企業でSaaS導入を検討する際にネックとなるのが、自社規模に合うライセンス選定や運用ノウハウです。SaaS導入に特化したコンサルを介さずに自社リソースのみで対応すると、選定のミスマッチや運用ルールの未整備などで様々なコスト負担がかかるでしょう。
コンサルは、顧客に最適なSaaSの選定から導入・定着まで支援し、ノウハウや人手不足を補う心強いパートナーです。コンサルへの依頼は、SaaS導入や運用の効率化と定着率向上によって成果の最大化をもたらすでしょう。
今回は、SaaS導入に強いおすすめのコンサル会社を紹介します。また、費用相場や導入事例も解説しています。ぜひ参考にしてください。
SaaS導入コンサルティングとは?

SaaS導入コンサルティングとは、クラウド型ソフトウェアであるSaaSの効果的な選定や導入と、定着に向けた支援です。
SaaS導入を支援するコンサルタントは、顧客の環境に沿った製品の提供や導入支援だけでなく、導入後のサポートも行います。また、SaaS導入と同時にクラウド化を希望する場合も、コンサルタントの支援を受けることが可能です。
コンサルティングの活用は、ITに詳しくない企業でも、スムーズなSaaS導入が実現します。さらに、導入して終わりではなく、成果が出る運用が定着する点もSaaS導入コンサルティングならではの強みでしょう。
SaaS導入支援によって業務効率化とデータ活用が進むと、自社における意思決定の質が向上し、継続的な生産性と競争力強化が実現します。
そもそもSaaSとは?
SaaSとは、サービスとしてのソフトウェアを意味するSoftware as a Serviceを略したものです。これまでのソフトウェアは、CD-ROMなどにパッケージされて、ライセンス販売されていました。また、購入したソフトウェアはPCにインストールし、起動後に利用が可能です。
SaaSはソフトウェアをインストールしなくても、インターネット経由で利用できるクラウド型サービスです。クラウドサービス提供者がソフトウェアを稼働しているため、契約後にユーザーがインターネット経由でアクセスするだけで即利用できる点がSaaS最大のメリットでしょう。
利用料金は、月額または年額で支払うシステムです。無料版を提供するサービスもあるため、使い勝手を試すこともできます。
SaaS導入コンサルティングの支援内容

以下では、SaaS導入コンサルティングの支援内容4つを紹介します。あらかじめ支援内容を把握することで、自社の課題にマッチした適切な判断と、成果につながるSaaS活用が実現するでしょう。
現状分析・ニーズに合った導入提案
コンサルによる顧客の現状分析やニーズに合った導入提案は、成果につながるSaaS選定と導入計画を実現するうえで欠かせません。
SaaSは、機能や強みが製品ごとに異なります。自社の状況やニーズにマッチした製品を選択しないと、思うような効果が得られない可能性があるでしょう。コンサルなら、顧客にとって成果の高いSaaS導入に向けた基盤づくりが可能です。
現状分析では、顧客の既存システムやIT環境、業務フローなどのヒアリングをします。また、SaaS導入で解決したい課題を明確にしたうえで製品の「機能」「費用」「運用負荷」を比較し、最適な導入案を提示します。
導入前のテスト・検証
SaaS導入前のテストや検証も、コンサルが行う重要な支援の一つです。運用時の不具合や追加コストの発生を防ぐだけでなく、現場の負担軽減に大きく影響します。
SaaS導入前のテストと検証では、顧客が業務を進めるにあたり「システムの機能や設定に問題がないか」「利用した際に滞りなく作業できるか」の2点を重視します。
実際の運用を想定した事前検証により、導入後の失敗リスクを抑えつつ、現場へのスムーズな定着と効果最大化が図れるでしょう。
本導入時のサポート
本導入のフェーズでは、現場で不具合がないか入念にチェックする必要があります。チェックを怠ると、設定ミスや業務との不整合に気づかず運用がスタートし、定着率の低下や追加修正のコストが増える原因になりかねません。
SaaS導入コンサルは、経理の仕訳処理と承認、会計ソフトへの取込や支払処理がスムーズに行われているかをチェックします。また、不具合が生じていれば、業務上ネックになっている箇所を現場関係者にヒアリングします。
SaaS本導入時のサポートによって現場の混乱を防ぎながら、全社員が同一運用で活用できるようになるでしょう。また、現場への定着や生産性向上も、早期段階で実現する可能性が高まります。
導入後の運用支援
SaaSの運用定着や、活用拡大には継続的な改善が不可欠です。例えば、「英語のマニュアルしかないため、操作ミスを起こしてしまった」「SaaSを導入したが、うまく活用できていない」といったケースでもコンサルの支援が受けられます。
SaaSの効果最適化と現場への定着に、コンサルの運用支援は必要不可欠です。コンサルは顧客の利用状況の分析はもちろん、追加機能の活用やトラブル対応まで継続的に支援します。コンサルの支援によって、SaaS運用の最適化と定着が進み、業務効率や生産性も継続的に向上するでしょう。
おすすめのSaaS導入コンサルティング会社5社

SaaS導入にコンサルを活用する際は、自社の課題にフィットしたコンサルティング会社選びがスムーズな導入に影響します。以下では、おすすめのSaaS導入コンサルティング会社を紹介します。
クラスメソッド株式会社

- SaaS導入支援で、高度な技術力と豊富な実績を誇る
- 顧客の環境にあわせて最適化した提案と導入支援
- SaaS利用に必要なプロセスも各サービスに精通したエンジニアが支援
クラスメソッド株式会社は、クラウドやデータ分析、AIなどのIT技術で企業のシステム導入や開発・運用支援を行う技術コンサルおよびSI企業です。クラウドにおいてはAWSに強みをもち、様々な企業の技術コミュニティの成長に貢献してきました。
最適な手法の提案から環境構築、PoCや導入後のサポートまで、SaaS利用に必要なプロセスを各サービスに精通するエンジニアが一貫してサポートします。
顧客の要件を環境を踏まえてヒアリングするため、課題解決に適したSaaS提供が可能です。また、複数のサービスを組み合わせて運用する場合も、最適な構成の提案によって自社のITの内製化とDX化が進むでしょう。
適切なSaaS選定と導入設計によって、業務効率化や運用負荷軽減がスムーズに実現する点は、クラスメソッドならではの高度なクラウド技術力の賜物です。
| クラスメソッド株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | クラスメソッド株式会社 | |
| 設立 | 2004年7月7日 | |
| 本社所在地 | 東京都港区西新橋1-1-1 日比谷フォートタワー26階 | |
| 公式サイト | https://classmethod.jp/ | |
株式会社ストラテジット

- SaaS連携開発のプロとして、経験豊かなコンサルタントが併走
- グローバル企業やスタートアップなど、様々な業種・業態への豊富な支援実績
- 連携開発から導入後のサポートまで一貫して支援
株式会社ストラテジットはSaaS連携ソリューションやアプリストアの開発・運営、システム基盤構築支援を行う企業です。設立以来、企業の業務効率化とDX促進に貢献し、SaaS活用の価値を高めてきました。
在籍するコンサルタントは、SaaS連携開発のプロという背景をもつ人材揃いな点もストラテジットの強みといえるでしょう。これまで支援した顧客はグローバル企業やスタートアップなど、業種や業態も多岐にわたります。経験に裏打ちされたノウハウと豊富な開発経験や導入実績に基づき、どのような課題にも最後まで併走します。
また、SaaS導入時には、既存システムなどのクラウド型ERPと外部システム連携が必要になるケースもあります。ストラテジットなら連携開発と同時に導入後のサポートまで一貫した支援が可能なため、SaaSの利用開始時からスムーズな立ち上げと運用が実現するでしょう。
| 株式会社ストラテジットの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | 株式会社ストラテジット | |
| 設立 | 2019年7月 | |
| 本社所在地 | 東京都港区芝5-31-17 PMO田町7F | |
| 公式サイト | https://www.strategit.jp/ | |
辻・本郷 ITコンサルティング株式会社
- プロの視点で課題の本質を捉えるワンストップのSaaS導入支援
- 豊富な実務ノウハウ×専門性の高いSaaS連携支援
- 導入後の定着支援も含め、SaaSの価値最大化が実現
辻・本郷 ITコンサルティング株式会社は、企業の業務効率化やDX推進を支援する企業です。システム導入やBPOも手がけるDXパートナーとして中堅・中小企業のバックオフィス改革やDX化を支援し、業務効率化や生産性向上に貢献してきました。
SaaS導入支援では顧客の課題や改善可能なポイントをヒアリングし、組織全体の業務連携がスムーズになるシステムやサービスをワンストップで提供します。
豊富な実務ノウハウと、高度な専門性に裏打ちされたSaaS連携支援も辻・本郷 ITコンサルティングの特徴です。運用課題の解消や定着化支援まで見据えた支援設計の実現は、税理士法人をグループにもつ企業ならではの強みです。
単なるSaaS導入支援にとどまらない、プロの視点で理想の姿を顧客と共に考える姿勢は、最適なSaaS運用と業務改革実現を大きく後押しするでしょう。
| 辻・本郷 ITコンサルティング株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | 辻・本郷 ITコンサルティング株式会社 | |
| 設立 | 2012年5月 | |
| 本社所在地 | 東京都渋谷区代々木1-36-4 全理連ビル5F | |
| 公式サイト | https://ht-itc.jp/ | |
ネクストモード株式会社

- 自社で運用し、よさを実感するSaaSのみ提案
- 導入から運用・サポートまで、ワンストップの支援に強み
- 豊富なSaaS製品ラインアップとパートナーネットワークを誇る
ネクストモード株式会社はNTT東日本との合弁で設立された、企業のSaaS導入や運用を支援する会社です。企業の業務効率化に貢献し、新しい働き方の実現を支えてきました。
顧客へ提案するSaaSは、すべてネクストモードが実際に運用して「機能を知り尽くし、よさが実感できるもの」のみです。実際の運用経験や数々の導入支援実績に基づくため、失敗リスクを抑えながら成果につながる最適なSaaS運用が実現するでしょう。
また、SaaS導入から運用、サポートまでワンストップで支援します。導入後の定着や継続的な活用まで伴走するため、業務効率化と成果の最大化が同時に叶います。
さらに、豊富なSaaS製品ラインアップと、パートナーネットワークもネクストモードならではです。複数の主要SaaSライセンスを取り扱い、幅広い業務領域に対応できるため、業務ごとに最適な活用ができるでしょう。
| ネクストモード株式会社の基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | ネクストモード株式会社 | |
| 設立 | 2020年7月1日 | |
| 本社所在地 | 東京都新宿区西新宿3-19-2 NTT東日本本社ビル21階 | |
| 公式サイト | https://nextmode.co.jp/ | |
株式会社Backpedal

- 建設業・製造業向けSaaS導入×業務最適化
- 現場業務にフィットした本質的な導入設計に強み
- 経営と現場両視点からの伴走支援
株式会社Backpedalは建設業・製造業向けに業務プロセス最適化とSaaS導入・定着支援を提供し、生産性向上を後押しするITコンサル企業です。現場業務にフィットするSaaS選定や導入支援を通じ、業務効率化や持続的な成長を叶えてきました。
SaaSを単なるツール導入ではなく、現場の業務プロセスの整理と本質的な改善に基づく本質的な設計と提案が可能な点は、Backpedalならではの強みでしょう。建設や製造業界の特性を深く理解し、現場負担を抑えつつ、生産性向上につなげる提案力にも定評があります。
経営課題を踏まえつつ、現場に根付く運用や定着支援まで伴走する点も魅力です。経営と現場両視点での支援は、経営戦略と現場運用の連動によってSaaS導入効果が最大化され、持続的な改善が可能になるでしょう。
| 株式会社Backpedalの基本情報 | ||
|---|---|---|
| 会社名 | 株式会社Backpedal | |
| 設立 | 2024年04月18日 | |
| 本社所在地 | 大阪府大阪市北区梅田1-2-2 大阪駅前第2ビル12-12 | |
| 公式サイト | https://backpedal.co.jp/ | |
SaaS導入コンサルティング会社を選ぶポイント

SaaS導入コンサルは、選び方にいくつかのポイントがあります。事前にポイントを知ることで自社に最適な支援を選択でき、課題解決が確実に進められるでしょう。
以下では、SaaS導入コンサルティング会社を選ぶポイント4つを紹介します。
自社の業種や規模に近い実績があるか
SaaSは業種や企業規模で、最適な設定や運用方法が大きく異なります。自社業務とフィットしないSaaS導入をすると不要な機能によって操作が複雑化し、現場の混乱を招きかねません。
コンサルを選ぶ際、自社と同業種や規模の実績が豊富であれば、業務フローや課題を正確に理解した提案が期待できます。また、導入後の失敗や手戻りが回避できるため、現場にSaaSが定着しやすくなります。
実績は、コンサル会社の公式サイトの事例をチェックしましょう。また、より自社の業種や規模に近い実績を知りたいなら、直接問い合わせてみることもおすすめです。
費用やサポート範囲は明確か
SaaS導入コンサルといっても、費用やサポート範囲は各社で異なります。自社の予算枠や希望するサポート範囲と見合わないコンサル会社を選ぶと、想定以上の費用負担や支援不足が生じるうえ、期待した成果も得られないでしょう。
SaaS導入コンサルを選ぶ際は、見積依頼で費用やサポート範囲を明確にしておくことが肝心です。また、追加料金が発生する条件などもあわせて確認しておきましょう。費用やサポート範囲が明確になると必要な支援を適正価格で受けられ、成果につながるSaaS導入や運用が実現します。
導入後のサポートは充実しているか
SaaSは導入したら終わりではありません。定着に向けたルール整備や継続的な改善、利用状況の見直しなどが重要なため、コンサルを選ぶ際は導入後のサポートの充実度も重視しましょう。
SaaSはクラウドでデータ管理を行う特性上、情報漏えいなどのセキュリティ面や、通信回線やシステム障害時のトラブル対応の有無も重要なポイントです。
導入後のサポートが充実しているコンサルを選ぶと、トラブルや運用の停滞を防ぎ、導入効果を長期かつ安定的に得られるでしょう。
担当コンサルタントとの相性はよいか
SaaS導入支援が豊富なコンサル会社を選んでも、担当コンサルタントとの相性が悪いと成果が十分に出ないまま、コスト負担だけが増える結果になりかねないでしょう。
コンサルを選ぶ際は実績だけでなく、コミュニケーションの取りやすさに重点を置くことが肝心です。特に「レスポンスのよさ」「説明のわかりやすさ」が、相性を図るバロメーターになります。
迅速に質問へ対応し、誰にでもわかる言葉で説明できるコンサルなら安心です。また、目先の効果だけでなく、長期を見据えた提案を行うコンサルであれば持続的な成長と安定した運用が実現するでしょう。
SaaS導入コンサルティングの費用はどれくらい?

SaaS導入コンサルの費用は、企業や依頼内容、導入ツールなどで変動します。一般的には月額30万程度から、高度な開発を含むなら、100万以上必要なケースもあります。短期・部分的な運用支援、スポットコンサルの場合は、上記の費用より低額で済む可能性もあるでしょう。
以下では、料金を公開するコンサル会社の一例として、株式会社ジョイゾーのKintone導入支援での定額制通常プラン「システム39」の料金を紹介します。
| プラン名 | 内容 | 料金(税別) |
|---|---|---|
| システム39 | 無料相談:2時間×1回 本開発セッション:2時間×2回 +30日間の無料アフターケア | 39万円 |
定額制のサービスなら費用が予測しやすく、コンサルにも継続的に相談しやすい点がメリットです。
SaaS導入コンサルティング会社利用のメリット

コンサル利用時のメリットを認識しておくと、自社課題に合った支援を選びやすくなり、SaaS導入の効果を最大化できるでしょう。以下では、SaaS導入コンサルティング会社利用のメリット4点を紹介します。
客観的に現状分析してもらえる
SaaS導入を自社単体で取り組むと、担当者の主観や部門の慣習などの影響によって、適切な現状分析ができない可能性があるでしょう。コンサルなら第三者の視点で顧客の課題と優先順位を正確に把握し、最適なSaaS選定と設計が行えます。
具体的には、業務フローや利用ツール、社内の権限と運用状況を洗い出して課題を可視化します。コンサルの客観的な現状分析によって自社に最適な製品と運用方法が明確になるため、費用対効果の高いSaaS導入が実現するでしょう。
自社にノウハウやリソースがなくても導入できる
自社にSaaS導入のノウハウやリソースがない場合、設定不備や定着不足によってコスト負担だけが増え、期待した効果を得られないでしょう。
SaaS導入のプロであるコンサルを利用した場合、業務フローの整理からツール選定、運用設計までを段階的に支援してもらえます。また、現場への定着も考慮したSaaS導入が実現するでしょう。コンサルの支援で社内人材への負担も減り、コア業務に専念できるため、SaaS導入と相まって業務効率と成果が同時に向上します。
効率的に導入・運用を進められる
コンサルを介さずにSaaS導入に取り組むと、最適な選定や設定ができずに手戻りが増える結果になりがちです。コンサルに依頼するメリットの一つは、効率的なSaaS導入と運用が実現する点でしょう。
SaaS導入の専門家として過去の導入実績や業務テンプレートを活かし、課題整理から設定・運用までを無駄なく進めることが可能です。また、運用支援によって、現場への定着も短期間で実現します。専門家による効率的な支援は、長期的な視点においても時間とコスト両面の節約につながるでしょう。
業務改善や売上向上など成果を出しやすい
SaaS導入に強みのあるコンサルは、顧客の業務に合った設計と定着支援が可能です。現場の業務実態にマッチしたSaaS導入と定着しやすい仕組みの構築は、属人化が回避できるため業務改善につながります。
また、支援によって生産性が向上すると、創出された時間とリソースを売上拡大へ活用できるでしょう。業務改善や売上向上などの成果が可視化されると現場のモチベーションが高まり、組織全体も前向きに動くようになります。社内に好循環が生まれると、さらに継続的な改善や成長に取り組めるでしょう。
SaaS導入コンサルティング会社利用のデメリット

SaaS導入コンサルの利用は、デメリットや注意点があることも認識しておかなければなりません。あらかじめデメリットを理解しておけばミスマッチや想定外のコスト発生を避け、コンサル活用がスムーズに進むでしょう。
以下では、SaaS導入コンサルティング会社利用のデメリット2点を紹介します。
コンサル費用がかさむ可能性
コンサルは、SaaSビジネスの成長と定着を支援するプロです。SaaS導入におけるコンサルの高度な専門性は、費用がかさむ要因にもなるでしょう。
例えば、既存システムが複雑で現場の協力が得にくい企業は、SaaS導入の難易度が高くなります。この場合、SaaS導入コンサルを利用しても設計や連携の工数が増え、現場調整に時間を要するため費用が高額になります。
コンサル費用は、自社の現状や課題に見合うかを慎重に判断しなければなりません。また、初期投資や利用料はもちろん、追加オプションなどにかかる費用も考慮しましょう。事前にトータルコストを見積もり、コンサル費用以上の業務効率化や成果が得られるかの検討が肝心です。
コンサルとのやりとりや予定管理の手間はある
「SaaS導入コンサルへの依頼=社内人材が対応する時間と労力がゼロになる」わけではありません。SaaS導入の目的や業務内容の正確な把握と最適な設計に、コンサルとのやりとりや予定管理などの一定の手間はかかります。
想定と異なる成果や運用トラブルなどは、コンサルの現場業務への理解不足や社内の期待値のすり合わせ不足が原因の一つといえるでしょう。
様々なトラブルを防ぐには、コンサルと進捗状況や課題をこまめに共有し、早期段階で認識のズレを修正するコミュニケーションが重要です。また、明確な予定管理と目標設定によって判断や運用基準が統一化され、投資対効果を最大化できるでしょう。
SaaS導入コンサルティングの導入事例

SaaS導入にコンサルを活用する際に他社の成功事例を確認しておくと、自社に合う最適な導入手法や運用方針の判断に役立つでしょう。以下では、クラスメソッド株式会社による事例を3件紹介します。
導入事例①サーバーレス特化コンサルティングで知識とスキルを習得
| 支援先企業 | TOPPAN株式会社(旧:凸版印刷株式会社) |
|---|---|
| 支援内容 | ・オンライン講義による技術情報サポート、人材育成 ・プロジェクト内容に即したサンプルコード提供 ・Pythonの即実装可能なサンプルコード作成 |
| 支援期間 | 3ヶ月半 |
自社開発の印刷資材受発注システムを基盤に、商品や資材をマッチングする新サービスの開発を検討していました。ただし、社内にサーバーレス開発のスキルをもつ技術者が不在のため、内製化を目指してクラスメソッドに依頼しています。
実務に即応した講義で実践的な知識やサンプルコードを得て、メンバーのスキルアップが実現しました。さらに、プロジェクトメンバー同士で学び合う仕組みも構築しています。
導入事例②複数ツールの組合せでセキュリティを強化
| 支援先企業 | 森永乳業株式会社 |
|---|---|
| 支援内容 | ・クラウドシフトに沿ったセキュリティと運用の見直し ・自社運用に最適なWebサイト基盤の構築 ・セキュリティ標準の策定へのアドバイス、ツール選定・導入支援 |
支援先企業は、Webサイトの安定稼働とセキュリティの強化に課題がありました。システム全体が共通基盤上にあり、メンテナンスごとに影響範囲の確認と調整が必要なことからAWSへ問い合わせた結果、クラスメソッドを紹介されています。
支援に加えて専門家の豊富な知見を取り入れ、実運用を見越したセキュリティ標準を作成しました。複数ツールの組合せでセキュリティ強化実現のほか、サイトリリースのリードタイムが3ヶ月から2週間に短縮しています。
導入事例③Alteryx導入で最大処理効率が1,200倍に
| 支援先企業 | 株式会社マクロミル |
|---|---|
| 支援内容 | Alteryxの販売と導入支援 |
他社の統計解析ソフトからテキストデータをBIツールに取り込むものの、「処理中にデータアナリストの思考が途切れる」「納品後の修正に数日かかる」などの理由でクラスメソッドに依頼しています。
Alteryxを取り入れた導入支援の結果、以前より最大処理効率が1,200倍になりました。データアナリストの思考の途切れもなくなり、クライアントへの納期短縮も実現しました。また、データアナリストだけでなく、営業サポートスタッフもAlteryxを社内業務で活用しています。
SaaS導入コンサルティングに関するQ&A

SaaS導入コンサル活用時に疑問点を解消しておくと、導入後のトラブルや手戻りの回避が可能です。以下では、SaaS導入コンサルティングに関するQ&Aを3つ紹介します。
日本の三大SaaS企業は?
SaaSにおける三大の基準は、何を軸とするかで異なります。売上高や知名度を踏まえた場合、以下が日本の三大SaaS企業として上位に挙げられるでしょう。
| 企業名 | 提供サービス |
|---|---|
| 株式会社ラクス | 交通費・経費計算システムや 電子請求書発行システムなど、企業向けSaaSを展開 |
| Sansan株式会社 | 名刺管理営業DXサービスやデジタル完結型の インボイス管理サービスを提供 |
| 株式会社マネーフォワード | 会計・財務管理、請求書発行、給与計算 勤怠管理上の業務効率化SaaSを提供 |
| フリー株式会社 | 経理業務効率化や給与計算 労務管理の業務効率化SaaSを提供 |
| サイボウズ株式会社 | ノーコードの業務アプリや中小企業向け グループウェアなどを提供 |
| 株式会社エス・エム・エス | 介護・医療業界向け業務支援 人材向けSaaSを提供 |
いずれも、「市場規模」「導入実績」「社会的影響力」が突出しており、企業の生産性向上を支える中核的存在といえます。
SaaSのセキュリティリスクはどんなものがある?
SaaSでは、「アカウント・権限情報」「ユーザーデータ」「通信路・通信データ」上で、以下に挙げるセキュリティリスクがあります。
- 未許可クラウド利用による内部不正
- ユーザーの設定ミスによる情報漏えい
- ID情報流出によるなりすまし
- 特権IDにおける不適切なパスワード管理
- 一般ユーザーを装った不正アクセス
- マルウェアを用いた不正攻撃
- PCの盗難や紛失による漏えい など
セキュリティリスクに企業が適切な対策をとらないと、業務停止や信用失墜のおそれもあります。「アクセス権限管理」「多要素認証」「データ暗号化」「定期的な監査」を組み合わせた総合的なセキュリティ対策が有効です。
SaaSを守るセキュリティサービスとは?
SaaSを守るセキュリティサービスは、ID管理やアクセス制御、ログ監視などで利用時の不正操作や情報漏えいを防ぐうえで欠かせません。以下では、代表的なセキュリティサービスを4つ紹介します。
- SSPM:SaaSの設定ミスを常時検知・是正し、リスクを低減
- CASB:クラウド利用を可視化・制御し、情報漏えいを防止
- IDaaS:アカウント・IDを一元管理し、多要素認証で不正アクセスを防止
- データ保護:クラウド上のデータ暗号化とデータセンターの安全性確保
セキュリティサービスの導入は、安全なクラウド利用とコンプライアンス遵守が実現するため、自社事業の信頼性向上に貢献するでしょう。
おすすめのSaaS導入コンサルティング会社まとめ

今回は、SaaS導入を検討中の企業担当者や経営層に向けて、おすすめのSaaS導入コンサルティング会社をメインに紹介しました。
SaaS導入は企業単体で取り組むより、コンサルを活用することで導入効果が高まり、失敗リスクを抑えながらスムーズな運用が実現します。
本記事で紹介した選び方や費用相場も参考にして、自社の課題解決に役立つコンサルティング会社が見つかったら、まずは問い合わせてみましょう。



