SESとフリーランスの違いとは?フリーランスになるメリット・デメリットや独立する方法も解説

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SESとフリーランスの違いとは?フリーランスになるメリット・デメリットや独立する方法も解説

現在、SES企業に勤務している方の中には、給与やキャリアパスに不満を抱き、将来に不安を感じている方も多いことでしょう。そして、近年注目されているフリーランスエンジニアは高収入という情報から独立を検討し始めたものの、その実態に疑問を感じているかもしれません。

この記事では、SESとフリーランスの実態を徹底的に解説します。メリット・デメリットや単価相場、案件獲得方法など、客観的なデータに基づいた情報を提供します。また、フリーランスエンジニアに求められるスキルや向いている人の特徴も紹介しているので、今の会社に留まるべきか、フリーランスになるべきかの判断材料となるでしょう。ぜひ参考にしてください。

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目次

SESとフリーランスエンジニアの違い

SESとフリーランスエンジニアの違い

SESエンジニアとフリーランスエンジニアは、クライアント企業で業務を行うという点で似ていますが、その働き方の実態は大きく異なります。ここでは、両者の具体的な違いを以下の観点から解説します。

SESとフリーランスエンジニアの違い

契約形態

SESエンジニアとフリーランスエンジニアの最も根本的な違いは、契約形態にあります。SESエンジニアは、所属するSES企業と雇用契約を結んだ正社員です。業務の指示は自社の管理者から受け、給与も自社から支払われます。クライアント企業とは直接の契約関係にありません。

一方、フリーランスエンジニアは企業に属さない個人事業主であり、クライアント企業やエージェントと業務委託契約を結びます。この契約は、特定の業務の完成や役務の提供を目的とするため、クライアントとの間に直接の指揮命令関係は存在しないのが原則です。この契約形態の違いが年収や働き方の自由度に大きく影響します。

年収

年収は、一般的にフリーランスエンジニアの方が高い傾向にあります。SESの年収相場が400万円〜700万円程度なのに対し、フリーランスエンジニアはスキルや経験次第で年収1,000万円を超えることも珍しくありません。

この差が生まれる理由は、報酬の仕組みにあります。SESエンジニアの給与は、会社の利益や社会保険料、オフィス維持費といった諸経費が差し引かれた上で支払われます。一方、フリーランスは案件の契約単価からエージェントへの手数料を引いた額の多くが自身の報酬となるため、手元に残りやすいのです。

自身のスキルを正当に評価された報酬を得やすい点は、フリーランスの大きな魅力といえるでしょう。

社会保障

社会保障は、正社員であるSESエンジニアの方が手厚いです。SESエンジニアは、厚生年金や会社の健康保険に加入し、保険料の半額を会社が負担してくれます。また、万が一失業した際に給付を受けられる雇用保険にも加入しており、安定したセーフティネットが用意されています。

対してフリーランスエンジニアは、これらの社会保険に自分で加入し、保険料もすべて自己負担です。国民健康保険と国民年金に加入するのが一般的です。会社員のような手厚い保障はないため、独立する際は、これらの保険料負担や将来のリスクも考慮しておく必要があります。

税金の処理

税金の処理方法も、SESエンジニアとフリーランスエンジニアで大きく異なります。SESエンジニアの場合、所得税などの税金は毎月の給与から天引きされ、年末調整によって会社が納税手続きを代行してくれます。

一方で、フリーランスエンジニアは、一年間の収入と経費を自分で計算し、納税額を申告・納付する確定申告を毎年行わなければなりません。日々の売上管理や領収書の保管といった事務作業が発生するため、慣れないうちは負担に感じるでしょう。

ただし、経費計上や節税効果の高い青色申告制度などを活用することで、納める税金をコントロールできるというメリットもあります。

働き方の柔軟性

働き方の柔軟性はフリーランスエンジニアの方が高いといえます。フリーランスは、参画する案件を、どの技術を扱うか、どの業界で働くかといった観点から、自分のスキルやキャリアプランに合わせて自由に選ぶことができます。勤務地や勤務時間、リモートワークの可否なども契約時に交渉可能です。

一方、SESエンジニアは会社の方針や営業状況によって常駐先が決まるため、必ずしも自分の希望通りの案件に就けるとは限りません。働く場所や業務内容を自分でコントロールしたいという思いが強い方にとって、フリーランスは非常に魅力的な働き方でしょう。

フリーランスエンジニア(個人事業主)のSES契約とは

フリーランスエンジニア(個人事業主)のSES契約とは

フリーランスエンジニアのSES契約とは、フリーランスのITエンジニアが、エージェントを介して、クライアント企業のプロジェクトに参画する働き方を指します。

本来のSESは、SES企業が自社の正社員をクライアントに常駐させるサービスを指す言葉です。しかし、IT業界では客先常駐という働き方そのものを広くSESと呼ぶ慣習があるため、フリーランスのSES契約という言葉が生まれました。つまり、フリーランスエンジニアが客先常駐型の案件に参画する場合に、便宜上この言葉が使われるのです。

この契約形態では、フリーランスエンジニアはエージェントと業務委託契約を結びます。エージェントは、営業代行として案件を探し、クライアントとの契約手続きや単価交渉、請求業務などをサポートしてくれます。これにより、フリーランスエンジニアは営業活動に時間を割くことなく、自身の専門スキルを活かした業務に集中することが可能です。

SESとフリーランスが変わらないと言われる理由・共通点

SESとフリーランスが変わらないと言われる理由・共通点

SESとフリーランスが変わらないといわれる共通点として、以下が挙げられます。

SESとフリーランスが変わらないと言われる理由・共通点

プロジェクト単位での業務

SESエンジニアもフリーランスエンジニアも、多くの場合、特定のプロジェクトに期間を定めて参画します。プロジェクトが終了すれば、別の新しいプロジェクトに移るというサイクルは両者共通です。

正社員のSESであれば自社の営業担当者が次の案件を探してくれますが、フリーランスの場合は自分で次の案件を探すか、エージェントに紹介してもらう必要があります。

環境が変わり続けるという点では、両者は似た働き方といえるかもしれませんが、フリーランスエンジニアは、案件の選択や契約条件の交渉などを自身で行う必要があるため、より主体的な姿勢が求められるといえるでしょう。

「外部人材」という位置づけ

客先常駐という働き方の特性上、SESエンジニアもフリーランスエンジニアも、クライアント企業から見れば外部人材という位置づけになります。常駐先の正社員とは異なる立場で、任される業務の範囲や責任、裁量権が限定されることがあります。

これは、企業が外部人材に対して機密情報へのアクセス制限や、長期的なプロジェクトへの関与を制限するなどの措置を講じるためです。そのため、帰属意識を持ちにくかったり、プロパー社員との間に見えない壁を感じたりすることがあるかもしれません。プロジェクトのコアな意思決定に関わりにくいといった点は、両者に共通する悩みの一つといえます。

SESからフリーランスエンジニアになる5つのメリット

SESからフリーランスエンジニアになる5つのメリット

SESからフリーランスエンジニアへの転身は、多くの魅力的なメリットをもたらします。ここでは、以下の代表的なメリットを紹介します。

年収が上がりやすい

フリーランスエンジニアになる最大のメリットは、年収が上がりやすいことです。SESエンジニアの給与は、会社の利益や管理コストが差し引かれた後の金額ですが、フリーランスは案件単価の多くを直接報酬として受け取れます。中間マージンを支払う場合でもSES企業に比べて低いことが多く、高単価を得やすくなります。

さらに、契約更新のタイミングで単価交渉を自分で行えるため、プロジェクトへの貢献度や自身のスキルアップに応じて継続的に収入を増やしていくことが可能です。自身の努力が直接収入に反映されるため、モチベーションを高く維持し、積極的にスキルアップに取り組むことができます。

案件を自分で選択できる

会社都合で常駐先が決まるSESとは異なり、フリーランスは自分の意思で案件を選べます。モダンな技術を使っているプロジェクトや、大規模サービスの開発、上流工程に携われる案件など、自分の興味やキャリアプランに合致した仕事に挑戦できるのが大きな魅力です。SESでは経験できないような、最先端技術に触れる機会も増えるでしょう。

また、人間関係や会社の将来性といった理由で職場を変えたい場合も、契約期間の満了をもってスムーズに次の現場へ移ることができます。ストレスの少ない環境を自分で選べるのは、フリーランスならではの特権といえるでしょう。

自由な働き方を実現できる

フリーランスは、働き方の自由度が高い点も魅力です。週日フルタイム常駐という働き方に縛られる必要はありません。自身のライフスタイルに合わせて、柔軟な働き方を実現できます。

週3日勤務でプライベートの時間を確保する、フルリモート案件で地方に移住するといった働き方も可能です。会社の就業規則に縛られず、自分にとって最適なワークライフバランスを追求できるでしょう。

ただし、自由な働き方を実現するためには、自己管理能力が必要です。時間管理やタスク管理を徹底し、効率的に業務を進める必要があります。

自分でキャリアを選択できる

フリーランスとして活動するということは、自分のキャリアを完全に自分でコントロールすることを意味します。SESでは会社の意向に沿わないキャリアパスを歩むこともありますが、フリーランスなら自分のなりたい姿から逆算して、経験やスキルが得られる案件を戦略的に選ぶことが可能です。

将来はPMを目指したいからマネジメント経験が積める案件を選ぶ、AI技術の専門家を目指してPython案件に集中するなども可能です。明確な目標がある人ほど理想のキャリアを築いていけるでしょう。自身のキャリアを主体的に設計し、目標達成に向けて積極的に行動することが、フリーランスとして成功するためには必要です。

スキルアップに意欲的になれる

フリーランスの世界では、常に新しい技術を学び、市場価値を高め続けなければ、高単価案件を獲得することはできません。学んだ知識をすぐに次の案件で活かせる、スキルを上げれば直接収入に反映されるという好循環が生まれやすいのが特徴です。

受け身で仕事をするのではなく、能動的に学習し続ける姿勢が自然と身につくでしょう。結果として、エンジニアとしてより速いスピードで成長できる可能性を秘めています。

ただし、スキルアップには継続的な努力が必要です。学習時間を確保し、積極的に新しい技術に挑戦していくことが、フリーランスを続けるためには必要です。

SESからフリーランスエンジニアになる4つのデメリット

SESからフリーランスエンジニアになる4つのデメリット

フリーランスには多くのメリットがある一方で、会社員という安定した立場を手放すことによるデメリットも存在します。

収入が安定しにくい

フリーランスの最大のデメリットは、収入が不安定になりがちな点です。毎月固定給が保証されている会社員とは異なり、案件が途切れてしまえば収入はゼロになります。また、病気やケガで長期間働けなくなった場合も、会社の傷病手当金のような保障はありません。予期せぬ事態で収入が途絶えてしまうリスクを常に抱えているのが、フリーランスの厳しい現実です。

収入に関するリスクを軽減するためには、フリーランスエージェントの活用が有効です。契約終了が近づくと次の案件を提案してくれるため、仕事が途切れる期間を最小限に抑えられます。エージェントとの良好な関係を築き、スムーズな案件獲得につなげることが重要です。

スキル・実績がないと仕事の獲得が難しい

フリーランスは実力主義の世界です。クライアントは即戦力として活躍してくれることを期待しているため、十分なスキルや実績がなければ、そもそも案件を獲得することが困難です。

特に、実務経験が1〜2年程度と浅い段階での独立は、厳しい可能性があります。経験不足の場合、クライアントからの信頼を得ることが難しく、案件の選考で不利になることが多いでしょう。

まずはSESで最低でも3年以上の実務経験を積み、自分の強みと言える分野や実績を作ることが重要です。複数のプロジェクトを経験し、様々な技術やスキルを習得することで、市場価値を高めることができます。

自分で営業をしなくてはならない

会社員であれば営業担当者が仕事を取ってきてくれますが、フリーランスは案件獲得のための営業活動も自分で行う必要があります。スキルシートの作成や面談対策、単価交渉など、開発業務以外にやるべきことは多岐にわたります。営業活動に時間を取られてしまうと、本来の開発業務に集中できなくなる可能性があるでしょう。

営業活動が苦手、または開発に集中したいという方は、営業を代行してくれるフリーランスエージェントの利用が必須といえます。エージェントが希望に合った案件を紹介してくれるだけでなく、面倒な単価交渉や契約手続きも代行してくれるため、大きな負担軽減になるでしょう。

事務処理を自分で行わなくてはならない

フリーランスになると、会社が代行してくれていた様々な事務処理を自分で行う必要があります。代表的なものが、毎月の請求書発行や、年に一度の確定申告です。

日々の経費管理や帳簿付けなど、慣れない作業に時間を取られてしまうことも少なくありません。これらの事務処理は、本業である開発業務とは直接関係がないため、時間と労力を奪われると感じるかもしれません。

請求書発行や契約手続きは、エージェントを利用すれば代行してもらえる場合があります。エージェントに事務処理を委託することで、本業に集中できる時間を確保できます。

SESからフリーランスエンジニアになるために必要なスキル

SESからフリーランスエンジニアになるために必要なスキル

SESからフリーランスエンジニアとして成功するためには、開発スキル以外にも別のスキルが求められます。

SESからフリーランスエンジニアになるために必要なスキル

エンジニアのスキル

フリーランスとして通用する専門的なエンジニアスキルは必須です。クライアントは即戦力として活躍してくれることを期待しているため、実務経験3年以上を応募条件とする案件が一般的です。

特定の言語やフレームワークに習熟しているだけではなく、設計からテストまで一連の開発工程を一人で担当できる総合力が求められます。特定の工程しか経験がない場合、フリーランスとして案件を獲得することは難しいでしょう。

特に需要が高いのは以下の領域です。

Web開発Java、PHP、Ruby、Pythonなど
クラウドAWS、Azure、GCPなど

また、上流工程の経験も需要が高く、高単価につながりやすいでしょう。

コミュニケーションスキル

客先常駐という働き方において、コミュニケーションスキルは非常に重要です。クライアントの担当者やチームメンバーと円滑な人間関係を築き、仕様の確認や進捗報告を的確に行う能力が求められます。プロジェクトを円滑に進めるためには、相手の意図を正確に理解し、自身の考えを明確に伝えるコミュニケーション能力が求められます。

特にフリーランスは外部の人と見られがちなので、自分から積極的にコミュニケーションを取り、信頼関係を構築していく姿勢が大切です。プロジェクトに積極的に参加し、チームメンバーと協力することでより良い成果を出すことができるでしょう。

営業スキル

フリーランスは、自分という商品を売り込むための営業スキルも必要です。自分の経歴やスキルを魅力的に伝えるためのスキルシート作成能力や、面談で自身の強みを的確にアピールするプレゼンテーション能力が求められます。自身の強みを明確にアピールすることで、クライアントの目に留まりやすくなるでしょう。

また、契約更新や新規案件の際には、クライアントと対等に単価交渉を行う場面も出てきます。自分の市場価値を正しく把握し、臆することなく希望単価を主張できる交渉力も、収入を上げていくためには欠かせないスキルです。ただし、過度な単価交渉はクライアントとの関係を損なう可能性があり、バランスを考慮する必要があります。

自己管理スキル

会社からの監視やサポートがないフリーランスにとって、自分を律する自己管理スキルは必須です。納期から逆算してタスクを管理するスケジュール管理能力、心身の健康を保つための健康管理能力は基本です。スケジュール管理を徹底し、納期を厳守することで、クライアントからの信頼を得ることができます。

さらに、フリーランスは常に自分の価値を高め続けなければなりません。業務時間外に新しい技術を学び続ける学習意欲や、予期せぬトラブルに対応する問題解決能力も自己管理スキルの一環といえるでしょう。

フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

SESからフリーランスへの転身は誰でも成功するわけではありません。会社員とは異なる働き方だからこそ、求められる資質があります。ここでは、フリーランスエンジニアとして活躍しやすい人の特徴を紹介します。

フリーランスエンジニアに向いている人の特徴

主体性がある人

指示待ちではなく、自ら課題を見つけて行動できる主体性のある人は、フリーランスに向いています。フリーランスの現場では、手取り足取り教えてもらえる環境はほとんどありません。プロジェクトの初期段階から、積極的に情報収集を行い、自身の役割を理解する必要があります。

不明点があれば自ら調べたり、より良い方法を積極的に提案したりする姿勢が評価されます。クライアントからの指示を待つのではなく、自身で考え、行動することで、プロジェクトに貢献することができるでしょう。

また、キャリアパスや学習計画も全て自分で決める必要があります。目標達成のために何をすべきかを考え、能動的に行動し続けなければいけません。

責任感がある人

フリーランスは、一個人の信用で仕事をしています。任された業務を納期内に、かつ高品質でやり遂げるという強い責任感がなければ、クライアントからの信頼を得ることはできません。クライアントからの信頼は、継続的な案件獲得につながるため、非常に重要です。

一度でも信頼を失ってしまうと、契約を打ち切られたり、次の仕事に繋がらなかったりするシビアな世界です。体調管理を徹底して無断で休まない、報連相を怠らないなど、社会人としての基本的な責任を果たすことは大前提です。自分の仕事にプライドと責任を持てる人は、クライアントから継続的に選ばれるフリーランスになれるでしょう。

自身の市場価値を高めることに意欲的な人

現状のスキルに満足せず、常に新しい技術や知識を吸収し、自身の市場価値を高めることに意欲的な人はフリーランスに適しています。IT業界の技術トレンドは日進月歩です。フリーランスとして成功するためには、常に自己研鑽を怠らない姿勢が重要です。

フリーランスの単価は、市場の需要と自身のスキルレベルで決まります。より需要の高いスキルを身につければ、それだけ高い報酬を得ることができます。新しい技術を学ぶことは、高単価案件を獲得するだけでなく、自身のキャリアの可能性を広げることにもつながるでしょう。

SESからフリーランスエンジニアになる方法

SESからフリーランスエンジニアになる方法

SESからフリーランスエンジニアへの転身は、思いつきでできるものではありません。ここでは、独立までの具体的なステップを4段階に分けて解説します。

SESとしてエンジニア経験を積む

フリーランスエンジニアとして成功するためには、土台となるエンジニア経験が必要です。SES企業は、多様なプロジェクトに参画する機会を提供してくれるため、短期間で幅広い技術と経験を積むのに適しています。フリーランス案件の多くが実務経験3年以上を求めるのは、独力でプロジェクトを推進できる能力が必要とされるからです。

この期間中は、単に言われたことをこなすだけではなく、設計や開発、テスト、運用保守といったソフトウェア開発の一連の工程を理解し、自力で実行できるようになることを目指しましょう。さらに、将来的にフリーランスとして専門にしたい分野を明確にし、その分野のスキルを積極的に習得することが重要です。

副業でエンジニア案件を受けておく

フリーランスへの道を着実に歩むためには、副業でエンジニア案件に挑戦することをおすすめします。会社が副業を許可している場合は、積極的に活用しましょう。副業は、フリーランスとしての働き方を疑似体験できる貴重な機会です。

クラウドソーシングサイトなどを利用することで、以下の一連の流れを経験できます。

  • 案件の探し方
  • クライアントとのコミュニケーション
  • 要件定義
  • 見積もり作成
  • 契約
  • 開発
  • 納品
  • 請求

これらの経験を通じて、フリーランスとして働く上で必要なスキルや知識を身につけることが可能です。

フリーランスエンジニアになる準備をする

独立の意思が固まってきたら、具体的な準備を始めましょう。まず、自身のスキルや実績をアピールするためのポートフォリオを作成する必要があります。ポートフォリオは、過去に携わったプロジェクトの内容や担当した役割、使用した技術をまとめたものです。

GitHubなどのプラットフォームで公開したり、Webサイトとして構築したりするなど、見やすく、かつアピールポイントが伝わるように工夫しましょう。

同時に、快適な在宅ワーク環境の整備も重要です。高性能なPCやモニター、安定したインターネット回線を用意し、集中できる作業スペースを確保しましょう。周辺機器にも投資することで、より生産性を高めることができます。

準備ができ実績が積み上がってきたら独立する

ポートフォリオが完成し、十分な実績と貯蓄が確保できたら、いよいよ独立のタイミングです。準備万端で独立に臨むことで、精神的な余裕を持って仕事に取り組むことができます。

まずは、会社の就業規則に従って、上司に退職の意向を伝えます。円満に退職できるよう、引き継ぎは丁寧に行い、後任者がスムーズに業務を引き継ぐように配慮しましょう。退職日が決まったら、フリーランスエージェントにその旨を伝え、本格的に案件探しを開始しましょう。

同時に、税務署に開業届を提出し、個人事業主としての登録を行います。青色申告承認申請書を提出することで、節税効果の高い青色申告を利用できるようになります。

SESからフリーランスを目指す際の案件獲得方法

SESからフリーランスを目指す際の案件獲得方法

フリーランスエンジニアが案件を獲得するには、いくつかの方法があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法を見つけることが大切です。

フリーランスエンジニア向けエージェントサービスに登録する

フリーランスエンジニアとして活動を始めるにあたり、エージェントサービスの登録は非常に重要です。エージェントは、エンジニアのスキルと企業のニーズをマッチングさせるプロであり、案件探しから契約まで、様々な面でサポートしてくれます。

登録することで、専任の担当者がつき、スキルや希望条件を丁寧にヒアリングした上で、最適な案件を紹介してくれます。

エージェント利用の最大のメリットは、煩雑な営業活動や単価交渉、契約手続きなどを代行してくれることです。これにより、エンジニアは開発業務に集中でき、効率的に収入を得ることができます。

クラウドソーシングサイトを利用する

クラウドワークスランサーズなどのクラウドソーシングサイトは、オンライン上で仕事の受発注ができる便利なプラットフォームです。登録は手軽で、小規模な開発案件からデザイン、ライティングまで、多種多様な案件が掲載されています。

ただし、クラウドソーシングサイトの案件は、単価が比較的低い傾向にあり、手数料も自己負担です。本格的にフリーランスとして生計を立てるには、エージェントとの併用を検討する必要があります。

クラウドソーシングサイトは、スキルの棚卸しやポートフォリオ作成のための経験を積む場として活用しましょう。並行して、エージェントを通じて高単価案件を獲得していくという戦略が効果的です。

自分で営業を行う

自ら企業に直接アプローチする方法は、契約単価の全額が報酬になるというメリットがあります。エージェントを介さないため、手数料の発生がないからです。具体的には、企業のウェブサイトの問い合わせフォームから連絡したり、SNSで自身のスキルを発信して仕事につなげたりします。

ただし、営業リストの作成からアポイントメントの獲得や商談、契約書の作成まで、すべてを自分で行う必要があります。高度な営業スキルと多大な労力が求められるため、開発に集中したいエンジニアにとっては、ハードルが高い方法といえるでしょう。まずは、小規模な案件から始め、徐々に規模を拡大していくのが現実的です。

人脈を活かして案件を紹介してもらう

フリーランスエンジニアとして活動する上で、人脈は非常に強力な武器となります。これまでの職務経験や個人的な繋がりを通じて築き上げてきた人脈を積極的に活用し、案件を紹介してもらうことは、安定した収入源を確保する上で非常に有効な手段です。

信頼できる知人や友人からの紹介であれば、案件の内容やクライアントの情報を事前に把握しやすく、安心して仕事に取り組むことができるでしょう。

人脈を活かすためには、日頃から積極的に情報発信を行い、自身のスキルや実績を周囲にアピールすることが重要です。SNSやブログなどを活用して成果を発信することで、潜在的なクライアントや協力者とのつながりを深めることができます。

SESからフリーランスを目指す際におすすめのエージェント

SESからフリーランスを目指す際におすすめのエージェント

ここでは、特にSESからの独立を目指す方におすすめのエージェントを厳選して紹介します。

SESからフリーランスを目指す際におすすめのエージェント

レバテックフリーランス

レバテックフリーランスの特徴
  • 高単価案件と豊富な取引実績
  • 高いマッチング精度と多様な働き方をサポート
  • 充実したフォロー体制

レバテックフリーランスは、IT・Web系エンジニア専門のエージェントサービスです。10,000社以上の取引実績を誇り、大手企業を中心に直接依頼を受けることで、手数料を抑え高単価案件を実現しています。平均年収は881万円と高く、利用者の多くがスキルを評価され単価アップを実現している実績も魅力です。

レバテックフリーランスの特徴は、高単価案件の豊富さです。中間マージンを圧縮し、エンジニアへの還元率を高めています。マッチング精度の高さも特徴の一つです。IT業界に精通した専門コーディネーターが、エンジニアのスキルやキャリアプランを丁寧にヒアリングし、最適な案件を提案します。

スキル、言語、稼働率など、幅広い条件から案件を選択できる点も大きな特徴です。本業としての参画はもちろん、副業・兼業といった柔軟な働き方も可能です。案件参画前のキャリア相談や条件交渉、契約代行、参画後のフォローまで、手厚いサポートを提供し、安心してフリーランスとしてのキャリアをスタートできます。

レバテックフリーランスの基本情報
運営会社レバテック株式会社
公式サイトhttps://freelance.levtech.jp/
公開求人数111,228件(2025年7月15日時点)
主な取り扱い職種ITコンサルタント
データサイエンティスト
ネットワークエンジニア
社内SEなど


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参照元

【公式】レバテックフリーランス「2023年5月実績(首都圏案件に参画したWeb・アプリケーションエンジニア、週5稼働の場合)」

エンベスト

エンベストの特徴
  • IT・機電系に特化した高い専門性
  • フルリモートや副業OKなど柔軟な働き方を支援
  • 全国54拠点のサポート体制

エンベストは、IT・機械・電気・電子分野のエンジニア向けフリーランスエージェントです。業界大手のBREXA Techグループが運営し、約5,100社の取引実績を誇る幅広いネットワークを活かし、豊富な案件を提供しています。

エンベストの特徴は、多様な案件を取り扱っている点です。IT分野では、フロントエンドからAI、データサイエンティストまで、最新技術を駆使する案件が豊富です。機電系では、機械設計や回路設計など、専門性の高い案件に対応しています。

また、柔軟な働き方を支援している点も大きな特徴です。フルリモートや副業OK、週3〜4日勤務など、ライフスタイルに合わせた案件を探すことが可能です。

さらに、全国52拠点でのサポート体制も魅力です。都市部だけではなく地方在住のエンジニアも、対面でのキャリア相談や案件紹介を受けることができます。地元での就業や地方にいながら都市部の案件に参画することも可能です。

エンベストの基本情報
運営会社株式会社BREXA Technology
公式サイトhttps://enbest.jp/
公開求人数非公開(2025年7月15日時点)
主な取り扱い職種フロントエンド、バックエンド
フルスタック、インフラ
機械設計、CADオペレータ、CAE解析など

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テックビズ

テックビズの特徴
  • 専門性の高いコンサルタントによる手厚いサポート
  • 充実した福利厚生サービスでフリーランスの働きやすさをサポート
  • 提携サービスの割引やクレジットカードの発行など独自の特典提供

テックビズは、ITフリーランス専門のエージェントサービスです。独立経験豊富なコンサルタントが多数在籍し、これからフリーランスを始める方の不安を解消する手厚いサポートを提供しています。コンサルタントの専門性の高さに定評があり、IT知識豊富なコンサルタントが、スキルや希望条件にマッチした案件を紹介します。

充実した福利厚生サービスが受けられるのも大きな特徴です。記帳・確定申告代行が実質無料で、即日払いオプションや、インボイス制度への対応など、フリーランスの働きやすさをサポートするサービスが充実しています。

フロントエンドからバックエンドまで幅広い案件を保有し、平日夜間・土日の相談も可能です。稼働継続率も約97%と高く、安心して長期的に活躍できる環境が整備されています。税務関連の相談や健康診断サポートなど、参画後のサポートも充実しており、フリーランスとしてのキャリアを全面的にバックアップしてくれるでしょう。

テックビズの基本情報
運営会社株式会社テックビズ
公式サイトhttps://freelance.techbiz.com/
公開求人数18,379件(2025年7月15日時点)
主な取り扱い職種Webエンジニア
インフラエンジニア
社内SE
クラウドエンジニアなど

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参照元

TECHBIZ「TECHBIZの特徴」

SESとフリーランスエンジニアの違いに関するQ&A

SESとフリーランスエンジニアの違いに関するQ&A

ここでは、SESからフリーランスへの独立を検討する際によくある質問とその回答をまとめました。

なぜSESはやめとけと言われるのですか?

SESはやめとけと言われる主な理由として給料が上がりにくいという点が挙げられます。多重下請け構造のSES業界では、クライアントから支払われる金額から中間マージンが差し引かれるため、末端のエンジニアに渡る給料が低くなりがちです。

また、キャリアの選択権がない点も理由の一つです。SES企業によっては、エンジニアの希望を無視して案件を割り振る場合があり、希望しない技術や業務を担当させられることがあります。

さらに、常に異なる企業に派遣されるため、自社への帰属意識が薄れ、孤独を感じやすい点もデメリットです。これらのネガティブな側面が強調され、やめとけという意見につながっていると考えられます。

フリーランスのSESの単価はいくらですか?

フリーランスエンジニアとしてSES案件で働く場合の単価は、一般的には月額40万円〜80万円あたりがボリュームゾーンとされています。実務経験が比較的短いプログラマーの場合、このボリュームゾーンに収まることが多いでしょう。

ただし、これはあくまで目安であり、経験年数やスキル、市場価値によって大きく変わることを理解しておく必要があります。一方、プロジェクトマネージャーやITコンサルタントといった上流工程を担える人材、あるいはAI・機械学習などの高度な専門スキルを持つ人材であれば、より高い単価を得ることも十分に可能です。

SESの仕事は「楽すぎ」って本当ですか?

SESの仕事は楽という声も一部で聞かれますが、これは誤解を招く可能性があります。SESの仕事が楽かどうかは、常駐する現場の環境やプロジェクトの内容によって大きく異なるからです。

責任範囲が限定的で、指示された作業だけをこなせば良いプロジェクトに配属された場合、楽と感じることもあるかもしれません。実際には、スキルレベルの低いメンバーばかりの現場で、一人に業務負荷が集中する現場も存在します。そのような現場では、長時間労働やプレッシャーに苦しむことになります。

また、スキルアップに繋がらない単純作業ばかりで、将来に不安を感じるという意味で楽すぎて辛いと感じる人もいるかもしれません。

SESとフリーランスエンジニアの違いとは?のまとめ

SESとフリーランスエンジニアの違いとは?のまとめ

本記事では、SESとフリーランスエンジニアの違いから、フリーランスになるメリット・デメリット、独立するための具体的な方法までを解説しました。

現在のSES企業での働き方に不満や将来への不安を感じているなら、フリーランスはキャリアを大きく飛躍させる魅力的な選択肢です。もちろん、独立にはリスクも伴いますが、その多くは事前の準備とエージェントの活用によって乗り越えることができるでしょう。

まずは自分の市場価値を知りたいという方は、ぜひ一度フリーランスエージェントの無料相談を利用してみてください。スキルや経験を客観的に評価し、最適なキャリアプランを一緒に考えてくれるはずです。

商号フリーコンサル株式会社(Freeconsul Inc.)
URLhttps://freeconsul.co.jp/
本社所在地〒107-0062
東京都港区南青山3丁目1番36号青山丸竹ビル6F
有料職業紹介許可番号13-ユ-316208
特定募集情報等提供事業者受理番号51-募-001302
法人番号3010401144747
適格請求書事業者登録番号T3010401144747
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