SESエンジニアとして日々業務に取り組む中で、将来への漠然とした不安を感じていませんか?客先常駐という働き方、スキルアップの機会が少ないことなど、現状への不満を抱えている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、SESからの転職が難しいとされる理由を深掘りし、その一方で、見事にキャリアチェンジを成功させたエンジニアたちの特徴を徹底的に分析します。さらに、おすすめの転職先から失敗を回避するための具体的な対策まで、転職活動を成功へと導くための実践的なノウハウを凝縮しました。
この記事を読み終える頃には、SESからの転職を成功させるための明確な道筋が見えるはずです。ぜひ参考にしてください。
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SESエンジニアから転職するのが難しいケース

SESからの転職は十分に可能ですが、残念ながら誰でも簡単に成功するわけではありません。転職活動で苦戦しやすいSESエンジニアには、いくつかの共通した特徴が見られます。
アピールできる専門性が身についていない
SESの働き方は、客先のプロジェクト単位で業務を行うのが基本です。そのため、案件によってはテストや運用・保守といった下流工程ばかりを担当させられ、体系的な開発スキルや専門性が身につきにくいケースがあります。
採用企業が知りたいのは、求職者が自社で何ができるのかという点です。アピールできる開発経験や、特定の技術領域における深い知見がなければ、専門性がないと判断され、書類選考の通過すら難しくなるでしょう。自分の経歴を見て、強みとして語れる専門分野があるか、一度スキルの棚卸しをしてみてください。
年齢に見合ったスキルやマネジメント経験が不足している
年齢に見合ったスキルやマネジメント経験をアピールできない場合、書類選考や面接では不利になる可能性が高いです。転職市場では、年齢に応じて求められるスキルや経験値が変化します。
20代であれば、キャリアが浅くてもポテンシャルや学習意欲が評価されることがあります。ただし、30代に近づくにつれて、より専門的なスキルやリーダー、サブリーダーといったマネジメント経験が必要です。
SESの現場では若手のうちは単純作業を任されることも多く、年齢を重ねてもスキルが伴わず、経験年数だけが長いエンジニアになってしまうリスクがあります。
経験や実績をうまく言語化できない
たとえ素晴らしい経験をしていても、それを採用担当者に分かりやすく伝えられなければ意味がありません。SESエンジニアは、プロジェクトの全体像が見えにくく、自分が担当した業務の成果が分かりにくい傾向にあります。そのため実績の言語化に苦労することも珍しくありません。
プロジェクトで機能開発を担当していました、と説明するだけでは不十分です。その開発でどのような課題があり、自分がどう工夫して解決したのか、結果としてどのような成果につながったのかを伝える必要があります。具体的なエピソードに落とし込み、論理的に説明できなければ本当の価値は伝わりません。
転職理由が「会社の不満」で終わっている
給料が低い、残業が多い、希望の案件に入れないといった、現職への不満が転職のきっかけになることは決して珍しくありません。しかし、面接の場でこれらの不満をストレートに伝えてしまうのは、転職活動においては避けるべき行動です。
採用担当者は、応募者の発言から自社に入社した場合にも同様の不満を抱き、早期に離職してしまうのではないかという懸念を抱く可能性があるからです。転職理由を伝える際には、不満を単なる不平不満として終わらせるのではなく、それをポジティブな動機へと昇華させることが重要になります。
企業研究不足でアピールが浅い
企業研究が不足していると「貴社の理念に共感しました」といった表面的な回答しかできず、採用担当者に、本気で入社したいと思っていないのではないか、と判断されてしまう可能性があります。
面接では、企業の採用担当者が、応募者の入社意欲や企業理解度を測る上で「なぜ、他の会社ではなく弊社なのですか?」と質問する場面が多々あります。質問に対して効果的に答えるためには、応募する企業の事業内容や企業理念、将来のビジョン、使用している技術スタックなどを深く理解しておくことが必要です。
その上で、自身の経験やスキルがどのように企業の成長に貢献できるのかを具体的にアピールすることが求められます。
受け身な姿勢で学習意欲が低い
SESの現場では、指示された業務を正確にこなすことが重視される傾向があり、結果として、受け身の姿勢が身についてしまうことがあります。しかし、技術革新のスピードが非常に速いIT業界においては、現状に満足することなく、常に新しい知識やスキルを自主的に学び続ける姿勢が重要です。
採用面接では、業務時間外で何か自主的に学習していることはありますか?という質問が頻繁に問われます。この質問に対して明確な回答をすることができない場合、学習意欲が低いと判断されてしまう可能性があります。業務時間外においても、積極的にスキルアップに励む能動的な姿勢を示すことが、転職活動では重要な要素となるでしょう。
自分の考えを伝える対話力が不足している
SESからの転職が難しいケースには、自身の考えを論理的に説明し、相手の意見を正確に理解する対話能力の欠如が挙げられます。かつては、エンジニアに求められるのは高度な技術力だけであるという考え方が主流でした。しかし、現代においては、それだけでは十分とはいえません。
特に、SESの現場では業務の性質上、客先の担当者とのコミュニケーションが中心となり、自社のメンバーや他の部署と深く議論する機会が少ない場合があります。そのため、採用面接の場で自身の考えを的確に伝えることができない場合、コミュニケーション能力に懸念を持たれてしまう可能性があります。
SESエンジニアからの転職失敗例

SESエンジニアが陥りがちな失敗パターンを知っておくことで、リスクを減らすことができます。ここでは、よくある失敗例を見ていきましょう。
転職を急いで入社後にミスマッチを起こす
転職を急ぐことはミスマッチにつながりやすいです。現在の職場からすぐにでも抜け出したいという強い思いがあると、どうしても転職を急いでしまいがちです。その結果、企業について十分に調べないまま内定が出た会社に飛びついてしまうことが多くあります。その結果、実際に入社してみると思っていた仕事内容と違い、ミスマッチの発覚につながります。
転職はあくまで理想のキャリアを実現するための手段であり、目的ではありません。本当に自分がやりたいこと、働く上でどうしても譲れない条件を明確にすることが重要です。そして、それらの条件を満たす企業をじっくりと選ぶことが、ミスマッチを防ぐことにつながります。
スキル不足なのに「高望み」して撃沈する
スキルに見合わない企業への応募は失敗につながりやすいです。SESからの転職において、現在の自身のスキルレベルと、応募先の企業が求めるスキルレベルに大きなギャップがある場合、転職活動は極めて困難なものとなるでしょう。企業が求めるスキルセットや経験値を十分に理解し、自身の能力との差を客観的に把握することが重要です。
まずは、自身の市場価値を冷静に評価し、現時点でのスキルで十分に挑戦可能な企業を選択することが賢明な判断といえます。また、目標とする企業への転職を諦めるのではなく、不足しているスキルを計画的に学習し、段階的なキャリアアップを目指すという視点を持つことも重要です。
リサーチ不足で年収や労働環境が悪化する
SESからの転職において、リサーチ不足は条件悪化につながります。転職理由として、年収アップや労働環境の改善を挙げる方は多いでしょう。しかし、事前のリサーチが不十分だと、転職したにもかかわらず条件が悪化してしまうケースがあります。
例えば、提示された年収額だけを見て入社を決めた場合、みなし残業代が多く含まれていて時給換算では以前より低くなるケースがあります。失敗を避けるためには多角的なリサーチが重要です。求人票の情報だけではなく、企業の口コミサイトや転職エージェントを活用しましょう。
給与体系や平均残業時間、福利厚生といった実態を多角的にリサーチすることが、転職の失敗を防ぐために重要です。
業務内容の確認不足でスキルアップできない
業務内容の確認不足はスキルアップの妨げになります。転職すれば、必ずスキルアップできると思い込んでいる方もいるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。古い技術を使い続けていたり、開発業務が少なく運用保守がメインだったりと、前職で培ったスキルが通用しない会社も存在するからです。
面接の際には、入社後に担当する具体的な業務内容やチームの開発フロー、使用技術などを詳しく確認することが重要です。確認を怠ったために、SES時代とやっていることが変わらないと後悔するケースは少なくありません。企業の情報を鵜呑みにせず積極的に質問するなどして、入社後のミスマッチを防ぎましょう。
SESエンジニアからの転職で成功できる人の特徴5つ

SESから理想のキャリアチェンジを成功させるエンジニアも数多く存在します。ここでは、転職を成功に導いた人の特徴を解説します。
スキルを証明できる資格を保有している
客観的にスキルレベルを証明できる資格は、転職市場において強力な武器となります。特に、未経験の業務領域に挑戦する場合や、ポテンシャルをアピールしたい場合に有効です。資格取得に向けた学習意欲そのものが、自己成長への積極的な姿勢として評価されます。
代表的な資格には、インフラ系の知識を示すLinuCやAWS認定資格、データベースの専門性を示すORACLEMASTER、情報処理の基礎力を示す基本情報技術者試験などが挙げられます。大手SIerなどでは資格取得を推奨しているケースも多く、保有していることで選考が有利に働くでしょう。転職活動では資格を最大限に活用し、自己アピールに繋げることが重要です。
環境適応能力を持っている
環境適応能力は、転職市場で高く評価されるスキルです。SESエンジニアは、プロジェクトごとに客先やチームメンバー、開発環境が変わるという特殊な環境で働いています。そのため、多様な環境への適応能力が高い点は大きな強みといえるでしょう。
変化の激しいIT業界では、常に新しい技術や環境に適応していく姿勢が求められます。新しい環境や人間関係にすぐに馴染み、パフォーマンスを発揮できる能力は、どんな企業でも重宝されるでしょう。
面接では、これまでの現場でどのようにキャッチアップしたかを具体的なエピソードを交えて語ることで、環境適応能力の高さを効果的にアピールできます。
事業への貢献をアピールできる
SESからの転職活動において、事業への貢献意欲を示すことは非常に重要です。SESから他業種への転職を成功させている人材は、自身が担当した業務が、プロジェクトにどのように貢献するか意識して業務に取り組んでいます。
単に特定の機能を開発したという事実を述べるだけでなく、その機能によって顧客の業務効率が〇%改善され、売上向上に貢献したといった具体的な成果を伝えることが重要です。定量的な成果を示すことで、自身のスキルや経験が、どのように企業の成長に貢献できるのか、採用担当者に強くアピールできるでしょう。
コミュニケーションスキルがある
チームでの開発をスムーズに進めるコミュニケーションスキルは、転職で成功する人に共通する重要な能力です。技術的なスキルはもちろん重要ですが、それと同じくらい一緒に働きたいと思わせる人柄や対話力が評価されます。
SESエンジニアとして、客先の担当者や多様なバックグラウンドを持つメンバーと協力して業務を進めてきた経験は、コミュニケーションスキルをアピールする絶好の材料になるでしょう。報告・連絡・相談を徹底した経験や、意見が対立した際の調整役を担った経験などを具体的に伝えると効果的です。
ビジネス視点を持って業務に取り組める
ビジネス視点を持って業務に取り組むことは、企業が求める人材の重要な要素です。技術的な興味だけでなく、その技術をどう使えば会社の利益につながるか、ユーザーにどんな価値を提供できるかといったビジネス視点を持てるエンジニアは、企業から強く求められます。
自社開発企業であれば自社の売上、社内SEであれば社内の業務効率化が事業目標となります。目標達成のために最適な技術は何かを考えられる人材は非常に価値が高いです。普段から担当している業務が、どのようなビジネス課題を解決するためのものなのかを意識することで、面接でも一歩踏み込んだ議論ができ、高い評価につながるでしょう。
SESエンジニアにおすすめの転職先

ここでは、SESエンジニアの経験を活かし、新たなキャリアを築けるおすすめの転職先を紹介します。
自社開発企業
自社開発企業は、Webサービスやアプリなどの企画・開発・運営までを一貫して行う企業です。SESエンジニアからの転職先として最も人気が高く、上流工程から開発に携われるため、プロダクトの成長を実感できるといった魅力があります。ユーザーからのフィードバックを直接受け取り、サービスの改善に活かせるため、やりがいを感じやすい環境です。
一方で、技術レベルの高いエンジニアが集まる傾向があり、転職難易度は比較的高めです。ポートフォリオを作成するなど、スキルを証明する準備が重要になります。また、自社のサービスに対する深い理解や、ビジネス視点も求められることが多いでしょう。
社内SE
社内SEは、事業会社の情報システム部門などに所属し、社内のIT環境の構築・運用や、業務効率化のためのシステム開発・導入などを担当します。客先常駐ではなく、自社の社員として働けるのが大きな魅力です。ユーザーが同じ会社の社員であるため、感謝の言葉を直接もらえる機会も多く、やりがいを感じやすいでしょう。
ヘルプデスク業務から基幹システムの企画・開発まで業務範囲は幅広く、安定した環境でワークライフバランスを重視したい人におすすめの転職先です。また、社内の様々な部署と連携するため、コミュニケーション能力や調整力も求められます。
SESから社内SEに転職することで環境が安定し、社員の業務効率化によってやりがいを感じられる可能性が高いです。
SIer
SIer(システムインテグレーター)は、システムの企画・設計から開発、運用・保守までを請け負う企業です。SESからSIerへの転職は、比較的親和性が高く、キャリアアップしやすい選択肢の一つといえるでしょう。上流工程に携わるチャンスが増え、年収アップも期待できます。
SIerへの転職にあたっては、資格取得が有利に働くことがあります。応用情報技術者試験は、ITスキルを保証し、大手IT企業への転職では必須とも言える資格です。プロジェクトマネージャ試験は、取得していれば高い市場価値を示すことができます。AzureやAWSなどのクラウド系資格も、クラウド開発の機会が多いSIerでは評価されるでしょう。
優良SES企業
現在の所属企業における待遇や、担当する案件の質に不満を感じている場合、SESからの脱却だけが解決策ではありません。環境の良い別のSES企業に移ることも選択肢の一つです。
エンジニアのキャリアプランを真摯に考え、高単価な案件や上流工程の案件を獲得できる優良SES企業も存在します。このような企業は、待機期間中の給与保証が手厚かったり、資格取得支援や研修制度が充実しているのが大きな特徴です。
優良SES企業への転職は現状の不満を解消し、スキルアップの機会を増やします。より良い待遇で働きたいというSESエンジニアにとって、現実的かつ有効な選択肢といえるでしょう。
IT系の総合事務
IT系の総合事務は、IT業界の知識を活かしてバックオフィスからエンジニアを支えるキャリアです。プログラミングなどの専門的な開発業務から少し離れ、IT企業の営業事務や、プロジェクトマネージャーの補佐(PMO)などが挙げられます。
開発業務は少し疲れたけれど、IT業界で働き続けたいという方に適しているといえます。エンジニアの気持ちが分かる事務職として、現場と営業の橋渡し役で価値を発揮できるでしょう。開発の最前線からは離れますが、ワークライフバランスを整えやすい傾向にあります。エンジニアの経験を活かし、チームをサポートするやりがいを感じることができるでしょう。
ヘルプデスク
ヘルプデスクは、自社の社員や顧客からの、製品やシステムに関する問い合わせに対応する仕事です。技術的なトラブルシューティングや操作方法の説明などが主な業務です。
直接ユーザーと対話し、問題を解決することで感謝される機会が多いのが魅力です。SESでの顧客対応経験や、幅広いIT知識を活かすことができるでしょう。開発業務からは離れますが、コミュニケーション能力を活かして人の役に立つ仕事がしたいという方に向いています。ただし、年収は下がる傾向にあるため、キャリアプランを慎重に考える必要があります。
ヘルプデスクは、コミュニケーション能力や問題解決能力を活かしたいという方にとって、やりがいのある選択肢です。
公務員
安定性を重視するなら、公務員という選択肢もあります。市役所や県庁などのデジタル関連部署で、行政システムの運用・管理や、DXの推進などを担当するポジションです。
近年、デジタル庁の創設など、行政のIT化が急速に進んでおり、民間企業での経験を持つIT人材の需要は高まっています。民間企業に比べて給与水準は高くないかもしれませんが、雇用の安定性や福利厚生の手厚さは大きな魅力です。社会貢献性の高い仕事に就きたい方にもおすすめです。
公務員は、安定した環境で社会に貢献したいというエンジニアにとって魅力的な選択肢です。行政のIT化を推進し、より良い社会を築く一翼を担うことができるでしょう。
フリーランスエンジニア
企業に所属せず、個人で案件を獲得して働くフリーランスも一つの道です。転職とは異なりますが、働き方を大きく変える選択肢として挙げられます。
自分のスキルや経験を活かして、自由に案件や単価、働く場所を選べるのが最大のメリットです。実力次第では、会社員時代よりも大幅な年収アップを実現することも可能です。ただし、案件獲得のための営業活動や、契約・経理といった事務作業も全て自分で行う必要があります。高い技術力と自己管理能力が求められる働き方です。
自身のスキルを最大限に活かし、高収入を目指すことも可能ですが、自己責任ですべてをこなす覚悟が求められます。
関連記事>>SESとフリーランスの違いとは?
SESから転職するタイミングは何年目が適している?

SES経験1年目から3年目それぞれの立場で転職を考えた場合の、判断基準やポイントを紹介します。
SES1年目の転職タイミングは【入社前のイメージと異なる時】
入社1年目での転職は、一般的には慎重になるべきだと考えられています。しかし、明確な理由があれば転職も問題ありません。企業との間で認識の齟齬がある場合、早期の転職も視野に入れるべきでしょう。
例えば、研修制度が充実していると聞いていたのに、実際には放置状態だったケースがあります。入社前に会社から受けた説明と実態が大きく異なる場合は、早期の転職を検討すべきです。また、会社の将来性が見えない、明らかなブラック企業だと感じた場合も、自身のキャリアと心身を守るために、早急な行動が求められます。
1年目の転職は慎重な判断が必要ですが、後悔のない決断をすることが重要です。
SES2年目の転職タイミングは【スキルアップしたい時】
SES2年目の転職は、自身のスキルアップやキャリアチェンジを目指す時が、有効なタイミングです。SESとして実務経験を積んだ2年目は、自身のエンジニアとしての適性や、目指したいキャリアの方向性がある程度見えてくる時期です。
この段階で、今の現場では自身の望むスキルや経験が得られない、と感じるなら転職を検討するのに良いタイミングといえるでしょう。また、スキルや実績に見合った正当な評価がされていない、給与に反映されていないと感じる場合も同様です。
1年間の実務経験は、第二新卒市場で一定の評価を得られます。ポテンシャル採用の枠で、自社開発企業などにキャリアチェンジできる可能性も十分にあるでしょう。
SES3年目の転職タイミングは【キャリアパスを再定義したい時】
SES3年目の場合、上流工程に挑戦したい、特定の技術を極めたいといった新たな目標が明確であれば、転職によってキャリアを再定義するのが良いでしょう。SES3年目になると、多くのエンジニアが中堅層に差し掛かり、即戦力としての活躍が期待されるようになります。
2年間で培った経験を土台に、自身のキャリアパスを改めて見つめ直すのに適した時期です。ただし、3年目の転職ではポテンシャルよりも実務スキルが重視され、培ったスキルや実績を、応募先企業でどう活かせるかを具体的にアピールすることが求められます。3年目の転職は、自身のキャリアパスを再定義し、新たな目標に向かって進むための重要な機会となります。
SESからの転職を成功させた事例

ここでは、実際にSESから転職を成功させた方の事例を紹介します。具体的な事例を見ることで転職活動のイメージがより具体的になるはずです。ぜひ参考にしてください。
SESからSIerの会社と自社開発の会社で内定
転職活動をしたところ、sierの会社、自社開発の会社でそれぞれ450万〜の年収で内定をいただきました。
(一部抜粋)
引用元:Yahoo!知恵袋
相談者は、開発経験は3年で、使用言語はJavaがメインです。基本設計からの経験があり、Java Goldやデータベーススペシャリストなどの資格を取得していました。SES以外の働き方を目指し転職活動をしたところ、SIerと自社開発企業から内定を得ることに成功しました。
25歳でSES企業からIT管理部門へ転職
私の場合は元々接客業でそのあと
SES企業に入ったのですが全く合わず
わずか1週間で辞めてしまいました。
(しかもコロナ禍)
退職後に転職活動をし、今は
IT業界ではありますが、管理部門(経営寄り)で働いています。(一部抜粋)引用元:Yahoo!知恵袋
相談者は、SESから社内SEへの転職は難しいという話を聞き、面接で何をアピールすべきか相談しました。回答では、SESでの経験は社内SEとして活かせるとの声が多く寄せられたようです。相談者はアドバイスを参考に、自身の経験と意欲を具体的にアピールした結果、事業会社のIT管理部門への転職に成功しました。
SESエンジニアからの転職で失敗しない!5つの対策

SESからの転職を成功させるためには、戦略的な準備が必要です。ここでは、転職で失敗しないための具体的な対策を解説します。
キャリアの棚卸しを行い、「転職の軸」を明確にする
転職活動の最初のステップは、これまでのキャリアの棚卸しです。キャリアの棚卸しは、自身の強みや弱みを客観的に把握し、将来のキャリアプランを明確にする上で不可欠なプロセスです。
これまで経験してきたプロジェクトや担当業務、使用した技術、実績などを全て書き出すことから始めましょう。次に、自身の強みと弱み、仕事を通じて何を実現したいかを明らかにします。
この自己分析を通じて、給与や働き方、仕事内容など、転職する上で絶対に譲れない条件である転職の軸を明確にすることが重要です。この軸が定まっていれば、数多くの求人情報に惑わされることなく、自分に合った企業を効率的に見つけ出すことができるでしょう。
「職務経歴書」と「ポートフォリオ」を作成する
次に、明確にした自身の強みや経験を、採用担当者に魅力的に伝えるために職務経歴書とポートフォリオの準備をしましょう。
職務経歴書では、各プロジェクトで自身がどのような役割を果たし、どんな成果を上げたのかを具体的な数字を交えて記述することが重要です。SESの経験をどうアピールするかを意識しましょう。実績を定量的に示すことで、採用担当者に能力を効果的に伝えることができます。
また、Web系や自社開発企業を目指すのであれば、スキルを証明するポートフォリオの作成は必須です。学習した技術を使って作成したWebサイトやアプリケーションがあれば、求職者の技術力と学習意欲を示すことができます。
入社後のミスマッチを防ぐためにリサーチを行う
最初に定めた転職の軸に基づき、応募候補となる企業のリサーチを徹底的に行うことで入社後のミスマッチを防ぎます。企業の公式サイトやプレスリリースはもちろん、技術ブログやSNS、企業の口コミサイトなど、あらゆる情報源を活用しましょう。
リサーチすべき項目は、事業内容や将来性、社風、働き方、給与水準、使用技術など多岐にわたります。このリサーチを深く行うことで、入社後のミスマッチを防げるだけでなく、志望動機の質が格段に向上します。企業の情報を多角的に収集し、自身の価値観やキャリアプランに合致する企業を見つけることが、転職成功への重要なステップです。
面接対策を行う
書類選考を通過したら、次は面接です。どれだけ優れた経歴を持っていても、面接での受け答えが不十分であれば内定を勝ち取ることはできません。転職理由や志望動機、強み・弱みなどのよく聞かれる質問に対する回答を事前に準備し、声に出して話す練習を繰り返しましょう。
その際、友人や家族、後述する転職エージェントのキャリアアドバイザーなど、第三者に模擬面接をしてもらうのが非常に効果的です。客観的なフィードバックをもらうことで、自分では気づかなかった話し方の癖や、分かりにくい点を改善できます。
面接対策は、自身のスキルや経験を効果的にアピールし、企業に自分を採用するメリットを理解してもらうための重要なプロセスです。
転職エージェントに登録する
SESからの転職を成功させる上で、転職エージェントの活用は極めて有効な手段です。IT業界に精通したプロの力を借りることで、転職活動を有利に進めることができます。
転職エージェントに登録すると、キャリアの棚卸しから求人紹介、職務経歴書の添削、面接対策、さらには年収交渉まで、転職活動のあらゆる面で手厚いサポートを受けられます。また、一般には公開されていない非公開求人を紹介してもらえることも可能です。
自分一人では出会えなかった優良企業と巡り会える可能性も高まります。無料で利用できるので、まずは相談だけでもしてみることを強くおすすめします。
SESからの転職におすすめのエージェント

SESからの転職を成功させるには、IT業界に特化した転職エージェントの利用が効果的です。ここでは、SESエンジニアの転職支援に強みを持つエージェントを厳選して紹介します。
レバテックキャリア

- IT・Web業界に特化した転職支援
- 大手・ベンチャー・自社開発など人気企業多数
- 最適な企業とのマッチングを実現
レバテックキャリアは、IT・Web業界に特化した転職エージェントです。エンジニアのキャリアアップと年収アップを強力にサポートします。10年以上にわたる専門的な支援実績を持ち、業界の最新トレンドや企業ごとの開発文化、求められるスキルセットに関する深い知識を蓄積しています。
レバテックキャリアの最大の強みは、転職者の市場価値を最大化するサポートです。単に求人を紹介するだけでなく、転職者の強みと企業のニーズを正確に把握し、最適なマッチングを実現します。
46,000件以上の豊富な求人案件を保有し、大手企業からベンチャー企業、自社開発企業など、幅広い選択肢の中から求人を紹介してくれます。取り扱い職種は約59種類で、90スキルの紹介が可能です。自分のスキルや適性に見合った求人を効率的に検索できるでしょう。また、50種類以上のIT専門職をサポートしており、開発言語やフレームワークに基づいた詳細な求人検索も可能です。
レバテックキャリアの基本情報 | |
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運営会社 | レバテック株式会社 |
公式サイト | https://career.levtech.jp/ |
公開求人数 | 46,158件(2025年7月3日時点) |
主な取り扱い職種 | アプリケーションエンジニア、サーバーサイドエンジニア フロントエンドエンジニア、社内SE、プロジェクトマネージャー(PM)、ITコンサルタント、データサイエンティスト、ゲームプログラマー、3Dデザイナーなど |
関連記事>>レバテックキャリアの評判・口コミ
マイナビIT AGENT

- ITに特化したアドバイザーが最適な企業を紹介
- 高い年収アップ率や転職後の定着率
- 転職未経験者も安心のサポート体制
マイナビITエージェントは、株式会社マイナビが運営するIT・Webエンジニア専門の転職エージェントです。確かな実績を誇り、IT業界に精通したキャリアアドバイザーが多数在籍しているのが特徴です。業種・職種別に豊富な専門知識を持つアドバイザーが、求職者のキャリアアップを丁寧にサポートします。
また、他のエージェントでは紹介されないような非公開求人も多数保有しており、転職のライバルが少ない状態で、より良い条件での転職を目指すことが可能です。
求職者の希望と企業ニーズを的確にマッチングする、質の高いサポート体制に定評があり、73.7%という高い年収アップ率※1、99.2%の転職後の定着率※2、そして84.6%の3ヶ月以内入社決定率※3が、マイナビIT AGENTの強みを物語ります。
応募書類の添削や面接対策はもちろん、転職活動全般にわたる丁寧なサポートを受けることができるので、転職が初めてのエンジニアの方でも安心です。
マイナビITエージェントの基本情報 | |
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運営会社 | 株式会社マイナビ |
公式サイト | https://mynavi-agent.jp/it/ |
公開求人数 | 23,784件(2025年7月3日時点) |
主な取り扱い職種 | システムエンジニア ITコンサルタント インフラエンジニア 社内SE データサイエンティストなど |
※マイナビのプロモーションを含みます
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参照元
※1マイナビITエージェント「2021年10月1日~2022年9月30日の間に転職が決まった方で転職前の年収額を上回った割合」
※2マイナビITエージェント「2023年10月1日~2024年9月30日にマイナビの人材紹介サービスで入社された方の90日の定着率」
※3マイナビITエージェント「2023年10月1日~2024年9月30日にマイナビの人材紹介サービスで入社された方の3ヵ月以内の入社決定率」
ユニゾンキャリア

- 未経験からのIT転職に強い
- 業界出身アドバイザーによるリアルな情報提供
- 支援実績を基にした年収交渉で87%が年収アップ※
ユニゾンキャリアは、ユニゾンキャリアは、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職支援サービスです。特に未経験からのITエンジニア転職を強力にサポートします。IT業界を知り尽くしたユニゾンキャリアだからこそ、未経験から成長できる研修制度が充実した優良企業を多数紹介することが可能です。
アドバイザーはIT業界出身者が多く、業界のリアルな情報や企業の内情に精通している点が大きな特徴です。企業の内部事情を踏まえた上で、求職者のスキルや希望に合った求人を紹介し、入社後のミスマッチを最小限に抑えます。スキルと希望に合った求人を紹介できるだけではなく、正しい市場価値に基づいた適性年収を伝えられる点も魅力です。
求人紹介だけではなく、業界構造やキャリアパスなど丁寧な説明も行うため、IT業界未経験者でも安心して利用できます。また、過去の支援実績を基にした年収交渉にも強みを持ち、利用者の87%が年収アップを実現※しています。
ユニゾンキャリアの基本情報 | |
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運営会社 | 株式会社ユニゾン・テクノロジー |
公式サイト | https://unison-career.jp/it-tensyoku-ex-short-rl/ |
公開求人数 | 5,000件以上(2025年7月3日時点) |
主な取り扱い職種 | Webエンジニア インフラエンジニア 社内SE クラウドエンジニアなど |
SESから転職するのは難しい?に関するQ&A

SESからの転職に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
SESからの転職は30代でも可能ですか?
30代でのSESからの転職は十分に可能です。ただし転職市場においては、30代は20代に比べて即戦力としてのスキルや経験が重視される傾向にあります。これまでのSES経験で培った専門性や、リーダー・サブリーダーといったマネジメント経験を具体的にアピールできれば、むしろ市場価値の高い人材として評価されるでしょう。
特に、特定の業務領域に関する深い知識、顧客との折衝経験、要件定義などの上流工程の経験は大きな強みとなります。年齢を悲観するのではなく、これまでの経験を正しく棚卸し、強みを明確にすることが重要です。
SESから異業種へ転職できますか?
SESで培ったITの基礎知識や問題解決能力、顧客対応スキルは、IT業界以外の様々な職種で活かすことができます。そのため、異業種への転職も十分に可能です。例えば、事業会社のIT企画やDX推進担当、IT系の知識を活かせる営業職、Webマーケティング職などが考えられます。
ただし、未経験の業種・職種への転職となるため、なぜその業界・職種に挑戦したいのか、これまでの経験をどう活かせるのかを、より説得力を持って語る必要があります。異業種への転職を成功させるためには、自身のスキルや経験を客観的に分析し、異業種でも通用するポータブルスキルを明確にすることが重要です。
SESの辞めどきはいつですか?
SESの辞めどきに決まったタイミングはありません。
しかし、一般的には以下のような状況がサインと考えられます。
- スキルアップが望めない
- キャリアパスが見えない
- 正当な評価や給与が得られない
- 労働環境が過酷
上記のような状況に当てはまる場合は、環境を変えることを検討すべきタイミングといえるでしょう。ただし、感情的に退職を決めるのではなく、自身のキャリアプランを明確にし、転職先でどのようなスキルを身につけたいのか、どのようなキャリアを築きたいのかを具体的に考えることが重要です。
SESから転職するのに資格は必要ですか?
SESからの転職において資格が必ず必要というわけではありません。実務経験やポートフォリオの方が重視されることが多いでしょう。しかし、資格は客観的なスキルの証明となることは間違いありません。特に、実務経験が浅い分野への挑戦や、自身の学習意欲をアピールしたい場合には、資格は非常に有効です。
基本情報技術者試験や応用情報技術者試験、AWS認定などの資格は、多くの企業で評価されやすいでしょう。資格取得は、自身のスキルアップにもつながるため、積極的に挑戦することをおすすめします。転職活動においては、資格だけでなく、これまでの実務経験やスキルを具体的にアピールすることが重要です。
SESから転職する理由はどう伝えたらよい?
面接で転職理由を伝える際は、ネガティブな表現をポジティブな動機に変換することが鉄則です。例えば、給料が低いからではなく、成果が正当に評価される環境で、より高い目標に挑戦したいといったように変換しましょう。前向きで貢献意欲のある姿勢を示すことで、採用担当者に好印象を与えることができます。
転職理由を伝える際は、自身のキャリアプランを明確にし、転職先企業でどのように貢献できるのかを具体的に説明することが重要です。また、転職理由だけでなく、転職先企業の魅力や、自身のスキルがどのように活かせるのかを熱意を持って語ることも重要です。
SESから転職するのは難しい?のまとめ

本記事では、SESからの転職が難しいと言われる理由から成功のポイント、具体的な転職先、失敗しないための対策までを網羅的に解説しました。
SESからの転職は決して不可能ではありません。むしろ、多様な現場で培った適応能力やコミュニケーションスキルは、大きな強みになり得るでしょう。重要なのは、自分のキャリアを正しく棚卸しし、明確な転職の軸を持って戦略的に行動することです。
現在の職場環境に悩み、転職を考えているなら、まずは転職のプロである転職エージェントに相談してみることをおすすめします。