「AWSのコンサルを取り入れたいが、どのようなコンサル会社が自社に合うのか分からない」といった悩みを抱える企業担当者や経営者も多いのではないでしょうか。
自社のAWS導入に、AWSのエキスパートであるコンサルティングパートナーの利用は、非常に効率の良い方法です。ただし、AWSのコンサルティングパートナー会社といっても、得意分野や支援範囲は各社で差があります。
そこで本記事では、AWSのコンサルティングパートナーにおすすめの会社を厳選して紹介します。また、コンサルティングパートナーを選ぶ際のポイントだけでなく、導入事例もあわせてお届けします。AWSのスムーズな導入と活用に、ぜひ役立ててください。
おすすめのAWSコンサルティングパートナー5社

AWSコンサルティング導入時は、自社の課題やニーズに合うパートナー会社の選択が、成果に大きく影響します。
以下では、おすすめのAWSコンサルティングパートナー5社を紹介します。気になるコンサルティング会社が見つかったら、ぜひ問い合わせてみましょう。
富士ソフト株式会社

- AWSパートナー最上位の、AWSプレミアティアサービスパートナー※として活躍
- AWSの設計、導入~運用・保守、クラウド活用までワンストップで支援
- AWSの最新技術に精通したインフラ技術者が、安全かつ迅速に対応
富士ソフト株式会社は、AWSパートナー最上位の「AWSプレミアティアサービスパートナー」として活躍する、独立系システムインテグレーターです。
系統を問わず、IoTを含めたすべてのシステムのAWSへの導入や移行に対応可能な点は、富士ソフトならではの強みといえるでしょう。
在籍するインフラ技術者はAWSの最新技術に精通しており、安全かつ迅速なAWSへの移行から、AWSを活用したビジネス変革まで支援します。
また、AWSの「設計」「導入」「運用・保守」「クラウド活用」までトータルな支援が可能です。このため、クライアントはクラウド環境の最適な活用ができるようになります。
さらに通常の保守サービスに加えて、ランニングコスト最適化に向けたコンサルティングや新サービスの導入支援も行っています。クライアントにとってはITコストを抑えつつ、事業の競争力と成長スピードの向上も期待できるでしょう。
| 富士ソフト株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | 富士ソフト株式会社 | |
| 設立 | 1970年5月15日 | |
| 本社所在地 | 神奈川県横浜市中区桜木町1-1 | |
| 公式サイト | https://www.fsi.co.jp/ | |
日本アイ・ビー・エム株式会社

- AWS向けプレミア・コンサルティング・パートナーとして貢献
- IBMの専門知識×AWSクラウドの活用が、ビジネスの急成長を後押し
- グループ全体では、24,000人を超えるAWS認定取得者が在籍※
日本アイ・ビー・エム株式会社は、米国の世界的IT企業「IBM」の日本法人であり、DX化を支援するテクノロジー&コンサルティング会社です。AWS向けプレミア・コンサルティング・パートナーとして、AWS向けGSIの中で最も急成長を遂げている1社として貢献しています。
IBMならではのソリューションに関する専門知識とAWSクラウドの活用で、クライアントの急成長を強力に後押してきました。また、IBMのコンサルティング部門である「IBM Consulting」では24,000人を超えるAWS認定取得者が在籍※していることからも、実力の高さが伺えます。
グローバル水準の技術力とコンサル力によって、クラウド戦略から運用まで最適なAWS活用を実現できる点は。クライアントにとって非常に実りあるものといえるでしょう。
| 日本アイ・ビー・エム株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 | |
| 設立 | 1937年6月17日 | |
| 本社所在地 | 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー | |
| 公式サイト | https://www.ibm.com/jp-ja | |
PwC Japanグループ

- 業界知見とグローバルネットワークを活かした包括的なクラウド変革支援
- セキュリティとコンプライアンスを重視したクラウド導入
- AIとデータ活用による業務革新推進で、競争力が向上
PwC Japanグループは、世界的なプロフェッショナルサービスネットワーク「PwC」の日本法人です。AWS領域においては、「AWSコンサルティングパートナー」として認定されています。クラウド導入から運用、最適化まで一貫した支援を提供し、クライアントのDXを加速させてきました。
AWSとの連携によって、業界特有の課題に対応したスピーディーかつ自動化されたクラウド変革支援が可能な点も、PwC Japanグループならではの強みです。
また、AWSを活用したデータ戦略の強化や、生成AIを用いた業務効率化を支援しています。このため、クライアントはデータ駆動型の意思決定を実現し、さらに競争力の向上が期待できるでしょう。
特にセキュリティやコンプライアンス、規制対応が重要な業界で、クラウド導入やDXを戦略的に進めたい企業におすすめのコンサルティングパートナーです。
| PwC Japanグループの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | PwC Japanグループ | |
| 設立 | 1983年1月31日 | |
| 本社所在地 | 東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング ※その他複数拠点あり | |
| 公式サイト | https://www.pwc.com/jp/ja | |
クラスメソッド株式会社

- AWSのグローバル最優秀SIパートナー※として活躍
- AWSトップエンジニアと全資格を保有するエンジニアの在籍数は国内最大級※
- AWSプレミアティアサービスパートナーとして、支援実績は5,000社以上※
クラスメソッド株式会社は、AWSをはじめとするクラウドを中心とした「技術支援」「開発」「運用」を行うITコンサルティング企業です。
2014年からAWS最上位である「AWSプレミアティアサービスパートナー」として、5,000社以上※ものクライアントを支援してきました。また、世界で最も優れた功績を上げた企業としてグローバル最優秀SIパートナーにも選出された実績※があります。
ANSのトップエンジニアであるJapan AWS Top Engineersが32名※が活躍し、AWSの全資格を保有するエンジニアも115名※と、国内でも最多の在籍数です。
AWSコンサルティングパートナーとして活用するメリットは、高い技術力と豊富な実績によって安心かつ最適なAWS環境をスピーディに構築し、運用できる点に尽きるでしょう。
| クラスメソッド株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | クラスメソッド株式会社 | |
| 設立 | 2004年7月7日 | |
| 本社所在地 | 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー26階 | |
| 公式サイト | https://classmethod.jp/ | |
ネクストモード株式会社

- NTT東日本と技術者集団であるクラスメソッドのコラボにより誕生
- AWS導入から運用・最適化までの継続的な支援体制に強み
- AWSを運用しながら成長させる支援を提供
ネクストモード株式会社は、NTT東日本とクラスメソッド株式会社のジョイントベンチャーとして設立された企業です。
NTT東日本が誇る「安定したネットワークと運用・保守の体制」+クラスメソッドの「クラウド技術、AWSにおける実績や技術力」のハイブリッドな体制が、最大の強みといえるでしょう。
AWS領域においては、「AWSセレクトティアサービスパートナー」として支援にあたっています。また、スムーズなAWSの移行やクラウド最適化に向けて、ワンストップでの支援体制が整備されている点も、ネクストモードの特徴です。
AWSを構築したら完了ではではなく、運用しながら成長させる支援提供がある点も魅力といえます。AWSをこれから本格活用したいクライアントにとってネクストモードは、初期構築+運用体制+改善フェーズまで一貫して任せられる心強いパートナーになり得るでしょう。
| ネクストモード株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | ネクストモード株式会社 | |
| 設立 | 2020年7月1日 | |
| 本社所在地 | 東京都新宿区西新宿3-19-2 NTT東日本本社ビル21階 | |
| 公式サイト | https://nextmode.co.jp/ | |
AWSコンサルティングパートナーとは?

AWSコンサルティングパートナーとは、Amazon Web Services(AWS)公式から認定された外部専門企業や組織を指します。ただし、AWS自体が提供するプロフェッショナルサービスとは異なります。
AWSコンサルティングパートナーは、AWS提供の世界最大級のクラウドコンピューティングサービスを活用し、顧客のクラウド導入や運用の総合的支援が可能です。
また、AWS Partner Network(APN)の所属企業として、「技術力・実績・専門性」に応じて正式にパートナーランクが付与されています。
AWSコンサルティングパートナーは信頼度向上だけでなく、「技術力や実績が認められた企業」としてブランド力強化も可能です。
AWSパートナーの種類
AWSパートナーは2種類あり、「テクノロジーパートナー」と「コンサルティングパートナー」に分けられているのが大きな特徴です。以下で、それぞれの違いを説明します。
| パートナー名 | 提供するサービス内容 |
|---|---|
| テクノロジーパートナー | AWS上で動作するソフトウェア開発やシステム構築を支援 |
| コンサルティングパートナー | AWSのクラウドサービスを利用し、顧客企業のビジネスニーズに 合わせた仕組みづくりと運用サポートを提供 |
いずれを選択するかは、自社の課題に応じて検討しましょう。ツール導入なら「テクノロジーパートナー」が、活用支援なら「コンサルティングパートナー」がおすすめです。
AWSパートナー企業の条件
AWSのコンサルティングサービスが提供可能なAWSパートナー企業は以下表の通り、条件によって3種類に分けられます。
| サービスパートナー名 | 年会費 | AWS認定資格者数 | 条件 |
|---|---|---|---|
| AWSセレクトティア | $2,500 | ・認定資格者 技術、各ビジネス2名 プロフェッショナル ・基礎認定取得者2名 | ・立上げ済み収益機会3件 |
| AWSアドバンスティア | ・認定資格者 技術、ビジネス各4名 プロフェッショナル ・基礎認定取得者4名 ・技術認定取得者6名 最低3名のプロフェッショナルか スペシャリティ | ・立上げ済み収益機会20件 ・パートナービジネスプラン | |
| AWSプレミアティア | ・認定資格者 技術、ビジネス各10名 プロフェッショナル ・基礎認定取得者10名 ・技術認定取得者25名 最低10名のプロフェッショナルか スペシャリティ | ・立上げ済み収益機会50件 ・パートナービジネスプラン ・エグゼクティブビジネスレビュー ・MSP、DevOps、CloudOps コンピテンシーの内、1つを含める |
AWSプレミアティアは、ティア基準達成を6ヶ月以上継続しなければなりません。
AWSのコンサルティングパートナーが行う支援

AWSのコンサルティングパートナーから受けられる支援内容を理解しておくと、自社のニーズや課題とのマッチングがしやすく、スムーズな活用が実現するでしょう。
以下では、AWSのコンサルティングパートナーが行う支援として、主な5つを紹介します。
AWSの導入/移行プランニング
AWSコンサルティングパートナーが行う支援として、AMSの導入や移行プランニングの提案が挙げられます。AWS導入を検討するクライアントの要件を整理し、最適なAWS環境の設計や構築、移行プランニングを立てていきます。
現状システムの分析から最適な導入計画を立て、リスクを抑えてAWS環境へ安全かつ効率的に移行できる点は、AWSコンサルティングパートナーならではの強みです。
AWSコンサルティングパートナーの支援によって、移行リスクを最小化しながら「最適なコスト」「性能」「運用体制」に基づいたクラウド活用を始められるようになるでしょう。
アーキテクチャや運用の設計
AWSコンサルティングパートナーはシステムの目的やクライアントの要件に合わせて、最適なAWSサービス構成を行うアーキテクチャの設計や運用も支援します。
AWSの特性を最大限活かした効率的なシステム構築によって運用負荷が軽減され、トラブルを未然に防止できる点は、AWSのプロならではの手腕といえるでしょう。
アーキテクチャ設計後にもシステムの安定稼働やレビュー、最新のベストプラクティスへの適用に向けたサポートでは、AWSコンサルティングパートナーの専門知識がフルに活かされます。
導入~運用の支援
AMS導入時には、現行システムの分析や必要リソースやコストの見積もりなど、さまざまな業務が発生します。AWSコンサルティングパートナーなら、AWSの導入計画~移行、運用まで一気通貫での支援が可能です。
AWS導入支援としては、データやアプリケーションの以降実施やクラウド環境のセットアップを経て、テスト検証などを行います。また、運用の最適化に向けて運用手順の策定や自動化支援を実施することで、安定性の高い運用が実現するでしょう。
AWSのコンサルティングパートナーによる導入~運用支援は、クライアントにとって安全かつ効率的なクラウド活用というメリットをもたらします。
活用推進のための技術支援
将来的にAWS運用の内製化を目指す場合、技術支援はコンサルティングパートナーによるサポートを受けながら、自社でのAWS活用推進が実現します。自社内でAWS運用が可能になれば、さまざまなコスト削減につながる点もメリットです。
技術支援に関しては現地だけでなく、オンラインでもサポートが受けられます。AWSに関する知識やノウハウが豊富なコンサルティングパートナーが講師としてサポートするため、自社内でAWSに詳しい人材を育成できるようになるでしょう。
また、担当社員個々の知識量やレベルに合わせて指導できるプランを提供するケースもあるため、問い合わせてみることをおすすめします。
セキュリティの強化支援
AWS運用で注意したいのは、設定ミスや権限管理の不備によってデータが不正アクセスされるリスクがある点でしょう。AWSのコンサルティングパートナーなら、現行のAWS環境を分析するセキュリティ診断によって、設定ミスや脆弱な箇所を特定できます。
ユーザーやサービスごとの権限を見直し、セキュリティと運用双方に重要なプロセスである最小権限ポリシーを設計できる点も、AWSのエキスパートならではの強みです。
また、社内でのAWS利用ルールや運用マニュアルの作成支援が受けられるケースもあります。このため、安全で統一されたクラウド運用が実現し、トラブルやミスも防げるようになるでしょう。
AWSのコンサルティングパートナーを選ぶポイント

AWSのコンサルティングパートナーをより効果的に活用するには、選び方にいくつかのポイントがあります。以下ではAWSのコンサルティングパートナーを選ぶポイントとして、特に重視したい4点を紹介します。
支援実績や評判をチェック
AWSのコンサルティングパートナーを選ぶ際、「プロジェクトなどの支援実績や成功事例」「評判」は必ずチェックしましょう。プロジェクトの規模や難易度を考慮し、自社と同業種の経験が豊富なコンサルティングパートナーの選択をおすすめします。
支援実績は、各コンサルティングパートナーの公式サイトでチェックできます。また、AWS公式のパートナーソリューションファインダーでも確認可能です。評判に関してはGoogleレビューや口コミサイトなど、複数活用すると公平な判断ができるでしょう。
AWS導入や運用支援におけるコンサルティングパートナーの経験値や専門スキルだけでなく、自社との相性が把握できるため、安心して依頼できます。
得意分野が自社のニーズに合うかチェック
AWSのコンサルティングパートナーは、それぞれ得意とする領域や業種、ソリューション分野が異なります。コンサルティングパートナーの得意分野と自社のニーズがマッチしていれば短期間で効果的な設計や構築、運用が実現するため、AWSの導入効果を最大化できるでしょう。
コンサルティングパートナーの得意分野を調べるには、各コンサルティングパートナー会社の公式サイトか、AWS公式のパートナーソリューションでのリサーチが役立ちます。
そのうえで「自社と同業種・同規模の企業支援実績」「成功事例に、自社と似た課題や目的があるか」を、重点的にチェックしておくと良いでしょう。
費用と対応範囲は明確にしておく
AWS導入や運用支援にかかる費用は、プロジェクト内容や範囲によって大きく変動します。事前に自社の依頼業務に関する費用と対応範囲を明確にしておくと、ムダなコストを抑えつつ必要なサポートが確実に受けられるでしょう。また、契約後のトラブル防止にも効果的です。
まず、見積書や提案書で依頼業務の支援範囲と、費用構成が明確化されているかどうかをチェックしましょう。あわせて追加料金の条件を確認しておけば安心です。
また、同じような価格を提示していても、コンサルティングパートナーによって支援範囲が異なるケースもあります。複数社の見積を取って、費用の妥当性と支援範囲の比較がおすすめです。
担当コンサルタントとの相性をチェック
AWS導入や運用におけるコンサルティングパートナー活用は、単なる技術支援だけにとどまりません。自社業務への理解や課題共有、改善提案といった併走型の支援が必要不可欠です。
また、長期的な協働関係になるケースが多いため、担当コンサルタントとの相性が成果のカギを握るでしょう。担当コンサルタントの相性を確かめるには、問い合わせや初回打ち合わせ時での「レスポンスの良さ」「理解力や提案力」「傾聴姿勢」をチェックしておくことが肝心です。
質問に対するコミュニケーションのスムーズさスピード感、説明のわかりやすさなどが感じられる担当コンサルタントであれば、信頼できるパートナーシップを築けるでしょう。
AWSのコンサルティングパートナー利用のメリット

企業がAWSのコンサルティングパートナーを迎え入れた場合、どのような利益が得られるでしょうか。以下では、AWSのコンサルティングパートナー利用のメリット5点を紹介します。
自社に知識がなくてもシステム構築が可能
AWSのコンサルティングパートナー会社にはスキルの高い専門エンジニアが在籍しているため、設計から構築までの一括支援が可能です。
自社にクラウドやネットワークの専門知識がなくても、最適なシステム構築を任せられる点が最大のメリットといえるでしょう。また、クライアントの業種や業務に合わせたテンプレートの活用や過去の実績により、短期間で高品質な環境を構築可能です。
さらに、システム構築後の監視や障害対応、最適化もサポートしてもらえます。運用フェーズにおいて自社に専門知識がない場合でも、AWSのコンサルティングパートナーを利用すれば安心です。
AWS認定資格をもったエンジニアに相談できる
AWSのコンサルティングパートナー会社には、AWS認定資格をもったエンジニアが在籍しています。「AWS認定資格保有エンジニア=設計・構築・運用のベストプラクティスに精通」している証明であり、導入時の相談から運用まで安心して任せられるでしょう。
AWS認定資格を保有するエンジニアであれば、コストパフォーマンスやセキュリティなどを考慮したうえで、自社の課題に最適な構成の提案が可能です。また、AWSの仕組みを深く理解しているため、トラブル発生時の原因特定や復旧対応が迅速な点もメリットといえます。
運用改善に向けた技術支援も可能
AMSのコンサルティングパートナーが担う支援は、AMS導入や移行、運用支援だけではありません。AMS導入後の障害からの復旧やクラウド最適化、セキュリティー対策といった継続的な運用改善に向けた技術支援も行っています。
運用改善に向けた技術支援によってクライアントのシステムは安定稼働が維持され、業務の滞りといったリスク回避が可能です。また、AWS運用における無駄が削減でき、コスト最適化も実現するでしょう。
自社のIT基盤を守り、企業の成長を支えるうえで、AWSのコンサルティングパートナーから提供される技術支援は欠かせないものといえます。
セキュリティやガバナンスを強化できる
AWSのコンサルティングパートナーは、AWSにおけるIAM設計や暗号化、監査ログ設定といったセキュリティベストプラクティスに精通しています。
安全性を考慮したシステム設計や構築が可能なうえ、アクセス権限の管理や運用ポリシー、変更管理といったガバナンスの仕組み化も支援してもらえます。
アクセス制御や監査ログ管理の徹底により、情報漏えいや不正アクセスなどを防止できるでしょう。また、明確な運用ルールと権限管理の整備によって、属人的な操作や不適切な運用が防止できます。
高度な専門知識によりセキュリティとガバナンスが強化されることで、安全で統制の取れたクラウド環境の実現が、クライアントが得られるメリットです。
無駄なコストを抑えられる
AWSのコンサルティングパートナーは、AWSの料金体系とリソース特性を熟知しているため、過剰なスペックや不要なサービス利用を省いた設計が可能です。
また、コスト最適化ツールや利用状況などの詳細な分析によって、無駄なコスト発生を継続的に見直しできます。さらに不要なリソースの削除や統合によって、月々のAWS利用料を最小限にできる点はクライアントにとって大きなメリットといえるでしょう。
専門家ならではの最適な設計と継続的な分析により、クライアントは無駄なコストを抑えつつ、費用対効果の高いクラウド運用を実現できます。
AWSのコンサルティングパートナー利用のデメリット

多くのメリットがある一方、AWSのコンサルティングパートナーを利用するデメリットとして、以下の2点が挙げられます。
事前に利用時のデメリットを認識しておけば、予期せぬトラブル回避にもつながります。また、より効率的な活用が期待できるでしょう。
高額な費用がかかる可能性
AWS環境の設計や構築、運用には、高度な専門知識が必要です。AWSのコンサルティングパートナーは、クラウドアーキテクトや認定エンジニアといったハイスキルな人材が支援にあたるため、高額な人件費が費用に反映されます。
また、クライアントによってシステム構成やセキュリティ要件、既存環境が異なります。オーダーメイド性の高い個別設計が必要になれば作業工数も増え、コンサル費用も高額になる可能性があるでしょう。
費用を抑えてAWSのコンサルティングパートナーを活用するには、支援範囲を明確化して、必要なサービスに絞った契約をおすすめします。また、AWSの割引プログラムの活用※も効果的です。
社内にノウハウが蓄積されないこともある
AWSのコンサルティングパートナーに自社業務を丸投げすると、社内担当者が設計~運用までのプロセスや知識を実践的に学ぶ機会を逃してしまいます。
社内にAWS運用に関するノウハウを蓄積し、将来的に内製化を目指すなら、技術支援などを活用しましょう。また、AWSのコンサルティングパートナーから設定手順書や構成図などを納品物として受け取り、社内教育に活かすのもおすすめです。
AWSのコンサルティングパートナー頼みにせず、技術支援や情報共有によって得たノウハウを教育に組み込むことで、自社で適切な運用ができるようになるでしょう。
AWSのコンサルティングパートナー導入事例

AWSのコンサルティングパートナー利用時は、他社の導入事例を参考にすると、成果への道筋が見えやすくなるでしょう。以下ではクラスメソッド株式会社が手掛けた、AWSのコンサルティングパートナー導入事例を紹介します。
導入事例①オンプレミスの業務システムをAWSで刷新
| 支援先企業 | セガサミーホールディングス株式会社 |
|---|---|
| 支援内容 | AWS環境のレビューやSaaS製品紹介での技術支援 |
| 支援期間 | 約10ヶ月間 |
| 導入コンサル | クラスメソッド株式会社 |
ゲームコンテンツやトイなどを創造するセガサミーホールディングスは、IT部門をもつものの、取引企業向け管理システムの保守期限切れと利便性に課題がありました。
AWS環境のレビューやSaaS製品紹介に関する技術支援をクラスメソッドに依頼しています。結果、サービス基盤をAWSにした新システム完成やAWS活用最大化、目標とする同社全体のクラウドDXの足がかりになりました。
導入事例②樋門・樋管等の点検データベースシステムをAWS上に構築
| 支援先企業 | 日本工営株式会社 |
|---|---|
| 支援内容 | ・AWSを活用したプラットフォーム構築支援 ・スペック調整と開発環境の新規作成 |
| 支援期間 | 約1ヶ月間 |
| 導入コンサル | クラスメソッド株式会社 |
日本工営は国内最大手の総合建設コンサルタント会社です。河川逆流を防止する樋門・樋管の点検データ管理が課題でした。
点検データを蓄積するデータベースをAWS上に構築するため、クラスメソッドに依頼し、樋門・樋管施設の維持管理に有効活用が実現しました。その後再度スペック調整と開発環境の新規作成を依頼し、OSのアップデートに活用しています。
導入事例③女性誌の巨大ポータル「HAPPY PLUS」移行からコンテナ化
| 支援先企業 | 集英社 |
|---|---|
| 支援内容 | コスト削減を目出したEC2からコンテナへの移行 |
| 支援期間 | 約10年間 |
| 導入コンサル | クラスメソッド株式会社 |
集英社では女性誌のWebメディアとオリジナル媒体を一元化したポータルサイト「HAPPY PLUS」をslerに委託し、運営してきました。
規模の拡大につれてインフラコストが膨らむなどの課題が生じたため、独自のインフラを用意する必要に迫られ、クラスメソッドに依頼しました。結果としてクラウド移行は、オンプレミス環境と比較して約60%のコスト削減につながっています。
AWSのコンサルティングパートナーに関するQ&A

AWSのコンサルティングパートナーを利用する前に疑問点を解消しておくと、より効率のよい活用が実現するでしょう。以下では、AWSのコンサルティングパートナーに関するQ&Aとして、よくある3問を紹介します。
AWSプロフェッショナルサービスとは何ですか?
AWSプロフェッショナルサービスとは、Amazon Web Services(AWS)が提供する専門コンサルティング支援サービスです。企業のスムーズなクラウド導入や移行、最適化が進められるよう、AWSの専門エンジニアやアーキテクトが直接サポートします。
AWS公式の専門家が設計や構築支援を行うため、ベストプラクティスに基づいた安全で効率的なクラウド環境が実現するでしょう。また、セキュリティやコンプライアンス、障害対応などに関しても専門家が管理します。このため、自社だけでは判断が難しい複雑な設計や大規模移行に起こりうるリスク回避が可能です。
AWSのパートナー数は?
現時点でのAWSのパートナー数は全世界で200ヶ国以上、企業は13万社以上※にも及びます。AWSのパートナーになることで、最新のAWSテクノロジー活用による実験や構築により、質の高いソリューションをクライアントへ提供できるようになります。
また、AWS公式サイトやマーケットプレイスで紹介されることで、新規顧客獲得にもつながるでしょう。AWSと連携した収益向上につながるリソースやプログラム、ベネフィット活用によって、さらにビジネスを成長することも可能です。
AWSパートナーの御三家とは?
AWSのスペシャリストとして存在感を発揮する以下の3社が、AWSパートナーの「御三家」と呼ばれています。
いずれもAWSの東京リージョン開設以前からAWS事業をスタートし、AWSパートナーの最上位である「AWSプレミアティアサービスパートナー」を10年以上にわたって維持してきました。
また、御三家として称されるようになったのは、いずれもAWSの請求代行によって売り上げを伸ばしてきたことが共通点といえるでしょう。
ただし昨今は3社とも、マルチクラウド戦略を取り入れるユーザー企業増加に伴って、AWS以外のクラウド事業にも注力している現状です。
AWSのコンサルティングパートナー会社まとめ

今回は、AWSのコンサルティングパートナー会社の紹介をメインに、選ぶポイントや導入事例も含めてお届けしました。
AWSコンサルティングパートナーを利用する際は、メリット・デメリットも踏まえて、自社のニーズや課題に合ったコンサルティング会社を選ぶと良いでしょう。
ぜひ本記事で、自社と相性の良いAWSのコンサルティングパートナーを探して、気になる会社が見つかったら問い合わせでみることをおすすめします。


