ネットワークエンジニアはやめとけ！きつい、オワコンと言われる理由とその実態とは

IT業界のなかでSEやプログラマーと並んで根強い人気があるネットワークエンジニア。

ネットワークシステムの設計や構築、運用のプロフェッショナルであり、将来性が期待される職種のひとつです。

しかし、その一方でネットワークエンジニアの経験者からは「ネットワークエンジニアへの転職はやめとけ」「仕事がきつい」といったネガティブな意見が聞かれることもあります。

せっかくキャリアアップを目指しているのに、このような意見を聞いてしまうと弱腰になったり、不安に感じたりする方も多いでしょう。

そこで本記事では、ネットワークエンジニアの業務がきついといわれる理由を紹介するとともに、ネットワークエンジニアになるメリット、転職に向いているのはどういった人なのか、ネットワークエンジニアという仕事のリアルな実態もあわせて解説します。

ネットワークエンジニアはきつい、やめとけ、オワコンと言われる理由

ネットワークエンジニアの基本的な仕事内容は、主に企業や店舗、宿泊施設などで利用するネットワークの設計と構築、運用、保守対応などです。

実務経験が浅い、または未経験の場合はネットワークの運用や保守対応からスタートするケースが多く、スキルや能力に合わせてネットワークの構築、設計といった上流工程を担うようになります。

高度な専門知識が求められる技術職でやりがいのある仕事のように思われますが、その一方で「ネットワークエンジニアはきつい」「ネットワークエンジニアは将来性がない」といったネガティブな意見が上がることもあります。

それは一体なぜなのでしょうか。いくつか考えられる理由を紹介します。

トラブル対応で駆り出される

実務経験のないネットワークエンジニアの場合、まずはネットワークの運用や保守対応を担うケースが多いと紹介しました。

ネットワークが正常に稼働している場合は面倒な作業もなく楽ですが、常駐先のエンドユーザーから「ネットワークが繋がらなくなった」「回線速度が遅い」といったクレームを受けた場合、迅速に対応しなければなりません。

このようなトラブルは日中の時間帯だけとは限らず、夜間や早朝といった時間にも発生するケースがあり、保守担当者はその都度駆り出されます。

体力的、精神的にも疲弊することが多いことから、ネットワークエンジニアの仕事はきついといわれる傾向があるようです。

生活リズムが安定しない

こちらもネットワーク運用、保守を担う担当者に多いですが、常駐先の現場によってはシフト制での夜勤も多く、生活リズムが安定しにくい傾向があります。

ネットワークエンジニアに限らずITエンジニアは慢性的な人手不足に陥っており、必然的に労働時間が増えたり夜勤のシフトが多く入ったりすることも珍しくありません。

生活リズムが安定しない状態で仕事を続けていると、体力的にも精神的にも限界を感じ、ネットワークエンジニアとしてのキャリアを諦めてしまう方もいるようです。

スキルアップが必要

ネットワークエンジニアに限らず、ITエンジニアには主体的にスキルを身につけていく姿勢が求められます。

特に実務経験のない未経験者の場合、ネットワークの運用、保守業務から上流工程へとステップアップしていくためには、専門的な資格に挑戦するなどして自らの知識量やスキルを高めていかなければなりません。

しかし、時間を問わずトラブル対応で駆り出されたり、夜勤や長時間の残業などで生活リズムが安定しないなかでは、スキルアップのための時間を割くことが難しいケースもあるでしょう。

そのため、自分自身ではキャリアアップを目指したいという意欲があるにもかかわらず、物理的にスキルアップのための時間を捻出することができずキャリアを諦めてしまう方もいるようです。

ネットワークエンジニアを辞めていく人のパターン

ネットワークエンジニアの現実を知ると、決して楽な世界ではないということが分かります。

実際に就職や転職に成功したものの、退職という道を選択する方も少なくありませんが、そのような決断に至るにはどういったパターンが多いのでしょうか。

典型的な3つのパターンを紹介しましょう。

今の仕事内容に満足しスキルアップを諦めてしまう

ネットワークエンジニアとして就職や転職に成功した場合、まずは運用や保守対応からキャリアをスタートさせることが多いですが、特にトラブルもなく順調に仕事をこなしていると、現在の仕事が楽に感じるようになります。

大きなトラブルを抱えることなく仕事をこなせるのは良いことですが、現状に満足してしまうとそれ以上のスキルアップを目指さなくなる人も少なくありません。

入社したばかりの頃は評価されていても、3年、4年と年数が経っていくにつれて、上司からは「現状に甘んじてしまい上昇志向がない」と判断される場合もあるでしょう。

その結果、入社から年数が経っても収入が上がらず、やがては仕事に対するやりがいも見いだせなくなり退職に至ることもあるのです。

逆境をチャンスととらえることができない

ネットワークエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたばかりの頃は、十分なスキルや知識、実務経験が備わっていないため、さまざまな壁にぶつかることもあるでしょう。

ときにはトラブル対応などで不手際があり、クライアントやエンドユーザーからクレームを受けることも珍しくありません。

そのようなとき「自分にはこの仕事が合っていない」と考え、退職してしまう方がいます。

しかし、現場の第一線で活躍しているネットワークエンジニアも駆け出しの時代はあり、さまざまな壁にぶつかってきています。

ネットワークエンジニアとして成長していくためには、このような壁にぶつかったときにチャンスととらえ、上司や先輩社員がどのように解決しているのかを見て勉強することです。

自分自身で解決できないと思ったら、上司や先輩社員からのアドバイスや指示をもらい、素早くリカバリーすることも重要です。

上流工程へステップアップする前に諦めてしまう

ネットワークエンジニアとして駆け出しの頃は、運用や保守対応が単調な作業に感じてしまい「こんなはずではなかった」と理想と現実とのギャップに悩むことがあります。

学校での勉強や資格取得を通してネットワークの設計・構築に興味をもちネットワークエンジニアになったのに、運用や保守対応ばかりでは仕事の楽しさを見いだすことができず、結果として退職に至るケースもあるようです。

しかし、運用や保守対応もネットワークエンジニアとして重要な業務であり、さまざまなトラブル対応を経験することで設計や構築の作業に活かせるのも事実です。

企業によっても上流工程へ移行する期間や条件は異なりますが、ステップアップのチャンスが巡ってくるまで待つ姿勢も重要といえるでしょう。

やめとくべき？ネットワークエンジニアになるメリットはないのか

ネットワークエンジニアに関してネガティブなポイントを紹介してきましたが、一方でメリットとして挙げられることも数多くあります。

ネットワークエンジニアが楽しいと思えるポイント

ネットワークエンジニアに楽しさを見いだし、第一線で活躍している方も多いのは事実です。

仕事の楽しさを感じるポイントは人それぞれ異なりますが、特に多く挙げられるのは手に職がつけられるということでしょう。

専門的な知識とスキルを身につけたネットワークエンジニアは、たとえ人員整理の対象になったとしてもほかの企業への転職がしやすく、仕事が見つからず生活に困るといったケースは少ないです。

また、資格取得や実務経験を積み重ねることで、スキルアップを実感しやすく自信がつくこともネットワークエンジニアの醍醐味といえるでしょう。

将来的には高い需要が見込める

現在、オフィスワークからテレワークへの移行が徐々に始まっていることから、ネットワークエンジニアの将来性を危惧する声も聞かれます。

しかし、同時に5GやIoTといった次世代のネットワーク技術の普及も見込まれており、これらを設計、構築、運用していくためにはネットワークに関する基礎的な知識が不可欠です。

そのため、これまで以上にネットワークエンジニアの需要は高まっていくと期待されるでしょう。

スキルと経験を高めれば高い年収が見込める

ネットワークエンジニアのなかには、転職のたびに年収アップに成功している方も多く存在します。

条件の良い企業を見つけることも年収アップを目指すうえでは重要ですが、それ以上に実務経験を積んだり、専門的な資格を取得するなどしてスキルアップを目指すことが高年収に直結しやすいといえます。

未経験からでもなりやすい

ネットワークシステムは構築して終わりではなく、継続的な運用やメンテナンスも求められます。

そのため、ハイレベルな知識をもった人材だけでなく下流工程を担う未経験者も活躍できる業界であり、他業種からのキャリアチェンジがしやすいのもネットワークエンジニアの大きな魅力といえるでしょう。

>>エンジニアに未経験でも転職できる？厳しい現実を知らないと失敗リスク大

ネットワークエンジニアに向いている人

ネットワークエンジニアの業務は運用、保守対応から設計、構築まで幅広く、求められる知識量も膨大であることから、自らスキルアップをする意欲があり勉強熱心である人ほど仕事に向いているといえるでしょう。

もちろん、企業ではさまざまな研修や勉強会を開き、社員のスキルアップを支援するところも多いですが、だからといって指示されたカリキュラムをこなしているだけでは成長が見込めません。

自分自身のキャリアアップのために何の知識が必要なのかを把握し、現状に満足することなく新たな知識を取り入れようとする意識がネットワークエンジニアには求められます。

>>ネットワークエンジニアとして必要なスキルと転職した場合の年収相場

ネットワークエンジニアになるためにおすすめ転職エージェント

ネットワークエンジニアへの転職を目指すうえでは、自分自身にマッチした企業を紹介してくれる転職エージェントの活用がおすすめです。

一口に転職エージェントといってもさまざまなところがありますが、ITエンジニアに特化した3社を紹介しましょう。

レバテックキャリア

レバテックキャリアはレバレジーズ株式会社が運営する転職エージェントで、ネットワークエンジニアを含むさまざまなITエンジニアの転職を支援しています。

ネットワークエンジニアの掲載案件数は348件（2022年9月20時点）で、未経験者を対象としたネットワークの運用業務では想定年収400万円前後の案件が中心に募集されています。

>>【美女に聞く】レバテックキャリアの評判とエンジニア未経験転職の実際

Geekly

GeeklyはIT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。

77%の方がGeeklyでの転職で年収アップに成功しており、IT業界に特化した多くのキャリアコンサルタントがネットワークエンジニアとしての転職を強力にバックアップします。

ネットワークエンジニアの案件掲載数は261件（2022年9月20日時点）で、未経験者を対象とした案件も数多く紹介しています。

IT求人ナビ（未経験）

IT求人ナビはその名の通り、ITエンジニアやクリエイターに特化した転職エージェントであり、経験者向けの「IT求人ナビ（フリーランス）」「IT求人ナビ（転職）」と、未経験者向けの「IT求人ナビ（新卒）」「IT求人ナビ（未経験）」の4種類が存在します。

IT業界が未経験の場合、IT求人ナビ（未経験）への登録がおすすめで、キャリアコンサルタントが面談から求人の紹介、面接のサポートまで丁寧に対応します。

ネットワークエンジニアに関する疑問Q&A

これからネットワークエンジニアへの転職を目指すにあたっては、さまざまな疑問や不安を抱く方も多いでしょう。

そこで、よくある疑問とその答えについて紹介します。

ネットワークエンジニアはプログラミングはしない？

昨今ではクラウドサービスの普及によって、プログラミングスキルが求められる現場も増えてきました。

具体的にはPHPやJava、Pythonといった言語を習得しておくと強みになるはずです。

女性のネットワークエンジニアは少ない？

ネットワークエンジニアはネットワーク機器の搬入や現場での力仕事も多いことから、ほかのITエンジニアに比べて女性の割合が低い傾向にあります。

女性がネットワークエンジニアになるメリットはある？

スキルを身につけることで、結婚や出産などで現場を離れても復職しやすいほか、現在ではリモートワークも可能になったことで多様な働き方が選択できるメリットがあります。

ネットワークエンジニアに向かない人におすすめの職種はある？

ITやWeb業界の仕事にはさまざまなものがあり、一概におすすめの職種として断定することは難しいでしょう。

その人の適性によってはSEやプログラマー、さらにはWebデザイナーをはじめとしたクリエイター職を目指してみるのも良いのではないでしょうか。

ネットワークエンジニアまとめ

昼夜を問わずトラブル対応に駆り出され、夜勤もあるネットワークエンジニアという仕事は、生活リズムが乱れやすいこともあり、ネガティブな意見をもつ方も少なくありません。

しかし、その一方でスキルや実務経験次第で高年収が期待でき、転職にも強い魅力があります。

また、ITエンジニアの多くは経験者を対象とした求人が多いですが、ネットワークエンジニアの場合は未経験からでも従事できる作業があり、IT業界へのキャリアチェンジを目指すうえでは最適な職種のひとつといえます。

自分自身のスキルを高めキャリアアップを目指したいという方は、ネットワークエンジニアになるために専門的な資格を取得するなど具体的な行動を起こしてみるのもおすすめです。