地方創生コンサル企業おすすめ5社！支援内容や費用相場も解説【2025年12月最新】

多くの地方では、人口減少に伴う人手不足や産業衰退化で、経済維持や成長が困難な状況に陥っています。衰退を食い止め、持続的に成長できる経済社会基盤の再構築に向け、地方創生を目標に掲げる自治体や企業も多いのではないでしょうか。

しかし、自治体や企業単体で地方創生に取り組むには、ハードルが高い面もあるでしょう。地方創生コンサルは自治体や企業にとって、ハードルを乗り越える併走者としての役割を担います。

そこで今回は、地域のプロジェクトにコンサル導入を検討される団体や経営層に向け、おすすめの地方創生コンサル企業を厳選して紹介します。詳しい支援内容や費用相場もあわせて解説しているため、ぜひ、参考にしてください。

地方創生コンサルとは？

「少子高齢化に伴う人口減少」「内需縮小による経済衰退と産業の空洞化」など、地域が抱える複雑な課題は、早急な解決が求められています。

地方創生は自治体だけでなく、住民や企業が一体となって地域の活力を取り戻し、持続可能なまちづくりを進めるうえで欠かせない取り組みといえるでしょう。

地方創生コンサルは官公庁や自治体などの公共機関と連携して、様々な問題を戦略と実行支援によって改善に導く存在です。具体的には地場産を用いた新商品開発、移住や定住を促すPR活動および受け入れ体制の整備など、地域のブランド力向上に向けた支援は多岐にわたります。地方創生コンサルによって課題が可視化され、「活気があり、稼げる地域づくり」が実現します。

地方創生コンサルの支援内容

地方創生コンサルへ地域のプロジェクト支援を依頼する場合、具体的にどのような支援が受けられるのかをあらかじめ理解しておくと、よりスムーズな活用が可能です。以下では、地方創生コンサルの支援内容として主な3つを紹介します。

地域の現状分析と課題特定

地方創生コンサルの支援内容は、地域の現状を把握し、解決課題を特定することからスタートします。クライアントの地域がどのような現状に置かれているか、「人口動態」「産業構造」「財務状況」「観光客の入込数や消費額」といった定量的なデータ分析は必要不可欠です。

また、地域の魅力や課題を深掘りするための定性的な調査も重要な支援です。住民アンケートや事業者および観光客へのインタビューだけでなく、現地へ赴いて雰囲気や課題を体感するフィールドワークも欠かせません。

定量データ＋定性情報により、地域が抱える課題の根本的な原因が明確になります。このため、課題の本質に直結した無駄のない最適な戦略と施策を講じることが可能です。

解決策の提案と実行支援

地方の多くは、少子高齢化に伴う人口減少や魅力的な仕事が少ないことで地域の活力が低下し、経済衰退やコミュニティの希薄化を招いています。

クライアントの地域における現状分析で課題が明確化されたら、解決に向けた具体的な提案と実行支援を行います。実行支援では、地域プロジェクトの調整役として地方創生コンサルが伴走してくれるため安心です。

人口減少が課題であれば、都市部からの移住や定住促進に向けた住宅補助や税制優遇、起業支援といった移住者の負担を軽くする仕組み作りが効果的です。

また、魅力的な仕事が少ない場合、雇用創出やDX推進を含むリモートワーク促進などは、地域に新しい働き方と収入源を生み出せるでしょう。

継続的な効果測定と改善

プロジェクトで地方創生コンサルを導入しても、すぐに大きな成果が得られるケースはほぼありません。施策の成果をより高めるには、結果を客観的に評価したうえで、継続的な効果測定と改善に向けてPDCAサイクルを回す必要があります。

PDCAサイクルでは、戦略設定時のKPIにおける実際の達成度を測定し、結果を踏まえて改善点を検討しなければなりません。継続的にPDCAサイクルを回すことで改善点が明確になり、地域の課題解決力が着実に向上するでしょう。

また、クライアントへ効果測定と改善プロセスを円滑に進める方法を指導することで、プロジェクト終了後も地域自らがPDCAを回せる仕組みづくりが実現します。

おすすめの地方創生コンサル企業5社

プロジェクトで地方創生コンサルを活用する場合、自地域の課題にフィットした企業選びが成果の可否を左右します。以下では、おすすめの地方創生コンサル企業を選りすぐって紹介します。気になる企業があれば、ぜひ、問い合わせてみましょう。

PwCコンサルティング合同会社

PwCコンサルティング合同会社は、Big4の一角を担うPwC Japanグループを運営元にもつ、総合コンサルティング会社です。企業や自治体の変革、DX推進・支援を通じて社会課題の解決と持続可能な成長に貢献してきました。

地方創生コンサルに関しては、「ソーシャルビジネス」「SDGs」「エマージングテクノロジー」「宇宙」「新規事業創出」「エネルギー」「産学連携」「教育」の幅広い分野に対応可能です。

自治体支援だけでなく、金融機関や交通、観光など様々な民間企業との共同プロジェクト実績も豊富です。さらに事業立ち上げや組織づくり、KPI管理にプロモーションなど、地域活性化の実装フェーズまで一貫支援可能な点はPwCならではの強みといえるでしょう。

データに基づく戦略設計や広域連携、DX推進など、大規模かつ高度な地域課題解決を求める自治体や企業におすすめのコンサル企業です。

PwCコンサルティング合同会社の基本情報
会社名	PwCコンサルティング合同会社
設立	1983年1月31日
本社所在地	東京都千代田区大手町1-2-1 Otemachi One タワー
公式サイト	https://www.pwc.com/jp/ja/about-us/member/consulting.html

株式会社日本総合研究所

株式会社日本総合研究所は、「シンクタンク」「コンサルティング」「ITソリューション」という3つの機能をもつ企業です。地方創生コンサルでは、地域密着型の政策研究や社会課題分析の知見を築き上げてきました。このため、地域の制度設計や政策立案を伴う支援に強みがあります。

扱うテーマは、「企業立地の推進」「地域産業の活性化」「新事業・新産業創出」「技術開発の推進および成果の事業化」「環境対応」など、多種多様です。

また、先端技術を用いた地域モデルの企画から実証、社会実装までの一貫支援を提供しています。このため、地域の課題解決につながる実効性の高いサービスや仕組みが定着しやすくなるでしょう。

さらにSMBCグループという強みを活かし、特に地銀と連携した産業振興や企業支援スキーム構築で豊富な実績がある点は、日本総研ならではです。

このため、政策設計や実証実験を伴う高度な地域づくりを進めたい自治体や、金融連携や先端技術を活かした地域事業を展開したい企業に最適です。

株式会社日本総合研究所の基本情報
会社名	株式会社日本総合研究所
設立	1969年2月20日
本社所在地	東京都品川区東五反田2丁目18番1号 大崎フォレストビルディング
公式サイト	https://www.jri.co.jp/

株式会社NTTデータ経営研究所

株式会社NTTデータ経営研究所は、ICTと政策研究に強みがあるシンクタンク・コンサル会社です。地方創生コンサルでは、人口面や経済面における持続性の確保はもちろん、地域経営や経済モデルの実践および実証で高い評価と実績を誇ります。

「行政DX」「地域データ利活用」「スマートシティ構築」といった、デジタルを軸にした地域づくりに強みがある点は、NTTデータグループならではの知見といえるでしょう。

また、国の政策立案や省庁プロジェクト担当により、多くの実績を積み上げてきました。公共セクター独自のルールや運用、制度への深い理解があり、自治体支援に最適な実務力を誇ります。

さらに地域サービスの企画や事業者連携、実装支援、運用モデル構築までの一貫支援が可能です。このため、構想づくりから事業化、運営まで進めたい自治体や地域サービスをビジネスへ反映させたい企業に最適です。

株式会社NTTデータ経営研究所の基本情報
会社名	株式会社NTTデータ経営研究所
設立	1991年4月12日
本社所在地	東京都千代田区平河町2-7-9 JA 共済ビル9階・10階
公式サイト	https://www.nttdata-strategy.com/

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社は、経営戦略立案からデジタル／IT実装、業務改革や社会課題解決などをトータルで支援する企業です。Big4の一つに数えられるデロイト トーマツ グループの一員として、高度なコンサルティングサービスを提供してきました。

地方創生コンサルにおいては、官および地域と民間企業をつなぐ「まちづくりのプロフェッショナル集団」として、様々な課題を解決に導いています。

データ分析やデジタル活用を通じた実行力の高い地域政策と事業設計により、効果の可視化とリスクを回避した地方創生施策が実現するでしょう。また、国内外のナレッジを活かして、産業や観光といった地域課題の構造改革まで踏み込んだ伴走支援が可能な点は何よりの強みです。

広域連携やデジタル活用など、地域全体を巻き込む大規模かつ、複雑な課題解決を目指す自治体や企業に最適なコンサル企業といえるでしょう。

デロイト トーマツ コンサルティング合同会社の基本情報
会社名	デロイト トーマツ コンサルティング合同会社
設立	1993年4月
本社所在地	東京都千代田区丸の内3-3-1 新東京ビルディング
公式サイト	https://www.deloitte.com/jp/ja/about/group/deloitte-tohmatsu-consulting.html

株式会社船井総合研究所

株式会社船井総合研究所は、船井総研ホールディングスの傘下にある独立系経営コンサルティング会社です。設立以来、多くの中小企業の成長や経営改善などの支援を通じて、地域経済の底上げに貢献してきました。

地方創生コンサルにおいても、コンサルティング顧問先数と地方公共団体の受注件数では日本有数の実績※を誇ります。多業種の成功モデルを活かした即効性の高い施策設計が可能なため、成果が出るまでの時間短縮と失敗リスクの軽減が可能です。

また、船井総研の強みは、中小企業支援の実績を活かした地域産業活性化です。地域産業の創出や強化に直結するビジネスモデル提案が得意なため、「稼げる事業」が生まれ、持続的な経済効果が得られるでしょう。

地域産業の売上向上や事業創出など、具体的な成果につながる施策を短期間で進めたい自治体や企業にとって、多くのメリットがあるコンサル企業です。

株式会社船井総合研究所の基本情報
会社名	株式会社船井総合研究所
設立	2013年11月28日
本社所在地	東京都中央区八重洲二丁目2番1号 東京ミッドタウン八重洲 八重洲セントラルタワー 35階
公式サイト	https://www.funaisoken.co.jp/

地方創生コンサル企業を選ぶポイント

自治体のプロジェクトで地方創生コンサル企業を活用する際は、選び方にいくつかのポイントがあります。事前に選ぶポイントを知ることで地域に最適な支援の選択と、成果につながる施策を確実に進められるでしょう。

以下では、地方創生コンサル企業を選ぶポイント4点を紹介します。

支援実績や専門領域を調べる

地方創生プロジェクトといっても課題はもちろん、自治体独自の制度や意思決定プロセスが異なります。このため、地方創生コンサル企業の支援実績や専門領域に関するリサーチは欠かせません。

自治体関連のプロジェクト経験が豊富かどうかは、重要なチェックポイントです。コンサル企業の公式サイトから、「導入事例」「プロジェクト概要」「提案書や報告書などの公開資料」「自治体の公告・入札結果」などをチェックしましょう。

また、口コミサイトなどの活用も、利用者の評判が確認できるためおすすめです。自地域と同様なプロジェクトでの実績が多い地方創生コンサル企業であれば、成功パターンを応用した再現性の高い支援が受けられるでしょう。

費用対効果が合うか判断する

地方創生コンサル導入には、プロジェクトの規模や依頼業務の内容によるものの、相当の費用が発生します。プロジェクト規模や課題とフィットしない地方創生コンサル企業を選んだ場合、費用と時間がかさむうえ、成果につながらない可能性があるでしょう。

費用対効果に合う地方創生コンサル企業を選ぶポイントとして重要なのは、「成果への道筋が明確」「支援内容と費用の透明性」「担当者のスキルや実績」のチェックです。

そのうえで、複数のコンサル企業への見積もりの依頼をおすすめします。複数社の見積もり比較によって、依頼業務に関する費用対効果の判断が容易になります。

専門資格を持っているか確認する

地方創生コンサルの専門資格保有は、必須ではありません。ただし、担当コンサルが中小企業診断士や宅建士資格を保有している場合、地域経済や土地の有効活用に関する高い専門性の証になります。

中小企業診断士資格をもつ担当者であれば、地域の産業や市場を踏まえた現実的な事業計画や施策設計が可能です。また、宅建士資格がある担当者からは、法的リスクを回避した地域の不動産活用や土地計画を実現可能な形で提案してもらえるでしょう。

専門資格を保有する担当者なら、専門的な判断が迅速かつ的確に行われ、提案の精度と安心感が向上します。地方創生コンサル企業活用時は、必ず担当者の保有資格についても確認しておきましょう。

担当者との相性を確認する

地方創生コンサル企業の担当者がスキルの高い人材であっても相性が悪いと、意思疎通がうまく図れずに提供される支援の質が下がる可能性があります。このため、担当者との相性確認は、地方創生コンサルをうまく活用するうえで欠かせないものといえるでしょう。

担当者との相性は、実際のやりとりを通じた感触や、迅速かつ適切な回答の有無を重点的に確認しておきましょう。課題を正確に理解し、質問に対して丁寧で一貫性のある回答をスピーディーに回答してもらえる担当者なら安心です。相性のよい担当者であれば課題への理解も早いため誤解や手戻りが減り、プロジェクトが効率的に進むでしょう。

地方創生コンサル企業の費用相場

地方創生コンサルの費用は、プロジェクト規模や内容により差が生じ、契約形態でも異なる点が特徴です。

• プロジェクト型：100万～1,000万円程度
• 顧問契約型：月額30万～100万円程度
• 成果報酬型：売上に応じた割合や達成目標に基づく報酬額（一般的に10～20％程度）

必要なサービスのみを提供している会社の例として、全国まちづくり交流協会の会員・非会員別の支援業務別費用を紹介します。

支援業務	会員価格／税抜	非会員価格／税抜
電話相談	無料
基本コンサル／3回まで	3万円～	10万円～
追加コンサル／3回目～	2万円～	3万円～
提案書作成	3万円～	5万円～
企画書作成	5万円～	10万円～
講演／1講演1時間半～2時間	5万円～	5万円～

実際の費用は、コンサルへ見積もり依頼しましょう。

地方創生コンサル企業を利用するメリット

地方創生コンサルを利用するメリットを知っておくと、効果的な施策選定はもちろん、リスクの低減にもつながるでしょう。また、地方創生を確実に進める判断ができるようになるため、おすすめです。

以下では、地方創生コンサル企業を利用するメリット3点を紹介します。

地域課題を第三者視点で分析してもらえる

地方創生プロジェクトに自治体や企業単体で取り組むと、課題の見落としやアイデアの枯渇が起こる可能性があります。地方創生コンサルなら外部の専門家として、地域の利害関係や既存の思い込みに縛られず、客観的な立場で状況を評価できるでしょう。

このため、自治体独自の慣習などによって気づきにくいリスクなども、データ分析や他地域との比較によって明確化できます。また、地方創生コンサルは多種多様な地域支援の経験をもつため、偏りのない構造的な問題整理や成功事例を踏まえた課題特定が可能です。さらに第三者視点の新たなアイデアによって、これまでにない効果的な施策や突破口が生まれやすくなります。

知識・ノウハウを基に施策を迅速に実行できる

地方創生コンサルなら、プロジェクト成功に効果的な専門知識やノウハウを「必要な期間だけ」「すぐ活用」することも可能です。専門家によるベストプラクティスに基づくため、施策の精度や再現性が格段に向上するでしょう。また、施策の迅速な実行が実現すると、機会損失を防いで成果創出までの時間を大幅に短縮できます。

さらに地方創生コンサルなら、過去の成功事例だけでなく、失敗事例を踏まえてプロジェクトを進めることが可能です。このため、誤った判断や無駄な投資を避けられます。そのうえ、自治体や社内で専門人材を育成するコストも発生しません。

伴走支援によりプロジェクトの成功率が高まる

地方創生コンサルを活用するメリットとしては、プロジェクト計画から実行まで、一貫した伴走支援が受けられる点も挙げられます。

コンサルは地方創生のプロとして計画と現場実行のズレを防ぎ、問題が生じた際には専門家ならではの知見で軌道修正が可能です。

プロジェクト実行上の手戻りが少なくなるため、無駄な時間とコストを抑えながらスムーズに前進でき、計画通り成果に到達しやすくなります。

地方創生コンサル企業を利用するデメリット・注意点

地方創生コンサル企業の利用はメリットをもたらす一方で、デメリットや注意すべき点があることも認識しておきましょう。利用時のリスクを把握しておけば、より納得性が高く、効率的な導入判断ができます。

以下では、地方創生コンサル企業を利用するデメリット・注意点2点を紹介します。

依頼内容によっては費用負担が大きくなる

依頼するプロジェクト規模に比例して費用負担が大きくなるのは、地方創生コンサルに限りません。また、大規模なプロジェクトを総合型のコンサルに依頼した場合、費用負担の総額は数千万～億単位におよぶケースもあります。このため、自治体の財政状況を圧迫する可能性があるでしょう。

自治体の費用負担を軽減しつつ地方創生コンサルをうまく活用するなら、「地域課題の現状分析のみ」「住民・企業へのアンケートのみ」など、スポット的な依頼からスタートするのも一つの方法です。また、スポット業務で成果が得られたら、本格的なプロジェクトを依頼する段階的な活用をするとよいでしょう。

地方自治体の主体性が弱まるおそれがある

プロジェクトを地方創生コンサルに丸投げすると、外部主導の施策になりがちです。このため、地方自治体の判断力や実行力が育たずに、自走できなくなるおそれがあります。また、地域特有の課題や文化を把握しきれずに、実行性の乏しい施策や支援になる可能性もあるでしょう。

プロジェクトでは、まず地方自治体が意思決定権をもち、実行へ移していくことが求められます。コンサルは専門知識の補強と捉えて、必要な支援のみ依頼しましょう。地方自治体自らが考えて実行できる力が育ち、施策が持続的に成果を出せるようになります。

地方創生コンサル導入の成功事例

地方創生コンサル導入時は、他自治体の成功事例をチェックしておくと、課題の洗い出しと導入時の対応がしやすくなるでしょう。以下では、株式会社大塚商会の成功事例を3点紹介します。

事例①自治体DXに対するマインドセットを醸成

支援先自治体	愛知県名古屋市
支援内容	市長・副市長、局長級を対象にした DXマインドセット醸成セミナー実施

名古屋市は2021年、初めて人口減少に転じたことから、将来の行政サービスの品質維持や向上に向けた改革が必須課題となっていました。自治体DXの確実な推進に向けて、幹部職員や管理職の意識改革を目的に1時間の「DXマインドセット醸成セミナー」を受講しています。

受講後、幹部職員のマインドセット醸成が図れ、管理職が若手職員の声に耳を傾ける意義が浸透しました。全庁をあげてDXに取り組む意識改革が実現しています。

事例②市民目線の自治体DXを推進

支援先自治体	岐阜県土岐市
支援内容	幹部・管理職・一般職別の DXマインドセット講習実施
支援期間	2022年2～3月

岐阜県土岐市は、市民の利便性向上と行政事務の効率向上を並行して進めるために、DXを庁内で議論する共通認識基盤の構築を目指していました。DX推進には全庁的な取り組みが必須と考え、幹部・管理職・一般職別の「DXマインドセット講習」を受講しています。

幹部や管理職、一般職において各2回ずつの受講により、自治体DX推進の全庁的なマインドセットが醸成されました。また、土岐市独自の自治体DX推進に向けた基盤整備も実現しています。

事例③豊富な知見とノウハウで自治体DX推進を支援

支援先自治体	栃木県真岡市
支援内容	DX策定支援コンサルティングサービス利用
支援期間	2021年5～6月

いちごの生産量日本一でもある栃木県真岡市は、早くから行政サービスや業務のICT化に取り組み、暮らしやすいまちづくりに注力してきました。

DX推進のための知見とノウハウ獲得と、推進計画作りや戦略作りの支援を仰ぐために、DX策定支援コンサルティングサービスの利用に至りました。結果として、トップダウンによる推進体制づくりと、市の特性に沿ったハイフレックス市役所の策定が実現しています。

地方創生コンサルで失敗する要因は？

地方創生コンサルを導入しても、成功するとは限りません。地方創生コンサル活用時の失敗は以下の通り、状況や背景といった「外的」および、自治体側の「内的」な要因が影響しています。

外的要因	【与える影響】 ・実力や信頼性の低い地方創生コンサル企業の選択
内的要因	【与える影響】 ・依頼財源が税金のため責任が不明瞭で、結果にコミットする専門家の追求が不十分

外的要因の背景には、地方創生に活用できる補助金や交付金の存在があります。外部知見を求める需要の高まりから「とりあえずコンサルに依頼」という結果を招きかねません。内的要因では、主体的かつ実効性のない状況でのアドバイス要求も起こり得ます。

失敗事例：地域限定の電子マネーを導入するも普及せず

地方創生交付金1,200万円で電子マネーを導入し、地元の民芸品にちなみ「Becopo（べこぽ）」と名付けて市民1万人に配布したものの、失敗に終わった会津若松市の事例を紹介※します。

地域加盟店で電子マネーを使うとポイントが貯まり、健康診断受診やボランティア参加でも加算される仕組みです。ただし、住民にはほぼ普及しませんでした。

失敗の最大要因は、住民の多くが施策やカードの存在自体を知らなかったことです。また、電子マネーが使える加盟店は当初100店舗を目指すものの、導入したのは11店舗に過ぎませんでした。

優れた施策を自治体が実施しても、住民の認知度が低ければ機能しません。失敗回避には、住民視点でのコミュニケーション設計と周知まで伴走できるコンサル活用が必須です。

参照元

※北海道大学　地方創生論にみる「まち，ひと，しごと」第2節　コミュニティDLR理論の応用

地方創生コンサル企業に関するQ＆A

地方創生コンサル導入時は、あらかじめ疑問点を解決しておきましょう。疑問点がクリアになると導入時の様々な不安がなくなり、スムーズかつ効果的な判断ができます。

以下では、地方創生コンサル企業に関するQ＆Aを3問紹介します。

地方創生コンサルへの依頼が向いている自治体・企業は？

以下に挙げる課題や目標がある自治体や企業であれば、地方創生コンサルへの依頼が向いているでしょう。

• 課題の把握や方針づくりに悩みがある自治体や企業
• 専門人材の確保が困難な中小規模の市町村や企業
• 既存施策が頭打ちの状態で、新たな突破口が必要な自治体
• 「官民連携」「DX」「移住促進」「観光」「産業振興」など、専門領域の知識を補いたい自治体
• 地域の課題解決＝自社の事業機会と捉える企業

特に金融機関や不動産会社、IT企業などは地方創生の構造上、地域課題の解決と自社サービスが利益創出につながりやすい面があります。また、地方創生を通じて活躍の幅を広げたいNPO法人もおすすめです。

地方創生コンサルに依頼すべきタイミングはいつ？

地方創生コンサルへの依頼タイミングとして代表的なのが、「特定事業での解決課題が明確になったとき」と「新たなプロジェクト計画立案時」「国や県からの補助金制度の創設」の3つです。

ただし、課題が明確になっていない段階でも、地方創生コンサルへの現状分析や職員向けの研修依頼は有効な手段の一つです。早期段階で、自分たちでは気づかなかった課題の可視化が実現します。また、的確な方向性づくりにもつなげられるでしょう。

地方創生コンサルとの契約期間はどれくらい？

地方創生コンサルとの契約期間は、プロジェクト規模により短期～長期まで幅があります。一般的には、以下の期間が目安です。

契約期間	支援内容・プロジェクトの種類
短期：3ヶ月～半年程度	現状分析と課題特定 特定課題に関する調査研究 単発のワークショップ開催や職員向け研修実施など
中期：半年～1年程度	総合計画や戦略策定 移住・定住支援など特定事業の立ち上げ支援
長期：1年～3年以上	戦略実行支援（併走型支援） DX推進やスマートシティ構想などの大規模で複雑なプロジェクト

契約形態でも期間が異なる点が特徴といえるでしょう。顧問契約は、一般的に1年契約で毎年更新を実施します。また、短期契約からプロジェクトに応じて中長期契約に切り替えるケースもあります。

おすすめの地方創生コンサルのまとめ

今回は、プロジェクトにコンサル導入を検討中の自治体や経営層に向け、おすすめの地方創生コンサル企業紹介をメインにお届けしました。

プロジェクト成功には、相性のよいコンサル企業選びはもちろん、利用時のメリット・デメリットを知っておくことが肝心です。また、他自治体の成功事例もチェックしておくとスムーズなコンサル活用が実現します。

本記事で気になる地方創生コンサルが見つかったら、まずは問い合わせから始めてみましょう。