「データ分析コンサルタント」「データ活用コンサルタント」に興味がある方も多いでしょう。これらは、クライアント企業のデータをもとに、企業課題の解決や業務効率化を支援する専門職です。
コンサルを依頼すれば、自社の成長が期待できる反面、費用面などのデメリットもあります。また、コンサル会社は数多く、得意分野も異なるため、自社に最適なコンサル会社を選ぶのはなかなか大変です。
そこで本記事では、データ分析・活用コンサル会社を探している会社経営者・ご担当者向けに、具体的な支援内容やコンサル会社の選び方、費用相場、導入事例などを解説します。おすすめのコンサル情報も紹介しますので、コンサル選びの参考にしてください。
データ分析・活用コンサルティングとは?

データ分析・活用コンサルティングとは、クライアント企業のデータを分析・活用し、企業課題の解決や業務効率化に貢献する専門職です。昨今は、AI技術などが進展し、企業が膨大なデータを収集できるようになりました。
データ活用により需要予測、マーケティングの向上などが可能となり、論理的な意思決定やビジネスアクションにつながります。以下では、データ分析と活用の違いやデータ分析・活用の重要性などについて解説します。
データ分析と活用の違い
データ分析と活用は一連のプロセスですが、意味(役割)は異なります。データ活用とは、ビジネス上の戦略策定や業務改善、売上増加、品質向上などにデータを役立て、企業価値の向上につなげることです。
一方、データ分析は、データを収集し、傾向や法則性、因果関係など、データ活用に役立つ情報を見つける作業を指します。データ活用にはデータ分析の結果を用いるため、データ分析と活用をワンセットで行うコンサルも多くあります。
データ分析には、統計学の専門知識やデータ処理のためのITスキルなどが必要です。一方、データ活用には、経営やマーケティングなどの経験も求められます。
ビジネスにおけるデータ分析・活用の重要性
VUCA時代において、ビジネスにおけるデータ分析・活用の重要性が高まっています。客観的な根拠に基づく意思決定により、リスク低減や競争力強化を図るためです。
たとえば、小売業において、消費者の購買履歴やWebサイトのログデータを分析すれば、年齢や性別による購買行動の違いや、購入までのプロセスなどを把握できます。それにより、広告のターゲティングや自社のブランディングを、より効率的かつ効果的に行えるでしょう。新たなビジネスチャンスを発見できるかもしれません。
スマホの普及やSNSの浸透などから、消費者行動は複雑化が進んでいます。上記のようなデータ分析・活用は、顧客満足度の向上にもつながるでしょう。
データ分析・活用支援コンサルが求められる背景
データ分析・活用が重視されるようになった背景に、IT技術の革新があります。IoTデバイスの普及、5Gなどのインフラ整備の進展、AIや機械学習の活用によりビッグデータ分析が可能となったことなどです。
企業が膨大なデータを収集・分析できるようになったことで、データ分析・活用支援コンサルの需要も高まっています。データをビジネスに有効活用するため、より精度の高い分析を迅速に行う必要があるためです。
専門人材など社内リソースの不足により、データがあっても十分に活用できていない企業も多くあります。データ分析・活用支援コンサルへのニーズは、今後も高水準が続くでしょう。
データ分析・活用コンサルティングの支援内容

データ分析・活用コンサルティングは、幅広いフィールドで活躍する分野(領域)で、具体的な支援内容も多岐にわたります。データ分析・活用コンサルティングの主要な支援内容について、以下で解説します。
顧客の課題・現状の把握
データ分析・活用コンサルティングの支援内容としてまず挙げられるのが、顧客の課題・現状の把握です。データ分析・活用は、それ自体がゴールではなく、企業課題を解決するために行うものです。
そのため、データ分析・活用コンサルティングは、ヒアリングやデータ収集によりクライアントの現状や課題を把握することからスタートします。クライアントが置かれている外部環境についても必要に応じて調査します。
解決すべき課題をきちんと特定することで、データ分析・活用を行う目的の明確化が可能です。その後、課題解決のためにどのようにデータ分析・活用を行うか、方針を決定します。
導入すべきソリューションの提案
導入すべきソリューションの提案も、データ分析・活用コンサルティングの支援内容です。課題解決のために必要なデータ量が膨大となったり、複雑なデータ処理が必要となったりすることがあります。
データ分析・活用コンサルは、分析・活用を効率的に行えるツールについても知見があるため、クライアントに最適なソリューションの提案も可能です。提案内容はクライアントのニーズにより多岐にわたります。たとえば、AIや機械学習、統計解析を用いた需要予測システムを構築し、在庫管理や価格設定に活用する、といったことが考えられます。
データ分析・活用基盤の構築支援
データ分析・活用基盤の構築支援も、データ分析・活用コンサルティングの支援内容の一つです。販売管理、顧客管理、経理など、様々なシステムを導入していても、それぞれがサイロ化(分断)され、一元管理や横の連携ができていない企業は多くあります。
データ分析・活用コンサルは、顧客企業の導入担当者と協力しながらソリューションを導入し、顧客企業で継続的に活用できる基盤を整えます。これにより、散在しているデータの一元管理や分析がしやすくなるでしょう。データ活用人材の育成を通じて、自走化・内製化に向けた伴走支援を行うコンサルもあります。
データ分析・活用コンサルティングの種類

データ分析・活用コンサルティングは、主に「コンサルティング型」と「エンジニアリング型」に分けられます。それぞれの概要は、次表の通りです。
| 種類 | 主な支援内容・特徴 |
|---|---|
| コンサルティング型 | ・データ分析結果をもとに、企業の経営課題・業務の解決に資する提案を行う ・需要予測、業務プロセス改善など、経営判断に役立つ具体的な提案が可能 |
| エンジニアリング型 | ・データ分析基盤構築、機械学習モデル開発、分析ツール開発など、技術面の実装を支援する ・データマイニング、機械学習などの処理技術、システム開発などの高いスキルを有する |
両者の間に隔たりがあるわけではなく、上手く併用しながらデータ分析・活用を行うこととなります。
データ分析・活用に強いコンサル企業おすすめ5社

データ分析・活用を行うコンサル企業は数多く存在しています。その中から自社に最適な企業を選ぶことが重要です。以下では、データ分析・活用に強いコンサル企業の中から、特におすすめの5社を紹介します。
株式会社NTTデータビジネスシステムズ
- NTTデータグループのITコンサルファーム
- プラットフォーム構築やDX戦略策定の支援などで豊富な実績
- 戦略策定から運用までにワンストップで対応
株式会社NTTデータビジネスシステムズは、NTTデータグループのITコンサル企業です。情報処理システムのコンサルティングやシステム開発などを手掛けています。2011年4月にグループ企業2社が統合して、現在の企業となりました。
データ分析・活用には、企業統合前から長年の実績があり、多くの企業の課題解決にあたってきました。データの活用に向けた構想の検討からデータ収集、分析、活用まで、データ分析・活用に必要なサービスを一貫して提供しています。
データ分析のプラットフォーム構築やDX戦略策定の支援に強いコンサルなので、分析環境を整えるところから始めたい企業などに、特に利用が向いています。スモールスタートから全社活用まで、幅広く対応可能なので、まずは問い合わせてみてください。
| 株式会社NTTデータビジネスシステムズの基本情報 | |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社NTTデータビジネスシステムズ |
| 設立 | 2011年4月 |
| 本社所在地 | 東京都豊島区東池袋一丁目18番1号 Hareza Tower 32階 |
| 公式サイト | https://www.nttdata-bizsys.co.jp/ |
日本アイ・ビー・エム株式会社

- 世界的なテクノロジー企業IBM社の孫企業
- AIや機械学習による膨大なデータの学習や分析の自動化支援に強み
- AI、クラウドサービス、ITインフラなど幅広い相談が可能
日本アイ・ビー・エム株式会社は、世界的なテクノロジー企業であるIBM社(アメリカ)の関連企業です。IBM社の完全子会社の日本法人なので、IBM社の孫企業にあたる外資企業です。長年にわたりコンピューター関連事業などを展開してきており、現在はクラウドサービス、データ・アナリティクス、ITインフラなど幅広いサービス・製品を供給しています。
IBM社は、2025年4月に、データサービスやAIを主力事業とするHakkoda社を買収しました。これにより、AIの活用やデータ基盤構築が強化され、より高度なデータ分析・活用サービスの提供が可能となりました。AIコンサルティングやオートメーション・コンサルティングなども得意としていますので、AI全般の相談をしたい方もぜひ相談してみると良いでしょう。
| 日本アイ・ビー・エム株式会社の基本情報 | |
|---|---|
| 会社名 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 |
| 設立 | 1937年6月 |
| 本社所在地 | 東京都港区虎ノ門二丁目6番1号 虎ノ門ヒルズ ステーションタワー |
| 公式サイト | https://www.ibm.com/jp-ja |
東芝ユニファイドテクノロジーズ株式会社
- 東芝グループのエンジニアリング企業
- 製造現場での課題対応やデータ分析の経験を活かしたコンサルティング
- 現場のスキルアップ、コーチングなども支援
東芝ユニファイドテクノロジーズ株式会社は、東芝グループのエンジニアリング企業です。2025年4月にグループ会社の関連部門が統合して現在の企業となりました。
民生機器・産業用機器などのシステム開発、設計、製造、保守サービスなどにワンストップで対応しています。長年、ものづくりでの課題対応や工場の巨大データ分析などを行ってきた経験・ノウハウは、データ分析・活用コンサルにも活きています。
現場ごとにデータサイエンスを組み合わせたスキルアップ、コーチングなどに注力しているほか、統計分析や機械学習、ディープラーニングなどのコンサルティングの実績も豊富です。ロバスト設計、MTシステム、ソフトウェアテストなどの品質工学コンサルティングも得意としているので、ものづくりの現場を改善したい企業にも利用が向いています。
| 東芝ユニファイドテクノロジーズ株式会社の基本情報 | |
|---|---|
| 会社名 | 東芝ユニファイドテクノロジーズ株式会社 |
| 設立 | 2025年4月 |
| 本社所在地 | 神奈川県川崎市幸区堀川町72番地34 ラゾーナ川崎東芝ビル7階 |
| 公式サイト | https://www.toshiba-dme.co.jp/dme/index_j.htm |
インキュデータ株式会社

- 博報堂とソフトバンクを親会社とするコンサルファーム
- データ利活用やAI導入などのコンサルティングに特化
- データ活用の組織定着化、人材育成などの支援にも対応
インキュデータ株式会社は、顧客データの利活用やAI導入などのコンサルティングに特化しているコンサル会社です。大手電気通信事業者のソフトバンク株式会社と、大手広告代理店の株式会社博報堂を親会社としており、両企業の強みであるテクノロジーとマーケティングのスキル・ノウハウを存分に活かしたコンサルティングを提供しています。
データ活用戦略立案や、データ基盤構築、データ分析環境の構築、AI導入などのコンサルティング事業で、多数の実績を有しています。専門性の高いコンサルタントが多く在籍しており、多様なクライアントのニーズに対応可能です。
データ活用の組織定着や自走化、人材育成支援などにも丁寧に対応しています。高品質のサポートを受けたい方は、ぜひ問い合わせてみてはいかがでしょうか。
| インキュデータ株式会社の基本情報 | |
|---|---|
| 会社名 | インキュデータ株式会社 |
| 設立 | 2019年10月 |
| 本社所在地 | 東京都港区海岸一丁目7番1号 |
| 公式サイト | https://www.incudata.co.jp/ |
データビズラボ株式会社

- データ戦略、基盤構築、データマネジメントなどに特化したコンサルファーム
- 戦略設計から人材育成までをワンストップで支援
- 平均年齢が若いコンパクトファームならではの高い機動性
データビズラボ株式会社は、データ戦略、基盤構築、データマネジメントなどを手掛けるデータ分析・活用コンサルです。DXの戦略設計、データ分析、クラウドデータ基盤作成、人材育成などを一貫して支援しています。
徹底したビジネス理解に基づき、真に価値を生むデータ活用、戦略設計を行うことがモットーです。ツールを導入するだけで終わるような対応ではなく、組織体制やクラウド基盤、トレーニングなど、必要サービスを包括的に提供します。
少数精鋭のコンパクトファームならではの、機動性の高い対応も特徴です。丁寧な伴走支援でDX推進を図りたい方は、ぜひ問い合わせてみてください。平均年齢も若い企業なので、フラットな文化を好む企業にも利用が向いているでしょう。
| データビズラボ株式会社の基本情報 | |
|---|---|
| 会社名 | データビズラボ株式会社 |
| 設立 | 2015年8月 |
| 本社所在地 | 東京都港区海岸一丁目7番1号8階 ビジネスエアポート竹芝 |
| 公式サイト | https://data-viz-lab.com/ |
データ分析・活用コンサルティングの選び方

データ分析・活用コンサルティングを選ぶ際は、次の4点に注目して選ぶと良いでしょう。
それぞれについて以下で解説しますので、依頼する前に各ポイントをチェックしてください。
自社の業界・課題に関する実績があるか
データ分析・活用コンサルティングを選ぶ際は、自社の業界・課題に関する実績があるかをまず確認しましょう。データ分析・活用には、業界事情や商習慣、消費者行動などの理解が不可欠です。たとえば、小売業の場合、消費者の購買行動や情報収集の傾向を知る必要性から、購買履歴のデータ分析やWebサイトのログ解析などに関して特有のノウハウがあります。
そのようなノウハウや実績が豊富なコンサルに依頼しないと、表層的な分析で終わってしまうかもしれません。コンサル会社の多くは、公式サイトなどで導入実績を紹介しているので、自社の業界や企業課題と類似の事例があるかをチェックすると良いでしょう。
自走化に向けたサポート体制が整っているか
自走化に向けたサポート体制が整っているかも、データ分析・活用コンサルティングを選ぶ際の重要なポイントです。データ分析は、マーケティング向上や業務効率化など、何らかのビジネスアクションに向けて行うものです。一度分析して終わりではないので、中長期な視点で支援してくれるコンサル会社を選んでください。
自走化に向けて、人材育成の研修や組織体制・分析環境の整備などのプログラムを用意しているコンサル会社も多くあります。そのようなコンサルであれば、自社にデータドリブンな企業文化が根付くまで、中長期的なパートナーとしてサポートしてくれるでしょう。
プライバシー・情報セキュリティ関連の認証があるか
データ分析・活用コンサルティングを選ぶ際は、プライバシー・情報セキュリティ関連の認証があるかもぜひ確認してください。データ分析を依頼する際は、自社の重要なデータをコンサル会社に渡すことになるので、データの扱い方は非常に重要です。個人情報や機密性の高い情報が含まれている場合は、特に慎重さが求められます。
プライバシー・情報セキュリティ関連の認証は、データ分析・活用に必須というわけではありません。しかし、認証があれば、プライバシーや情報セキュリティに気を配っていることがわかりますし、情報漏えいのリスクも低減できるでしょう。
わかりやすく妥当な料金体系か
データ分析・活用コンサルティングの選び方として、わかりやすく妥当な料金体系かも重要なポイントです。コンサル費用は、想定より高額になることがあります。追加費用を請求されたり、早期の支払いを求められたりするケースもあります。
不要なトラブルを避けるため、料金に関する不明点は、契約前に明らかにしておきましょう。特に、契約内容にどこまでの作業が含まれているのか、どのような作業を依頼すると追加料金が発生するのかや、支払い条件などは、きちんと確認すべき項目です。適切に判断するため、複数社から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
データ分析・活用コンサルティングの費用相場

データ分析・活用コンサルティングの費用相場は、次の通りです。
- プロジェクト型:100万円~数百万円
- 顧問契約型:月額10万円~100万円以上
- 成果報酬型:売上の一定割合や達成目標に基づく報酬(10%〜30%)
金額を提示しているコンサル会社は少ないため、詳しい金額は見積もりを取って確認してください。なお、費用を左右する要素は、主に次の3点です。
- コンサル企業の規模や実績
- 担当者のスキルや経験
- 依頼する業務範囲(長期的に活用支援全般を任せるか、スポットで部分的に依頼するか)
実際の料金例としては、株式会社MOLTSの金額が参考になるでしょう。アクセス解析やGoogle Analytics活用支援の金額は、アドバイザー支援、運用・分析代行などが月額10万円~、インハウス化支援は月額50万円~※1です。また、マーケティングデータ基盤構築は、コンサルティングは月額60万円~、データ基盤の構築支援は応相談、データ基盤構築後の運用支援は月額40万円~※2となっています。
参照元
※1株式会社MOLTS「データ測定&分析 アクセス解析」、株式会社MOLTS「データ測定&分析 Google Analytics活用支援」
※2株式会社MOLTS「データ測定&分析 マーケティングデータ基盤構築」
データ分析・活用コンサルティングの導入事例

データ分析・活用コンサルティングの活用イメージを掴むためには、他社の事例が参考になるでしょう。以下で、インキュデータ株式会社が支援した事例を3件紹介します。
事例①「カラオケ体験価値10倍」を目指しデータ活用を加速
| 支援先企業 | 株式会社TOAI |
|---|---|
| 支援内容 | 公式アプリのUI/UX改善、データ基盤構築、MA導入 |
| 支援期間 | 記載なし |
カラオケのチェーン店を展開する株式会社TOAIに対して、公式アプリのUI/UX改善やデータ基盤構築、マーケティングオートメーション導入を支援した事例です。各部署に散在していた顧客データの統合・利活用や、社内のデジタルスキルの高度化を図りました。その結果、予約率向上、収益率向上、データに基づく施策実施、データ利活用の内製化などの成果につながりました。
事例②顧客データを統合し、ロイヤルユーザを分析
| 支援先企業 | サンスター株式会社 |
|---|---|
| 支援内容 | 顧客データの統合、顧客分析、マーケティング |
| 支援期間 | 記載なし |
オーラルケア製品、健康食品、スキンケア商品などを手掛けるサンスター株式会社に対して、顧客データの統合や顧客分析、マーケティングなどを支援した事例です。同社は、顧客データが分散していることや、顧客との接点が少なく顧客の理解が深まらないことが課題でした。顧客の行動パターン分析など各種支援を実施したことで、マーケティング活動や広告パフォーマンスの精度向上、ブランドロイヤリティの強化などの成果が得られました。
事例③顧客データを活用したファンエンゲージメント戦略
| 支援先企業 | 福岡ソフトバンクホークス株式会社 |
|---|---|
| 支援内容 | 顧客データの統合、マーケティング |
| 支援期間 | 記載なし |
プロ野球球団の運営でおなじみの福岡ソフトバンクホークス株式会社に対して、顧客データの統合やマーケティングの支援を行った事例です。同社では、2020年からのコロナ禍以降、集客を制限せざるを得なくなったことなどから、一貫したファン体験の提供などが課題となっていました。データの統合やターゲティングの仕組み構築などにより、ファンの行動データの分析・活用が可能となり、マーケティング精度の向上やファンコミュニケーションの実現などの成果につながりました。
データ分析・活用コンサルティングの利用メリット

データ分析・活用コンサルティングを利用するメリットは、主に次の4点です。
正確かつ的確なデータ分析の実施
データ分析・活用コンサルティングを利用すると、正確かつ的確なデータ分析の実施が可能です。専門知識・スキルがないとなかなか難しいことなので、コンサルを利用する大きなメリットと言えるでしょう。
データ分析は、正確に行わないと、意味のない結果が出てしまい、その後の意思決定に役立ちません。しかし、膨大なデータの中からどのデータを用いるのかを適切に判断するのは、なかなか難しいことです。
また、膨大なデータの分析を専門知識を持たずに行っても、的確な分析結果を出せない、時間がかかりすぎてしまう、といった懸念があります。データ分析・活用コンサルに任せれば、これらのこれらの不安が払拭できます。
分析プロセス短縮による意思決定スピード向上
分析プロセス短縮により意思決定スピードが向上することも、データ分析・活用コンサルティングを利用するメリットの一つです。データ分析・活用コンサルは分析のプロなので、短時間でのデータ収集・分析が可能です。
昨今は、SNSの普及やデジタル技術の進展、価値観の多様化などの影響で、消費者の関心の移り変わりやトレンドの変化が非常に早くなっています。データ分析を迅速に行うことで、その結果を用いる意思決定もスピードアップできます。また、タイムリーなデータの分析結果を用いることで、より的確な意思決定にもつながるでしょう。
リソース最適化による投資対効果の向上
リソース最適化による投資対効果の向上も、データ分析・活用コンサルティングを利用するメリットです。データ分析・活用を社内で行おうとすると、高度な知識・分析スキルを持った人材の採用・育成、分析プロジェクトチームの編成、分析ツールの整備などのコストが固定的にかかります。
プロジェクト開始時は特に、不慣れな作業に多くの時間を要するでしょう。必要な人手を既存の社員で賄おうとすれば、通常業務が圧迫される恐れがあります。
社外の専門家に依頼すれば、必要な時のみのコスト負担で済み、固定費用は不要です。社員は本来業務に集中できます。分析ニーズが変動する企業にとっては、コンサルへの依頼の方が合理的と言えるでしょう。
最新技術活用による競合優位性の獲得
データ分析・活用コンサルティングの利用メリットとして、最新技術活用により競合優位性が獲得できることも挙げられます。データ分析・活用には、分析ツールやAIアルゴリズム、クラウドサービスなど多くの新技術が用いられており、分析手法もどんどん進化しています。企業の担当者が、他の業務の傍らにこれらの最新情報を入手し、使いこなすのは、なかなか難しいでしょう。
データ分析・活用コンサルであれば、常に最新情報を仕入れていますし、自社に有効な分析手法を判断してくれます。また、他社の事例も熟知しています。競合他社がどのようなデータ分析・活用を行っているかなど、有益な情報を提供してもらうことで、競合優位性の獲得につながるでしょう。
データ分析・活用コンサルティングの利用デメリット

データ分析・活用コンサルティングの利用には、依頼費用が必要ですし、自社の主体性が弱まる懸念もあります。利用のメリットよりデメリットが大きい場合は、依頼する範囲を見直し、ある程度自社で対応するなどの工夫が必要です。依頼費用と自社の主体性について以下で解説しますので、ぜひ対応を検討してください。
依頼費用が発生する
依頼費用が発生することは、データ分析・活用コンサルティングを利用するデメリットの一つです。データ分析・活用にあたるコンサルタントは、高い専門知識やノウハウを有する人材なので、依頼費用は低額とはいきません。
「データ分析・活用コンサルティングの費用相場」で先述の通り、月額で100万円以上となることもあります。長期かつ大規模なプロジェクトの場合は、数千万円から数億円規模となることもあるでしょう。
この依頼費用と見込まれる成果を照らして、費用対効果が優れているか判断する必要があります。依頼することで、どのような成果が得られそうかを、できる限り具体的に検討しておくとともに、複数社に見積もりを取ることが重要です。
頼りすぎると自社の主体性が弱まる
頼りすぎると自社の主体性が弱まることも、データ分析・活用コンサルティングを利用するデメリットです。コンサルには優秀な人材が揃っており、依頼すれば必要な支援を受けられます。
しかし、課題が発生するたびにコンサルに相談するような組織は、なかなか成長できません。解決策を自ら検討し、実行しようとする主体性が弱まってしまうためです。
コンサル会社に依存しすぎないためにも、依頼費用を抑えるためにも、委託する範囲や責任の所在を明確にすることが重要です。外部のプロの支援を上手く活用しながら、自社の意思決定にはきちんと責任を持つ自覚が求められます。コンサル会社にどの部分を依頼するのか、依頼前にきちんと整理しておきましょう。
データ分析・活用コンサルティングに関するQ&A

データ分析・活用コンサルティングに関してよくある疑問をQ&A形式で3点紹介します。多くのコンサル企業は、依頼前に無料で相談できますので、具体的な依頼内容や費用などの疑問は、直接問い合わせてみてください。
データ分析・活用コンサルの依頼前にすべきことは?
データ分析・活用コンサルの依頼前にすべきことは、「目的の明確化」と「複数社への見積もり」です。データ分析・活用の目的がはっきりしていないと、依頼されたコンサルもどのデータをどのように分析するのかわからず、困ってしまいます。なぜデータ分析・活用を行いたいのか、自社のニーズや課題はきちんと整理しておきましょう。
複数のコンサルに見積もりを取り、事前打ち合わせの上、比較検討することも重要です。コンサルティングの費用は、分析するデータの種類や量、分析手法などで大幅に変動します。費用が高い・安いで判断するのではなく、自社の目標・目的に沿った仕事をしてくれるコンサルを選ぶようにしましょう。
データ分析・活用コンサルに資格は必要ですか?
データ分析・活用コンサルに資格は必要ありません。ただし、統計士やデータ解析士など、持っていれば専門性が評価される資格はあります。
また、資格取得に取り組む姿勢、学ぶ意欲などもアピールできます。データ分析・活用コンサルタントを目指す方は、そのような資格を持っていても損はないでしょう。
コンサルタントが資格を保有していれば、体系的な統計知識や実践的なデータ解析スキルなどを客観的に判断する材料になります。データ分析・活用コンサル会社を選ぶにあたって、そのようなコンサルタントが多く在籍していることは、会社選びの一つの指標になるかもしれません。
データドリブンコンサルティングとは何ですか?
データドリブンコンサルティングに明確な定義はありませんが、データドリブン(Data Driven)での課題解決を実現するコンサルアプローチを指します。ビジネスにおけるデータドリブンとは、客観的なデータを根拠として経営課題の解決や企業価値の向上を目指す考え方です。デジタル化やAI技術が進む昨今は、顧客データや市場データなど様々なデータの収集・蓄積が可能となりました。
そのため、経験や勘に頼るような経営ではなく、データに基づく意思決定が重視されるようになってきています。データドリブンコンサルティングは、データ分析、データに基づく戦略立案、実行支援などを専門的見地からサポートするサービスです。
おすすめのデータ分析・活用コンサルティングまとめ

この記事では、データ分析・活用コンサル会社を探している会社経営者・ご担当者向けに、支援内容や費用相場、利用のメリット・デメリットなどを解説しました。データ分析・活用コンサルに依頼して有益な成果を得るためには、自社に最適な企業を選ぶことが重要です。
記事内で紹介したコンサル各社は、いずれもデータ分析・活用に強みがあり、サービス品質も高いとされています。コンサル選びで迷った際は、ぜひ参考にしてください。




