薬剤師は国家資格が必要な専門職であり、調剤薬局や病院、ドラッグストア、企業など就職先が幅広くあります。しかし、現在では薬剤師の転職市場は厳しい状況となっているため、これから転職を検討している方は計画的に転職活動を進めることが大切です。
当記事では、薬剤師の転職が厳しい理由から転職成功のコツ、役立つ資格まで詳しく解説します。
薬剤師の転職に活用すべきエージェントについても紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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薬剤師の転職はなぜ厳しいのか?理由と転職事情

薬剤師の転職が難しい理由や転職事情として、以下のような点について説明します。
薬剤師の現状について理解するためにも、ぜひチェックしてください。
薬剤師の需要と供給の変化
近年ドラッグストア併設型の調剤薬局が増加傾向にあり、薬剤師の求人数は大幅に減少※しています。ドラッグストア併設型の調剤薬局では医薬品だけでなく日用品や食料品も取り扱っており、全国で店舗数が増加している状況です。
結果として調剤薬局の必要性がなくなったことから閉店が続いており、薬剤師が働ける職場も減少しています。一方薬剤師国家試験の合格者数は増加傾向にあるため、薬剤師の有資格者は年々増えています。
ただし、全国の医療機関や調剤薬局が増えているわけではないので、薬剤師の供給が需要を上回っている状況です。1つの求人に多くの応募者が集中することになり、薬剤師の転職が難しくなっています。
参照元
コロナ禍で薬剤師求人が減少・ニーズにも変化
世界的に大きな問題となった新型コロナウイルスの感染拡大は、薬剤師にも悪影響を及ぼしました。人との接触を避けることになったことから、受診控えをする人が増加しました。
また、来院回数を減らすために医師が長期投与を増やしたことも関係しており、処方箋枚数が減ったことで薬局の売上も減少傾向となったのです。結果的に薬局は限られた人数で業務をこなすことが求められ、薬剤師求人数も減少しました。
未経験の人材を教育する余裕もなくなってしまい、すぐにでも活躍できる薬剤師にニーズが集まるようになっています。現在でも採用費用や人件費をなるべく抑えるために、キャリアやスキル、人柄などから長期的に即戦力として活躍できる薬剤師を求める流れができている状況です。
薬剤師業務のデジタル化も影響
近年では各業界でデジタル化が進んでおり、薬剤業界においても業務の一部に取り入れられています。例えば調剤業務の場合、必要量の正確な測定・散剤の調剤など正確性が求められる業務にAI技術が活用されています。
ほかにも薬歴管理の業務では、患者の過去の処方データ管理にAI技術を活用することで服薬による副作用や併用薬の相互作用などを判断することが可能です。現時点では一部の業務のみがデジタル化されていますが、将来的には業務代替によって薬剤師の雇用率が減少すると考えられています。
薬剤師の年収相場
職業情報提供サイトであるjob tagの情報によると、薬剤師の年収相場は約599.3万円※となっています。働く地域や経験年数、勤務場所によって年収は大きく変動しますが、ほかの職種と比べて薬剤師は高い年収を期待できます。
薬剤師の仕事は国家資格を必要とするため、専門性の高い業務が多いです。長期的に働くことで、管理薬剤師やエリアマネージャーなどのキャリアパスを目指すことができます。
そのため薬剤師は安定した働き方ができる職種といえるでしょう。
参照元
薬剤師の必須資格・あると有利な資格
薬剤師として働くためには、薬剤師資格の取得が必須です。薬剤師資格は誰でも受けられるわけではなく、試験資格が得られる大学の入学が必要です。
6年制の薬学部や薬科大学へ入学し、4年次に実施される薬学共用試験に合格しなければいけません。そして5年次に病院や薬局で実務実習を行い、6年次に卒業論文と国家試験対策に取り組みます。
薬剤師資格の取得難易度は高いため、しっかりと対策する必要があります。薬剤師には認定薬剤師や専門薬剤師の資格が幅広くあるため、将来のキャリアプランに合わせて取得がおすすめです。
病院などの医療機関で働くなら、救急認定薬剤師や日病薬認定指導薬剤師などの資格取得を目指すと良いでしょう。
薬剤師の今後と将来性
薬剤師の転職市場について、今後は買い手市場に移行すると予想されています。医療機関や調剤薬局では薬剤師の需要率が低くなっていますが、薬剤師国家試験の合格者数は増加傾向にあるので供給が上回っている状況です。
厚生労働省が作成した薬剤師の需要推計の推移によると、今後20年以上は薬剤師の供給が需要を上回る※というデータが見られました。薬剤師の競争率は高まりを見せているため、将来的に活躍するには経歴やスキルが豊富な人材が採用されていくでしょう。
薬剤師の転職が厳しい時代に求められる人材

薬剤師の転職が厳しい時代に求められる人材には、以下のような点が挙げられます。
それでは詳しく解説します。
コミュニケーション能力が高く対人業務が得意
将来的に薬剤師として活躍するためには、コミュニケーション能力が高く対人業務が得意な人材が求められます。これまで薬剤師の業務は薬の管理が中心でしたが、管理業務のデジタル化が進む現代ではAI技術によって正確な対応ができるようになっています。
AIではできない対応を行うためには、患者に寄り添いながら適切な服薬指導が必要です。患者の悩みや不安を聞き取り、信頼関係を築くことで効果的なアドバイスができます。
処方箋の内容が適切であるかを確認することも薬剤師の業務なので、患者とのやり取りだけでなく医師との連絡も必要になるでしょう。
調剤経験が豊富で即戦力になる
調剤経験が豊富な人材は即戦力になり、雇用側も教育コストがかからないので採用される可能性が高いです。職場によっては教育体制が整っていない環境もあるため、スムーズに業務をこなせる人材は活躍できます。
一方調剤未経験の薬剤師は教育コストがかかり、転職難易度も高くなります。調剤未経験者が転職するには、求人票に「調剤未経験可」と記載されているものを選ぶことがおすすめです。
また、教育体制の有無をチェックしておくことで、調剤未経験者であっても採用される可能性を高められるでしょう。
在宅医療での経験が豊富
在宅医療は、薬剤師が患者の自宅に訪問して薬剤の提供や服薬指導、残薬の管理などを行います。高齢化社会が進む日本では在宅医療を受ける患者が増加傾向にあるため、経験豊富な薬剤師は需要が高いです。
在宅医療では基本的な経験や知識、スキルだけでなく、医師や看護師、介護スタッフと連携するためにコミュニケーション能力も求められます。薬局によって施設在宅や往診同行など業務は様々なので、これまでの経験を活かせる職場を見つけると良いでしょう。
かかりつけ薬剤師・管理薬剤師などの経験がある
かかりつけ薬剤師・管理薬剤師などの経験があれば、薬剤師の転職市場で需要が高くなります。かかりつけ薬剤師とは、患者のニーズに沿った相談を行う薬剤師です。
薬剤師が患者の悩みや不安を聞き取りながら、処方医や医療機関と連携しながら最適な薬を提供します。薬局側としても他社と差別化ができるようになり、経営安定化につなげられます。
管理薬剤師は、薬局やドラッグストアなどで医薬品の適正な管理を行う薬剤師です。薬剤師1人体制の薬局も少なくはないため、即戦力として働ける経験者は需要が高いです。
医薬品の管理だけでなく店舗運営の経験もあれば、薬剤師として市場価値が高まるでしょう。
資格や知識が豊富
薬剤師として資格や知識が豊富にあれば、採用担当者から高い評価を得られます。薬剤師には豊富な資格が存在するため、取得することで経験や知識を証明できます。
専門性の高さを示すことで市場価値を高め、選考の通過率も大きく向上可能です。また、資格手当が出ることでもあり、通常よりも収入アップを目指せます。
もし薬剤師関連の資格を保有していなかったとしても、選考時に薬剤師として知識の豊富さをアピールすることで高い評価を期待できるでしょう。
薬剤師で転職が厳しい人の特徴

薬剤師で転職が厳しい人には、以下のような特徴があります。
上記項目に該当する方は、勢いで転職することはやめておきましょう。それでは詳しく説明します。
コミュニケーションスキルが低い
協調性がなく、コミュニケーションスキルが低い人は薬剤師として転職が厳しいです。薬剤師の職場は同僚や上司とコミュニケーションを取ることが多いため、1人で業務を進めたい方には不向きです。
特にドラッグストア併設型の調剤薬局では、患者や一般客とやり取りすることも多いのでコミュニケーションスキルが求められます。働く環境によって風通しの良さは異なりますが、どのような職場であっても積極的にコミュニケーションを取るように努力しましょう。
転職を繰り返している
これまで転職回数が多い場合、採用担当者からすぐに退職されると思われてしまいます。もちろん許容される転職回数は企業の基準や転職時の年齢によって異なるため、どれだけの回数が厳しいという決まりはありません。
転職理由を具体的に説明できれば、転職を繰り返していたとしても内定が出ることもあります。ただし、短期間のうちに転職を繰り返しているとデメリットになるので、慎重に行動するようにしましょう。
実務経験が少ない
薬剤師業界では即戦力の人材を求める傾向にあるため、実務経験が少ないと転職が難しい可能性があります。調剤薬局や病院によっては教育コストをかけることが難しく、すぐに活躍できる人材を求めています。
未経験者可や教育体制を整えている環境であれば、採用される可能性は少なくありません。そのため実務経験が少ない方は、現在の職場で薬剤師として経験や知識、スキルを身につけてから転職することをおすすめします。
給与などの希望条件が多すぎる
給与など転職先に求める希望条件が多すぎる場合、薬剤師としての転職が難しくなることもあるでしょう。
好条件の求人があったとしても、「自分の希望に全て当てはまないから」と除外していたら、なかなかマッチする転職先を見つけることができません。最低限の条件は大切ですが、妥協できるポイントがないかも検討してみましょう。
転職エージェントに相談すると、自分では候補に入れていなかったような業種の転職先も提案してもらえるかもしれません。幅広い視点で情報を集め、希望条件に優先順位をつけながら応募先を選定していくことが大切です。
薬剤師が厳しい転職で成功するためのコツ

薬剤師が厳しい転職で成功するためには、以下のようなコツがあります。
求める転職先で働くためにも、ぜひ参考にしてください。
資格や知識を増やす
自分の強みをアピールするためにも、薬剤師関連の資格や知識を増やすことが大切です。薬剤師関連の資格を豊富に保有していれば、専門性の高い経験や知識があることを証明できます。
採用担当者もどのような業務を任せられるのか把握できるため、ほかの求職者と差別化を図りながら採用される可能性が高いです。もし資格を複数保有していなかったとしても、専門性の高い知識があれば選考時にアピールできる要素となります。
そのため薬剤師として転職を成功させるためにも、資格や知識を増やしておくと良いでしょう。
自分のスキルや特性を整理しておく
自分のスキルや特性を整理することで、どのような強みを持っているのか把握できるようになります。まずは自己分析を行いながら薬剤業界でどのように活躍できるのかを考え、強みとしてアピールするポイントを見つけます。
転職を検討している企業で行う業務をイメージし、自分のスキルや特性と紐づけることで転職理由に説得力を持たせることが可能です。スキルや特性を整理する際には、主観ではなく客観的な視点で行うようにしましょう。
希望条件を増やしすぎない
薬剤師として転職するなら、希望条件を増やしすぎないようにしましょう。年収や働き方など希望条件が多くなると、該当する求人を見つけることが難しくなります。
また、好条件な求人には多くの求職者が応募するため、競争率が高くなってしまいます。希望条件は譲れないものとそうでないものに分類することで、応募できる求人数を増やすことが可能です。
まずはリストに希望条件を書き出し、それぞれグループ分けすると良いでしょう。
転職エージェントでキャリア相談をする
薬剤師として転職活動を進めるなら、転職エージェントでキャリア相談することをおすすめします。転職エージェントでは、担当のキャリアアドバイザーとヒアリングしながら将来のキャリアについて話し合います。
転職活動の方向性を固められるため、途中でブレることなく進めることが可能です。また、転職エージェントは希望条件の求人紹介や選考書類の添削、面接対策などのサポートも受けられるので、求める企業から内定を得られる可能性が高いです。
求職者の中には現職の仕事をしながら転職活動を進める人も多いため、効率良く行うためにも転職エージェントを活用しましょう。
志望動機やキャリアプランを明確にする
薬剤師として転職活動を進める時は、志望動機やキャリアプランを明確にすることも重要です。何のために転職するのかを考えておかなければ、軸がぶれて方向性を見失ってしまいます。
志望動機や数年後のキャリアプランを明確にすることで、転職の方向性を固められるようになります。また、情報収集や企業研究を行い、職場の方針や業務内容を理解しておくことも大切です。
応募先の情報を調査しておけば、自分が応募すべき求人が明確化されるようになるでしょう。
求人が多いエリアを検討する
薬剤師として転職の選択肢を増やすためにも、求人が多いエリアを検討することも大切です。東京や大阪などの都心部では、大手企業や病院など豊富な求人が見つかります。
一方、地方は都心部と比べて人口が少ないため、見つけられる求人数に限界があります。転職エージェントや転職サイトなどを活用すれば、検索機能を使って特定エリアの求人数を調査することが可能です。
希望条件に合った求人を見つけるためにも、求人数が多いエリアの応募も検討しておきましょう。
薬剤師が転職成功のために活用したいエージェント

こちらでは、薬剤師が転職成功のために活用したいおすすめエージェント3社を紹介します。
各エージェントの詳細や特徴を説明するので、ぜひ利用を検討してください。
ファルマスタッフ

- 転職支援実績25年以上で信頼性の高いサービス
- 全国の調剤薬局・病院・ドラッグストア・企業などの求人を保有
- 医療業界専任のキャリアアドバイザーが求職者を全面的にサポート
ファルマスタッフは、20代・30代の転職支援に強い薬剤師向けエージェントです。転職支援実績25年以上※となっており、信頼性の高いサービスを提供しています。
全国の調剤薬局・病院・ドラッグストア・企業などの求人を取り扱っており、医療業界専任のキャリアアドバイザーが求職者の希望条件に合った職場を提案してくれる点が特徴です。全国12拠点を展開しており、各拠点に在籍するエリア担当者が直接薬局や病院に足を運んでいます。
必要書類の作成や面接日時の調整、給与や休日の条件交渉まで、全面的なサポートを受けられます。たしかな実績とサポート力を重視するなら、ファルマスタッフの利用がおすすめです。
ファルマスタッフの基本情報 | ||
---|---|---|
運営会社 | 株式会社メディカルリソース | |
公式サイト | https://www.38-8931.com/ | |
公開求人数 | 約52,234件(2025年6月21日現在) | |
主な業種 | 調剤薬局、病院・クリニック、企業 ドラッグストア、ドラッグストア(調剤あり)、その他 |
参照元
関連記事>>ファルマスタッフの口コミ・評判
アポプラス薬剤師

- 求人票には掲載されていない深い情報を提供
- 薬剤師の資格保有者を対象とした個別相談会を実施
- 求職者に合わせて求人やサポート方法をカスタマイズ
アポプラス薬剤師は、薬剤師特化型の転職エージェントです。担当のキャリアアドバイザーが価値観と相性を踏まえて、求職者に最適な提案を行います。
キャリアアドバイザーが直接現場まで足を運び、薬局長や上司、社長などから直接ヒアリングしている点も特徴です。求人先の雰囲気や人柄など内情についても紹介してもらえるため、応募後のミスマッチを防止できます。
薬剤師の資格保有者を対象とした個別相談会も実施しており、転職や今後のキャリアについて相談できます。求職者に合わせて求人やサポート方法をカスタマイズしてもらえるので、スムーズに転職活動を進められる点も魅力です。
キャリアアドバイザーの質やサポートの豊富さを求めるなら、アポプラス薬剤師の利用がおすすめです。
アポプラス薬剤師の基本情報 | ||
---|---|---|
運営会社 | アポプラスステーション株式会社 | |
公式サイト | https://www.apo-mjob.com/ | |
公開求人数 | 約5,493件(2025年6月21日現在) | |
主な業種 | 調剤薬局、病院・クリニック等、企業 ドラッグストア(OTCのみ)、ドラッグストア(調剤併設店) |
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ヤクマッチ

- 求人のマッチング精度が高く、求職者が納得して働ける転職先を紹介
- 薬剤師免許を持った薬剤師が在籍
- 薬局側と現場の薬剤師、実務実習生の3方向からの情報収集
ヤクマッチ薬剤師は、スプリングフィールド株式会社が提供している薬剤師向け転職エージェントです。求人のマッチング精度が高く、求職者が納得して働ける転職先を紹介してくれます。
薬剤師免許を持った薬剤師が在籍しているため、求職者の気持ちに寄り添ったサポートを提供しています。医療業界についても深い知見を持っているので、質問に対して的確な回答を受け取ることが可能です。
薬局側と現場の薬剤師、実務実習生の3方向からの情報収集しており、精度の高い情報提供を行ってくれる点も特徴です。しつこい連絡や無理に転職を勧めることもなく、自分のペースで転職活動を進められます。
専門性の高いサポートを求めるなら、ヤクマッチ薬剤師の利用がおすすめです。
ヤクマッチ薬剤師の基本情報 | ||
---|---|---|
運営会社 | スプリングフィールド株式会社 | |
公式サイト | https://yakuzaishi.yakumatch.com/ | |
公開求人数 | 約58,206件(2025年6月21日現在) | |
主な業種 | 調剤薬局、病院・クリニック ドラッグストア(OTCのみ)、ドラッグストア(調剤併設店) |
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薬剤師を辞めて違う仕事をするには?資格を活かせる職種

薬剤師の資格を保有していれば、別の職種に転職することも可能です。代表的な職種としては、医療情報担当者(MR)や治験コーディネーター(CRC)などがあります。
医療情報担当者(MR)は、医薬品情報の提供・収集を行う製薬会社の営業担当者です。医師や看護師に向けて、自社の医薬品の有効性や安全性を情報提供して使用と普及へとつなげます。
治験コーディネーター(CRC)は、医療機関に勤務しながら治験が安全に行われるように調整する職種です。治験に関係する医師や看護師と協力しながら、被験者の患者をサポートする役割があります。
このような職種では薬剤師の資格を活かせるため、新しい環境で活躍することが可能です。ほかにも薬剤師の資格を活かせる職種は豊富にあるので、別の職種に挑戦してみることも1つの手段となっています。
薬剤師はパートも厳しい?求人が見つからない理由

薬剤師は正社員だけでなく、パートとして働くこともできます。しかし、パートとして薬剤師の求人を見つけることは難しく、求める職場と出会うまで時間がかかります。
理由として、薬剤師のパートは希望条件が多くなりやすいからです。育児と仕事を両立したい方の場合、午前中の仕事を探す傾向にあります。
しかし、午前勤務を希望する薬剤師は多いため、求人の競争率が高くなってしまいます。家族や周囲のサポートを受けられるのであれば、午後勤務できる求人に応募してみることも検討すべきです。
薬剤師のパート求人を効率良く見つけたい方は、転職サイトや転職エージェントをうまく活用するようにしましょう。
薬剤師の転職に関するQ&A

最後に、薬剤師の転職に関するよくある質問について回答します。
疑問を解消するためにも、ぜひチェックしてください。
薬剤師にならなきゃよかったと思うのはどんな時?
人によって薬剤師を後悔する点は異なりますが、一般的には日々の学習やコミュニケーション、労働環境などが挙げられます。薬剤師は最新の医療知識や薬剤情報を定期的に学習する必要があるため、勉強の負担が大きいことに辛さを感じます。
また、患者に薬の説明や服用方法の指導を行う必要があるため、コミュニケーション能力に自信がない方はストレスを感じやすいです。さらに労働環境では夜勤や残業が発生することもあり、業務の多さが負担になります。
もし薬剤師として働くことに辛さを感じるなら、キャリアチェンジやワークライフバランスの見直し、スキルアップの取り組みなどを行うと良いでしょう。
薬剤師は転職サイトを選ぶなと言われるのはなぜ?
薬剤師向けの転職サイトを選ぶなと言われる理由には、薬剤師求人の少なさが関係しています。大手転職サイトなら薬剤師求人を見つけられますが、中小規模のサイトでは求人数が大幅に少なくなります。
特に総合型の転職サイトでは薬剤師の求人が少ないので、利用するのであれば特化型のサービスがおすすめです。インターネット上には薬剤師特化型の転職サイト・転職エージェントが豊富にあるため、効率良く転職活動を進めたい方は複数登録しておくと良いでしょう。
薬剤師が一番稼げる仕事は何ですか?
マイナビ薬剤師が薬剤師を対象に行った調査によると、特に収入が高かったのは製薬会社で働く薬剤師でした。順番に平均年収を説明すると、製薬会社のような企業は約431万円〜664万円、ドラッグストアは約447万円〜594万円、一般病院は約569万円、調剤薬局は約486万円※となっています。
製薬会社などの企業やドラッグストアは、全体的にみても薬剤師の収入が高い業種と考えられます。さらに、役職が上がるにつれて、高い収入を得られる可能性もあるでしょう。
ただ、職場によっても収入は差があるため、あくまでも目安として理解しておいてください。
参照元
薬剤師の転職が厳しい理由まとめ

今回は、薬剤師の転職が厳しい理由から転職成功のコツ、役立つ資格まで詳しく解説しました。現在では薬剤師の需要は低くなっており、供給が上回っていることから転職市場は競争率が高くなっています。
また、医療業界ではデジタル化が進んでおり、薬剤師の業務がAIによって自動化されることも懸念されています。これから薬剤師として転職を検討しているなら、慎重に状況を理解しながら行動することが大切です。
当記事で紹介した薬剤師向けの転職エージェントはサポートが充実しているため、ぜひ利用を検討してください。