ネットワークやサーバーといったインフラシステムを正常に稼働するために不可欠なのがインフラエンジニアとよばれる専門職です。
ITエンジニアのなかでも特に需要が高い職種であり、今後はIoTやクラウドシステムなどのさらなる普及によって活躍の幅も広がっていくと期待されます。
矢野経済研究所による社会インフラIT市場規模推移・予測によると、現在から今後もインフラIT市場は6,000億円の市場規模が継続すると予測されています。
出展:矢野経済研究所「社会インフラIT市場規模推移・予測」
IT化が進む社会において、その環境をつくり保守をするのがインフラエンジニアの仕事であり、今後も継続して高い需要が見込めるといえるでしょう。
しかし、インフラエンジニアと聞いてなんとなく仕事内容はイメージできるものの、詳しい内容まではよく分かっていないという方も多いのではないでしょうか。
また、インフラエンジニアに関して調べてみると「転職はやめとけ」「後悔した」といったネガティブな意見を目にすることもあります。
なぜこういったネガティブな意見が出るのか、考えられる理由や転職を後悔しないためのポイントも含めて詳しく解説します。
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インフラエンジニアの仕事内容
インフラエンジニアとはその名の通り、主に企業内のネットワークやサーバーといったインフラシステムの導入から運用、保守までを担う専門職です。
具体的には、要件定義、設計、構築、運用、保守という5つの業務に分類することができます。
業務分類 | 業務内容 |
---|---|
要件 定義 |
クライアントの要望を確認し、どのようなインフラシステムを構築するのか大まかな方針を立てる |
設計 | 要件定義に沿い、インフラシステムの具体的な仕様や導入するネットワーク機器やサーバーなどを選定する |
構築 | 現地にネットワーク機器やサーバーなどを設置し、運用できる状態にする |
運用 | インフラシステムが安定的に稼働できるようサポートや監視を行う |
保守 | 不正アクセスや障害などが発生した際に、切り分けや原因究明などを行い正常な状態まで復旧させる |
インフラエンジニアの仕事は、一般的に運用や保守が下流工程に位置づけられ、要件定義や設計、構築などは上流工程とよばれることもあります。
たとえば、インフラエンジニアとしてのキャリアをスタートさせたばかりの頃は、運用や保守といった下流工程にアサインされるケースも少なくありません。
きつい、底辺・・インフラエンジニアはやめとけと言われる理由
ITエンジニアのなかでも、インフラエンジニアは未経験からキャリアをスタートできる強みがあります。
しかし、その一方で「インフラエンジニアはやめとけ」といったネガティブな意見が挙げられることも少なくありません。
エンジニアを目指すだれかへ
— みちる (@mynameismichiru) September 20, 2022
インフラエンジニアはやめとけ
インフラエンジニアより
1日中インフラ構築ばっかやってると体調狂うな。
— YN (@wanchanmask) April 10, 2022
というか、AWSの仕様解読に自分のリソースを全ツッパするのきついから、インフラエンジニアは向いてないのかもしれない。。。
それはなぜなのでしょうか。いくつか考えられる理由を紹介します。
やりがいを感じにくい
そもそもネットワークやサーバーといったインフラシステムは障害がなく安定的に稼働できていることが当たり前ととらえられがちです。
しかし、それはインフラエンジニアが日々業務にあたっているからであり、適切な運用や保守を行っていないとシステムの安定的な稼働は不可能です。
仮に、1年間一切のシステムトラブルがなかったとしても、インフラエンジニアの評価が高まるとは限りません。
むしろ、わずかなトラブルが発生したときに真っ先に責められるのはインフラエンジニアであることから、仕事そのものへのやりがいを感じにくくなり、退職してしまうエンジニアも多いのです。
トラブル発生時に呼び出される
運用や保守業務は、24時間365日の監視が求められるため、多くの場合は複数のエンジニアが交代制で業務にあたっています。
しかし、大規模なネットワーク障害や不正アクセスなどが発生した場合、勤務中の担当者だけでは対応しきれないこともあるため、急な呼び出しがかかることもあります。
深夜や早朝に呼び出しがかかることもあり、このようなトラブルが多いほど生活リズムが崩れ、インフラエンジニアという仕事に嫌気がさしてしまう人も多いようです。
ワークライフバランスが維持しにくい
インフラエンジニアの仕事は、ネットワークシステムなどの安定的な稼働を維持することが目的であることから、トラブル発生時においても早急に解決しなければなりません。
たとえば、夜間に障害が発生した場合、システムを回復させるまで帰宅できないことも多く、結果としてワークライフバランスが維持できず体を壊してしまう人もいるようです。
インフラエンジニアの仕事についていけないと感じた瞬間
実際にインフラエンジニアを経験した人のなかには、さまざまな理由で「この仕事にはついていけない」と感じることも多いようです。
特にどのような時にそう感じることが多いのか、代表的なものを3つご紹介します。
専門知識や用語が覚えられない
ネットワークシステムやサーバーの構築、運用などにあたっては、専門的な知識が求められます。
ただし、特定の資格を取得したり、ネットワークやサーバーの知識を一通り習得したからといって終わりではなく、継続的に勉強し続けなくてはなりません。
日々の業務が忙しく勉強の時間を確保できないと、新たな知識やスキルを習得できず、業務についていけなくなり退職を余儀なくされるケースもあるようです。
周囲からのサポートが少ない
インフラエンジニアの求人広告を見ると「未経験者可」といった文言も少なくありません。
しかし、実際に入社してみるとOJTが中心であり、実際の仕事をこなしながら覚えていかなくてはならないといったケースも多いようです。
周囲から十分なサポートが受けられていないと感じ、仕事についていけず退職に至る人もいるようです。
夜勤や交代制の勤務体系が合わない
インフラシステムの運用や保守業務においては、24時間365日の監視が求められるため、複数の担当者が交代制で業務を回しています。
しかし、夜勤も含めて不規則な勤務形態が続くと、体を壊してしまったり精神が不安定になったりすることもあるようです。
楽すぎ?インフラエンジニアが楽だとも言われる理由
インフラエンジニアという職種に対してネガティブな意見ばかりを紹介してきましたが、その一方で「仕事は楽でこの先も続けていきたい」「自分に合っていると感じる」といったポジティブな意見があることも事実です。
https://twitter.com/ccie14795/status/1580520024800124933インフラエンジニアが楽かと聞かれたら、楽じゃないと答えるけれど…地獄か?と聞かれたらそんなこともないぞと答えるなぁ。
— 横地 啓史 (@ose_tweety) November 10, 2022
ただ向き不向きは絶対にあるからなぁ。
どういった点がインフラエンジニアの魅力なのか、こちらも3つのポイントに分けて紹介します。
暇な時間が多い
特に運用や保守業務に携わる場合、障害や不正アクセスなどが発生した際には早期の復旧が求められますが、それ以外の平常時は決して忙しい仕事ではありません。
1年、2年といった長期的なスパンで考えたとき業務の負荷は決して高いとはいえず、むしろ時間に余裕がある場合の方が多いといえるでしょう。
マニュアルが整備されている
運用や保守業務は未経験者が携わることも多いため、現場によっては業務マニュアルがきちんと整備されているケースもあるようです。
マニュアルに沿って仕事を進めていけば、大きなミスをする心配もありません。
システム開発に比べると業務量が少ない
アプリケーションやシステム開発に携わるSEやプログラマーの場合、想定外のバグやエラーなどが発覚し対応に追われるといったことが珍しくありません。
しかし、インフラエンジニアはプログラミング言語を用いてシステム開発をすることがないため、SEやプログラマーに比べると長時間労働に陥るリスクは低いといえます。
インフラエンジニアになって後悔しないためにしておくこと
インフラエンジニアとして駆け出しの頃は、未経験でも対応しやすい運用業務からスタートすることが多いでしょう。
しかし、下流工程とはいえ専門的な知識が求められることは事実であり、十分な知識がないまま現場にアサインされてしまうと仕事内容が分からず、場合によっては大きなミスにつながることもあります。
そのため、これからインフラエンジニアへの転職を目指している方は、転職して後悔しないようにするためにも CCNA や LPIC などの資格取得を通して専門知識を身につけておくことが重要です。
インフラエンジニアの年収相場
インフラエンジニアへの転職を目指すうえで、多くの方が気になっているのが年収相場ではないでしょうか。
一口にインフラエンジニアといっても、上流工程を担うか下流工程を担うのかによっても役割は大きく異なり、一般的に上流工程を担うインフラエンジニアは高年収を期待できます。
求人情報のポータルサイト 求人ボックスによると、正社員としてのインフラエンジニア求人の平均年収は549万円となっています。
出展:求人ボックス 給料ナビ
特に首都圏の平均年収は500万円台後半と高いですが、地方では400万円台と少し下落傾向が見られます。
また、年代別の平均年収を見ると、20代後半で400万円台半ば、30代以降になると500万円から600万円代と増加していくようです。
ただし、IT業界は学歴や性別、年齢などに関係なく、スキルや実力次第でキャリアを切り拓いていける企業が多いため、あくまでもこれらの数値は参考程度に覚えておきましょう。
インフラエンジニアへの転職でホワイト企業を選ぶには
転職にあたっては、誰もが良い条件の会社で働きたいと考えるものです。
しかし、求人広告を見ただけで企業の良し悪しが判断できるとは限らず、なかにはブラック企業へ入社し後悔する人も少なくありません。
インフラエンジニアへの転職にあたり、ホワイト企業を見分けるためにはどういったポイントに注意すべきなのでしょうか。
残業時間や休日日数
まずは残業時間や休日日数を確認しておきましょう。
働き方改革に取り組む企業が増えたこともあり、企業は自社の働きやすさをアピールするために残業時間などの情報を公開しています。
求人広告だけでなく、転職情報サイトも確認してみることで、その企業に在籍していた社員の本音や労働環境の実情を知る手がかりになることもあります。
会社訪問をしてみる
インターネット上で知ることのできる情報は限られており、文字や写真だけで自分にマッチした会社であるかを知ることは難しいものです。
そこで活用してほしいのが、会社訪問や会社見学、会社説明会などの制度です。
実際に会社へ訪問しオフィスの雰囲気を肌で感じ取ることで、自分にとって働きやすい会社であるかを判断する重要な指標となります。
その企業が手掛けてきた案件の事例を確認する
大規模なインフラシステムの構築ともなると、複数の企業が関わることも珍しくありません。
しかし、依頼主であるクライアント企業との間に複数の委託先が入っていると、三次請け、四次請けとなるにつれて手にする報酬の額が下がってしまいます。
その企業がどういった立ち位置で開発を請け負ってきたのか、Webサイトやパンフレットなどで情報が確認できるようであれば、できるだけ直接請負での契約が多い企業を選ぶのがベストです。
インフラエンジニアになるのにおすすめ転職エージェント
インフラエンジニアへの転職を成功させるためには、転職エージェントに登録し候補先の企業を紹介してもらうのが近道といえます。
では、インフラエンジニアへの転職に強いエージェントにはどういったサービスがあるのでしょうか。
レバテックキャリア
レバテックキャリアは、レバレジーズ株式会社が運営しているIT業界に特化した転職エージェントです。
インフラエンジニアの案件登録数は1637件(2022年11月25日現在)と豊富で、これ以外にも数多くの非公開案件を紹介可能です。
近年では感染症対策や働き方改革の一環として、インフラエンジニアでもリモートワークに対応した案件が増えています。
レバテックキャリアではリモートワークに対応した求人案件も紹介可能なため、理想の働き方が見つけられるでしょう。
>>【美女に聞く】レバテックキャリアの評判とエンジニア未経験転職の実際
Geekly
Geeklyは、IT・Web・ゲーム業界に特化した転職エージェントです。
Geeklyに登録されているインフラエンジニアの求人案件数は693件(2022年11月25日現在)ですが、これはほんの一部であり、全国各地の非公開案件を紹介可能です。
Geeklyを利用し転職に成功した77%の方が年収アップに成功しているほか、88%の方が現職で働きながら転職活動を行い成功に至っています。
IT求人ナビ(未経験)
IT業界が全くの未経験で、ゼロからインフラエンジニアのキャリアをスタートさせたいと考えている方には、IT求人ナビ(未経験)がおすすめです。
わずか30秒で無料会員登録が可能で、経験豊富なキャリアコーディネーターとの面談によって転職に有効なアドバイスや候補先の企業も提案してくれます。
その名の通りIT業界に特化した転職エージェントで、13年以上の実績があることから、安心して転職の相談ができるはずです。
>>IT/Webエンジニアにおすすめ転職エージェント・サイト11選を比較!未経験や年代別にも解説
インフラエンジニアに関する疑問Q&A
インフラエンジニアへの転職にあたり、さまざまな疑問や不安を抱く方も少なくありません。
どういった疑問が多いのか、それに対する回答もあわせて紹介します。
未経験からのインフラエンジニア転職はきつい?
未経験からでもインフラエンジニアへの転職は可能です。
ただし、ネットワークやサーバーなどに関する最低限の知識や資格は持っておいたほうがキャリアの幅が広がりやすいでしょう。
インフラエンジニアに向いている人の特徴は?
はじめのうちは、運用や保守のため交代制での勤務になることも多いため、そのような生活リズムに適応できる人が向いています。
また、IT業界はつねに最新の知識やスキルを勉強し続けていかなくてはならないため、新たなテクノロジーに興味があることも重要なポイントといえるでしょう。
女性でインフラエンジニアに転職するメリットはある?
インフラエンジニアとしてのキャリアを重ねていくと、スキルや知識が身につきキャリアアップがしやすくなります。
結婚や出産などで職場を離れたとしても、スキルさえあれば新たな働き口を見つけやすいメリットがあります。
インフラエンジニアまとめ
インフラエンジニアは決して楽な仕事とはいえず、つねに新たな技術や知識を身につけなければなりません。
また、インフラシステムは安定的に稼働できていて当たり前という認識をもたれることも多く、適正な評価をしてもらえないといった悩みもあります。
しかし、その一方でITエンジニアのなかでは比較的業務量が少なく、未経験からでも転職を成功させやすいといったメリットがあることも事実です。
これからインフラエンジニアとしてのキャリアをスタートしようと考えている方は、デメリットばかりではなくメリットにも目を向けて、自分に合った転職先を探してみましょう。
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サービス名 | 特徴 |
マイナビIT エージェント |
20〜30代に転職サポートに強い!優良企業の求人が豊富 ※マイナビのプロモーションを含みます。
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レバテックキャリア |
登録数20万人、上流工程9000件以上の案件保有! |
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