京都の官公署へ提出する書類や申請手続きを行ううえで、地元の行政書士に依頼したいが、どう探してよいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。
歴史と文化だけでなく、ビジネス拠点としても強みをもつ京都には多数の行政書士事務所が存在しています。この中から自社のニーズを叶える依頼先をみつけるのは、かなりハードルが高いといえるでしょう。
そこで本記事では、京都でよい行政書士をお探しの方に向けておすすめできる行政書士事務所5選を紹介します。
また、おすすめの事務所だけでなく、選ぶ方法とポイント、費用の目安やトラブル時の対応策まで、すべて網羅して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
京都のおすすめ行政書士5選
「京都で行政書士を探しているが、選択肢が多すぎて難しい…」といった状況で、依頼を先延ばしにされている方も多いのではないでしょうか。
そこで、京都の行政書士への業務依頼を検討中の方におすすめできる依頼先5選を「特徴」「料金」など、役立つ情報を交えながら紹介します。
行政書士事務所 | 特徴 |
---|---|
ひかり行政書士法人 | 事前予約があれば平日夜間、土日・休日も対応可能 |
アルク行政書士総合事務所 | 安心・確実・迅速・丁寧をモットーに、コミュニケーションを重視したサービスを提供 |
京都誠心行政書士事務所 | 許認可申請、企画や広告全般に至るマーケティングコンサルまでワンストップで提供 |
行政書士アビー法務事務所 | 企業法務を専門に、手厚いサポートとアフターサービスできめ細やかに対応 |
戸川行政書士事務所 | 建設業許可、産業廃棄物収集運搬業許可、宅地建物取引業免許などに特化 |
いずれも、独自の強みやサービスを誇る行政書士事務所のため、自社のニーズを叶える依頼先がみつかるはずです。
ひかり行政書士法人
- 面談時間は平日夜間、土日祝と柔軟に対応可能
- 営業許可専門の行政書士が各種申請業務を手厚くサポート
- 介護・障害福祉の指定申請をサポート
ひかり行政書士法人は、迅速・丁寧・安心のお手伝いをモットーに親身なサポートを得意とする行政書士事務所です。建設業関連の許可申請や宅建業免許、介護・障害福祉にかかわる指定申請まで幅広い業務をサポートしています。
現在は京都をはじめ、大阪・滋賀・兵庫・奈良といった関西一円の手続きに対応し、2021年には東京事務所も開設しました。
事前予約があれば平日夜間、土日・休日も可能な面談(初回無料)を実施し、電話での相談も初回は無料です。また、メール相談も無料で24時間受付している点もひかり行政書士法人の魅力になります。
ひかり行政書士法人の基本情報 | |
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会社名 | ひかり行政書士法人 |
本社所在地 | 京都府京都市左京区聖護院蓮華蔵町51番地1 |
料金 | 建設業許可申請:110,000円~ 経営事項審査:132,000円~ 産廃業許可申請:110,000円~ 旅行業登録申請:165,000円~ 一般貨物運送業許可申請:440,000円~ 【指定申請】 通所介護(デイサービス)事業:198,000円 就労移行支援事業:242,000円 就労継続支援A型事業:220,000円 就労継続支援B型事業:198,000円 共同生活援助事業:220,000円 ※指定申請のサポートは、単独での指定申請の料金より大幅な割引あり |
公式サイト | https://n-jimu.net/ |
アルク行政書士総合事務所
- 「安心・確実・迅速・丁寧」をモットーに、多岐にわたる法律事務サービスを提供
- コミュニケーションを重視し、わかりにくい法律手続きを顧客の理解が得られるよう丁寧な説明を実践
- 特定行政書士や入国管理局申請取次行政書士などの専門家が在籍し、複雑な手続きも対応可能
アルク行政書士総合事務所は、京都市中京区にある行政書士事務所です。安心・確実・迅速・丁寧な法律事務サービスの提供により、開業以来多くの顧客を支援しています。
民間企業での16年の営業職経験をもち、特定行政書士である代表による顧客の希望や潜在ニーズに十分配慮した、わかりやすく丁寧なサポートが好評です。
特定行政書士や、入国管理局申請取次行政書士ならではの強みを活かした複雑な手続きも対応可能です。相談しやすく、敷居の低い依頼先を探している方におすすめできる行政書士事務所といえるでしょう。
アルク行政書士総合事務所の基本情報 | |
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会社名 | アルク行政書士総合事務所 |
本社所在地 | 京都市中京区三条通新町西入ル釜座町22番地 ストークビル三条烏丸514 |
料金 | 営業・法務コンサルティング契約:月額50,000円~(月1回訪問/1時間、距離別日当別途) ※時間加算:20,000円/時間~、日数加算:2,500円/日 法務顧問契約:月額40,000円~(月1回訪問/1時間、距離別日当別途) ※時間加算:10,000円/時間~、日数加算:2,500円/日 電話・メール(回数フリー、電話は1日30分以内):月額30,000円~ 建設業許可申請フルサポート(法人):新規/130,000円~、更新/60,000円~ 薬局開設許可申請:新規/150,000円~、更新/20,000円~ |
公式サイト | http://www.arc-gyosei.com/ |
京都誠心行政書士事務所
- マーケティングコンサルなどビジネスに関するすべてをサポート
- 他士業や不動産やリフォーム会社など多方面と連携
- スピード・低予算・クオリティすべてにこだわる行政書士事務所
京都誠心行政書士事務所は、不動産売買を取り扱う株式会社京都誠心をバックボーンに、京都市右京区で開業している行政書士事務所です。
各種許認可申請をはじめ、企画や広告全般に至るマーケティングコンサルまで、ビジネスに関するすべてを高いクオリティでサポートできる点が何よりの強みです。
行政書士だけでなく、税理士や弁護士・社労士などの各士業や、HP製作に印刷・デザイン・不動産やリフォーム会社など多方面との連携により、顧客のあらゆる悩みを低予算かつ、迅速に解決しています。
京都誠心行政書士事務所の基本情報 | |
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会社名 | 京都誠心行政書士事務所 |
本社所在地 | 京都府京都市右京区西京極中沢町1番地13 |
料金 | 建設業許可申請(大臣許可・知事許可):148,500円~ 宅地建物取引業免許申請(大臣・知事免許):79,200円~ 酒類免許税務署への事前相談代行:24,750円~ 飲食店営業許可申請:49,500円~ 入札参加資格申請:29,700円~ 契約書作成:19,800円~ |
公式サイト | https://www.kyoto-seishin.com/ |
行政書士アビー法務事務所
- 企業法務を専門に、建設業、宅建、飲食店、古物商、産業廃棄物処理業など幅広い許認可申請を支援
- 長期的な関係構築を視野にしたコンサルティング視点でのサービス提供
- 問題への対応策をまとめたレジュメの提供や定期的な連絡の実施など、アフターサービスも充実
行政書士アビー法務事務所は、京都市中京区で100年の歴史を誇る三条会商店街の近くにあり、地元のみなさんに愛されている企業法務専門の事務所です。
“Think globlly,act locally”を理念に、建設業をはじめ、飲食店や古物商、産廃処理業など、多種多様な業種の許認可申請支援を通じて、地域社会の発展に貢献しています。
コンサルティング視点でのサービス提供により顧客と長期的な関係を構築し、「企業価値の創造・発展・保全=顧客が望む夢の実現」となるようなフルサポートを行っています。
また、業務完了後のアフターサービスも充実しており、登録内容の変更や更新をはじめ、問題への対応策をまとめたレジュメの提供や定期的な連絡の実施など、手厚いサポートも魅力です。
行政書士アビー法務事務所の基本情報 | |
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会社名 | 行政書士アビー法務事務所 |
本社所在地 | 京都府京都市中京区今新在家東町88-1 アビヨン21 503号 |
料金 | 建設業許可申請:知事許可/法人・一般 155,000円~、法人・特定 175,000円~ ※別途申請手数料/ 90,000円~ 産業廃棄物収集運搬業許可申請:新規申請/90,000円~+登録税、更新申請/70,000円~+登録税 ※上記は積替保管を含まない場合の料金 宅建免許申請:100,000円~+申請実費+協会入会金など 飲食業許可申請:40,000円~ |
公式サイト | http://www.ahj-gyosei.com/ |
戸川行政書士事務所
- 建設業許可、産業廃棄物収集運搬業許可、宅地建物取引業免許など、多様な許認可申請に強み
- 契約書作成など、企業の法務に関するサポートも提供
- LINEでの相談も可能
戸川行政書士事務所は、京都市左京区にある行政書士事務所です。建設業許可や産業廃棄物収集運搬業許可、宅地建物取引業免許などの各種許認可をメインに、きめ細やかなサポートを提供しています。
民亊法務や車庫証明なども取り扱い、業務完了後も許認可内容の変更手続きをはじめ、更新時期のお知らせや法改正等による情報提供など、万全のアフターフォロー体制が整っています。
また、LINEでの相談を受け付けているため、日頃忙しい方や行政書士事務所の利用が初めてという方でも、気軽に相談することが可能です。
戸川行政書士事務所の基本情報 | |
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会社名 | 戸川行政書士事務所 |
本社所在地 | 京都府京都市左京区一乗寺堀ノ内町10番地1 |
料金 | 建設業許可:新規申請/100,000円~、更新申請/60,000円~、業種追加/70,000円~ 産業廃棄物収集運搬業許可:新規申請/100,000円~、更新申請/80,000円~、変更届/30,000円~ 宅地建物取引業免許:新規申請(保証協会の入会申請込)/100,000円~、更新申請/60,000円~ 契約書作成:30,000円~ |
公式サイト | https://togawa-legal.com/ |
行政書士とは?
民法や行政法などの知識を駆使して、官公署へ提出する書類作成や申請を企業や個人に代わって対応するのが行政書士です。依頼者は行政書士へ以下の3つの業務を依頼することができます。
行政書士が担当する業務内容について、それぞれの項目で解説します。
書類作成
行政書士は、企業や個人の代理として官公署へ提出する書類の作成を行います。作成可能な書類の種類は1万種以上※と膨大ですが、以下が代表的といえるでしょう。
- 法人設立に関する書類作成
- 建設業などの営業許可に関する書類作成
- 飲食店などの開店許可に関する書類作成
各書類の詳細については、「京都の行政書士選びに関するQ&A(行政書士にしかできないことは?)」の項目で一覧表にまとめているため、あわせて参考にしてください。
認可申請の代理
行政書士は官公署へ提出する書類作成だけでなく、企業や個人の代理として認可申請も行います。法人設立や店舗開業などの営業許可を得るには、管轄する官公署への認可申請は欠かせません。
認可申請には認可申請書や規約、総会議事録などさまざまな書類を提出する必要があります。官公署へ出向いて複雑な行政手続きを円滑に進め、無事認可が下りるようにするには、行政書士の存在と手腕はなくてはならないものといえるでしょう。
依頼者からの相談
行政書士は、依頼者から相談を受けることが可能です。ただし、相談内容は制限があり、以下に挙げる3つの内容以外は対応できません。
- 官公署に提出する書類作成
- 権利義務に関する書類
- 上記の書類作成に関する相談
近年は上記に加えて、経営コンサルの相談をすることも可能です。行政書士は帳簿などをつけることができることから、算書分析に基づいた経営戦略を提案。行政書士が運営している経営コンサルティング会社も増えています。
ビジネスコンサルタントとしての行政書士
行政書士は、企業が新規事業を起こす際に必要な認可申請におけるエキスパートといえるでしょう。また、民亊法務や会計業務に関する専門スキルが活かせるため、ビジネスコンサルタント的な役割も担うことが可能です。
そのうえ、行政書士が会計記帳や決算、財務諸表の作成などの会計業務に携わることで、とくに中小企業にとっては貴重な法務的観点の幅広いアドバイスが享受できます。
このアドバイスにより企業は法的なトラブルを回避できるほか、強みや改善点がクリアにできるメリットが得られるでしょう。
京都で行政書士を選ぶポイント4選
京都は日本屈指の工業都市であることから製造業をはじめ、観光の要所として建設業や宿泊業、飲食業などさまざまな産業で成り立っています。
この中で優れた行政書士を選ぶにはコツが必要です。以下に挙げる4つのポイントをチェックしておけば、より自社のニーズに合った依頼先がみつかりやすくなるでしょう。
それぞれのチェックポイントを実践して、理想の行政書士事務所をみつけてください。
行政書士の専門分野が一致している事務所を選ぶ
よい行政書士と出会うには、まず自社が専門とする分野と一致している事務所を選ぶことです。行政書士とひと言でいっても携わる業務は多岐にわたるため、得意とする分野はそれぞれ異なります。
このため、あらかじめ依頼を検討する行政書士事務所のホームページなどを閲覧して、自社の目的に合った専門分野かどうかチェックしておくことが肝心です。
行政書士の実績や経験が豊富な事務所を選ぶ
依頼先を選ぶ際は専門分野はもちろんのこと、行政書士の実績と経験値についてもしっかり確認しておきましょう。行政書士として活躍していても、十分なノウハウやスキルがあるとは限りません。
また、長年の実務経験がある行政書士はトラブルなど、さまざまな状況においても高い対処能力を発揮して解決に導いてもらえます。
担当の行政書士と相性がいい事務所を選ぶ
行政書士とは長いつきあいになるため、相性のよさも重要な判断材料です。実績や経験値だけでなく、相談のしやすさやレスポンスの早さなどから、相性のよし悪しをチェックしておきましょう。
まず、無料の初回相談があれば、報酬や細かな要望などに関しても接しやすい相手であるか、また、わかりやすい言葉で伝えてもらえるかについて確認しておけば安心です。
料金体系やサポート内容が明確な事務所を選ぶ
よい行政書士事務所を選ぶには、依頼する業務の料金体系やサポート範囲が明確かどうかも重要です。ホームページなどで料金の目安が記載されていても、実際は行政書士とやりとりを行い、依頼業務の確定後に正式な料金が決定します。
料金体系と提供されるサポート内容が不明瞭な場合、オプションが必要となって追加料金が発生するだけでなく、予算オーバーになる可能性もあるでしょう。
このため、契約に至る前に料金体系とサポート内容について質問するだけでなく、詳細な見積もりを依頼して確認することが肝心です。
京都で行政書士事務所を探す方法
京都で行政書士事務所を探す場合、以下に挙げる4つの方法がおすすめです。
それぞれメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合った方法をうまく活用して、よい行政書士事務所をみつけてください。
インターネットで検索する
京都で活躍する行政書士事務所を探す場合、インターネットでの検索が最も手軽で一般的な方法といえるでしょう。思い立った時に気になる依頼先をリサーチできるうえ、費用もかかりません。
効率よく検索するには、検索ワードを絞り込むことです。とくに京都は中心部である洛中エリアと周辺の洛外エリアで大きく分かれるため、自社に近い依頼先にしたい場合は、区やエリア名も含めて検索することをおすすめします。
ただし、いくら検索ワードを吟味しても京都に存在する行政書士事務所のデータは膨大です。すべての検索結果に目を通して選別していくには多くの時間と労力がかかってしまいます。
また、ホームページの情報だけでは実際の相性を判断できない場合があるでしょう。まず、検索結果から自社のニーズに合いそうな依頼先をいくつかキープして、口コミサイトなどの評判と比較して決めることをおすすめします。
京都行政書士会の無料相談会を利用する
京都府の行政書士会では、定期的に無料相談会を実施しています。予約不要なうえに、行政書士会館だけでなく区役所などでも開催されるため、都合に合わせて気軽に参加できる点が何よりの魅力といえるでしょう。
ただし、無料相談会に登用される行政書士は決まっています。複数の行政書士の中から比較検討できないため、自社のニーズと合わなかった場合、また別の機会を狙わなければなりません。
可能な限り開催される無料相談会に参加するか、他の方法を併用して理想の行政書士と出会えるチャンスを積極的に増やしていくことも肝心です。
行政書士紹介サービスを利用
さまざまな行政書士紹介サービスを活用すれば、登録されたデータの中から自社の希望条件に見合った行政書士を紹介してもらえます。
事前にエリアや依頼業務といった条件を提示しているため、紹介された行政書士が条件に合わない場合でも、断れる点が魅力です。
多くの行政書士紹介サービスでは基本的に行政書士側が手数料を負担するケースがほとんどです。また、報酬に関する交渉も紹介会社側の担当者に調整してもらえるため、コストや時間をかけずに、理想に近い行政書士と出会えるでしょう。
ただし、依頼者側に手数料が発生するケースもあるため、利用を検討する前に行政書士紹介サービスに確認しておけば安心です。
知人・取引先に紹介してもらう
経営者の知人や、取引先から行政書士を紹介してもらう方法もあります。行政書士の対応や、実際に提供されるサービスの質に関して、リアルな意見が聞ける点は、日頃やりとりのある仲ならではのメリットといえるでしょう。
ただし、自社のニーズと合わない行政書士を紹介された場合、つきあいがある分断りにくいというデメリットもあります。
また、異業種交流会へ参加することもよい方法といえます。異業種交流会は人脈を作り、新たなビジネスの機会を求めて参加する方がほとんどです。
このため、業務を依頼する側と受ける側双方でニーズがマッチングしやすくなり、業務依頼がスムーズに進む点がメリットといえます。
京都の行政書士の費用相場
以前、行政書士が受け取る報酬は基準により定められていました。ただし、独占禁止法上の問題が指摘されたことで2000年に行政書士への報酬は自由化され、以降は行政書士側で自由に設定できるようになっています。
また、行政書士への報酬内訳は、下記表にある通り大きく分けて5項目になります。
項目 | 概要 | 費用の目安 |
---|---|---|
相談料 | 行政書士へ相談した場合にかかる費用 | 3,000円〜5,000円/時間 |
手数料 | 行政書士へ正式に業務依頼した場合に かかる費用 | 数万円~数十万円(依頼内容により異なる) |
法定費用 | 各種申請などを行う際にかかる 許認可などの手数料 | 50,000円〜200,000円程度 |
作業日当 | 行政書士が遠隔地へ赴いた際の 時間と費用に対して払われる報酬 | 25,000円〜40,000円程度/日 ※出張などは宿泊代や交通費が別途必要な場合あり |
顧問契約料 | 企業などと顧問契約を締結した場合に 受け取る報酬 | 個人:月額10,000円〜50,000円程度 法人:月額30,000円〜150,000円程度 ※事業規模によって変動あり |
ほか、建設業や飲食店営業の許可申請や契約書・内容証明書作成に関しては、依頼先ごとに得意分野も踏まえた報酬設定を行っているため、ホームページなどで確認して比較検討しておくとよいでしょう。
京都の行政書士の具体的な報酬額
行政書士の報酬は行政書士それぞれが自由に定めており、業務によっても報酬額が大きく異なるのが特徴です。行政書士の報酬額に関しては、日本行政書士連合会が5年おきに285の業務について全国的な調査を実施しています。
同連合会は調査結果の各報酬を「平均」「最小値」「最大値」ごとにまとめており、以下の表は、令和2年度版の報酬額統計調査を元に作成したものです。
依頼業務 | 平均報酬額 | 最小値 | 最大値 |
---|---|---|---|
経営状況分析申請 | 34,130円 | 5,000円 | 242,000円 |
事業承継計画書の作成 | 170,909円 | 30,000円 | 550,000円 |
社会保険新規適用届 | 51,412円 | 4,500円 | 200,000円 |
公的補助金・助成金の受給申請 | 103,098円 | 10,000円 | 760,000円 |
契約書作成 | 32,586円 | 2,000円 | 480,000円 |
また、同一業務でも具体的な取扱い内容などによって報酬額には大きな差が生じます。上記表を参考にしながら、費用の詳細に関しては、担当の行政書士と納得いくまで相談しておくとよいでしょう。
行政書士に相談したら1時間いくら?
行政書士に相談する場合、1時間あたり3,000円〜5,000円程度を目安にしておくとよいでしょう。 初回相談は無料の事務所が多く、メールやLINEをはじめ、電話であれば30分以内の相談に関しては無料としている場合もあります。
また、京都府行政書士会の無料相談会などもあるため、これらをうまく活用して相性のよい行政書士をみつけることをおすすめします。
行政書士へ依頼時のトラブルと対策
行政書士に依頼した際に起こりがちなトラブルは以下に挙げる通り、「行政書士のスキル」「コミュニケーション」「料金」に関するものが代表的といえるでしょう。
それぞれの項目でトラブルが起こる原因と対策方法を解説します。
行政書士の専門知識不足
最新の法律や規制に関することをはじめ、行政書士の専門知識が不足していた場合、誤ったアドバイスや手続きが行われるだけでなく、書類の不備などで申請が無効になる可能性があります。
行政書士への依頼がムダにならないよう、事前に依頼を検討する行政書士の経験や専門分野をしっかり確認しておきましょう、また、複数の行政書士を比較しておくことも失敗するリスク回避につながります。
依頼する行政書士の経験や専門分野は、事前にホームページや口コミサイトなどで確認しておくことが肝心です。また、候補は1人に絞らず、複数の行政書士をピックアップして選択肢を増やしておきましょう。
行政書士とのコミュニケーション不足
行政書士とのコミュニケーションが不足していると、実際の料金やサービス内容に関する誤解が生じるだけでなく、手続きが遅延する可能性があります。
コミュニケーション不足によるトラブルを防ぐには、まず依頼者が何をサポートして欲しいのか目的を明確にしたうえで、疑問点や不安に思うところをリスト化して、担当の行政書士に相談しましょう。
また、手続きの遅延がないよう、定期的な進捗報告を依頼しておくことも肝心です。この際、電話やメールといった連絡方法や具体的な頻度を事前に決めておくことをおすすめします。
依頼者が行政書士へ業務を任せる目的を明確にしたうえで、疑問や不安点はリスト化して質問の場を設けてクリアにしておきましょう。また、定期的な進捗報告を実施してもらえるよう連絡手段と頻度の事前設定が重要です。
料金トラブル
契約時に説明のなかった追加料金の発生なども、行政書士への業務依頼で起こりがちなトラブルです。これは、料金体系や提供されるサポート範囲が不明瞭な場合に多く発生します。
料金トラブルを防ぐには、契約に至る前に料金体系の詳細をしっかり確認しておくことです。追加料金に関しても。どのような場合にかかるのか、条件を事前に聞いておきましょう。
また、候補となる複数の行政書士事務所に見積もりを依頼して、書面で内容の精査を行い、比較検討した中から信頼のおける依頼先に決めることも有効です。
契約前に「料金体系」「依頼業務のサポート範囲」「追加料金に関する条件」を確認しておくことが肝心です。そのうえで、複数の事務所へ見積もりを依頼して、内容の精査と比較検討をしておきましょう。
京都の行政書士選びに関するQ&A
行政書士を選ぶ際に、以下に挙げるよくある質問2問と回答を以下で紹介します。
行政書士ならではの業務や、司法書士との違いについて表を交えて解説しているため、ぜひ参考にしてください。
行政書士にしかできないことは?
国家資格である行政書士は、おもに官公署に提出する書類の作成業務を行います。また、高い専門性を所有する行政書士にしかできない独占業務があり、以下の3つになります。
- 官公署に提出する書類作成
- 権利義務に関する書類作成
- 事実証明に関する書類作成
各書類にはどのようなものがあるか、詳細を下記表にまとめました。
独占業務に該当する業務 | 概要 |
---|---|
官公署に提出する書類作成 | 【不動産関連】 ・建設業許可申請 ・宅地建物取引業免許許可申請 ・農地転用許可申請 |
【許認可関連】 ・飲食店営業許可申請 ・酒類販売業免許申請 ・道路使用許可申請 ・旅館営業許可申請 ・個人タクシー免許申請 ・風俗営業許可申請書 ・旅行業登録申請書 | |
【法人設立関連】 ・NPO法人設立認証申請 ・医療法人設立許可申請 ・宗教法人設立認証申請 | |
【その他】 ・入札資格審査申請書 ・在留資格申請書 ・自動車登録申請書、車庫証明書 | |
権利義務に関する書類作成 | 【相続関連】 ・遺産分割協議書 ・遺言書 ・相続分譲渡証書 ・特別受益証明書 |
【契約書関連】 ・各種契約書:贈与、売買、交換、消費貸借、使用貸借、賃貸借、雇用 請負、委任、寄託、組合、終身定期金、和解 ・念書、示談書、協議書 ・内容証明 ・告訴状、告発状 | |
【行政手続き関連】 ・嘆願書、請願書 ・行政不服申立書(特定行政書士に限る) ・上申書、陳情書 | |
【その他】 ・始末書 ・定款 | |
事実証明に関する書類作成 | 【会社関連】 ・各種議事録:株主総会議事録、取締役会議事録等 |
【会計関連】 ・会計帳簿 ・貸借対照表 ・損益計算書等の財務諸表 ・決算書類 | |
【調査関連】 ・実地調査に基づく各種図面類(位置図、案内図、現況測量図など) ・交通事故調査書 ・社員履歴調書 ・会社業歴書 ・交通事故調査報告書 | |
【その他】 ・資格証明 ・自動車登録事項証明書 |
上記のように行政書士は、さまざまな書類の作成に携わります。ただし、訴訟事件などに関する法律事務をはじめ、裁判所へ提出する書類や法務省に提出する登記申請書の作成など、法律で制限されるものは業務として行うことはできません。
行政書士と司法書士の違いは?
行政書士と司法書士は、いずれもそれそれの法に基づいた国家資格です。両者の違いは「資格取得ルート」と「業務範囲」にあるといえるでしょう。
ちなみに、不動産の所有権登記や会社の登記などにかかわる業務は司法書士の専門業務であるため、行政書士の資格では対応できません。
職種 | 資格に基づく法律・資格取得ルート | 業務範囲 |
---|---|---|
行政書士 | 行政書士法に基づく国家資格 ・行政書士試験の合格 ・国家公務員や地方公務員として 行政事務を高卒者は17年以上 中卒者は20年以上経験すること ・総務大臣の認定 | 行政手続きに関する書類作成と代理業務 ・官公庁(省庁、都道府県庁、市町村など)に 提出する書類作成 ・権利義務に関する書類作成 ・事実証明に関する書類作成 ・上記書類作成に伴う相談業務 |
司法書士 | 司法書士法に基づく国家資格 ・司法書士試験の合格 ・裁判所または検察庁における 10年以上の事務官経験 ・法務大臣の認定 | 法務局や裁判所に関する手続き ・登記または供託手続の代理 ・法務局に提出する書類の作成 ・法務局長に対する登記、供託の審査請求手続の代理 ・裁判所または検察庁に提出する書類の作成 ・成年後見人、不在者財産管理人などの業務 ・法務大臣の認定を受けた司法書士は、簡易裁判所における 訴額140万円以下の訴訟、民事調停、仲裁事件 裁判外和解等の代理およびこれらに関する相談 |
また、税金に関する書類作成や税務署への申告業務は、税理士や公認会計士だけに認められた業務のため、行政書士の資格では対応できません。
以下の記事では京都でおすすめの税理士や公認会計士を紹介しているので、是非参考にしてください。
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京都の行政書士まとめ
今回は、京都で行政書士事務所をお探しの方に役立つさまざまな情報をお届けしました。街の法律家とも呼ばれる行政書士は、弁護士よりも気軽に相談ができ、コストを抑えられる点が何よりの魅力です、
また、行政書士へ業務を依頼することで、企業にとっては法的リスクを回避しながら複雑な手続きをスムーズに進めてもらえるほか、時間と労力の負担軽減というメリットがもたらされます。
そのうえで本記事を参考にして、京都に数多ある行政書士事務所から自社のニーズを満たす依頼先をみつけてください。