コンサルファームでのキャリアを重ねる中で、「いずれはすごいパートナーを目指したい」と考える方も多いかもしれません。ただしその一方で、年収水準や具体的な役割、昇進に求められる条件など、実態が見えづらいポジションでもあります。
パートナーは単なる上位職ではなく、経営層としての責任を担う立場であり、報酬・裁量ともに非常に大きな役割を担います。
本記事では、パートナーとはどのような役職なのか、仕事内容や昇進ルート、年収、求められるスキルなどを網羅します。今後のキャリアを考えるうえで、パートナーという選択肢が自分に合っているかどうかを見極めたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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コンサルのパートナーとは

パートナーはコンサルファームにおける最上位クラスの役職であり、単なる管理職ではなく「共同経営者」としての責任と裁量を担います。ファームによってはプリンシパルやヴァイスプレジデントなどの名称で呼ばれることもありますが、いずれも経営に関与する立場である点は共通しています。
コンサルタントとしての高い専門性に加え、ビジネス全体をリードする視点も必要とされるパートナーについて、その特徴を解説します。
パートナーとディレクターの違い
コンサルファームの役職名を調べていると、「パートナー」と並んで「ディレクター」という呼称を見かけることがあります。
実は、両者の違いはファームによってまちまちで、「ディレクター=パートナー」として扱われているケースもあれば、ディレクターがパートナーの一歩手前の役職として位置づけられている場合もあります。
さらに「プリンシパル」や「ヴァイスプレジデント」といった名称を使うファームもあり、名称だけでは役割の序列を判断しづらくなっています。
ポジション名だけではミッションを適切に把握できない可能性があるため、実際の業務範囲や責任の重さを見て、組織ごとの違いを丁寧に確認しましょう。
パートナーの役割
コンサルティングファームにおけるパートナーは、単なる上位職という側面だけでなく「共同経営者」としての立場を担う存在と言えます。
具体的には、新規クライアントの開拓や継続案件の提案を通じて売上を伸ばしつつ、ファーム全体の経営方針や成長戦略の策定にも関与していきます。
パートナーとして求められるのは、現場をまとめるスキルに加え、ファームそのものを成長させる「経営的な視点」です。現場での実行力に加え、組織をどう導くかという視点も問われるため、リーダーシップや長期的な視野でビジネスを捉えるセンスも養う必要があります。
クライアントとの関係構築や社内の人材育成など、責任の幅が広いからこそ、やりがいを感じられるポジションだといえるでしょう。
コンサルのパートナーの仕事内容

コンサルティングファームのパートナーは、単にプロジェクトを動かす人ではなく、組織そのものを成長させる責任を担っています。経営者的な視点でファーム全体を見渡しながら未来の方向性を示す存在であるため、業務範囲も広く、判断力やリーダーシップも問われる役職です。
こちらではパートナーの仕事内容の特徴について解説します。
新規クライアントを獲得する
パートナーの重要な役割のひとつが、新たなクライアントとの接点を生み出し、プロジェクトへとつなげていくことです。単に提案書を作成するだけでなく、専門性を社外にアピールしておくことも重要です。
たとえば、業界セミナーに登壇したり、ビジネスメディアに寄稿したりすることで、パートナー自身のプレゼンスが高まり、結果的に新しい相談が舞い込むようになります。
各パートナーには売上目標が設けられており、自身の報酬にも直結するため、営業活動は非常に重視される業務です。
また、複数の案件を横断的に見ながら、戦略的にアサインやリソース配分を行うバランス感覚も重要となります。クライアントの経営課題を深く理解し、価値ある提案へとつなげるためにも数多くの業務を円滑に遂行する必要があるでしょう。
経営計画の立案をする
パートナーはファームの経営にも深く関わる立場にあるため、自社の中長期的な成長戦略を描くことも重要な役割のひとつです。たとえば、どの分野に注力していくのか、将来の競争力をどう高めていくのかを見据えながら、社内外の状況を踏まえて計画を立てていきます。
状況次第では既存事業の見直しも選択肢として、適切な判断を行う必要があるでしょう。また、社内に対してはメンバーへの共有や組織づくりも含めて、ファーム全体の方向性を示す存在としての視点が求められます。
特に外資系ではグローバルの戦略を前提にしつつ、日本独自の目標を設定していくケースもあり、本国方針も鑑みながら柔軟さとバランス感覚を生かした戦略策定が必要とされています。
クライアントと信頼関係を築く
パートナーはクライアントとの信頼関係を長期的に維持し深めていくことも、大切な役割として期待されています。必ずしも日々のプロジェクトに伴走する必要はありませんが、重要な提案や意思決定の場では、自ら前に立つことも少なくありません。
特にトラブルが発生した場面では、パートナーが責任者として直接コミュニケーションをとることで、信頼の再構築を図ることもあります。
このような日々のコミュニケーションを大切にしながら、企業の課題に対して的確なアドバイスや支援を続けることで、「また相談したい」と思ってもらえる関係が築けます。地道な信頼構築は安定したリピート受注や紹介案件にもつながり、結果としてファームの成長を支える原動力となります。
コンサルのパートナーの平均年収

厚生労働省の令和6年賃金構造基本統計調査によると、コンサルタントを含む専門サービス業の平均年収は約652万円※であることが分かりました。その中でも、コンサルファームのパートナー職は非常に高い水準で、約3,000~5,000万円の範囲であることが多いとされています。
業種やファームによってその水準も大きく異なります。たとえば、戦略系では3,000万円以上が一般的で、外資系ファームになると5,000万円を超えるケースもあるとされます。
一方で、IT・総合系では2,000万円以上、組織・人事系では1,600万円前後が目安です。
また、パートナーの年収は業績と連動する成果報酬型であることが多く、個人としてどれだけクライアントに貢献できたか、どのようなプロジェクトをリードしたかが大きく影響します。実力主義が色濃い外資系では特にその傾向が強く、成果によって年収が大きく変動するのも特徴です。
【参考】BIG4のパートナーの平均年収

参考として、BIG4として知られる次に挙げる企業の平均年収について解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
PwCコンサルティング
PwCコンサルティングはイギリス・ロンドンに本拠を構えるPwCグループの日本法人で、2016年に国内の組織再編を経て誕生しました。
世界157カ国以上に展開するネットワークを活かし、企業の戦略立案や業務改革、M&A、官公庁支援など幅広いテーマに対応していて、ハイレベルな経営支援に定評があります。
マネージャーで1,500万円※の年収を獲得しているケースもあるため、上位役職であるパートナーポジションでは年収2,000万円以上が期待できるでしょう。
デロイト・トーマツ・コンサルティング
デロイト トーマツ コンサルティングは世界最大級のプロフェッショナルファーム「デロイト」の日本法人として、1993年に設立されました。
5,000人を超える体制を持つ大手総合ファームであり、民間企業から官公庁、地方自治体まで、広範な領域でコンサルティングを提供しています。社会的インパクトの大きいテーマも取り扱っています。
マネージャーで1,600万円※の年収を獲得しているケースもあるため、上位役職であるパートナーポジションでは2,000万円以上の年収が期待できます。
KPMGコンサルティング
KPMGコンサルティングは世界4大ファームの一つであるKPMGの日本法人で、2014年に独立したコンサルティング会社として再編されました。
少数精鋭を掲げる体制が特徴で、ひとりのコンサルタントが幅広いプロジェクト領域に携わりながら経験を積める環境があります。業務・IT領域の支援に加え、ガバナンスやリスク対応にも強みを持ちます。
マネージャーでは1,600万円※の年収を獲得しているケースもあるため、上位の役職であるパートナーポジションではそれ以上の年収2,000万円以上が期待できるでしょう。
EYストラテジー・アンド・コンサルティング
EYストラテジー・アンド・コンサルティングは、EYグループの中で戦略・経営コンサルティングを担う組織として、2020年に日本で再編・設立されました。
特にクロスボーダー案件や変革支援に注力しており、デジタル化・グローバル展開といった課題に対する包括的なアプローチに強みがあります。
マネージャーで1,800万円※の年収を獲得しているケースもあるため、上位役職であるパートナーポジションでは2,000万円以上の年収が目安となるでしょう。
コンサルのパートナーの平均年齢と生活水準

コンサル業界でパートナーに昇進するには、一定の経験と成果が求められるため、平均年齢は35歳前後が目安になります。ただし、年齢による制限は少なく、実績次第では20代で昇進するケースも存在します。
ここでは、年齢・働き方・生活水準の3つの切り口から、パートナーという役職の実像を詳しく見ていきましょう。
パートナーの平均年齢
コンサルティングファームでパートナーに昇進するまでには、一般的に10〜15年のキャリアが必要とされています。そのため、順当にいけば35歳前後で昇進するケースが多いといえるでしょう。
実際に、厚生労働省によるとコンサルタント職全体の平均年齢は42.9歳※とされています。パートナー職は責任範囲も広く、クライアント対応から経営への関与まで求められるため、一定の経験や信頼が必要です。
ただし、実力が認められれば昇進のスピードが早まることもあり、年齢よりも成果やリーダーシップが重視される点がコンサル業界の特徴といえるでしょう。
パートナーのワークライフバランス
コンサルのパートナーは経営責任や営業目標を担う立場でもあり、日々の業務は多忙になりがちです。とはいえ、大きな責任を担う貴重な人材であるからこそ、働き方をコントロールすることも求められています。
近年では、チームとの連携強化や業務の効率化、テクノロジーの活用によって、自らの稼働時間を調整する工夫をするパートナーも増えています。
クライアントとの契約段階で成果物の範囲を明確にすることで、不要な追加対応を減らす工夫も可能です。
パートナー職は責任が重いため忙しさはあるものの、一定の裁量を持ってスケジュールをコントロールできる立場でもあります。クライアントとの信頼関係を保ちつつ、家族との時間や自身の健康にも配慮した働き方も実現可能だと言えるでしょう。
パートナーの生活水準
パートナー職は経済的にも非常に豊かな層にあたります。あくまでも目安になりますが、パートナーの年収は2,500万円以上になることも多く、手取りで考えても年間1,500万円を超える水準です。
e-Stat政府統計の総合窓口によると、大都市圏の二人以上の世帯における住居や自動車等購入、贈与金、仕送り金を除いた平均消費支出は一か月あたり310,173円※です。
このデータから一般的な家庭の年間平均消費支出を372万円程度とすると、パートナーの生活にはゆとりがあり、教育や住居、趣味にかけられる費用の幅も大きいことがわかります。
たとえば、子どもの私立進学や留学、資産運用や不動産投資に積極的な方も少なくありません。また、旅行や食事といった日常の体験にもこだわる方が多く、多くの選択肢の中から自分らしい生活を築いているのがパートナーの生活の特徴だといえます。
コンサルのパートナーになるまでの役職

パートナーを目指すには、コンサルファーム内で段階的にキャリアを積み重ねていく必要があります。それぞれの役職で求められるスキルや視点は異なり、担当領域や成果の重みも変化していきます。どの段階でも自分の立ち位置と期待される役割を理解し、着実に力をつけていくことが、パートナーへの昇格に繋がります。
役職が上がるにつれて、責任範囲や求められるスキルの幅も広がっていきます。それぞれの職種の特徴を解説します。
アナリスト
アナリストはコンサルタント職のキャリアの出発ラインとして、プロジェクトの土台を支える役割を担うポジションです。市場調査やデータ分析、資料作成などを通じて、クライアントへの提案内容の精度を高める役割があります。
業務量が多く、タイトなスケジュールの中で作業する場面も少なくありませんが、その分、論理的思考力やアウトプットの質を磨くことができます。
地道な作業を積み重ねる中で周囲からの信頼を得ると、自身の意見を求められる機会も増えていきます。早ければ1年ほどでコンサルタントへの昇進が見込まれる、学びの多いフェーズといえます。
コンサルタント
コンサルタントは仮説構築や検証、資料作成などのプロジェクトの業務遂行を主体的に担う実務の中核的ポジションです。顧客対応の一部も任され、成果物の質や論理構成だけでなく、分かりやすい伝え方にも気を配る必要があります。
自ら考え、一定の領域をリードする力が求められるとともに、成果物の質や説得力の高さも重視されます。
また、後輩アナリストの指導や進捗管理も担うようになり、マネジメントの基礎的な経験を積むこともできます。2〜5年程度でシニアコンサルタントへの昇進が視野に入ってくるポジションです。
シニアコンサルタント
シニアコンサルタントは、実務のリーダーとしてプロジェクトの中核を支えるポジションです。コンサルタント業務に加え、チームの進行管理や若手メンバーへの指導も担います。
マネージャーの補佐的な立場として、全体の成果に影響する役割を果たす場面も増えてきます。
業務の複雑さや並行タスクが増える分、判断力や調整力、対外的な交渉力も重要になります。チームをまとめる経験を積みながら、次のマネージャー職を目指すための実践力を養うフェーズといえるでしょう。
マネージャー
マネージャーは、現場のリーダーとしてプロジェクト全体を推進するポジションです。クライアントとの折衝やチームメンバーのマネジメント、品質・コスト・納期のバランスを調整する判断が求められます。
より高度な課題に対応する中で、プロジェクトを成功させるための総合力が試されるポジションです。
また、目の前の案件に集中するだけでなく、今後の提案やファーム全体の方針も見据える視点が必要になります。ここを経て、より広い経営的視野を持つシニアマネージャー職へと進んでいきます。
シニアマネージャー
シニアマネージャーは、複数のプロジェクトを横断的に見ながら提案から実行までを統括する上位職です。自らの専門性を軸にしつつ、クライアントの経営層と密にやり取りを行い、次なる課題を先回りして拾い上げていく姿勢が重要です。
若手育成や後進マネージャーのフォローも担いながら、ファーム内での影響力を広げていくポジションでもあります。
ここでの働きぶりがディレクター昇進への鍵となるため、個々のプロジェクト成果に加えて、「ファーム全体の成長にどう関与するか」も重要な評価軸となります。事業を主語に物事を考えられるよう視座を高め、次のフェーズに繋げましょう。
ディレクター
ディレクターは特定領域の専門性を軸に、複数プロジェクトを横断的に統括するポジションです。個別案件の成果だけでなく、ファーム全体の売上やブランド向上、組織戦略への寄与など、視座の高さが求められます。
新規案件の創出や社外への情報発信、クライアントとの長期的な関係構築にも積極的に関わりながら、未来のパートナー候補としての自覚を持って業務に臨むことが期待されます。
ディレクターは特定の専門領域において卓越した知見を持ち、ファームの中核人材として活躍するポジションです。ここでの活躍が、最終ステップであるパートナーへの昇進に繋がります。
コンサルのパートナーへの昇進方法

パートナー昇進は社内での評価だけでなく、クライアントとの関係性や実績が大きく影響します。特に、ビジネス成果への貢献度や信頼の厚さが重視されやすく、どれだけ価値を提供できるかが問われる場面が増えていきます。
この見出しでは、昇進を目指すうえで意識しておきたい3つの要素を紹介します。
クライアントの売り上げに貢献する
パートナーへの昇進を目指す上でまず大切なのが、クライアント企業の事業成長にどれだけ貢献できたかという実績です。具体的には、売上の拡大やコスト削減といった定量的な成果を生み出したかどうかが重要です。
たとえば、新規市場への進出支援や販売チャネルの再構築など、事業そのものに変化をもたらす支援が評価されやすくなります。クライアントの成果はそのままコンサルタントの信頼にもつながるため、「ビジネスにどうインパクトを与えたか」を常に意識することが大切です。
マネージャー層以降は、顧客視点と経営視点の両方を持ちながら、具体的な成果につなげられるかが問われるフェーズです。売上インパクトのある提案を重ねることで、ファーム内での信頼も高まり、パートナー昇進のチャンスを掴みやすくなるでしょう。
クライアントと良好な関係を築く
パートナーに求められる資質のひとつが、クライアントとの信頼関係を築く力です。特に利害が対立する場面では、相手の意向や状況を丁寧にくみ取りながら、対話を通じて着地点を探る姿勢が重視されます。
クライアントの表面的な要望だけでなく、背景にある根本的な課題を捉えたうえで、相手の立場に立った提案ができるかどうかが問われる場面も少なくありません。
また、日頃のコミュニケーションや誠実な対応の積み重ねが、信頼構築につながります。
どれだけ成果を出しても、クライアントとの信頼関係が築けていなければ継続的な価値提供は難しくなります。一度の成果よりも、継続的に「この人に任せたい」と思ってもらえる関係づくりが、昇進への道を支える要素となります。
クライアントの期待を超える結果を出す
パートナーに昇進するには与えられた役割をただこなすだけでなく、相手の想定を超える成果を提示できるかが問われます。
たとえば、依頼された内容にとどまらず、関連するリスクや今後の可能性まで見越した提案を行うと、「そこまで考えてくれるのか」と信頼度が一段上がります。
一方で、表面的な問題解決に終始してしまうと、ファームに対する信頼が落ちてしまいます。
クライアントが気づいていない本質的な課題にアプローチできるか、戦略的な視野で未来の方向性を示せるかにこだわりましょう。そうしたクライアントの期待以上の成果を出せることが、パートナー昇進への大きな後押しになるはずです。
コンサルのパートナーに向いている人の特徴

パートナーとして求められるのは、知識や経験だけではありません。クライアントや社内からの信頼、広い視野、そして人としての魅力や粘り強さなど、総合的な人間力が問われます。
ここでは、パートナーを目指すうえで大切にしたい4つの特徴について見ていきましょう。
周りからの信頼が厚い
どんなに優れたスキルを持っていても、信頼がなければ重要な案件は任されません。パートナーに昇進する人の多くは、職位に関係なく誰に対しても謙虚で、周囲の信頼を集めています。
たとえば、部下や後輩の意見にもきちんと耳を傾け、自分の考えを一方的に押し付けることはありません。立場が上がっても自分はまだ学ぶべきことがあるという姿勢を崩さず、知識や価値観を広げていく姿勢が自然と信頼感につながっています。
トラブル時には落ち着いて対応し、丁寧な対応や素早いレスポンスなど日々の小さな行動が積み重なって、「この人と一緒に仕事をしたい」と信頼を得ることができます。
目の前の仕事を丁寧にこなしながら、チームやクライアントとの信頼関係を積み重ねていける人は、パートナーにふさわしい存在と言えるでしょう。
視野が広くさまざまな知識を持っている
パートナーを目指す上では専門分野にとどまらず、幅広い分野への関心と学び続ける姿勢が求められます。社会や経済、法律やテクノロジーといった多様なテーマに触れることで、クライアントの課題に対する解像度も大きく変わるからです。
たとえば、クライアントの業界事情や経営課題を先回りして把握できれば、より精度の高い的確な提案ができるようになるでしょう。
自分の考えに固執せずに他者の視点を柔軟に取り入れられる人は、結果として説得力のある提案ができるようになります。複雑な問題に対して多面的に考えられる視野の広さは、パートナーとしての大きな強みになります。
人間的な魅力があふれている
優れたパートナーは、専門知識や実績だけでなく、人としての魅力でも信頼を集めています。たとえば、落ち着いた物腰や場の空気を読む力などのコミュニケーションから伝わる魅力や、誠実な行動、周囲への配慮といったものです。
若手へのアドバイスが的確だったり、忙しい中でもクライアントの不安に耳を傾けたりと相手の立場を思いやれる人は、自然と周囲に頼られる存在になります。このような評判が高まると、自然と昇格候補に名前が連なるはずです。
また、コンサルタントという仕事は対人業務である以上、見た目の清潔感や印象の良さも要素の一つになります。相手に気を配る習慣が結果的に周囲からの信頼や好感へとつながっているため、日常的に意識を高めましょう。
数多くのプレッシャーに耐えるメンタルを持つ
パートナーになると案件の成否や売上目標、チーム運営など、複数の責任を同時に担う場面が増えていきます。そうした中でも、冷静に物事を判断し、自分なりのスタンスで平常心で行動できる精神的な安定感は非常に重要です。
もちろん誰でも不安になることはありますが、それでも冷静さを保ち、状況に応じて判断できるタフさが求められます。とはいえ、無理を続けるのではなく、自分のコンディションはしっかりと管理できなければ意味がありません。
また、プレッシャーを過度に恐れず、ストレスとの付き合い方を心得ている人は、長く安定して活躍しやすいでしょう。
コンサルのパートナーに向いていない人の特徴

パートナーは、成果や知識だけで評価されるわけではありません。変化への適応力や人との関係づくり、仕事に対する前向きな姿勢など、総合的なビジネスパーソンとしてのスタンスが問われます。
ここでは、パートナーを目指す上で見直しておきたい特徴について整理しておきます。
仕事に対して柔軟性がない人
状況に応じて臨機応変な対応ができない人は、パートナーに向いていない可能性があります。仕事に真面目に取り組むことは大切ですが、すべてを型通りに進めようとする姿勢は、変化の激しい現代において成果を残す上で壁になることがあります。
現場ではイレギュラーな対応が求められる場面も多く、目の前の課題に柔軟に向き合えるかが非常に重要です。目的を果たすためにもルールそのものを見直したり、これまでの方法をアップデートする機会も多くあります。
与えられたミッションやその状況に応じて、多少の曖昧さを許容できるマインドがあるかどうかもパートナーとしての適性を図る一つの指標といえるでしょう。
周囲のサポートを得るのが苦手な人
周囲とうまく連携できない人は、パートナーとして成果を残しにくい傾向があります。コンサルの現場では、ひとりで仕事を完結させる機会は少なく、多くの場面でチームとの連携が求められます。
たとえば、友達が少ない、頼るのが苦手、自分のやり方を崩したくないと感じる人は、結果としてサポートを得にくくなりがちです。なんでも業務を抱えがちな方も、パートナーとして苦労する可能性があります。
クライアントとの信頼関係や社内調整なども担うパートナー職では、協力を引き出す力が必要とされます。自分の専門性が至らない部分をフォローしてもらうためにも、周囲と丁寧に関係性を築いていく姿勢を養っていきましょう。
仕事への情熱・向上心がない人
情熱を持って業務に取り組めない人や自己研鑽の意欲が低い人も、パートナーとしての活躍が難しいでしょう。専門性があっても、任されたプロジェクトを成功させるための前向きな姿勢が見えないと、周囲の信頼を得られず巻き込む力が弱くなるはずです。
パートナーは、クライアントやチームに対して影響力を持つ立場だからこそ、誰よりも成果にこだわる姿勢を示すことが重要です。だからこそ、日々のプロジェクト進行での創意工夫が重要であり、自らが学び続ける姿勢が大切になります。
「なぜこの仕事をするのか」「何にワクワクするのか」といった内側のモチベーションを持てているかどうかが、提案や行動の質にも表れてくるものです。このような想いを持ちにくくなっている場合は、転職を視野にキャリアを見直すのも一つの選択肢といえるでしょう。
コンサル業界におすすめの転職エージェント

コンサル業界に転職する際におすすめのエージェントを紹介します。
パートナーポジションは求人が非公開になっていることも多いため、それぞれのサービスに登録した後に面談を通じて担当者から紹介してもらいましょう。
MyVision

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MyVisionはコンサルティング業界に特化したハイクラス転職支援エージェントです。外資系戦略ファーム出身者がキャリア支援を担当し、パートナーやディレクター層への転職を見据えた質の高いアドバイスが強みです。
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特に経営視点や売上責任が求められるような、上位ポジションに向けた面接対策に力を入れています。実際に戦略系ファームで活躍していた方やコンサル業界に精通したプロフェッショナルが担当につくため、現場目線でのリアルなアドバイスを受けることができます。
コンサルティング業界でパートナー職を目指すなら、上位ポジションに強いMyVisionをぜひ活用してみてください。
運営会社 | 株式会社MyVision |
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公式サイト | https://my-vision.co.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2025年4月17日現在) |
主な求人職種 | Big4をはじめとするほぼ全てのコンサルファーム シンクタンク、領域特化型ファームのコンサルタント各職種 |
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アクシスコンサルティング

- コンサル業界の転職支援に特化した老舗エージェント
- 大手ファームごとに特化した選考アドバイスを提供
- 3年以上の長期期間の支援でキャリアアップもサポート
アクシスコンサルティングはコンサル業界での転職支援に特化した老舗エージェントで、創業20年の間に約7万5,000人の求職者をサポートしてきた実績を誇ります。
ハイクラス案件も多く、CxOクラスやパートナー候補層の転職支援ノウハウも豊富に持っています。
選考対策が充実していてアクセンチュアやPwCなど大手ファームへの紹介実績も豊富です。各社の選考基準を熟知したアドバイザーが在籍しているので、各社の組織体制や昇進基準を踏まえた現実的なアドバイスが受けることができます。
実際の支援期間は3年以上にわたり、中長期的なキャリア設計を視野に入れたサポート体制を整えています。パートナーのように経営層ポジションを見据えたキャリア形成を目指す方にとって、キャリア形成という観点でも心強いサービスといえるでしょう。
運営会社 | アクシスコンサルティング株式会社 |
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公式サイト | https://www.axc.ne.jp/ |
公開求人数 | 非公開(2025年4月17日現在) |
主な求人職種 | コンサルティングファームや事業会社の企画職、 DX/IT、コンサルタント、PE/VC、CxO など |
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MWH HR Products(MHRP)

- 年収1,000万円以上のハイクラス求人が豊富
- 三井物産グループの強みを活かした独自案件が豊富
- 業界経験を持つ担当者の精度の高いマッチングが強み
MWH HR Products(MHRP)は、三井物産グループが運営するハイクラス向けの転職エージェントです。年収1,000万円超のミドル〜エグゼクティブ層を中心に、コンサル業界や金融業界を対象とした非公開求人を多数保有しています。
非公開求人も取り扱いも多く、三井物産グループならではの信頼関係を活かした独自案件の紹介も可能です。
パートナーレベルのハイクラスポジションは、基本的に非公開で採用しているケースが多いため、独自のパイプがある点はMHRPの特徴と言えます。
キャリアコンサルタントは業界経験を持つ方が在籍しているため、企業ごとの組織構造や採用傾向を踏まえた精度の高い案件紹介が可能です。パートナーのように上位役職での転職を検討している方におすすめのサービスです。
運営会社 | MWH HR Products株式会社 |
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公式サイト | https://job.mwhhrp.com/ |
公開求人数 | 5,172件(2025年4月17日現在) |
主な求人職種 | 金融、コンサル、製造業、小売、サービス 建築、医療業界の求人コンサル職種の領域は経営戦略 IT、財務・会計コンサルタント 人事、業務、SCM、製造・流通など |
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コンサルのパートナーに関するよくある疑問・Q&A

コンサルティングファームのパートナー職は、多くの方にとって憧れのキャリアパスですが、その実態や昇進の難易度については具体的な情報が少ないこともあると思います。
ここでは、そうしたよくある疑問に関して解説をしていきます。
コンサルのパートナーになれる割合は?
パートナーに昇進できるのは、全社員のわずか1〜2%ほどといわれています。継続的に成果を出し、経営層やクライアントからの信頼を積み重ねたごく一部の人材だけが到達できるポジションです。
特に外資系ファームでは、昇進基準が厳格かつ透明で、「アップ・オア・アウト」制度により一定期間内の成果が求められます。そのため、途中で別のキャリアを選択するケースも少なくありません。
コンサルのパートナーはどのレベルですか?
パートナーはコンサルファームにおける共同経営者のような最上位役職であり、役員レベルの責任と裁量を持つポジションです。新規案件の獲得とファーム全体の経営戦略を担い、自らの売上が報酬にも直結する実力主義の要素が高い制度のもとで就業しています。
クライアントは経営層が中心で、単なる案件責任者にとどまらず、企業や社会に対する広い視野と影響力が求められます。コンサルタントにとっては、知的・経済的にも頂点といえるポジションです。
コンサルのパートナーがクビになる原因は?
代表的な理由が業績不振で、数字で結果を出せない状態が続くケースが挙げられます。とくに新規案件の獲得が鈍化し、売上目標を継続的に達成できなくなった場合、経営層といえども退任や転職を余儀なくされます。
また、経営方針の転換や組織体制の変更を機に、自ら新たな道を選ぶケースも多く、独立やアーリーリタイアといった選択肢に進むパートナーも一定数います。実力主義の業界ならではの特徴といえるでしょう。
コンサルのパートナーとディレクターの違いは?
パートナーは経営的責任も担う立場であり、ディレクターは専門領域を統括する実務責任者という棲み分けがわかりやすいでしょう。ディレクターは主にプロジェクト推進や知見の発信を通じて現場に貢献しますが、パートナーはファーム全体の収益拡大や戦略立案をリードします。
両者は役割も視座も異なり、パートナーは組織を代表する「経営者層」、ディレクターはその手前に位置する「次世代候補」として位置づけられます。
コンサルのパートナーは役員?
パートナーは、コンサルファームにおける経営層にあたる役職です。多くの場合、共同経営者として扱われ、経営戦略の立案や収益管理に直接関わります。そのため、社内での立場は役員クラスといえるでしょう。
報酬も業績に連動するケースが多く、高い裁量と責任が求められます。コンサルタントにとって、パートナーはキャリアの頂点とされるポジションです。
まとめ

コンサルファームのパートナーは、経営責任を担う立場として高いスキルと実績が求められるポジションです。知識や経験に加え、人間力やリーダーシップ、経営視点が問われます。
簡単に昇進できる役職ではありませんが、日々の仕事に誠実に取り組み、信頼と実績を積み重ねていけば、たどり着ける可能性があるポジションでもあります。
求められる職責は決して容易ではありませんが、報酬水準の高さや他業界でも通用する市場価値の高さは、パートナーならではの魅力です。具体的な求人情報を探したい方は、本記事で紹介した転職支援サービスの活用をぜひ検討してみてください。