税理士の年収は?現実的な平均年収や中央値を年代・男女・働き方別に比較解説!

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士業の一角として有名な税理士。

難関試験を突破し、税理士としての職業人生をスタートさせた場合、果たして年収はどれくらいになるのでしょうか?

これから税理士の資格取得や税理士として就職をする方にとっては重要な情報です。

「とりあえず税理士になれば食いはぐれることはないだろう」と思っていても、現実は高給取りになることはおろか、税理士になれないということにもなりかねません。

税理士になるための準備はしっかりとできていますか?

この記事では税理士の平均年収から、税理士の仕事内容概要やキャリアアップについて解説しています。

全て目を通していただくことによって、税理士の世界を少し覗くことができるようになっています。

これから税理士として就職するためのモチベーション向上につなげていただければ幸いです。

目次

税理士の平均年収や年収中央値はどれくらいなのか?

税理士の平均年収や年収中央値はどれくらいなのか?

多くの企業や個人事業主から頼りにされる税理士。

厚生労働省発表のデータによると、2022年の時点で税理士として活躍している方は約64,000名弱。

平均年収は746,6万円となっております。(参照:厚生労働省職業情報提供サイト)

厚生労働省が発表している「令和4年賃金構造基本統計調査の概況」から、一般労働者の賃金について、平均年収約312万円、性別でみると男性は約342万円、女性は約259万円となっています。(参照:厚生労働省ウェブサイト

従って、税理士の平均年収は一般労働者の平均年収と比較して約2.4倍となり、とても高い水準に位置しています。

一方で税理士の年代、男女、働き方別での平均年収はどのようになっているのでしょうか。

それぞれ具体的に解説をしていきます。

年代別の年収比較

年代別の年収については、令和4年の厚生労働省の発表によると、50代の平均年収が比較的高い傾向にあります。

その理由として、税理士としてのスキルがこれまでの積み重ねにより、熟練度が高いものになっていることが挙げられます。また、企業に勤めていれば昇格、職責が重くなったりして昇給するという事が推察できます。

男女別の年収比較

次に、性別での比較を見てみましょう。

厚生労働省発表の令和4年賃金構造基本統計調査によれば、企業規模が10名以上で、男性の方が年収が高い傾向にありました。

一方女性は、結婚をはじめとしたライフイベントで離職する方も多く、年収が男性よりも低くなっている傾向にあります。

男性女性
約793万円約595万円
引用:政府統計の総合窓口(e-Stat)|表番号7

しかしながら、一般労働者の平均賃金と比べればそれでも高い水準にある事が分かります。

2023年現在では、新型コロナウィルスの猛威もあり、リモートワークを推奨する企業が増えてきました。

それによって、働きやすい環境が増え、離職した女性税理士が仕事に復帰するケースも想定されます。

従って、今後は平均年収も上がってくることが期待できます。

生涯年収について

さきほどの、税理士男女別の平均年収から計算すれば、税理士の生涯年収は約2億7千万円ほどになります。(20歳から60歳まで就業した事を仮定して。)

人によっては、60歳を過ぎても税理士として活躍する方もいらっしゃいますし、年収が平均値より高い方もいるので、その場合はさらに生涯年収が上がります。

年齢が上がるにつれて、年収も上昇する傾向にありますので、一般的な労働者よりも高額な生涯年収になることが予測されます。

独立開業して税理士事務所を開設したり、個人事業主として税理士を続けるのであればどうでしょう?

この場合は定年が特に決められているわけではないので、生涯年収はさらに上がる可能性があります。

ここまでは、税理士の平均年収についてさまざまな角度から解説しました。

続いて、働き方別にみた税理士の平均年収について解説していきます。

税理士の働き方は大きく3パターンある!それぞれの平均年収も紹介

税理士の働き方は大きく3パターンある!それぞれの平均年収も紹介

 税理士の働き方は以下のように大きく3つのパターンに分かれます。

  • 税理士法人に就職
  • 独立開業する
  • 企業内税理士になる

税理士となった暁には、自分にあったスタイルの働き方ができる場所で活躍したいですよね。

では、それぞれを具体的に解説していきます。

BIg4と言われる税理士法人に就職する

まずは、税理士法人への就職が考えられます。

その中でも、「BIG4」と言われる以下の法人への就職が、税理士の方にとっては目指すべきところになるでしょう。

法人名平均年収
デロイトトーマツ税理士法人約756万円
PwC税理士法人約770万円
KPMG税理士法人約761万円
EY税理士法人約746万円
BIG4の平均年収

それぞれの企業での平均年収と特徴について紹介していきます。

デロイトトーマツ税理士法人

デロイトトーマツ税理士法人の平均年収は、約756万円

世界中に活躍する日系企業サービスの専門家を大勢抱えているという強みのある法人です。

PwC税理士法人

PwC税理士法人での平均年収は、約770万円となっています。

税理士法人の中でも特に社員教育に力をいれていることが有名な企業です。グローバルの展開なども意識して、世界各国への研修制度が充実しています。

KPMG税理士法人

KPMG税理士法人での平均年収は約761万円です。

財務マネジメントやコンサルティングを最新のテクノロジーやビッグデータを利用して支援するサービスが強みの法人となっています。

EY税理士法人

EY税理士法人の平均年収は約746万円

税務アドバイスを様々な側面からクライアントに提供するため、他部門のプロフェッショナルと密に連携を取り合い、質の高いサービスを提供している法人になります。

ここまでBIG4の平均年収を解説してきましたが、どこも同じくらい高い平均年収になっています。

あとは税理士として、「どの会社との相性が良いのか」などを検討して、入社する会社を選んでチャレンジする事が肝心です。

独立開業をする

次に、独立開業をするという選択肢が挙げられます。

平均年収は他のパターンに近いところにあると推測できますが、得られた顧客や仕事内容で大きく左右されることが考えられます。

開業方法については、個人事業主としてスタート、もしくは法人を設立してスタートするなど人それぞれ開業方法は異なります。

ただし、最近では税理士を目指す人も増え、競争が激化しているので、昔ほど簡単に仕事が取れるという事ではないようです。厚生労働省によれば、令和2年の時点で税理士は約6400人弱となっています。

それでも企業や個人事業主が多く存在する限り、独立した税理士として仕事を請け負う機会は多いはずです。

したがって、独立開業をする場合には、しっかりと人脈を形成し、営業活動も怠らないようにしていきましょう。

企業内税理士になる

インハウス税理士ともいわれている企業内税理士。

企業に所属し、税理士として仕事をする場合はどうでしょう?

令和4年賃金構造基本統計調査によれば、企業規模10人以上の会社につとめる企業内税理士の平均年収は約746万円です。(引用:令和4年賃金構造基本統計調査|表番号1)

所属する企業によっては多少異なってきますが、他の働き方と異なりライフワークバランスがとりやすいと言われたり、待遇面では資格手当が出る可能性があるなどメリットもあります。

また、税理士という資格を持っている事で、企業によっては「資格手当」がついたり、税理士の独占業務である「税務相談」として、経営陣と密接に関わることができます。

こういった特殊な役割を企業内で果たすことのできる税理士は、重要な存在と認識されることで、給与も高めに設定されているところが多いです。

業務内容としては一般的な税理士と大きく変わることはなく、基本的には税務調査対応や各種申告の手続きをしています。

税理士としてのキャリアパス

税理士としてのキャリアパス

ここからは税理士として活躍できる場所や、キャリアパスについて解説していきます。

税理士が活躍できるフィールド

先に紹介させていただいた、BIG4と呼ばれる税理士法人やコンサルティングファームへ転職することで、さまざまなクライアントの仕事を請け負うことができます。

また、その他企業に入社することで、企業側の税理士として活躍することが可能です。

最終的には独立開業をして、自らクライアントを探し、取引することも悪くないでしょう。

つまり、税理士が活躍できるフィールドはとても広く、比較的選べるキャリアパスは多いです。

さらには人脈など独自のネットワークを広げることによって最終的に自分が中心になって仕事をすることができます。

そうなれば、ライフワークバランスや安定感を考えて仕事をするのか、ハードワークをしてスキルアップをするのか、働き方が選びやすくなります。

税理士が年収アップをするためには?

まずは、税理士としての実績を残す事です。

実績を残すことによって、企業やクライアントへの貢献度合いが証明されますが、それに加えて税理士としての信用が確実にアップしていきます。

そして、クライアントにとっては頼りがいのある存在になることが可能です。

そうなると、「〇〇さんだからお願いしようかな」と税理士としてのブランド力が高まり、結果クライアントが増えて売り上げが伸びることにつながります。

税理士法人や企業に所属する税理士であれば、その実績が評価されて昇給につながるでしょう。

また、独立開業をしている税理士であれば、信頼関係を築いたクライアントから継続的に発注を受けたり、他のクライアントを紹介していただける可能性があります。

そうなれば、収益が増え、最終的には自分の年収も上がるという事になりますね。

税理士の仕事内容とは?

ここからは、税理士が行う実際の仕事内容について解説していきます。

基本的には、税金に関する(所得税、法人税、住民税など)相談を受けたり、税金に関する申請や申告の書類関係を作成し、税務署などの当局へ提出するなど対応を行います。

税理士が実際に行う具体的な業務については、例えば以下のようなものがあります。

  • 記帳代行
  • 経理指導
  • 月次決算対応/年次決算対応
  • 節税対策
  • 税務調査対応

それぞれを解説します。

記帳代行

ビジネスをすれば必ずお金のやり取りが発生します。これを「取引」といい、「取引」の内容を帳簿に記載することを「記帳」と言います。

簿記を勉強したことある方にはなじみのある言葉ですね。

その「記帳」を税理士がクライアント企業から請け負って代行することを「記帳代行」と言います。

経理指導

企業や個人事業主がビジネスをする際には、経理業務は必須となります。

しかし、それぞれのクライアントには下記のような悩みがあるかもしれません。

  • どんな経理のやり方をすれば良いのか?
  • 経理ソフトはどれを導入すべきか?

こういった悩みを相談してきたクライアントに対して、「経理指導」とは、実際の経理のやり方や経理ソフト導入の支援を行う事を指します。

月次決算対応/年次決算対応

企業においては、会社法によって年次決算を実施することが義務づけられています。

一方で、月次決算は任意の物になります。

税理士は、クライアントが自社の財務状況をきちんと把握し、業績を明確にするためのサポートをします。

節税対策

税理士として、税務相談を各クライアントから受ける場合が多いです。

ただし、節税に関してはグレーゾーンが存在するので、「この節税なら大丈夫」などのジャッジをするのも税理士の役割です。

税務調査対応

税務署が各企業等に税務調査を依頼してくる場合があります。

その際に、細かいところまでチェックが入りますので、税理士としては「帳簿の整理」や「総勘定元帳の整理」など予め実施する必要があります。

場合によっては税務署の担当者がいつ来るのか、調査対象場所はどこなのかなど確認をするところから対応をする必要があります。

税理士になるには?税理士試験について解説

税理士になるには?税理士試験について解説

これから税理士になりたいと思っている方に向けて、大まかに税理士になるになるまでの道筋をご紹介します。

まずは、税理士試験を受験しなければいけませんね。

税理士試験の内容

税理士の試験内容は以下の通りです。

  1. 簿記論
  2. 財務諸表論
  3. 所得税法
  4. 法人税法
  5. 相続税法
  6. 消費税法又は酒税法
  7. 国税徴収法
  8. 住民税又は事業税
  9. 固定資産税

ざっと見ただけで、科目も多く、複雑そうだなと感じましたか?

そうなんです、税理士の試験はとても過酷なのです。

ただし、3〜9までの科目に関しては3科目(ただし所得税法か法人税法はどちらか必ず1科目は必須)を選択することになります。

従って、合計5科目について合格点(各科目60%以上)を取る必要があります。

税理士試験の受験資格について

税理士試験を受験するためには、受験資格を満たしていなければいけません。

国税庁によると、以下のような項目が必要とのことです。(参照:国税庁ウェブサイト

  • 学識による受験資格
  • 資格による受験資格
  • 職歴による受験資格

それぞれの詳細は下記の表にまとめられています。

税理士の試験を受ける受験資格があるかどうかは、あらかじめ確認しておきましょう。

税理士試験の勉強方法

税理士試験を突破するために必要な勉強時間は約3000時間と言われています。

例えば、一日3時間必ず勉強したとしても、3年弱かかることになりますね。

税理士試験までに、スクールでの授業を完了する、もしくは参考書を読破したら、ひたすら過去問や問題を説き、模擬試験を受けて本番に備えるという流れが想定されます。

さらに細かく言うと、まずは基礎である「簿記論」と「財務諸表論」を徹底的にインプットし、自分の中に「会計基盤」を作ることが必要です。

基盤が固まったら、各税法をそれぞれ勉強し税理士試験をクリアできるレベルまで、繰り返し問題を解くという事に尽きます。

そして、税理士試験に合格した後に「日本税理士会連合会」に登録し、晴れて税理士と名乗ることが出来ます。

税理士試験を突破するためにスクールを検討する

税理士試験を突破するためにスクールを検討する

並外れた胆力や、絶対にあきらめない自信が有るという方であれば独学で税理士を目指すことは可能です。

しかしながら、時間を有効に活用するためにも、スクールに通う事も選択肢の一つに入れることも検討しましょう。

税理士を目指す方から特に人気のあるスクールを下記の表で紹介します。

スクール名特徴
大栄通学型のスクール。税理士合格のための独自ノウハウが入ったオリジナルテキストを使用。
大原通信講座、通学講座を選択可能。複数のコースが用意されている。
TAC多様なプランから選択が可能。転職支援もグループ企業で実施。
スタディング安価なウェブスクール。スマホで隙間時間に学習が可能。
税理士を目指すためのスクール一例

スクール選定の上では、自分に合ったテキストが用意されているか、授業内容や形式はどのようになっているかなど、それぞれのスクールの比較をしっかりと行ったうえで選択することが重要です。

決して安い費用ではないスクール選びは、慎重に行いましょう。

まとめ

この記事では、下記を解説させていただきました。

  • 年代、男女、働き方別の平均年収紹介
  • 税理士のキャリアパスと年収アップの方法
  • 税理士試験の概要と勉強方法の解説
  • 税理士資格取得に強いスクールの紹介

税理士の年代、男女、働き方別に平均年収の紹介をしながら、その後の働き方などについても解説させていただきました。

これから税理士を目指す方に参考いただければ幸いです。

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