SESの単価相場は?給料アップを狙うための交渉術と還元率を徹底解説

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SESの単価相場は?給料アップを狙うための交渉術と還元率を徹底解説

「自分の単価って、本当に妥当なのだろうか?」SES企業で働く中堅エンジニアの中には、スキルや経験に見合わない報酬に疑問を感じながらも、現状を変える手段がわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

特に「還元率が低い」「エンジニアに単価が開示されない」といった不透明な報酬体系は、将来のキャリアにも影響を与えかねません。

この記事では、SESの単価相場を把握し、適正な報酬を得るための交渉術や転職判断の基準、還元率の見抜き方まで、実践的な情報をわかりやすく解説します。まずは、自分の市場価値を正しく知ることから始めましょう。

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目次

SES契約と還元率について

SES契約と還元率について

SESの単価と給料は密接に関係しているように見えて、実はまったく同じ意味ではありません。特に注意すべきなのが“還元率”の存在です。

クライアントから支払われる単価が高くても、エンジニア本人の給与が少ないというケースは珍しくありません。月の給与が低いことは、SESの年収にも大きく影響します。

ここでは、SES契約の仕組みと還元率の基礎を解説し、給料との関係性を明確にしていきます。

SES契約の基本知識

SES契約とは、エンジニアがSES企業を通じてクライアント企業に常駐し、技術提供を行う準委任契約のことです。労働時間ではなく業務遂行への責任が求められる点が特徴で、常駐先の社員と似た働き方をしながらも、法律的にはクライアントの指揮命令系統には属しません。

SES契約では、エンジニア個人に支払われる給与は、企業が受け取る「契約単価(クライアントが支払う金額)」とは別に計算されることが多く、必ずしも連動しません。つまり、契約単価が高くても、所属企業の取り分(マージン)が多ければ、給料は上がらないのです。

そのため、契約内容の透明性と、報酬の仕組みを理解することが、キャリア形成において非常に重要です。

SESの給料を左右する還元率とは

SESエンジニアの給料を決定づける重要な指標のひとつが、還元率です。還元率とは、クライアントから企業に支払われる契約単価のうち、どれだけの割合がエンジニア本人に還元されているかを示す数値です。

例えば、契約単価が月80万円で、還元率が60%の場合、月給は48万円となります。表面的には高単価の案件でも、還元率が50%未満であれば、手取りは一般的な企業とあまり変わらないということも起こりえます。

上記のように、「単価が高い=高収入」とは限らないのがSESの特徴です。

SESの単価の基準とは何で決まるのか

SESの単価の基準とは何で決まるのか

単価は一律ではなく、さまざまな要素によって変動します。たとえ同じ職種・同じ仕事内容であっても、あるエンジニアは月単価60万円、別のエンジニアは40万円ということも珍しくありません。

ここでは、単価を左右する代表的な4つの要素について詳しく解説していきます。

経験年数

SES業界では、経験年数が単価に大きな影響を与えます。一般的に、経験年数が長くなるほど実務能力やトラブル対応力が身につき、クライアントからの信頼も高まりやすくなるため、単価は上がる傾向にあります。

例えば、未経験〜1年目のエンジニアでは月単価30万〜40万円程度が相場です。しかし3年、5年と経験を重ねることで、50万円以上の案件も見込めるようになるのです。

漫然と年数だけを重ねても単価が上がるとは限らないため、スキルの向上や実績作りと併せて成長していくことが重要です。

スキル・言語

エンジニアの持つ技術や言語スキルも、単価に直結する大きな要素です。特に、AWS、GCP、Azureなどのクラウドスキルや、Python、TypeScript、Goなどのトレンド言語に精通している場合、市場価値が高くなりやすく、60万円〜80万円以上の高単価案件を狙えます。

逆に、レガシーな言語(COBOLやVBなど)にしか対応できない場合や、保守・運用寄りのスキルに偏っている場合は、どうしても単価は抑えられがちです。日々変化する技術トレンドにアンテナを張り、市場で求められるスキルを意識して身につけることで、より高単価な案件に参画できる可能性が広がります。

上流工程か下流工程か

担当する工程のレベルも、単価に大きく影響します。基本的に、要件定義や設計などの上流工程を担うエンジニアの方が、単価は高くなる傾向にあります。

これは、上流工程ではクライアントとの折衝や要件の整理といったコミュニケーション能力が求められるうえ、全体を見渡す力や設計スキルなど高いスキルセットが必要とされるためです。

一方、運用・保守やテストといった下流工程は、比較的スキルの汎用性が高く、未経験でも対応できる作業も多いため、単価は30万〜40万円前後とやや低めに設定されることが多いです。

何次請けのSES案件なのか

SES業界は、多重下請け構造になっているケースが少なくありません。エンジニアが所属する企業が何次請けかによって、実際に支払われる単価は大きく変動します。

もっとも単価が高いのは元請けとしてクライアントと直接契約している企業です。これに対し、一次請け・二次請け・三次請けと下流に行くほど、中間マージンが差し引かれるため、エンジニアに還元される単価は低くなります。

そのため、案件内容だけでなく、どの立場の企業と契約しているのかを意識することも、報酬改善の大きなポイントです。

SES単価相場を職種で比較!

SES単価相場を職種で比較!

担当する工程の範囲、必要とされるスキルの深さや広さによって、企業が支払う単価は大きく変わってくるのです。

ここでは、システムエンジニア、プログラマー、テストエンジニア、プロジェクトマネージャーという4つの主要な職種ごとに、一般的な単価相場とその背景について解説していきます。

システムエンジニア

システムエンジニアは、要件定義や基本設計などの上流工程から関与することが多く、SESの中でも比較的高単価な職種に分類されます。特に、クライアントとの折衝や設計ドキュメントの作成など、技術力だけでなくコミュニケーション力やドキュメント力も求められるため、スキルによって単価の幅が広がりやすいです。

一般的には、初級レベルのSEであれば月30〜50万円、中級では50〜80万円ほどが相場です。さらに、要件定義やアーキテクチャ設計まで担う上級SEであれば、月100〜150万円の高単価案件を任されることも珍しくありません。

PM補佐やPL(プロジェクトリーダー)のような役割も担える人材は、高く評価されます。

プログラマー

プログラマーは、SEの設計書に基づいてコーディングを行う役割を担い、工程としては下流寄りのポジションとなるため、SEに比べて単価はやや抑えられる傾向にあります。ただし、求められるスキルや開発言語によって報酬は変動します。

例えば、JavaやPHPといった汎用的な言語の案件では単価50〜60万円前後が一般的ですが、PythonやGoなどのモダン言語を使う案件では、月70万円ほどの報酬も期待できるでしょう。また、チームでの開発経験やアジャイル開発の知識があるプログラマーは重宝されやすく、スキルの幅やプロジェクト貢献度次第では、SE並みの単価を得られる場合もあります。

プログラマーは、技術力の磨き方次第でキャリアアップが狙える職種です。

テストエンジニア

テストエンジニアは、開発が完了したシステムやアプリケーションの品質を担保する重要な役割を担いますが、SES業界では比較的単価が低めの職種とされます。というのも、基本的なテスト項目に従って動作確認を行う作業が中心であり、一定のスキルがあれば対応可能な業務とされているからです。

一般的な単価相場は月30〜50万円程度とされており、エンジニア職の中では最も低い水準に位置します。ただし、テスト設計まで対応できる、もしくは自動化ツールの使用経験があるテストエンジニアは、需要が高まりつつあり、単価も上昇傾向にあります。

テストに特化したスキルを磨くことで、単価アップも十分狙える職種です。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの進捗管理やリスク管理、予算管理などを行い、チーム全体を統括する役割を持つため、SES職種の中でも高単価が期待できるポジションです。

クライアントとの交渉力やチームビルディング能力、開発知識、マネジメントスキルなど多岐にわたる能力が求められ、そのぶん報酬も高く設定される傾向にあります。一般的な相場は月100〜120万円程度で、場合によっては150万円を超える案件も存在します。

特に大規模プロジェクトや官公庁案件など、責任が重い案件では高額単価が提示されることも。技術力に加え、マネジメントやコミュニケーションスキルを伸ばしていくことで、キャリアと報酬の両面で飛躍が期待できる職種です。

SES単価相場は企業規模と案件の規模で変動する

SES単価相場は企業規模と案件の規模で変動する

SESの単価は、エンジニア個人のスキルや経験だけで決まるものではありません。実は、所属する企業の規模や参画する案件の規模によっても大きく変動します。

大手のSES企業であれば、信頼性や過去の実績を武器に高単価な案件を獲得しやすい傾向にあり、結果的にエンジニアへの還元率も高くなりやすいのが特徴です。また、案件自体の規模が大きい場合、予算に余裕があるためエンジニアに支払われる単価も高めになることが多く、案件選びが単価に与える影響は無視できません。

企業規模での変動

SES業界では、企業の規模がエンジニアに対する単価にも影響を与えます。大手のSES企業は、安定した営業基盤と豊富な取引実績を背景に、クライアントからの信頼も厚く、高単価の案件を直接受注しやすい傾向があります。

いわゆる「プライム案件」や「一次請け案件」も多く抱えており、中間マージンが少なくなるため、エンジニアの手元に残る金額も相対的に大きいです。反対に、規模の小さなSES企業では、二次請け・三次請けといった中間層での参画となることが多く、案件単価が同じでも中抜きによって還元率が低くなってしまうリスクがあります。

企業選びが単価に与える影響は非常に大きいため、自社の契約形態や取引先の層を確認することが重要です。

案件規模での変動

案件の規模も、SESエンジニアに支払われる単価を左右する重要な要素です。大規模案件、特に官公庁関連や大手企業の基幹システムなどは、プロジェクト全体の予算が大きく、参画メンバーへの報酬も高めに設定される傾向にあります。

また、大規模案件では高度なスキルや専門的な知識が求められることが多く、その分、単価も上がります。一方で、小規模なシステム開発や保守案件などは、要求されるスキルが限定され、予算も限られているため、単価は低めに設定されるケースが多いです。

案件規模に応じて求められる役割も変わるため、自分がどのレベルの案件に携わっているのかを把握し、単価とのバランスを見極めることが大切です。

SES単価は教えてくれない?単価の確認方法

SES単価は教えてくれない?単価の確認方法

SESで働いていると、「自分の単価っていくらなんだろう?」と疑問に思うことはありませんか?適正な報酬を得るには、まず自分の単価を把握することが第一歩です。

ここでは、自分の単価を知るための具体的な方法をご紹介します。

所属している企業の営業やマネージャーに聞いてみる

最も現実的な方法は、信頼できる営業担当者やマネージャーに直接聞いてみることです。SES企業では、営業がクライアントと直接契約交渉を行っており、常駐先での業務内容や契約条件、単価を把握しています。

そのため、率直に「自分の単価はいくらなのか」「還元率はどれくらいなのか」を確認することで、自分が受け取っている給与と企業が得ている報酬との差を知れます。ただし、企業の方針によっては単価を明かさない場合もあるため、日頃から営業との信頼関係を築いておくことが大切です。

また、他の選択肢も考えているとやんわり伝えることで、交渉材料として活かせる可能性もあります。

自分自身がマネージャー職になる

もう一つの有効な方法は、自分自身がプロジェクトマネージャーやチームリーダーといった管理職にステップアップすることです。マネージャー職になると、プロジェクト全体の予算管理や要員調整にも関与するようになり、エンジニアごとの単価や契約金額の内訳を見る機会が自然と増えてきます。

クライアントとのやりとりやレポート提出を任されるようになると、単価情報を把握せざるを得ない場面が出てきます。実際にマネジメント業務をこなしながら、「自分のスキルが市場でどの程度評価されているのか」を把握できるのは大きなメリットです。

また、単価の高いエンジニアになるために必要なスキルや経験も肌で感じられるようになるため、将来的なキャリア形成にも役立ちます。

「単価が安すぎる」と感じたら確認すべき点

「単価が安すぎる」と感じたら確認すべき点

もしあなたが「思ったより給料が少ない…」と感じ、単価を確認した結果、それが予想よりもはるかに低かったとしたら、それは無視できない重要なサインです。SESでは、自分の単価と実際の給与額にギャップがあることは珍しくありません。

単価が安すぎる理由を客観的に判断するには、まず現在の単価が妥当なのか、自分自身の市場価値が正当に評価されているのかを見直す必要があります。

今の単価は相場と比べて適正か?

まずチェックすべきは、自分の単価が業界全体の相場と比較して適正なのかどうかです。単価の相場は、主に経験年数・スキル・使用言語・参画する工程・プロジェクト規模・エリアによって大きく変わります。

例えば、AWSなどのクラウドスキルを持ち上流工程に携わるエンジニアは80万〜100万円以上が目安となります。一方、運用保守やテスト業務中心の場合は30万〜50万円にとどまることもあります。

同じ職種でも、何次請けか、企業規模や還元率によって大きく差が出るため、自分の職務内容・スキルセットがどの価格帯に位置しているのかを客観的に調べてみましょう。エンジニア向けのキャリアサイトやフリーランス案件情報を参考にするのも有効です。

自分のスキルや経験に対する市場価値

次に確認すべきは、自分のスキルセットや経験年数に対して、市場でどれほどの価値があるかです。例えば、開発言語にJavaやPython、インフラ領域でAWSやDocker、IaCなどが扱えるといったスキルは、今の市場では高く評価されやすく、単価も上がりやすい傾向にあります。

また、単純な年数ではなくどんな業務を何年やってきたかも重要です。たとえ5年の経験があっても、単純なテスト作業だけしかしてこなかった場合と、要件定義や設計まで携わっていた場合では市場評価に差が出ます。

もし自分の能力が今の給与や単価と見合っていないと感じたら、そのギャップを埋めるための交渉や転職も選択肢に入れてみましょう。

SESの単価を今の会社で上げる方法

SESの単価を今の会社で上げる方法

「このスキルでこの給料は安すぎるのでは?」と感じることがあるSESエンジニアにとって、単価アップは切実な課題です。現在の会社に所属しながらでも、スキルの向上や交渉によって報酬を引き上げることは不可能ではありません。

とはいえ、企業によっては還元率が低く、どれだけ努力しても反映されにくいケースもあります。単価アップの具体的な手段を知り、必要に応じて転職も視野に入れましょう。

SESに必要なスキルを上げる

SESとして高単価を目指すなら、まずは自分のスキルセットを市場価値の高いものに磨き上げることが重要です。特に注目されているのがクラウド系資格の取得です。

AWSやGCP、Azureなどのベンダー資格は、実務と直結しており即戦力として評価されやすいスキル領域です。また、AIや機械学習に関連する知識も、今後ますますニーズが高まる分野とされており、大手IT企業でも関連資格の取得を推奨する動きが強まっています。

さらに、上流工程へのキャリアアップを見据えて、マネジメントスキルを身につけることで、より高単価な案件にアサインされるチャンスが広がります。資格取得や実績の積み重ねは、交渉時の説得力にもつながるので積極的に取り組みましょう。

所属企業と単価交渉をする

今の会社で単価を上げたいなら、避けて通れないのが交渉です。とはいえ、やみくもに「もっと上げてください」と言っても効果は薄いため、具体的な実績や業務内容をしっかり整理し、交渉材料として準備しておくことが大切です。

例えば、「月に〇件の開発を完了させた」「顧客から直接高評価を受けた」など、数値や事実に基づいた成果があると説得力が高まります。また、交渉では単に単価アップを要求するだけでなく、より単価の高い案件に参画したいという切り口でアプローチするのも効果的です。

会社側が単価を上げられない場合でも、待遇改善のきっかけになることがあります。ただし、還元率が低く、交渉が通りにくい会社であれば、より好条件を提示する企業への転職を検討するのも現実的な選択肢です。

SES単価が上がっても給料は思ったより上がらないことも

SES単価が上がっても給料は思ったより上がらないことも

SESエンジニアの中には、「単価が上がればそのまま給料も増えるはず」と考える方も多いかもしれません。しかし実際には、所属企業がどれだけその報酬をエンジニアに還元するか、つまり還元率が鍵になります。

業界平均の還元率はおよそ60〜70%とされており、還元率60%なら36万円、70%なら42万円が支給額の目安です。

一方で、高還元をうたう企業では80%近い割合を還元している場合もあり、同じ単価60万円でも48万円近く支給されるケースもあります。とはいえ、こうした高還元企業はまだ少数派です。

単価=給料ではないことを理解したうえで、単価が上がったのに給料が思ったより増えないと感じたら、まずは自社の還元率を把握することから始めましょう。給料アップには、還元率の高い会社に転職するという選択肢も現実的です。

単価・給料が上がらない場合は転職も検討

単価・給料が上がらない場合は転職も検討

SESで働く中で「スキルを磨いても給料が上がらない」「単価交渉ができない」「還元率が低くて報われない」と感じた場合、今の環境に留まることでキャリアの停滞収入格差が広がる可能性があります。

以下では、転職先を選ぶ際に注目すべき3つの観点を解説します。

高単価な案件を扱っている企業に転職する

現在の会社が扱っている案件の多くが二次請け、三次請けといった多重下請け構造の場合、どれだけスキルを上げても、そもそも元の単価が低いという問題に直面します。こうした状況では、還元率を高くしても手取りに限界があるのが実情です。

そのため、元請けや一次請けとして高単価な案件を直接クライアントから受注している企業に転職することで、自分のスキルはそのままでも単価が上がる可能性があります。特にSlerやコンサル系のSES企業などは高単価案件を扱う傾向があるため、単価ベースでの収入アップを目指すには魅力的な転職先です。

企業の案件実績や主要取引先を事前にリサーチし、案件の単価水準を把握しておくことが重要です。

高還元な企業に転職する

SES業界では、同じ60万円の単価でも企業によってエンジニアへの還元率が60%〜80%と大きく異なるのが実情です。たとえ高いスキルを持っていても、還元率が50%程度の企業ではその力を最大限に給与へ反映できません。

一方で、高還元率を掲げる企業では、エンジニアの努力や成果がしっかり報酬に反映される仕組みが整っています。近年では、還元率70〜80%を明示しているSES企業も増えており、特にフリーランス志向のエンジニアを対象にした企業にこの傾向が見られます。

転職を検討する際には、企業サイトや採用ページにある「還元率明記」「給与モデルの例」などの情報をチェックし、報酬構造が透明な企業を選びましょう。

単価評価制度のある企業に転職する

単価アップが自動的に給与に反映される仕組みがあれば、自分の市場価値が正しく評価されていると実感しやすくなります。そのため、単価連動型の給与制度や明確な評価基準を設けている企業への転職は、努力が無駄にならない職場選びの鍵です。

「単価が1万円上がれば給与が〇円上がる」等の具体的な制度を公開している企業であれば、将来的な収入の見通しも立てやすいです。また、定期的に単価の見直しやフィードバックを行う体制がある企業は、エンジニアの成長を支援しようという姿勢の表れでもあります。

評価が給与に直結する企業文化を重視することで、モチベーション高くキャリアを築いていくことが可能になります。

単価と給料アップを実現するための具体的な行動ステップ

単価と給料アップを実現するための具体的な行動ステップ

SES業界で自分の単価や給料に納得できないと感じたとき、ただ不満を抱えるだけでは現状は変わりません。行動を起こすことで初めて待遇改善のチャンスが生まれます。以下では、単価・給料アップに向けた実践的な3つのステップを紹介します。

まずは交渉に必要な材料を整え、自分の価値を明確に示せるよう準備しましょう。

1.交渉するための材料を揃える

単価や給料の交渉を成功させるには、説得力のある材料が必要不可欠です。まずは現在の案件での業務内容やポジションを明確化し、どんな貢献をしているかを言語化しましょう。

マネジメント経験やリーダー業務を任されている場合、それは単価アップの大きな武器になります。また、AWSやGCPなどクラウド系の資格や、人気言語の習得実績も有効です。

技術面だけでなく、実績を数字で示すことで、客観的な交渉材料が整います。転職市場やSESの単価相場を事前にリサーチし、自分の市場価値と照らし合わせておくことも重要です。

2.所属するSES企業と交渉を行う

準備が整ったら、次のステップは実際に企業と交渉を行うことです。単価の明示がないSES企業もありますが、営業担当やマネージャーは案件の単価を把握していることが多いため、まずは率直に自分の単価がどの程度かを確認することから始めましょう。

そのうえで、具体的なスキル・実績・貢献度をもとに、「より高単価な案件へのアサイン」や「昇給の可能性」について交渉してみてください。交渉の際は、感情的にならず、あくまで事実に基づいた冷静なやり取りを心がけることが大切です。

交渉がスムーズにいかない場合でも、そのやりとり自体が今後のキャリア判断の材料になるはずです。

3.転職・フリーランス化などキャリア選択を見直す

企業との交渉が不調に終わったり、今後も給与アップの見込みが薄いと感じた場合は、転職やフリーランスとしての独立も視野に入れるべきです。還元率の高い企業や単価連動型の評価制度を採用している企業では、より公正な報酬が得られる可能性があります。

スキルや実績が一定以上あれば、SESからフリーランスへの転向も選択肢の一つです。エージェントを通じて案件を獲得するスタイルであれば、営業面の不安も軽減されます。

自分の価値を適切に評価してくれる環境を求めて、将来を見据えたキャリアプランを再構築することが、単価・給与アップの最も現実的な道となるでしょう。

SESの単価アップを実現するおすすめの転職エージェント

SESの単価アップを実現するおすすめの転職エージェント

SESの単価アップには、高単価案件を保有し、かつ高還元率企業を紹介してくれる転職エージェントの存在が不可欠です。

SESの単価アップを実現するおすすめの転職エージェント

ここでは、SESの単価アップに強みを持つ3つのエージェントを紹介します。

レバテックキャリア

レバテックキャリアの特徴
  • スキルも年収も上がるキャリアサポート
  • ITエンジニアに特化
  • 大手・ベンチャー・自社開発など人気企業多数

レバテックキャリアは、SESやフリーランス出身のエンジニアが年収・単価アップを目指す際に非常に有力な転職エージェントです。実際に、公式サイトでは「3人に2人が年収70万円アップを実現」と記載されています。

IT・Web業界に特化しており、保有案件の多くが自社開発やプライム案件といった高単価かつスキルを活かせるものが中心です。

レバテックキャリアはエンジニア向けキャリア支援の実績が豊富で、キャリアアドバイザーもIT知識に精通しているため、技術に即した適正評価を受けられます。加えて、希望に応じてエージェントが企業との単価交渉や待遇改善にも積極的に動いてくれるため、「スキルはあるのに給料が上がらない」といった悩みを解消する後押しになるでしょう。

業界実績は20年以上で、バックエンド・フロントエンド・インフラ等50を超えるIT専門職種に対応しています。

レバテックキャリアの基本情報
運営会社レバテック株式会社
公式サイトhttps://career.levtech.jp/
公開求人数46,158件(2025年7月14日時点)
主な求人職種アプリケーションエンジニア、サーバーサイドエンジニア
フロントエンドエンジニア、社内SE
プロジェクトマネージャー(PM)、ITコンサルタント
データサイエンティスト、ゲームプログラマー、3Dデザイナーなど

関連記事>>レバテックキャリアの評判・口コミ

参照元

※ レバテックキャリア 2023年1月~2024年3月の実績 内定承諾者のうち、応募時年収と転職後年収の差分が70万円以上の割合

マイナビITエージェント

マイナビITエージェントの特徴
  • IT・Webエンジニアの転職に強みを持つ
  • 転職成功事例が多数
  • 業種・職種別に豊富な専門知識を持つキャリアアドバイザーのサポートを受けられる

マイナビITエージェントは、大手企業や上場企業の案件を数多く取り扱っており、SESからの単価アップ・待遇改善を狙うエンジニアにとっても有力な転職エージェントです。専属アドバイザーがスキル・経歴に合わせたキャリアプランを丁寧に提案してくれるため、無理のない範囲でステップアップを目指せるのも強みです。

ITエンジニアの年収アップ率73.7%※1、IT・Webエンジニアの転職後の定着率99.2%※2、IT・Webエンジニアの3ヶ月以内の入社決定率84.6%※3など、確かな実績で選ばれています。実際に、公式サイトではこれまでの転職事例を多数掲載しており、多くの方が年収アップやキャリアアップを実現していることが分かります。

単価だけでなく、長期的なキャリア形成も意識した転職支援を受けたい方におすすめのエージェントです。

マイナビITエージェントの基本情報
運営会社株式会社マイナビ
公式サイトhttps://mynavi-agent.jp/it/
公開求人数23,784件(2025年7月14日時点)
主な求人職種システムエンジニア
ITコンサルタント
インフラエンジニア
社内SE
データサイエンティストなど

※マイナビのプロモーションを含みます

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参照元

※1マイナビITエージェント 2021年10月1日~2022年9月30日の間に転職が決まった方で転職前の年収額を上回った割合
※2マイナビITエージェント 2023年10月1日~2024年9月30日にマイナビの人材紹介サービスで入社された方の90日の定着率
※3マイナビITエージェント 2023年10月1日~2024年9月30日にマイナビの人材紹介サービスで入社された方の3ヵ月以内の入社決定率

ユニゾンキャリア

ユニゾンキャリアの特徴
  • IT・Web・ゲーム業界専門の転職・就活エージェント
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公式サイトhttps://unison-career.jp/it-tensyoku-ex-short-rl/
公開求人数5,000件以上(2025年7月14日時点)
主な求人職種Webエンジニア
インフラエンジニア
社内SE
クラウドエンジニアなど
参照元

ユニゾンキャリア 2024年2月現在

SESの単価相場に関するQ&A

SESの単価相場に関するQ&A

SES業界で働くうえで、自分の単価がどのくらいなのか、そしてその単価が給料にどう反映されるのかは、多くのエンジニアが気になるポイントです。

ここでは、よくある疑問にわかりやすくお答えします。

新人SESの単価はいくらですか?

新人SESエンジニアの単価は、一般的に月30万〜50万円程度が相場とされています。単価はスキルや実務経験の有無、参画する案件の内容によって変動しますが、最初の1〜2年はこのレンジに収まることが多いです。

未経験や実務未経験者の場合、下限に近い金額でのスタートになることもあります。ただし、継続的なスキルアップや実績の積み重ねによって、単価は徐々に上がっていきます。

早期にキャリアを加速させたい場合は、上流工程に関わるチャンスを掴む、人気の言語やクラウド系スキルを習得するなどの努力が必要です。

SESの平均単価はいくらですか?

SESエンジニアの平均単価は60万〜120万円程度といわれていますが、これは職種やスキル、担当する工程によって大きく差があります。例えば、テストエンジニアやコーダーなどの下流工程では50万〜60万が一般的ですが、システムエンジニアやプロジェクトマネージャーのように上流工程に携わる場合は、80万〜120万円超の単価がつくことも。

また、何次請けかによっても単価は変動します。元請け(プライム案件)に近いほど高単価になる傾向があるため、企業の立ち位置も重要な要素です。

SESの単価が55万の手取りはいくらですか?

SESの単価が月55万円だった場合、実際の手取り給与は企業の還元率によって大きく異なります。例えば、還元率が50%〜60%の企業に所属している場合、手取りは27.5万〜33万円程度です。

一方で、70%〜80%の高還元率の企業であれば、38.5万〜44万円程度が期待できます。還元率とは、契約単価のうち実際にエンジニアに支払われる割合のことを指し、この数値が給与の多寡に直結します。

単価が上がっても還元率が低い企業では給与が思ったより増えないことがあるため、企業選びは非常に重要です。

SESで単価80万の給料はいくらですか?

月の単価が80万円の場合でも、エンジニアの給与は還元率に応じて変動します。例えば、50%〜60%の還元率であれば、実際の手取り給与は40万〜48万円程度になります。

これに対して、70%〜80%の高還元率のSES企業で働いている場合は、56万〜64万円ほどの給与が見込めます。つまり、同じスキル・同じ単価で働いていても、所属する企業の仕組み次第で月収が10万円以上違うことも珍しくありません。

単価が上がったと感じても、給与が思ったより増えていないと感じた場合は、まず企業の還元率を見直してみましょう。

SESの単価相場のまとめ

SESの単価相場のまとめ

SESの単価相場や還元率は、自分の報酬を正しく把握するために欠かせない重要な指標です。同じスキルや経験を持っていても、企業の還元率や案件の構造によって、受け取る給料には大きな差が生まれます。

この記事で紹介したように、単価の仕組みを理解し、相場と比較したうえで交渉や転職などのアクションを起こすことで、今よりも高い報酬を得られる可能性が広がります。現状に違和感があるなら、自分の市場価値を見直し、より納得できる働き方を目指して一歩を踏み出してみてください。

商号フリーコンサル株式会社(Freeconsul Inc.)
URLhttps://freeconsul.co.jp/
本社所在地〒107-0062
東京都港区南青山3丁目1番36号青山丸竹ビル6F
有料職業紹介許可番号13-ユ-316208
特定募集情報等提供事業者受理番号51-募-001302
法人番号3010401144747
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