方は、プロジェクトごとに決定します。
DX推進フリーコンサルタントが求められる理由
DXに取り組む企業は増加していますが、総務省の調査によると、既に実施している企業は大企業の約4割、中小企業では1割強にとどまっており、途上段階にあると言えます。大企業・中小企業ともに、まだ実施していないものの、今後の検討意向がある企業が2割弱存在しています。※
DXへの取り組みは、今後、加速すると考えられますので、それに伴い、DX推進コンサルのニーズも高まるでしょう。
DX推進コンサルは、大手ファームが受託することがよくありますが、費用面の制約からフリーコンサルタントに依頼したい企業もあります。コンサルファームで人手が足りない際にフリーコンサルタントが登用されることもあり、DX推進フリーコンサルタントの活躍の場は今後も多いでしょう。
DX推進のフリーコンサルが行う業務

DX推進のフリーコンサルは、現状の課題分析から新規事業の提案まで、幅広く行います。主な業務は、次の5点です。
現状の課題分析
DX推進フリーコンサルタントの業務は、クライアント企業の現状を調査するところから始まります。
経営陣、管理職、従業員などにヒアリングを行い、組織体制、生産現場、システム導入などの現状を正確に把握します。関連データの収集・分析も重要です。さらに、市場の動向や競合他社の状況、最新技術の情報なども踏まえて、業務プロセスの非効率な部分を見つけるなど、クライアント企業の課題を抽出します。
ヒアリング結果から課題が見つかれば、必要に応じて課題に組み込みます。
現状の課題分析は、企業規模などにより、フリーコンサル一人で実施するケースもあれば、チームを組んで行うケースもあります。
企業に合ったDX戦略を立案
抽出した課題の解決を図るべく、DX戦略を立案します。デジタル技術の導入により、企業が経営目標や将来ビジョンに向けて成長できるよう、短期目標や中長期目標を定めます。たとえば、業務プロセスの効率化、生産性の向上、ビジネスチャンスの創出などです。
目標を達成するための具体策も検討します。新システムの導入による業務プロセスの効率化、AI導入や自動化による生産性の向上、クラウドサービスの導入などです。
DX戦略をクライアント企業内のチームで策定する場合、DX推進フリーコンサルタントは、専門家として必要な助言・支援を行います。クライアント企業に人的リソースが不足していて、立案作業を一手に担うこともあります。
DXプロジェクトの進捗管理
DX戦略に則り、新規ツールの導入・運用プロジェクトを進めます。DX推進コンサルは、技術を導入して終わりではなく、それによってビジネスモデル変革を起こすところまでが任務です。そのため、DXプロジェクトの進捗管理も、DX推進フリーコンサルタントの重要な業務の一つです。
新規ツールの導入・運用の際、DX推進フリーコンサルタントは、実装やテストを自ら行うよりも、全体統括の役割が求められます。たとえば、新システムの導入プロジェクトにおいて、実装やテストはエンジニアが担い、DX推進コンサルタントはプロジェクト全体の進捗管理や品質面のサポートなどを担当することが多いです。
人材育成や組織体制のサポート
DX推進は、デジタル技術の導入だけでは不十分で、社員のスキルアップや意識改革、組織体制の変革が必要です。そのため、DX推進フリーコンサルタントは、人材育成や組織体制のサポートを行うこともあります。
一例としては、DX人材育成研修プログラムの設計、社員や経営陣向けのリテラシー向上講座の実施、新技術に対する抵抗感を軽減するためのチェンジマネジメント(変革管理)の支援などです。研修などは、DX推進フリーコンサルタントが自ら講師となることもありますし、外部人材の登用を提案することもあります。
新規事業の提案
DX推進フリーコンサルタントは、新規事業を提案することもあります。
クライアントの現状把握、ヒアリング、競合調査などを行っていると、デジタルを活用した新規事業の案が生まれることがあります。業界事情や市場の動向なども熟知しているコンサルタントだからこそのアイディアです。あらかじめ、クライアント企業から、新規事業の創出を依頼されるケースもあります。
新事業案をクライアント企業に提案し、了承が得られれば、具体化、自走化までを支援します。
DX推進フリーコンサルの年収相場

DX推進フリーコンサルの年収相場を示す統計データなどは、残念ながらありません。そこで、フリーコンサル向け案件紹介エージェントFree Consultant.jpに掲載されている、DX推進フリーコンサルの公開案件を見てみましょう。
それによると、案件の月単価は、30万円程度から180万円以上まで幅がありますが、全体のおよそ4割が100~120万円の案件なので、ボリュームゾーンは月単価110万円前後と推測できます。※
月単価110万円の案件を12か月間受注すると、その報酬は1320万円です。以上より、DX推進フリーコンサルの年収相場は、1300万円前後と推測できます。
参照元
※Free Consultant.jp「案件検索」(2025年5月25日時点)
フリーコンサルが受注するDX案件とは?案件例を紹介

フリーコンサルが受注するDX案件には、実際にどのようなものがあるのか知っておくことも大切です。そこで、Free Consultant.jpの公開案件より、案件例を3件ご紹介します。
案件例①DX推進室の組織ミッション再定義と中長期取り組みテーマの策定支援
案件名 | <愛知県/基本リモート>DX推進室の組織ミッション再定義と中長期取り組みテーマの策定支援 |
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参画先 | インフラ系企業の子会社 |
勤務地 | 愛知県、リモート |
業務内容 | 現状分析とステークホルダーインタビュー、ミッション再定義 等 |
必須スキル・経験 | ・組織のデジタル変革の方向性を示し、具体的な戦略を立案するDX戦略/コンサルティングスキルを有するプロ人材 ・関係者を巻き込みながら、戦略を実行に移すための計画力と推進力のあるプロジェクトマネジメントスキルを有する人材 ・中長期経営戦略の策定経験がある人材 |
報酬額 | 120〜160万円/月 |
稼働率 | 100% |
参照元 Free Consultant.jp「案件詳細」(2025年5月25日時点)
インフラ系企業のDX推進室に勤務し、中期経営計画の達成に向けて、組織ミッションの再定義や取り組みテーマの抽出などを行う業務です。社内の経験不足、人材不足をカバーする役割が求められています。コンサルティングスキル、プロジェクトマネジメントスキル、中長期経営戦略の策定経験などが必須となっています。
案件例②製造業におけるDX推進組織の構築/人材育成/伴走支援
案件名 | <稼働率30%~/兵庫県>製造業におけるDX推進組織の構築/人材育成/伴走支援 |
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参画先 | 素材系上場メーカー |
勤務地 | 兵庫県、リモート |
業務内容 | DX推進組織の構想/構築、DX人材の定義や評価制度の設計/運用 等 |
必須スキル・経験 | ・製造業におけるDX推進または業務改善プロジェクトの経験があるプロ人材 ・人材育成/組織開発に関する実務経験がある人材 -評価制度/研修企画等 ・経営層/現場/IT部門と連携しプロジェクトを推進した経験がある人材 ・ロジカルシンキング/データ分析力/課題解決能力がある人材 |
報酬額 | 100万円/月 |
稼働率 | 30~40% 応相談 |
参照元 Free Consultant.jp「案件詳細」(2025年5月25日時点)
兵庫県のメーカーで、DX推進組織の構築や人材育成、伴走支援を行う業務です。製造業での経験、人材育成等の経験などが必須スキルで、工場のスマート化推進などのスキルがあれば尚可となっています。
伴走支援も求められているので、参画期間がやや長めになる可能性があります。稼働率は低めで応相談となっており、他の案件と掛け持ちするのに向いているかもしれません。
案件例③製薬企業での研究開発DX推進/伴走支援
案件名 | <大阪府>研究開発DX推進/伴走支援 |
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参画先 | 製薬企業 |
勤務地 | 大阪府 |
業務内容 | DX戦略立案/実行、データ/ナレッジ管理の一元化/活用推進等 |
必須スキル・経験 | ・業務系DX推進に関する経験があるプロ人材 ・研究データ管理やナレッジマネジメントの導入/運用経験がある人材 ・データ分析/AI技術を活用した業務改善経験がある人材 ・論文/特許検索に関する知識と業務効率化の経験がある人材 ・プロジェクトマネジメントのスキルを有する人材 -課題分析/計画策定/推進/改善 |
報酬額 | 120万円/月 |
稼働率 | 80%~100% |
参照元 Free Consultant.jp「案件詳細」(2025年5月25日時点)
大阪府の製薬企業で研究開発DXの推進に向けて戦略立案・実行、データ管理の一元化や活用推進、伴走支援などを行う業務です。DX推進の経験のほか、研究データ管理、論文・特許検索などの知見・経験が必須となっています。製薬企業等でのデジタル戦略経験などがあれば尚可となっています。
DX推進のフリーコンサルに必要なスキル・経験

DX推進のフリーコンサルにどのようなスキル・経験が求められるのかは、案件によって変わりますが、次の5点はどの案件でも不可欠です。
技術的なITの知見
DX推進のフリーコンサルは、デジタル技術を用いたコンサルを行うので、技術的なITの知見は必須です。具体的には、プログラミング言語、Webアプリケーション開発、クラウドコンピューティング、AI、IoT、機械学習、ブロックチェーンなどです。
これらの技術を用いると何ができるようになるのか、できないことは何か、導入にあたっての課題、導入コストや期間はどの程度必要か、といったことも把握している必要があります。次々に新たな技術が出ていますので、最新情報のチェックも欠かせません。
DX推進フリーコンサルタントは、経営陣と技術者の間に入るなど、柔軟な対応を求められることも多いので、広く深く知識を持つよう心がけましょう。
マネジメントスキル
DX推進フリーコンサルタントには、マネジメントスキルも求められます。
DX推進プロジェクトは、システム担当部門だけではなく、多くの部門に変革をもたらすものです。これまでと何かが変わることに対して、社員が不安を覚えるのは当然です。
DX推進コンサルには、円滑なプロジェクト推進のため、社内調整を慎重に行うことが求められます。また、事業推進に抵抗や反対意見があっても、丁寧に説明し、合意形成を図る気概も必要です。マネジメント経験は、フリーコンサル向け案件で参画条件となっていることもあるので、フリーランスになる前に多くの経験をしておきましょう。
コミュニケーションスキル
DX推進フリーコンサルタントにとって、コミュニケーションスキルも非常に重要です。
DX推進フリーコンサルは、関係者へのヒアリングや消費者調査を担うため、本音で話してもらえる対話力、傾聴力が必要です。また、プロジェクトチーム内の調整や、関連する部署間の調整を担うこともあります。時には、経営陣に困難な状況を説明しなければならないでしょう。
DX推進フリーコンサルが円滑に仕事をするためには、このような様々な関係者との良好なコミュニケーションが不可欠です。
特定の業界の専門知識や実務経験
DX推進のフリーコンサルには、特定の業界の専門知識や実務経験も必要です。
DX推進のフリーコンサルは、クライアント企業の現状や、クライアント企業を取り巻く環境を正しく理解している必要があります。クライアント企業の業界への理解が深ければ、業界特有の事情も踏まえた最適なソリューションの提案ができますし、最新情報の入手などもスムーズです。
フリーランスの場合は特に、特定分野に特化していることで、他のフリーランスとの差別化が可能になります。差別化により、高単価案件を獲得しやすくなるでしょう。クライアント企業からの信頼も得られ、継続案件を獲得できるかもしれません。
大規模なDXプロジェクトの推進経験
大規模なDXプロジェクトの推進経験も必要です。DX推進コンサルは、デジタルツールを導入すれば仕事が終わるわけではなく、クライアントのビジネスモデルの変革までを支援します。
たとえば、製造プロセスにデジタルツールを導入し、効率化を図る場合、生産計画、在庫管理、余剰人員の配置転換、顧客満足度などにも効果が及ぶ可能性があります。そのため、製造部門だけではなく、組織・人事や営業など幅広い部門への影響を考慮しながらプロジェクトを進めなければなりません。
大規模プロジェクトを経験することで、部門横断的な調整能力や幅広い知見が身につきます。フリーランスになった後に、経験をアピールできるメリットもあります。
DX推進のフリーコンサルに必要な資格

DX推進のフリーコンサルに必須の資格はありません。ただ、実際に仕事としてやっていくには、資格がある方が、案件へ応募した際の選考や契約時の条件交渉で有利になる可能性があります。
DX推進のフリーコンサルに必要と考えられる5つの資格について、概要を説明します。
AWS認定資格
AWS認定資格は、AWS(Amazon Web Services)についての知識・スキルを示す資格です。AWSは、Amazonが提供している世界最大級のクラウドサービスで、DXにも活用されます。
難易度によって次の4つのカテゴリーに分かれており、それぞれに数種類の資格があります。
- Foundational:AWSの基礎的な知識の認定
- Associate:AWSの実務に対応できるスキルの認定
- Professional:高度な知識・スキルの認定
- Specialty:専門知識の認定
Professionalは2年以上の実務経験、Specialtyは専門分野で5年以上の経験があると望ましいとされています。
Google Cloud認定資格
Google Cloud認定資格は、Google Cloudの知識・スキルを証明する資格です。Google Cloudは、Googleによるクラウドサービスで、AWSと同様にDXによく活用されます。
次の3つのカテゴリーがあり、それぞれに数種類の資格があります。
- Foundational certification:Google Cloudの基礎知識を評価
- Associate certification:基礎的な使用スキルの評価
- Professional certification:高度なスキルの評価
DX検定™
DX検定™は、先端IT技術トレンドとビジネストレンドに関する検定です。一般社団法人日本イノベーション融合学会が主催しており、検定試験は株式会社ネクストエデュケーションシンクが運営しています。
1000点満点の試験で獲得したスコアにより、レベル別の認定証が発行されます。
- スコア800以上:DXプロフェッショナル レベル
- スコア700以上:DXエキスパート レベル
- スコア600以上:DXスタンダード レベル
なお、この認定証はオープンバッジ(国際標準規格のデジタル証明書)なので、資格の証明にそのまま使用できます。
応用技術者試験
応用技術者試験(正確には、「応用情報技術者試験」)は、高度IT人材としての知識・スキルを証明する試験で、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が運営しています。国家試験である「情報処理技術者試験」の一区分で、1~4のスキルレベルのうちレベル3です。
国家資格なので認知度や信頼性が高いメリットがありますので、DX推進フリーコンサルタントもぜひ取得しておきたい資格です。試験範囲はコンピュータシステム、システム開発、プロジェクトマネジメント、データベース、システム監査など広範で、合格率が20%と難易度が高めの試験なので、その分、スキル・知識を証明するのに役立つでしょう。
ITパスポート試験
ITパスポート試験(略称:iパス)はITを活用するすべての人が備えておくべき基礎的な知識を問うものです。上の応用技術者試験と同じく「情報処理技術者試験」の一区分で、情報処理技術者試験の中で最も難易度が低いレベル1です。
ITパスポート試験とあわせて「DS検定 リテラシーレベル」と「G検定」を受験し、「DX推進パスポート」を獲得する人もいます。
DX推進のフリーコンサルになる方法

DX推進のフリーコンサルタントになるためには、次の通り、経験を積む、エージェントに登録する、などの事前準備をしてから独立することが重要です。
コンサルファームで経験を積む
DX推進のフリーコンサルタントになるためにまず必要なのは、コンサルファームで経験を積むことです。
DX推進コンサルの仕事には、クライアントの課題を解決できるコンサルティング能力が必須です。コンサルティング能力には、論理的思考力、傾聴力、進捗管理力、分析力など多くのスキルが含まれ、実務を通じて学ぶべきことが膨大にあります。独立してから一人で仕事を覚えるのはかなり大変ですので、上司や先輩がいる環境で、できるだけのことを習得しておきましょう。
コンサルの仕事が未経験の方は、まずはDX推進の仕事ができそうなコンサルファームに転職することをおすすめします。フリーランス向けエージェントに相談すれば、転職が成功しやすいでしょう。
副業などで受注経験を増やす
フリーランスになる前に、副業などで受注経験を増やすことも重要です。
フリーランスは、案件を獲得するための営業活動、条件交渉、契約手続き、業務完了後の報酬請求などのすべてを自分で行う必要があります。会社員時代にやっていなかった営業や経理などは、実際にやってみると、想像より大変と感じるかもしれません。
そのため、会社員のうちに、副業案件を受注するなどして、個人で仕事を受注する経験を積み、ある程度慣れておくことをおすすめします。それにより、独立後の働き方のイメージも掴めるでしょう。
フリーランス向けエージェントに相談
DX推進フリーコンサルになるためには、フリーランス向けエージェントへの相談も欠かせません。
エージェントは、クライアント企業からの人材募集案件を多く保有していて、スキルや希望条件にマッチする案件を紹介してくれます。副業向きの案件を紹介してもらうことも可能です。エージェントが独自に入手した高待遇案件を紹介してもらえる可能性もあります。
エージェントに登録することで、営業活動や契約事務などが必要なくなり、本業に集中しやすい点も魅力でしょう。多くのエージェントは、案件参画中の相談や中長期的なキャリアパスの相談にも対応してくれます。
DX推進のフリーコンサルとして独立
上記3点により、継続して案件獲得できるくらいの経験を積めたら、いよいよDX推進のフリーコンサルとして独立しましょう。
ファーム時代から、フリーランス向けエージェントを利用していれば、フリーランスになってすぐに案件に参画することも可能です。独立のタイミングや各種手続きの相談もできます。
エージェントを利用せず、自分で営業して案件を獲得したい場合は、すぐに営業活動にとりかかりましょう。
DX推進のフリーコンサルが案件獲得する方法

DX推進のフリーコンサルタントが案件獲得する方法は、主に次の3つです。
3つとも行う必要はなく、1つ目のエージェントに登録する方法のみでも可能です。それぞれの内容を解説しますので、ご自分に合う方法を検討してみてください。
フリーコンサル向けエージェントに登録
DX推進のフリーコンサルが案件獲得する方法として最もおすすめの方法が、フリーコンサル向けエージェントへの登録です。
エージェントは、多数の案件情報と登録者のマッチングを行います。個人の営業で案件を入手するのとは桁違いの選択肢から、希望に合う案件を選んで紹介してもらえるので効率的です。エージェントはクライアント企業との条件交渉もしてくれるので、案件単価や待遇なども良くなるはずです。
エージェントはそれぞれに強みや得意とする領域があります。入手している案件情報もエージェントによって違うため、複数のエージェントに登録して、実際に利用しながら、より使いやすいエージェントを見つけると良いでしょう。
ビジネス系SNSで募集を探す
ビジネス系SNSで募集を探す方法もあります。
ビジネス系SNSとは、ビジネス目的に特化したSNSです。ユーザー同士の情報交換、仕事の営業、人材採用などに活用されています。ユーザーが世界で10億人以上と言われる「Likedin」や、日本初のサービス「Wantedly」など様々なサービスがあり、利用者の年齢層や業種、業界などもそれぞれ異なります。
ただし、一言でビジネス目的と言ってもその内容は多岐にわたり、DX関連のみではありません。DX以外の業種・業界の情報もかなりあり、正社員募集などに使用している企業もあります。自分に合った企業を見つけるのには手間や時間を要するデメリットもありますので、ご注意ください。
人脈を活かして直接営業
副業や前職でのつながりなど、自分の人脈を活用して営業し、クライアントから直接案件を獲得する方法もあります。上記のビジネス系SNSやセミナーなどによる人脈も、活用できるかもしれません。
人脈を活かす場合、紹介者やクライアントから、「この人であれば任せられる」と思ってもらう必要があります。そのため、ある程度以上の実績がないと、案件獲得は難しいでしょう。また、人脈を活用すると話を断りづらいですし、条件交渉などもしづらい可能性があります。案件を受注できるまでの空白期間は、収入が途絶えるリスクもあります。
DX推進フリーコンサルの案件獲得におすすめのエージェント

DX推進フリーコンサルタントが案件獲得する方法のうち、最も効率的でおすすめなのは、フリーコンサル向けエージェントを活用する方法です。ここでは、DX推進のフリーコンサル向け案件を扱っているエージェントの中から、特におすすめの3社をご紹介します。
ハイパフォコンサル

- フリーコンサル向けに特化した案件紹介エージェント
- 創業から20年以上の運営実績
- 専属コーディネーターによる手厚いサポート
ハイパフォコンサルは、フリーコンサルのプロジェクト案件に特化した案件紹介エージェントです。創業から20年以上に及ぶ運営実績があることや、運営会社もコンサルファームの実績があることなどから、上場企業、外資企業、その他多くの優良企業とコネクションがあり、直案件を多数獲得しています。
DX推進コンサルの案件も豊富ですが、公開求人は少数で、大半が非公開案件です。非公開案件は、公開案件より高待遇・高単価のものが多いと考えられますので、ぜひ登録して紹介を受けてみてください。
専属コーディネーターによる手厚いサポートも、ハイパフォコンサルの魅力です。ステップアップできる案件を紹介してもらうことも可能です。また、独立にあたっての相談にも丁寧に対応してもらえます。
運営会社 | INTLOOP株式会社 |
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公式サイト | https://www.high-performer.jp/consultant/ |
公開求人数 | 8,176件(2025年5月25日現在) |
主な取扱職種 | PM・PMO、戦略、業務・会計・⼈事、SAP、IT・AI・IoT、マーケティングほか |
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ProConnect(プロコネクト)
- ハイクラス案件に特化した案件紹介エージェント
- 新規案件を毎月300ほど獲得しており、案件が見つかりやすい
- 業界最速水準の支払いサイト(翌月9営業日目)
ProConnect(プロコネクト)は、ハイクラス案件に特化した、フリーランス向け案件紹介サービスです。
「スクリーニング制度」があり、登録時に書類審査をパスできた人だけに案件を紹介しています。ハイクラス人材が揃っていることで、企業からの信頼も得ており、他社にはない独自案件、好待遇・高単価の案件も多くあります。平均単価は170万円/月と非常に高水準です。
戦略コンサル案件などに強いエージェントですが、DX案件も多数扱っています。毎月新規案件が300件ほどあるため、登録して希望条件を伝えておけば、希望に合致する案件が見つかりやすいでしょう。
非公開の好条件・高単価案件が多い一方、公開求人は非常に少ないので、ハイクラス案件を受注したい方は、まずは登録してみてください。
運営会社 | 株式会社WorkX |
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公式サイト | https://pro-connect.jp/ |
公開求人数 | 150件(2025年5月25日現在) |
主な取扱職種 | 戦略コンサルタント、業務コンサルタント、 ITコンサルタントなど |
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デジタル人材バンク

- デジタル案件専門のハイスキル層向けエージェント
- ハイクラス案件が充実しており、平均単価は201万円/月
- キャリア相談・独立の相談などにも注力
デジタル人材バンクは、デジタル案件を専門に扱う案件紹介・マッチングサービスです。DX・デジタル案件に強いので、DX推進フリーコンサルはぜひ登録しておくべきエージェントと言えます。
全案件のうち、月単価150~200万円の案件が約40%あります。同様に、200~250万円が約40%、250万円以上が約6%です。すなわち、案件の9割近くが月単価150万円/月のハイクラス案件で、平均月単価は201万円と高水準を誇っています。
大手コンサルファーム、ITコンサルファーム、メガベンチャー等の出身者が多く在籍しており、登録者のスキル・経歴にマッチする案件を紹介しています。キャリア相談や独立・起業の相談、資金繰りの相談なども受けてもらえます。質の高いサポートを受けたい方は、ぜひ利用してみてください。
運営会社 | 株式会社クラウド人材バンク |
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公式サイト | https://consultant.digital.hr-bank.co.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2025年5月25日現在) |
主な取扱職種 | 戦略、PMO、DXほか |
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DX推進のフリーコンサルに関するQ&A

DX推進のフリーコンサル関するQ&Aを3点ご紹介します。これ以外に質問などがある方は、上でご紹介した案件紹介エージェントに登録して問い合わせることをおすすめします。
DX支援を行っている大手企業は?
DX支援を行っている企業は多くありますが、中でも知名度の高い大手企業として、次の5社が挙げられます。
- マッキンゼー・アンド・カンパニー:アメリカ発祥の戦略コンサル
- アクセンチュア株式会社:世界最大級の経営コンサル
- 株式会社日立コンサルティング:日立グループの総合コンサル
- 株式会社NTTデータ:NTTグループのシステムインテグレーター
- PwCコンサルティング:世界最大級の総合コンサル
大手ファームからフリーランスになる人も多くいます。大手ファーム出身者は、大規模プロジェクトの経験を持ち、コンサルティングスキルも高い人傾向にあるため、独立後のクライアントからの信頼を獲得しやすいでしょう。
日本のDXを推進している会社は?
日本のDXを推進している会社は多くあります。経済産業省がDXに取り組む企業として選定している「DX銘柄2025」では、29社が選定されています。また、「デジタル時代を先導する企業」として、次の2社が「DXグランプリ2025」に選ばれています。※
DXが進んでいない業界は?
総務省の調査によると、DXの取り組みが特に進んでいない業界は、「医療・福祉」、「運輸業、郵便業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」などです。他方、取り組みが進んでいる業界は、「情報通信業」や「金融、保険業」などです。※
それぞれの業界内に、今後、DXの実施を検討する意向がある企業と、ない企業とが存在しています。DX推進コンサルのニーズの有無には直結しませんので、ご注意ください。
DX推進のフリーコンサルまとめ

この記事は、DX推進のフリーコンサルを目指すために必要な準備や年収相場、案件例、案件獲得方法などについて解説しました。
記事内で解説した通り、DX推進のフリーコンサルとして成功するためには、案件紹介エージェントの利用が欠かせません。DX案件は重要案件が多く、非公開求人がかなりあります。独立に向けた相談などもできるので、エージェントに早めに登録して、存分に活用することをおすすめします。