ビジネスを展開していくなかで市場調査(リサーチ)は非常に重要かつ必要不可欠です。
「該当調査」「電話調査」「訪問調査」「郵送調査」など、調査方法にはさまざまな手法がありますが、コストを抑えつつ短期間で回答を集めることができる「ネットリサーチ」という方法が注目を集めています。
数多くのサービスが存在しますが、この記事では厳選したサービスを比較しながら紹介をしていきます。
これからネットリサーチを活用しようとしている人は、ぜひ参考にしてみてください。
ネットリサーチとは
「ネットリサーチ」とは、文字通りインターネット上でアンケート(調査票)の作成や回答の収集まで行える市場調査の方法です。
仕組みは、各サービスへ登録したユーザー(回答者)は、回答することでネットリサーチ会社からポイントが付与されます。
そのポイントを商品や現金に換金することができるので、副業やお小遣い稼ぎとしても注目を集めていることから多くの回答が見込めます。
そのほか、ネットリサーチのメリットには次のものが挙げられます。
- 街頭調査や訪問調査のように現地に調査員を配置する必要がない
- インターネットへの接続環境があれば回答できるので対象が広域
- 短期間で回答を収集することができる
上記のように、ネットリサーチでは現地に人材を配置する必要がないので人件費や移動費といったコストを抑えることができます。
また、インターネットに接続できる環境があればどこからでも回答することができるので、広域かつ短期間で回答を収集することdことが可能です。
ネットリサーチの活用方法には以下のようなものがあります。
- 企画や販売戦略への活用
- マーケティングツールとして活用
- コンテンツ制作の材料として活用
また、従来のネットリサーチは不特定多数のアンケートを集める定量調査が主流でしたが、最近ではチャットや動画を使用して1対1で調査する定性調査といった方法も展開されてきています。
目的に合わせて定量調査と定性調査を使い分けることで、より精度の高い調査結果を得ることが可能です。
ネットリサーチは2タイプに分かれる
ネットリサーチを実施する際、一般的に次の4ステップで行われます。
- アンケート内容(調査票)を作成する
- 調査の対象や回答者の上限を決める
- 調査の実施・回答の集計をする
- 収集した回答を分析する
ネットリサーチのサービスを選定する際は、上記4ステップのうちどこまでをネットリサーチ会社に任せるのかによって「従来型(レポートあり)」と「セルフ型」の2タイプから選ぶことになります。
それぞれのタイプの詳細については以下で解説をしていきます。
従来型:レポートあり
前述した4ステップのうち「④収集した回答を分析する」をリサーチャーに依頼し、分析結果のレポートまで受け取ることができるサービスです。
後述するセルフ型よりも納期やコストがかかりますが、プロの分析結果(レポート)を受け取ることができるので精度の高い調査結果を得ることができます。
また、自身でも調査結果を分析し、受領したレポートと比較することで多角的な分析をすることができるというメリットもあります。
セルフ型:分析は自社で行う
セルフ型は文字通り「調査結果の分析を自社で行う」タイプです。
セルフ型の特徴はその対応速度にあります。
従来型の場合、分析結果(レポート)の作成を待つ必要があるため納品まで時間を要しますが、セルフ型は自社で分析を行うのでスピーディーに対応することが可能です。
また、自社で分析を行うのでコストを抑えて市場調査を行うことができることもメリットであるといえるでしょう。
ネットリサーチ会社・サービス6選を比較
多くのネットリサーチ会社・サービスが存在しますが、ここでは厳選して次のサービスのそれぞれの特徴について紹介をしていきます。
特徴 | |
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マクロミル |
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インテージ |
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GMOリサーチ |
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ネオマーケティング |
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SmartSurvey |
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Freeasy |
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各ネットリサーチ会社のサービスの特徴は上記の通りです。
以降では、各社サービスの詳細について解説をしていきます。
マクロミル
日本国内のリサーチ業界最大手のマクロミルは、定量調査の「QuickMill(クイックミル)」と定性調査の「ODI(オンライン・デプス・インタビュー)」を提供しています。
ネットリサーチのスタンダードプランである「QuickMill(クイックミル)」は、専任のスタッフのサポートを受けられるのはもちろん、内容も充実しています。
料金内に含まれる内容には「画面作成」「入力代行」「画像挿入(10点まで)」なども含まれるので、はじめてのネットリサーチでも簡単に利用することができます。
また、多変量解析をはじめ、5つの分析機能が使える集計ソフトも利用できるので精度の高い分析を行うことが可能です。
もう一つの「ODI(オンライン・デプス・インタビュー)」では、自社オフィスとモニターをビデオ通話で繋ぎインタビュー調査をすることができます。
接続環境については前日に動作確認を実施しているので、安定した環境で調査を実施することが可能です。
マクロミルでは、無料のセルフアンケートや70,000円から実施可能なプランが用意されているので、コスト面がネックとなり調査を見送っていた企業もお試しで利用することができるのでおすすめです。
インテージ
インテージは、国内最大級かつ世界的にも有名なマーケティングリサーチ会社です。
国内最大級の自社データを複数保有しており、国内から海外調査まで幅広い業界に対して調査をすることができます。
各業界に精通しているリサーチャーが企画から分析までサポートしてくれるので安心して利用できます。
また、分析の手法も豊富で、ビッグデータの活用をはじめ、購買データやデジタルマーケティングを活用した分析など、ニーズに合わせて調査をすることが可能です。
そのほか、海外10ヵ国に自社拠点があり、40ヵ国以上にわたってリサーチパートナーと協業しているので、海外の調査にも強いという特徴があります。
海外拠点にも日本人駐在員がいるので、英語に自信がない人も心配なく利用できるでしょう。
GMOリサーチ
GMOグループであるGMOリサーチでは、フルサポート型かつカスタム可能なサービスからDIY(セルフ型)のリサーチサービスを提供しているので、扱う課題によって柔軟に使い分けることが可能です。
年間約15,000万件という豊富な調査実績に加えて、国内のアンケートモニター数は約1,900万人と国内最大級でありながら、その品質を保つために3ヵ月ごとに不正回答者の除外や配信停止をしているので精度の高い調査結果を得ることができます。
また、扱う属性も200種類を超えているのでさまざまなマーケティング活動に役立てることが見込めます。
ネオマーケティング
ネオマーケティングは、リサーチをするうえで必要となる工程に社会学や統計学に精通したリサーチャーが介在し、オリジナルメイドのリサーチを実施してくれます。
社会学や統計学のプロがサポートしてくれるので、裏付けのある高品質の分析結果を得られるのが魅力です。
また、注目したいのはその価格で展開するリサーチの規模にもよりますが、48,000円からという低コストでネットリサーチを依頼することができます。
上記のことから、高品質・低コストでネットリサーチを実施したいと考えている人におすすめのサービスであるといえるでしょう。
SmartSurvey(スマートサーベイ)
スマートサーベイはスマートフォンアプリを通じて回答を収集するセルフ型アンケートシステムです。
アンケートの設問を10問まで、回答者を基本100名までとすることで、料金を11,000円(税込)と低価格でのサービス提供を行っております。
配信対象は性別、年代のみ設定可能で、ご希望の対象条件によっては100名以上も回収可能。
また、スマートフォンアプリに限定することで実施当日に回答回収することも可能です。
また、基本アンケート終了の1ヶ月後に調査の結果が一般公開されるオープンデータサービスとなります。
これにより、スマートサーベイが実施した自主調査を含め過去に実施したすべての調査結果が閲覧でき、それらを参考にしながらアンケートを作成することも可能です。
過去の調査アーカイブから調査内容を参考にし、新たな視点でのリサーチのアイデアをスピーディーに低価格でアンケートを実施したい、という方には最適のサービスと言えます。
Freeasy
Freeasyはアイブリッジ株式会社が運営するセルフ型アンケートツールで、オンライン上で全国1300万人のモニターに対して、低コストかつスピーディーにアンケート調査を行うことができます。
初期費用、登録費用やランニングコストは不要で、1問×1人10円にて1回500円からアンケート実施ができる圧倒的な低コストでサービスを提供しています。
アンケートの作成後、最速10分で配信ができ、回収も数時間から1~2営業日で完了できるため、最短即日から調査結果を得られるスピードも魅力です。
調査モニターの質については、筑波大学と共同研究したAIにより不適切回答候補者を検出することで、品質管理が徹底されています。
アンケートの作成や発注も、直感的でシンプルなUIで簡単かつスマートに操作でき、回収データは設問ごとにグラフをカスタムできたり、属性クロス集計や設問クロス集計にも対応できるなど、アウトプットの自由度も高く設計されています。
アンケートモニターも国内最大規模の1,300万人超を保有し、導入企業は3,000社以上、顧客満足度96%と実績も充分といえます。
ローコストで簡単スピーディーかつ品質も維持してネットリサーチを始めたい、という企業担当者の方にはぜひおすすめしたいサービスです。
求めるデータに応じてネットリサーチサービスを選び分ける
各ネットリサーチサービスの特徴はさまざまです。
- アンケートモニター数を重視したい
- モニターの属性が幅広い方が良い
- フルサポート型とセルフ型を課題に合わせて使い分けたい
このような選定の基準は多岐に渡ります。
各社の特徴を把握し、収集する目的や求めるデータに合わせてサービスを利用することで、精度の高い市場調査を実施してきましょう。