- 超名門大学の講義を視聴できるMOOC
- MOOCで英語を学ぶということ
- 英語力アップにおすすめコース
MOOCが最もコスパの良い英語学習法!?
ビジネスマンにとって永遠の課題である英語。おうち時間が増えた昨今、せっかくなら自宅学習でスキルアップしたいという人も多いと思います。
そこでおすすめなのが、無料で海外大学の授業を受けたり、英語に特化した授業を受けられたりするMOOC(大規模公開オンライン講座)です。
初心者でも無料で勉強できるの?
独学で成果を上げるポイントは?
たくさんあるMOOCのうち、どのサービスを使うべき?
純ジャパでビジネスレベルの英語を習得し、通信制の海外大学院にも通ったことがある筆者が、MOOCで勉強するコツを具体的に解説します。
特に英語学習におすすめの2つのサービスを紹介するので、自分に合うコースを見つけ自分磨きに活かしてください!
MOOCを使って「英語で学ぶ」
英語学習にMOOCがおすすめの理由は、ズバリ「英語で学ぶ」ことができるからです。英語のスキルアップに最も効率が良いのは、英語で概念やポイントを理解して英語でアウトプットをすること。
国内外にたくさんあるサービスの中でも、特に日本人の英語学習におすすめの2つとその有効な使い方を紹介するので、ぜひ試してみてください。
自宅学習にMOOCがおすすめの理由
MOOCが他の勉強方法と比べてよい点は、無料で気軽にはじめられること。そして世界トップレベルの教育を受けられる点です。
たとえばオンライン英会話や教本を使って独学しようとすると、自分にあった先生や教材を見つけるまでにお金と時間が掛かりますが、MOOCなら全て無料。自宅のPCで勉強が完結するので、筆記用具などの細々とした道具も必要ありません。
おまけに海外の権威ある教育機関がコンテンツを提供しているので、名門大学の授業やネイティブが監修した教材は質も確かで、海外ドラマでスラングを学ぶよりも正しい英語に触れられます。
英語で学びながら大学レベルの教養を身に付けられることができれば一石二鳥ですし、通信講座に苦手意識がある人も単元ごとに選択式のクイズが設けられているなど一人でも勉強しやすい作りに洗練されています。
英語力がアップするまで続けるコツ
次に、通信教育や在宅学習に自信がない人は、自分なりのコツを見つけるよう心掛けましょう。
まずは数あるMOOCの英語コースの中から、自分の興味とモチベーションが続くものを見つけ、一度決めたらしっかりとやり切ること。その際、ラフに「土曜の午前中」「水曜の夜」など時間の目処を立てることがおすすめです。
また、スペースについても、集中できない時は作業用BGMを流す、家族や友人と勉強時間を合わせて取り組むなども試してみてください。カフェや図書館に出掛けられない地域もまだ多い昨今、勉強する環境づくりにもひと工夫あると捗ります。
英語力アップにおすすめのMOOC(1)Open Learning, Japan
ネットラーニング社が提供するOpen Learning, Japanでは、海外の一流大学の講義を字幕つきで見ることができます。会員登録や使い方ガイドは日本語なので、手始めにスタートするMOOCとしておすすめです。
中・上級者向け
おすすめの勉強法は、英語と日本語の両方の字幕をつけて講義を聞くことです。
MOOCは大学レベルの英語で使われている語彙も難しいので、耳で聞いて全てを理解するのは至難の業。そこで英語字幕で耳を鍛えながら、日本語字幕で語彙を補うことでしっかり内容を理解すれば学習効率が上がります。
同じ講義を2回ずつ見てリスニング力を向上させたり、最後まで見てからもう一周して習熟度を高めていくのも有効な手段です。
おすすめコース
Open Learning, Japanで現在視聴できる講義は3つのみですが、全てアメリカの名門大学で人気を博している世界トップレベルのレクチャーです。
いずれも「入門」と言っても数十回に渡り学術的にテーマを深めていくので、大学や仕事で関連する経験があったり、興味の湧くテーマを選ぶようにしましょう。
講義を見る際のコツは、字幕を読みやすいように出来るだけ大画面で再生し、わからない単語や内容に神経質になりすぎないこと。
あまりに内容が進まないとストレスになるので、まずは切りのいいところまでざっくりと見て、復習したい時は後で見返すこと。2回目、3回目には少しずつリスニングや語彙力の伸びが感じられ、成果がモチベーションにつながります。
次の項目では、3つのコースごとにおすすめを説明します。
イエール大学「心理学入門」(想定学習時間20時間)
多くの人にとってとっつきやすいテーマの心理学入門。
もしも難しいと感じたら、「フロイト」「スキナー」など講義ごとにテーマもはっきり決まっているので、先にキーワードをWikipediaなどで調べて日本語で概念やイメージを理解してから挑むのもおすすめです。
教授の話し方も聴衆へ向け結論からはっきり伝え、表現を噛み砕いて具体例を多用してくれるので、難しい単語が出てきても諦めずに続けやすいと思います。
マサチューセッツ工科大学「ビジネスプラン入門」(想定学習時間15時間)
コンサルタントや商社、事業会社勤務の人など実際にビジネスに携わっている人、また、ビジネススクール留学を目指す人におすすめなのがこの講義。
実際にMITビジネススクールで開かれているレクチャーで、プレゼンスキル、マーケティング手法、資金調達、財務計画など、多岐にわたる実践的なビジネス英語を学ぶことができます。
カリフォルニア大学「ミクロ経済学基礎」(想定学習時間5時間)
経済学のバックグラウンドがあったり、金融業界の人。
それから、さくっとお試しで勉強したい人には1回あたりの学習時間が短いこの講義がおすすめです。テーマごとに5分前後のビデオが60本で構成されているので、動画を何度も見返したり日を開けて勉強するのに向いています。
経済学というと敷居が高く感じられますが、はじめての方でも無理なく理解できるように、日常生活でも馴染みのある実例や図表を豊富に用いて、需要と供給、消費者行動、生産者理論について学ぶことができます。
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英語力アップにおすすめのMOOC(2)MOOEC
続いて、もっと英語を文法から専門的に学びたいという人には、オーストラリア発の英語学習に特化したMOOEC(ムーイク、Massive Open Online English Course)がおすすめです。
オーストラリアのサービスなのでスペルはイギリス式、教材のトピックもオーストラリアの自然や習慣が中心なので、日頃アメリカ英語に親しんでいる私たちには新鮮です。
初心者・実用者向け
サービスは全面英語ですが、実は超初級から応用までしっかり範囲をカバーしているMOOEC。
中学基礎からやり直したい人から海外留学やビジネスに活かしたい人まで、幅広い需要に応えています。英語教育専門のプラットフォームだけあって単元ごとのミニテストも充実しており、実践的に英語を身に付けたい人はぜひ試してみてください。
一方、入力式のテストなどの一部機能は機種やブラウザに対応しておらず(2020年5月現在)、システムエラーが少なくありません。その場合は「無料だから」と割り切って、時間を無駄にせず次に進むのがよいと思います。
おすすめコース
MOOCというと大学の講義のイメージですが、MOOECは語学教育を専門としており、リーディング・ライティングなどスキルごとに6つのメニューで構成されています。
今日は、おすすめの単元をランキング形式でご紹介します。
おすすめ5位:Short Cources
小中学校で習う基礎的なBe動詞からおさらいしてくれるその名も “Elementary English Course”と、意外と知らない品詞や動詞の規則性など文法のポイントをおさらいしてくれる”Grammar Guru”の2つで構成されています。
大学レベルの英語を勉強したいという志の人よりも、お子様の英語教育などにちょうどよい内容です。
おすすめ4位:Speaking
“Phonemic Chart”と呼ばれる発音記号表に基づいてスピーキングを勉強する単元で専門的な内容です。
一方、発音矯正は実際に声に出しながら勉強する方が伸び、最近ではELSAなど発音をAIで採点してくれる優秀なアプリがあるため4位としました。
おすすめ3位:Reading
3つの教材(Globalisation/ Food Shortage/ Plants and Animals)があり、それぞれ単語をおさらいした後に実践的な問題を解くことでスキルアップ出来ます。
コンピューターに向かって入力するスタイルは勉強の気分転換におすすめですが、内容がオーストラリアの視点で汎用性が高くないことと、リーディングは量をこなさないと伸びないので3位としました。
おすすめ2位:Writing
教材の数は5つと多くないですが、言い換え力を鍛える”Basic Paraphrasing”や、上級者も意外と見落としがちな加算・不可算名詞を勉強する”Uncountable Nouns”は役立つコンテンツです。
海外大学院に通った私も引っ掛かる問題がいくつかあり、ゲーム感覚で知識を増やせます。あまり時間もかからないので、まずMOOECを試してみたい人にはライティング単元から取り掛かるのがおすすめです。
おすすめ1位:Listening
”Appointments and Consultation(アポ取りと面談)”や “Questions in Lectures(講義での質問)”など海外の学生生活に実用的な英語表現を中心に、20あまりの教材が提供されています。
また、IELTSの実践講座は本番と近い環境で問題を解くことができるので一見の価値あり。
コンテンツも豊富なので、しっかりMOOECを使いこなしたいという方はListeningを中心に取り組んでみてください。
アカデミックな英語に触れる
世界トップレベルの教育を無料で受けられるとあって話題のMOOCですが、日常会話から留学準備まで「英語で学ぶ」ことにも役立ちます。国内外にたくさんサービスがある中で、特に英語学習に役立つ2つのサービスをご紹介しました。
Open Learning, Japanではイエール大学やMITなど海外名門大学の授業を通じ教養を増やしながらリスニングと語彙力を増やすことが出来、オーストラリア発のMOOECでは実践的なリスニングや英文法についてクイズ形式で学ぶことが出来ます。
一方、システムエラーが出た時は、無料サービスと割り切って時間を無駄にせず使える機能に集中しましょう。
MOOCなら、TOEIC対策や単語帳から少し視点を変え、また海外ドラマを字幕で見るよりもより正確でアカデミックな英語に触れることができます。ぜひ試してみてください!