「建設コンサルタントを活用してみたいが、具体的な支援内容と成果が得られるのか分からない」と感じる、中小規模の建設企業や地方自治体のインフラ担当者の方も多いのではないでしょうか。
プロジェクトを円滑に進めるには、建設コンサルタントならではの専門的な知識や適切なアドバイスは欠かせません。ただし、建設コンサルタントといっても得意分野は各社で異なるため、自社の課題やニーズにあう依頼先の選択が、成果を大きく左右するでしょう。
そこで本記事では、おすすめの建設コンサルタント会社を厳選して紹介します。また、選び方のコツについてもチェックポイントを交えて解説します。ぜひ、参考にしてください。
建設コンサルタント会社とは

建設コンサルタント会社とは、インフラ整備や都市計画、建築関連などの「技術的支援」「設計・調査」「計画立案」に関する提案を行う企業を指します。
クライアントである企業や各自治体などに代わり、品質やコスト・安全性のバランスを維持しプロジェクト成功を支えるのが、建設コンサルタントの重要な役割です。
特に、公共インフラや災害復旧プロジェクトといった公共事業は、受注企業の社会的な説明責任が問われます。公平性が維持されていない場合、癒着や不正などを引き起こす要因にもなりかねません。
そこで、建設コンサルタントという第三者視点が必要です。公共企業受注企業は建設コンサルタントの支援により、計画の妥当性や適正な見積内容が実現します。このため、建設コンサルタントは、社会的信頼を担う重要な存在といえるでしょう。
建設コンサルタント会社の支援内容

建設コンサルタントに依頼すると、どのような支援が受けられるのでしょうか。ただし、建設コンサルタントを選択する際に重視すべき支援内容は、事業の目的やプロジェクト段階によって異なります。
以下では、建設コンサルタント会社の主な支援内容を5つ紹介します。ぜひ、自社の事業目的などを考慮して、適切な支援を提供する建設コンサルタントを選んでください。
企画立案
建設コンサルタントによる支援提供は、プロジェクトのスタート地点となる企画立案から始まります。建設コンサルタントは、クライアントが抱える対象地域ごとの課題や目指す未来像を踏まえて、基本構想の策定をしなければなりません。
初期段階での基本構想の完成度が、その後のスムーズな設計や施工に直結するため、建設コンサルタントとクライアント双方にとって重要なフェーズといえるでしょう。
都市や交通に関する計画はもちろん、防災や減災対策といった社会的背景やニーズを分析しながら、事業目的や方向性を明確にしていきます。また、経済性や実現可能性を考慮したうえで、最善かつ的確な案選定に向けたコンサルティングも、建設コンサルタントの業務です。
調査計画
企画案に基づいて「地形や地質」「気象」「水文」「交通量」「土地利用」といった、対象プロジェクトに必要な各種調査の計画を立て、実施に向けて動いていきます。
調査結果を分析しながら、リスクや制約条件を明確にし、設計や施工の工程を支えるデータを収集していきます。調査計画段階の精度が低いと、後々の基本設計や施工で不具合や再設計が発生しやすくなるため、一つひとつ丁寧に対応していかなければなりません。
調査に関連する自治体や鉄道・電力会社、地元住民などとの協議や許可取得をサポートするのも、建設コンサルタントの業務の一つです。
設計
基本構想と調査結果に基づいて、詳細な設計を行っていきます。設計は施工計画を踏まえたな図面や仕様書、積算書を作成する工程であり、インフラ整備の成否を左右する極めて重要なプロセスといえるでしょう。
対象施設に応じた構造や寸法、材料、施工方法などを具体化していきます。また、安全性や経済性に優れていることはもちろん、環境保全など多様な要素を統合的に考慮しながら設計しなければなりません。
すべての要素が加味された詳細設計は、発注者や施工者だけでなく、地元住民など関わるすべての人が納得するインフラ整備実現に向けた重要な要となるでしょう。
工事
いよいよ工事のフェーズに入りますが、綿密な設計を行っても、工事が計画通りに進むとは限りません。また、発注者である自治体や企業が専門知識を持たない場合、品質やコスト管理の面で不具合が起こる可能性が高くなります。
建設コンサルタントが施工管理に関する支援を行うことで、第三者視点による「品質」「コスト」「工程」「安全」面での管理が実現するでしょう。また、法令遵守状況の確認によりトラブルも回避できます。
専門的かつ中立的な立場からプロジェクトの最適化をコントロールする建設コンサルタントの支援と存在は、発注者にとって必要不可欠なものといえるでしょう。
維持管理
完成したインフラ設備や施設を安全に長く活用するには、維持管理計画策定に現況調査、および点検や診断は欠かせません。完成した構造物の維持管理支援にも、建設コンサルタントの専門知識とノウハウが活かされます。
定期的に構造物の点検を実施し、老朽化度や劣化要因の分析を行うことでダメージの早期発見につながるほか、損傷具合による健全度のランク判定が可能です。
さらに構造物の長寿命化やコスト最適化のための戦略設計においても、限られた予算枠で必要な補修方法や時期の提案を行います。効率的かつ的確な維持管理が実現可能な点は、建設コンサルタントの経験と知識に裏打ちされた手腕ならではといえるでしょう。
建設コンサルティング会社おすすめ5選

建設コンサルタントの導入を検討する際は、自社の状況やニーズにあうコンサルティング会社の選択が成果のカギを握ります。以下では、建設コンサルティング会社のおすすめ5選を紹介します。
パシフィックコンサルタンツ株式会社
- 創立70年以上の歴史を誇る、社会インフラサービス企業のリーディングカンパニー
- 国内外で多数の道路・橋梁・河川・港湾・都市開発などの大型プロジェクトに関与
- 地方自治体向けのインフラ長寿命化計画や防災計画などの策定実績が豊富
パシフィックコンサルタンツ株式会社は、創立70年以上の長い歴史を誇る、大手建設コンサルタントです。社会インフラサービスのリーディングカンパニーとして「インフラ整備」「都市計画」「防災」「環境」など、幅広いサービスを提供し、大型プロジェクトにも関与してきました。
各種部門の建設コンサルタント登録はもちろん、地質調査業者や測量業者などの事業登録があり、延べ1,300名を超える技術士をはじめとする高い技術力を備えたシビルエンジニアが在籍しています。シンガポールやジャカルタ、マニラにも拠点を持ち、社会課題解決に向けてグローバル展開をしている点も大きな特徴といえるでしょう。
公共事業においても、単なる設計にとどまらない政策提言や制度設計支援が可能です。特に地方自治体向けのインフラ長寿命化計画や防災計画、都市マスタープランなどの豊富な策定実績があるため、各自治体担当者におすすめできる建設コンサルタントです。
会社名 | パシフィックコンサルタンツ株式会社 |
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設立 | 1954年(創立:1951年9月4日) |
本社所在地 | 東京都千代田区神田錦町三丁目22番地 |
公式サイト | https://www.pacific.co.jp/ |
株式会社日水コン

- 国内の水インフラに特化した建設コンサルタントのパイオニア
- 上下水道や工業用水道分野で圧倒的シェアを誇る
- 提案力や技術力重視の設計・計画型案件に強み
株式会社日水コンは、水インフラに特化した、歴史ある建設コンサルタントです。国内における水インフラのパイオニアとして上下水道や工業用水道分野で圧倒的シェアを誇り、河川・環境・DXまで一気通貫の対応によって業界を牽引してきました。
何より上下水道を軸とした総合力を誇り、提案力や技術力重視の設計・計画型案件に強みがあります。また、設計と計画部門が密接に連携しているため、単なる図面作成にとどまらない「技術提案」を重視した案件に注力しています。
さらに、官公庁発注の「上下水道」「河川」「災害対策」において、豊富な実績と多数の技術士資格保有している点は大きな魅力といえるでしょう。
安定性を重視する公共案件や上下水道を中心としたプロジェクトに強い点も特徴のため、地方自治体や官公庁だけでなく、民間水道事業者やプラント業者にもおすすめできる建設コンサルタントです。
会社名 | 株式会社日水コン |
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設立 | 1959年5月25日 |
本社所在地 | 東京都新宿区西新宿6-22-1 新宿スクエアタワー |
公式サイト | https://www.nissuicon.co.jp/ |
株式会社オリエンタルコンサルタンツ
- インフラ・都市計画・地域開発分野での実績豊富な総合建設コンサルタント
- 国内外の幅広いプロジェクトに携わり、国際的なネットワークと高い技術力に強み
- 橋梁や道路、交通、トンネルの分野ではトップレベルの技術力を誇る
株式会社オリエンタルコンサルタンツは、1957年の設立以来、国内外のインフラ・都市計画・地域開発分野で実績を築き上げてきた総合建設コンサルタントです。社会インフラ整備に関連する7事業・21分野を手がけ、安全かつ快適で魅力ある持続可能な社会づくりに貢献してきました。
また、国際的なネットワークと高い技術力を活かして150ヶ国以上ものプロジェクト※に携わっています。特に「橋梁」「道路」「交通」「トンネル」分野ではトップレベルの技術力を誇ります。
さらに従来の建設コンサルタントの業務にとどまらず、自ら事業を経営して地方創生に挑戦するなど、多種多様な業務に日々取り組んでいる点も魅力といえるでしょう。
官公庁や地方自治体だけでなく開発事業者や国際機関、持続可能性を重視するプロジェクトなど、多様なニーズを持つクライアントにとって非常に頼れる建設コンサルタントです。
会社名 | 株式会社オリエンタルコンサルタンツ |
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設立 | 1957年12月24日 |
本社所在地 | 東京都渋谷区本町3丁目12番1号 住友不動産西新宿ビル6号館 |
公式サイト | https://www.oriconsul.com/ |
株式会社東京建設コンサルタント

- 長い歴史で培ったノウハウと先端技術に強みを持つ総合建設コンサルタント企業
- 豊富な公共分野の登録実績と技術資格を誇る
- 2023年から3年連続で国土交通省による「流域治水オフィシャルサポーター」に認定※
株式会社東京建設コンサルタントは、1960年設立という歴史で培ったノウハウと先端技術を提供する総合建設コンサルタント企業です。環境・防災分野において、業界内でも先駆的な存在として、多方面に貢献しています。
「浸水」「土砂」「高潮・津波」など、自然災害の予測モデルや被害シミュレーションを展開し、地域住民が理解しやすいAR/VR/MRによる情報提供なども行ってきました。また、環境防災研究所や環境モニタリング研究所などを設けて、ハザードマップやリスクシミュレーションといった最新技術活用の防災技術に取り組んでいます。
さらに、流域治水に関わる企業の周知と取組促進に向けて国土交通省が創設した「流域治水オフィシャルサポーター制度」で、2023年から3年連続でオフィシャルサポーターに認定※されています。
流域治水に課題を抱える地方自治体だけでなく、災害リスク評価・防災ツール導入を検討する事業者におすすめできる建設コンサルタントです。
会社名 | 株式会社東京建設コンサルタント |
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設立 | 1960年10月 |
本社所在地 | 東京都豊島区北大塚1-15-6 |
公式サイト | https://www.tokencon.co.jp/ |
八千代エンジニヤリング株式会社

- 歴史と国内外での豊富な実績、多分野対応の総合力を誇る
- 建設コンサルタントの国交省登録21部門のうち、19部門に登録
- 「公共インフラ整備」「防災・減災」「都市計画の企画・設計・維持管理」で多数の実績
八千代エンジニヤリング株式会社は、1963年に設立された歴史ある総合建設コンサルタントです。アジアを中心に全世界で8拠点を展開し、オリジナルかつ課題解決を実現する提案力で築き上げた国内外での豊富な実績と多分野対応の総合力を誇ります。
また、建設コンサルタントの国交省登録21部門のうち、農林土木以外の19部門に登録している点も大きな特徴です。「都市計画」「道路」「鉄道」「上下水道」「河川」「砂防」「廃棄物」「環境・エネルギー」「ICT」「建築」などの分野で、広範なサービスを提供してきました。
公共インフラ整備や防災・減災、都市計画の企画・設計・維持管理において多数の実績があるため、各自治体担当者にとって心強いパートナーとなるでしょう。
また、「公民連携(PPP/PFI)」「コミュニティづくり」「観光振興」にも取り組み、地域志向の案件に強みがあります。このため、地域開発・地域活性化プロジェクトに携わる企業にもおすすめできる建設コンサルタントです。
会社名 | 八千代エンジニヤリング株式会社 |
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設立 | 1963年1月29日 |
本社所在地 | 東京都台東区浅草橋5-20-8 CSタワー |
公式サイト | https://www.yachiyo-eng.co.jp/ |
建設コンサルタントの費用相場

建設コンサルタントに業務を依頼する際、一番気になるのが費用相場です。建設コンサルタントに限らず、支援内容や契約期間によって費用は変動します。ただし、料金システム自体は業種を問わず、ほぼ変わりありません。
以下では、一般的なコンサルにおける3種の料金システムと費用相場について、それぞれ紹介します。
顧問契約型の費用
固定報酬を毎月支払う顧問契約型の費用相場は、月額およそ20万~50万円程度が目安です。
ただし、上記は企業規模や従業員数などでも変動します。コンサルタントと顧問契約を結び、月1~2回の訪問や電話・メールでの相談対応など、中長期的な支援が受けられます。
顧問契約型の建設コンサルタントなら、協議資料作成や折衝における効果的な指導により、必要なノウハウ補充が可能です。主に官公庁案件の受注や事業拡大を目指す中小規模の建設会社に向いているでしょう。
プロジェクト報酬型の費用
プロジェクト単位でコンサルタントに支払う報酬の目安は、約10万~2,000万程度と大きく幅があります。
プロジェクト報酬型は、案件の内容や期間はもちろん、自社やコンサル会社の規模によっても費用は大きく変動します。たとえば、ソフトウエア導入などは短期間で支援できる内容のため、報酬は月額あたりおよそ10万~30万円程度です。
建設分野での一例を挙げると、オフィスビルからホテルへの改修プロジェクトなら、11ヶ月で約2,000万円もの報酬が発生します。大きなプロジェクトは基本計画から法的適合性の確認、役所との事前協議や検査対応といった工数も増え、期間も長期化することから報酬も高額になる傾向です。
スポット型の費用
スポット型は下限が1時間あたり5,000円程度、大手コンサル企業への依頼は1時間10万円超えの場合もあります。
スポット型は、特定の課題やタイミングに限定してコンサル会社へ依頼する単発型の契約です。建設分野であれば、積算チェックや許認可取得支援での活用がおすすめです。
費用は1案件ごとや、タイムチャージ制で発生する場合が多く、大手コンサル企業に依頼すると費用はかなり高額になるでしょう。オンライン相談に対応しているコンサル会社であれば、簡易的な内容に限り、1時間あたり数千円程度で依頼できる場合もあります。
建設コンサルタント会社の導入事例

建設コンサルタント会社へ支援依頼をした組織は、具体的にどのような成果が得られるでしょうか。以下で、3つの導入事例を紹介します。
導入事例①道の駅むつざわつどいの郷
人口約7,000人の千葉県睦沢町にある健康支援型施設「道の駅むつざわつどいの郷」を、パシフィックコンサルタンツ株式会社が県内企業2社とSPCを組成、PFI事業による整備と運営※に至っています。
具体的な支援として、地元産天然ガスによるコージェネレーション等の分散型電源を導入し、災害時にもエネルギー自立できる環境構築を行いました。
この結果、2019年に発生した台風15号では千葉県全域が大停電の中、電力供給を実現しています。インフラ確保によって地域住民にシャワーを提供するなど、防災拠点としての機能を果たした実績があります。
導入事例②甲山浄水場更新事業・新浄水場建設事業
姫路市の基幹浄水場として1970年の併用開始以降、約50年を経過した甲山浄水場は、施設の老朽化や耐震性の不備が課題となっていました。
そこで、姫路市水道ビジョンの基本目標である強靱に着目した「甲山浄水場更新事業 新浄水場建設事業」※が構想されました。姫路市と株式会社日水コンが他5社と共同して契約を締結することにより、2025年4月12日から事業が開始されています。
本事業の支援目的としては、甲山浄水場の耐震化に加え、危機管理体制の強化を図ることです。そのうえで、姫路市内への安定的かつ安全な水道供給を実現し、水道事業運営の効率化による持続性の実現化も求められています。
導入事例③鋸山ロープウェイの修繕
千葉県の名勝の地として知られる鋸山ロープウェイは、1962年の開業から60年以上が経ち、施設の老朽化が進んでいました。また、竣工当時からの法改正や資金面などによって、駅舎の増改築や大規模改修は、困難な状況にありました。
山麓駅と山頂駅の2駅における維持管理上、今後10年間でどのような修繕工事と費用が必要となるかを、鋸山ロープウェー株式会社から八千代エンジニヤリング株式会社が相談を受けて支援※に至っています。
八千代エンジニヤリングでは、詳細なデータと顧客ニーズに基づいて、複数の修繕方法から今後の修繕周期や修繕コストの平準化などを加味しました。また、時期を調整することで、実現可能な修繕計画の提案が実現しています。
建設コンサルタントに依頼するメリット

建設コンサルタントに業務支援を依頼した場合、以下に挙げる2つのメリットが得られます。
専門的なアドバイスを受けられる
建設業界は、日々「法律」「制度」「技術」などがアップデートしていくジャンルです。クライアントである企業や自治体が最新の設計基準や災害対策に関する情報収集ができていないと、時代や法に沿わない設計や計画を立ててしまう可能性があるでしょう。
建設コンサルタントなら、都市計画や建築基準法、土木工学などの最新技術や制度変更にも精通しているため、常に専門的かつ最適なアドバイスが受けられます。
また、建設コンサルタントは多くの企業への支援実績を通じて豊富な成功事例だけでなく、失敗事例も踏まえた再現性の高い提案が可能です。このため、プロジェクトの計画や実行、評価を体系的に管理できる点がメリットといえるでしょう。
客観的な視点の意見を取り入れられる
建設コンサルタントは技術的かつ中立的立場でプロジェクトに関わっていくため、自社の社員だけでは発見に至らない課題や社内的な都合、感情などに流されることがありません。このため、第三者視点の冷静な分析と合理的な意見を提供可能です。
さらに建設コンサルタントなどの外部専門家を投入しなかった場合、組織が長年続けてきた体制は非効率なものになりがちで、役割分担なども属人化しやすくなります。
建設コンサルタントなら建設業界や技術だけでなく、組織運営にも精通しています。どのような構造が問題の根本になっているかを論理的に分析し、クライアントに対して改善の方向性を示すことができるでしょう。
建設コンサルタントを選ぶときのチェックポイント

建設コンサルタントを導入する際は、以下に挙げる3点のチェックポイントにフォーカスして依頼先を選ぶと、成果につながりやすくなります。
建築分野でのプロジェクト実績
自社の建築分野における実績が豊富なら、適切な提案が受けられ、プロジェクト進行もスムーズです。
建築コンサルタントといっても「官公庁案件など公共施設に強い」「河川や上下水道部門で豊富な実績がある」など、会社ごとの得意分野や実績は異なります。建設コンサルタントを選ぶ際は、自社の建築分野でのプロジェクト実績の有無をチェックしておきましょう。
気になる建設コンサルタントがこれまで手がけた事例や、実績を公式サイトなどで調べて、自社と類似した規模や種類の建築プロジェクトに携わっているかを確認することをおすすめします。
資格や認証の有無
登録建築士資格の保有や建設コンサルタント登録の有無は、法律や技術面での基準を満たす何よりの証明です。
設計図書の作成や建築確認申請など、法令上資格が求められる業務では、登録建築士が対応可能です。登録建築士資格を保有していない建設コンサルタントでは対応できないため、注意しましょう。
また、建設コンサルタント業登録やISO認証などを保有していれば、一定水準の技術力や組織管理能力がある公的な証明になります。資格や認証のある建設コンサルタントなら困難な課題に対しても、代替案の提示や行政との協議対応力でクリアできるでしょう。
特に官公庁案件などでは、資格や認証の有無が選定基準として重視されるため、信頼のおけるパートナーとしてゴールまで併走してもらえます。
コンサルの対応範囲
コンサルティングの対応範囲が幅広いと一気通貫での支援が実現し、以来企業側の負担軽減になります。
計画から完成後のメンテナンスに至るまで、建設プロジェクトにはさまざまなフェーズがあります。提供されるサービスの対応範囲が限定される建設コンサルタントでは、自社にかかる負担が大きくなってしまうでしょう。また、プロジェクトがスムーズに進まない可能性もあります。
「計画・設計」「計画に応じたコストや納期管理」「メンテナンスを含めた品質管理」などをワンストップで提供できる建設コンサルタントなら現場の負担も減るうえ、プロジェクトが効率よく進みます。
建設コンサルタントのまとめ

今回は、建設コンサルタント導入を検討される企業や自治体担当者の方をメインに、あらかじめ知っておきたい情報を紹介しました。
今回紹介した建設コンサルタント会社が、自社の課題やニーズとマッチしていた場合は、ぜひ問い合わせてみることをおすすめします。
さらに本記事で解説した選び方のコツを参考にして、よりうまく建設コンサルタントを活用していけば、プロジェクト成功へのゴールがより近くなるはずです。