クリエイティブAIとは?メリット・活用事例・主要なツール7選を紹介

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クリエイティブAI

AI技術の進歩により、クリエイティブな作業を得意とするAIが続々と登場しています。業務効率化やコスト削減などの目的で、クリエイティブAIを導入する企業も増加傾向にあります

この記事では、クリエイティブAIの概要や導入するメリット・デメリットと、業界別の活用事例、主要なツール7選について解説します。

目次

クリエイティブAIとは

クリエイティブAIとは

クリエイティブAIとは、新たなコンテンツを創作することができるAIです。膨大な学習データをもとに、指定されたテーマやコンセプトに合ったコンテンツを作成できます。

近年、注目を集めている「生成AI」もクリエイティブAIの一種です。画像や音楽、文章を新たに生成することができます。アートとテクノロジーの融合により、新しいスタイルの創造活動を生むことができる点も注目を集めている理由です。

クリエイティブAIは、医療分野やコンサル分野などにも導入されています。人間よりもはるかに精度の高い認識精度などが注目されています。

AIはクリエイティブな仕事に向いている?

AIはクリエイティブな仕事に向いている?

そもそも、「AIはクリエイティブな仕事に向いているのか?」と、疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。実際のところ、全てのクリエイティブ作業をAIが得意としているわけではありません。

ここではクリエイティブAIが得意とすること」と「クリエイティブAIには難しい仕事」の2種類について詳しく解説します。

AIが得意とすること

AIが得意とすることは、大きく分けて下記の2点です。

  • 画像の認識・識別
  • 音声をもとにした文字起こし

とくに画像の認識や識別技術は、精度の高さから医療診断など医療分野で積極的に導入されています。たとえば、AIメディカルサービスが開発したツールでは、画像から癌の発見率が58.4%と専門医の発見率37.2%よりも大幅に上回っていました。

音声を認識し、文字起こしすることも得意です。たとえば、議事録などを作成するAIGIJIROKUの音声認識精度は、99.8%(**)と精度の高さが注目されています。

*出典:NHK NEWS WEB
**出典:
AI GIJIROKU

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現状AIには困難とされ、人間にしかできない仕事

現状の技術では、AIには難しく人間にしかできない仕事もあります。主に下記5点が挙げられます。

  • データ分析のような感覚的な作業
  • 柔軟的な作業
  • 抽象的な知識や理解が必要となる作業
  • 原因と結果を理解しなければいけない作業
  • 倫理的な判定を行う作業

クリエイティブな仕事の中でも、上記の役割を担う映画監督や広告ディレクター、雑誌編集者のような仕事は、AIにはできない仕事といえるでしょう。

クリエイティブAIを導入するメリット

クリエイティブAIを導入するメリット

クリエイティブAIを導入することで、さまざまなメリットがあります。ここでは、その中でも特に注目されている下記3点のメリットについてご紹介します。

    時間・コストを削減できる

    クリエイティブAIを導入する最大のメリットは、時間やコストを削減できる点です。クリエイティブな作業を人間が行うと時間がかかるだけだけでなく、依頼するクリエーターによってクオリティや費用にばらつきが生じてしまいます。

    電通が開発した「ADVANCED CREATIVE MAKER」を使用すると、バナー広告を1時間で10種類も作成できます。クラウドワークスによると、バナー作成を人間に依頼した場合、1件あたりの費用は3,000円~10,000円ほどです(*)。作業時間だけでなく、コストを削減できる点も魅力といえます。

    *クラウドワークス

    複数のクリエイティブのパターンを容易に試せる

    複数のクリエイティブのパターンを簡単に試せるという点もクリエイティブAIの魅力です。人間の場合、数個のパターンを作り出すためにも非常に多くの時間がかかります。しかし、クリエイティブAIを使うことで、短時間で複数のパターンを作成できま。そのため、数種類のデザイン案を気軽に試すことができます。

    アイデア出し・ブレインストーミングに役立つ

    クリエイティブAIは、複数人がアイディアや解決方法などを出し合う「アイディア出し」や「ブレインストーミング」の場面でも役立ちます。社内など限定されたメンバー間で実施する場合、アイディアを出すメンバーが固定されてしまい、斬新なアイディアが生まれないという課題を抱えている企業・組織も多いでしょう。

    クリエイティブAIであれば、膨大なデータからテーマやニーズに合ったアイディアを瞬時に複数提案してくれます。新たな基準軸や考え方、見落としていた点などに気づける点が魅力です。

    クリエイティブAIを導入するデメリット

    クリエイティブAIを導入するデメリット

    非常に多くの魅力があるクリエイティブAIですが、技術は発展途上にあります。ここでは、導入する際のデメリットについて下記2点をご紹介します。

      解決方法もご紹介しますので、ぜひチェックしてください。

      品質が安定していない

      品質が不安定という点がデメリットとして挙げられます。クリエイティブAIは、短期間のうちに複数のパターンを作成することは可能です。しかし、繰り返し作成する中で似たようなパターンのものばかりになってしまいます。

      対策として、新たなコンテンツを生み出せるように、全く異なる作業の指示を与える必要があります。

      AIが生成した内容の真偽を確認する必要がある

      本当にAIが生成した内容の真偽を確認する必要があるという点もクリエイティブAIを使用する際のデメリットです。大量の学習データから学習してコンテンツを生成しているため、ときには誤った情報を作成している可能性があります。そのため、公開する前に必ず真偽を確認しなければいけません。

      対策方法としては、AIが生成した内容の真偽を確認するシステムの構築です。真偽を確認するAIを導入することもできますが、人間による確認作業を完全に無くすことは現時点では難しいでしょう。

      AIによるクリエイティブ生成の種類

      AIによるクリエイティブ生成の種類

      AIによるクリエイティブ生成の種類は、大きく4つに区分できます。

            それぞれの特徴や技術について詳しく解説します。

            AIによる画像生成

            クリエイティブAIによって画像を作成するシステムは、一般的になりつつあります。画像生成のシステムは大きく分けて、「教師あり」と「教師なし」の2種類に分類することができます。

            教師ありの場合、入力データとそれに対する正解ラベル(教師データ)の2つを使用します。たとえば、「猫の画像」を入力データとした場合、正解ラベルである「猫の画像」というラベルが付いた画像を元にAIは画像を作成します。正解ラベルが存在するため、画像の品質の高さが魅力です。ただ、正解ラベルを収集しなければいけなという点がデメリットです。

            教師なしの場合、正解ラベル(教師データ)が存在しないため、学習データの中から構造やパターンを自動的に学習します。正解ラベルが不要なため、大量の学習データをもとに画像を生成でき、新たなコンテンツの作成に向いています。一方、自由に画像を作成するため、内容や品質の制御が難しいというデメリットです。

            AIによる音楽生成

            AIによる音楽生成は、多様なスタイルの音楽を短時間のうちに作成できるのが特徴です。様々な音楽を学習データとできるため、クラシックからジャズ、エレクトロニカなど幅広いジャンルの音楽を作成することができます。大量の楽曲を短期間で作成できるので、制作のスピードを向上させることが可能です。ただし、著作権問題や品質の一貫性に課題があります。

            AIによる文章生成

            ChatGPTの登場により、急激に浸透しつつあるのがAIによる文章生成です。大量の学習データから、ユーザーが指定したトピックやスタイルに合った文章を作成します。記事だけでなく、レビューやキャッチコピー、プレゼン資料などの作成も可能です。

            文章作成にかかるコスト削減しつつ、大量の文章を短期間のうちに作成できます。しかし、AIが作成した文章は正確性に欠けることがあり、真偽を確認する必要があります

            AIによるデザイン生成

            AIによるデザイン生成は、機械学習と下記3つの技術を組み合わせることでデザインを作成する技術です。

            • 自然言語処理機能
            • 予測・推論機能
            • 画像認識機能

            自然言語処理機能を用いて入力されたデータを分析・解析し、学習データから類似の事例を探します。予測・推論機能により、トレンドの変化に応じたデザイン案の作成が可能です。画像認識機能は学習データにある画像を的確に判別・分類し、コンテンツの作成につなげられます。

            デザイン関連のコストや時間を削減でき、残りのリソースを人間にしかできない業務に時間をかけることができます。ただ、あくまでも学習データをベースとしているため、全く新しいコンテンツを作成できないという点はデメリットです。

            クリエイティブAIの活用方法

            クリエイティブAIの活用方法

            クリエイティブAIの得意とする点やメリットを生かし、実際に活用されている方法について、下記の5つをご紹介します。

                    Webデザインの自動生成

                    クリエイティブAIを活用することで、Webデザインの自動生成が可能です。Webサイトの用途やテーマに合わせたオリジナル画像の作成やレイアウトをスピーディーに実行できます。生成されたコンテンツをアレンジする必要はありますが、従来のWebデザインと比べると、大幅に時間を短縮できます。

                    商品名・広告クリエイティブの自動生成

                    画像生成機能と予測・推論機能を組み合わせることで、ターゲット層に合致した商品名や広告を作成することができます。多様なバリエーションのコンテンツを短期間のうちに作成することが可能です。実際に市場に投入できるだけでなく、いろいろなパターンを容易に試せるため、広告効果が高いコンテンツを比較することもできます。

                    楽曲・歌詞の自動生成

                    楽曲や歌詞にもクリエイティブAIは活用されています。音楽生成機能を使うことでテーマ・ジャンル・利用シーンなどを指定すると、新たなメロディを生成することが可能です。また、文章作成機能を活用し、テーマに合った歌詞を自動生成できます。ただ、AIには感情の表現が難しく人間らしさが不足してしまうため、テーマ決めや生成後の調整には、アーティストや作曲家の創造性が欠かせません。

                    商品開発

                    商品開発の分野でもクリエイティブAIの活用は注目されています。AIは、大きく分けて「製品設計」と「マーケティング戦略」の2つの分野に導入することが可能です。

                    製品設計の段階では、市場や消費行動の傾向を分析し、新商品のアイディアを出すことができます。商品開発の段階に、AIを導入することで作業を効率化させられる点が魅力です。

                    マーケティング戦略にもAIを導入することで、広告キャンペーンの最適化やターゲット層への適切なプロモーション戦略を立てられる点も魅力です。

                    チャットボット・対話システム・ゲームアプリとの連携

                    文章生成機能を活用することで、チャットボットや対話システムの構築が可能です。音声認識機能を組み合わせることで、ユーザーの話した言葉をテキスト化し、ユーザーの言葉に応じた応答を自動で作成できます。

                    画像生成機能と組み合わせることで、対話に応じた適切な画面が生成され、ゲームアプリとの連携を実現することもできます。

                    クリエイティブAIのサービス・ツール7選

                    クリエイティブAIのサービス・ツール7選

                    多種多様なクリエイティブAIのサービス・ツールの中から、どれを導入したらいいか迷われる方も多いのではないでしょうか。ここでは、クリエイティブAIのサービスやツール7選をご紹介します。

                                ADVANCED CREATIVE MAKER|株式会社電通

                                電通

                                引用:https://www.dentsu.co.jp/

                                株式会社電通とグループ各社が共同で開発したADVANCED CREATIVE MAKERは、バナーを自動で作成するツールです。本ツールを使用することで、5秒間に1枚のバナーが作成できます。また、過去に使用されたインターネットバナーのデザインとクリック率の実績を学習データとすることで、コンバージョン率の高い広告バナーを作成します。

                                費用

                                費用は公開されておらず、電通デジタルに問い合わせる必要があります。

                                Adobe Sensei|Adobe

                                Adobe Sensei

                                引用:https://www.adobe.com/jp/sensei/creative-cloud-artificial-intelligence.html

                                Adobe Senseiは、画像や動画編集の際、クリエイティブAIを活用することで、タスクの高速化を実現しています。注目されている機能として、下記4点があります。

                                • テーマに合った適切な画像や素材の検索
                                • AI Art Generatorでオリジナル画像の作成
                                • 作業の効率化
                                • コンテンツインテリジェンスで高品質な文章作成
                                • 文章画像をPDFに変換

                                作業を効率化させたいという人に、おすすめのツールです。

                                費用

                                Adobe Creative Cloudのコンプリートプランを契約することで、Adobe Senseiを利用することができます。費用は利用者によって異なりますので、下記の表をご参照ください。

                                利用者 月額費用(税込)
                                コンプリートプラン

                                一般

                                6,480円
                                学生 1,980円

                                H-AI TD GENERATOR|株式会社博報堂DYホールディングス

                                H-AI TD GENERATOR

                                引用:https://ctl-beat.com/solution/

                                H-AI TD GENERATORは、株式会社博報堂DYホールディングスの研究機関組織・Creative technology lab beatが開発したソフトです。過去の膨大な広告データを学習データとしており、キーワードを入力することで、大量のWeb広告文を生成できます。新たな訴求ポイントの発掘や、改善案を素早く出せる点などが魅力です。

                                費用

                                費用は公表されておらず、博報堂DYホールディングスに直接問い合わせる必要があります。

                                Adnator|株式会社ID Cruise

                                株式会社ID Cruise

                                引用:https://www.ad-nator.com/

                                Adnator(アドネーター)は、3ステップで広告バナーを作成できるサービスです。過去の大量のデータをAIが分析することで、成果のでるバナーを自動で生成します。約800種類のテンプレートがあり、自動生成後の細かいカスタマイズができる点も魅力です。キャッチコピーは、ChatGPTを活用することで、より魅力的なものを作成します。

                                費用

                                同サービスは無料で利用できます。「アーリーアクセス版」が公開中のため、限定的に無料で利用できます。1日10回までと利用期限はありますが、試しに使ってみたいという人にはおすすめです。

                                kitemiru|データグリッド

                                kitemiru

                                引用:https://intro.kitemiru.tech/

                                kitemiruは、データグリッド社が開発したコーディネート試着アプリです。ECサイトやSNSに試着ページを作成することができます。ユーザーはスマホで撮影した全身画像をアップすることで、約5秒間で商品を着用した際のイメージを確認できます。

                                費用

                                ブランド向け版とユーザー向けβ版があり、それぞれ費用が異なります。下記表をご参照ください。

                                ユーザー区分 費用
                                メーカー 個別問い合わせ
                                ユーザー 無料(招待制)

                                cre8tiveAI|株式会社ラディウス・ファイブ

                                cre8tiveAI

                                引用:https://ja.cre8tiveai.com/

                                株式会社ラディウス・ファイブが開発したcre8tiveAIは、ディープラーニングを活用した画像生成AIツールです。一般的な写真だけではなく、似顔絵や顔イラスト、絵画風の画像作成など幅広い画像を生成することができます。

                                費用

                                1枚ずつ料金を払うお試しプランから、月10万枚生成など大容量プランもあります。下記の表にまとめましたので、利用状況に合わせて選んでみてください。

                                プラン名 月額費用 各ソフト利用料金 月間生成可能枚数(*)
                                エントリープラン 0円 0円~480円 1,000枚
                                ライトプラン 4,800円 0円 10万枚
                                スタンダードプラン 9,800円 0円 10万枚
                                プロプラン 29,700円 0円 無制限
                                ウルトラプラン 45,000円 0円 無制限
                                メガプラン 80,000円 0円 無制限
                                  *生成可能枚数は、顔イラストメーカーAI「彩ちゃん」の利用枚数になります。

                                  感性AIブレスト

                                  感性AIブレスト

                                  引用:https://www.kansei-ai.com/marketingsolution-brainstorming

                                  「感性AIブレスト」は、京王電鉄株式会社と国立大学法人電気通信大学の共同出資により設立された「完成AI株式会社」が開発したアイディア創出AIツールです。ネーミングやキャッチコピー案、パッケージデザイン案の提案など、さまざまな分野でのブレストをサポートしてくれます。ターゲット層を設定することで、そのターゲットに適切なアイディアを提案してくれる点が魅力です。

                                  費用

                                  初期導入費は一律5万円で、契約期間により費用が異なります。感性AIブレストは、IT導入補助金2023の補助金交付対象ツールでもあります。導入・運用費用の最大50%を補助金として受けることができるので、ぜひチェックしてみてください。

                                  プラン名 月額費用
                                  無料お試しプラン 0円
                                  単月利用 6万円
                                  1年契約 5万円
                                  2年契約 5万円

                                  【業界別】クリエイティブAIの事例

                                  【業界別】クリエイティブAIの事例

                                  クリエイティブAIの導入事例は年々増えていますが、ここでは特に注目された下記4つの事例について詳しく解説します。

                                        【アパレル・EC】バーチャルモデルの生成|データグリッド

                                        アパレル業界でクリエイティブAIを活用した例が、データグリッド社の「全身モデル自動生成AI」です。大量のモデル画像を学習データとすることで、「バーチャルモデル」を生み出すことに成功しています。モデルにかけるコストや撮影費用などを圧倒的に抑えることができるため、広告やアパレルECサイトでの利用が期待されています。

                                        【音楽・エンタメ】美空ひばりさんの歌声再現|ヤマハ株式会社

                                        楽器メーカーとして有名なYAMAHAは、歌声合成AIである『VOCALOID:AI』を開発しました。昭和の大物歌手・美空ひばりさんの歌声を再現することに成功しています。美空ひばりさんの過去の歌声を再現するだけではなく、秋元康さん作曲の新曲を披露。生前の話し声や歌声を学習データとすることで、新曲を歌い上げています。番組を見た人からは「AIであることを忘れる瞬間があった」(*)との声もあったようです。

                                        引用:YAMAHA

                                        【音楽・エンタメ】モーツァルトの新曲を生成|株式会社マリモレコーズ

                                        株式会社マリモレコーズの「Ten Million Nights」は、日本HPとクリエーターと18人の高校生らによって開発されたツールです。「現代にモーツァルトがよみがえったら」というコンセプトのもと、音楽生成AIが楽曲を作成しています。2019年3月から作曲活動がスタートし、2020年3月には、全5曲が収録されたアルバムもリリースしています。

                                        【食品】パッケージデザインの決定プロセスに採用|カルビー株式会社

                                        スナック菓子の製造で有名なカルビー株式会社では、ポテトチップスのパッケージデザイン制作に、クリエイティブAIを活用しています。同AIを開発したのは、株式会社プラグで、デザイン性の高さだけではなく、消費者が好むデザインを予測するする機能なども盛り込まれています。ポテトチップス以外にも「とうもりこ」や「えだまりこ」などの商品のパッケージを作成する際にも同じAIが活用されています。

                                        クリエイティブAI利用時の注意点

                                        クリエイティブAI利用時の注意点

                                        メリットが多く便利なクリエイティブAIですが、利用をするうえで注意点もあります。権利関係など重大な問題となりかねない要素もあるため、事前に確認しておきましょう。

                                            商業利用に関する規則を確認する

                                            クリエイティブAIによるコンテンツ作成で注意したいのが、ツールの利用規約です。商業利用する際に、どの範囲まで利用できるのかを確認しなければいけません。ツールによっては、商業利用を禁止しているツールもあるため注意が必要です。

                                            著作権に対する留意が必須

                                            クリエイティブAIの学習データには、主に過去に撮影された画像や広告、テキストなどが用いられます。ネット上には非常に多くのコンテンツが存在するため、学習データは容易に収集できます。ただし、中には広告許諾が得られていない個人作品もあります。許諾が得られていない作品を元にコンテンツを作品すると、著作権に抵触する恐れもあるため、学習データは厳選する必要があります。

                                            学習データの偏りに注意

                                            AIを活用してコンテンツを作成する際には、学習データの偏りにも注意が必要です。学習データの内容が偏っていると、生成されるコンテンツの内容も偏ったものになってしまいます。

                                            たとえば、学習データにクラシック音楽をメインに利用したとします。この時、AIに「ポップな曲を作曲して」と依頼しても、クラシック調の音楽が出来上がってしまう可能性があります。

                                            とくにAIが集めた学習データについては、人間が品質や偏りがないかを確認する必要があります。

                                            クリエイティブAIに関する疑問・Q&A

                                            クリエイティブAIに関する疑問・Q&A

                                            画像生成AIのおすすめは?

                                            画像生成AIの種類は多く、目的に合ったツールを選ぶことが重要です。下記の4点に注目して選ぶと良いでしょう。

                                            • 全て無料で利用できるツール
                                            • イラストの作成が得意なツール
                                            • 写真の作成が得意なツール
                                            • 人物の画像を作成できるツール

                                            全て無料で利用できるツールとしては、「SeaArt.AI」がおすすめです。無料のため、一部画像が粗い部分や手足が乱れることもありますが、ペイント機能で簡単に修正できます。

                                            イラストの作成が得意なツールは、「彩ちゃん」がおすすめです。有料サービスですが月額無量で利用もでき、ポップなイラストから本格的なイラストまで作成できる点が魅力です。

                                            写真の作成が得意なツールに「Stable Diffusion」があります。イギリスのスタートアップ企業がリリースした画像制作AIで、クオリティの高い画像を作成できます。

                                            人物の画像を作成できるおすすめのツールは「Pixai」です。AI美女グラビアなどを簡単に生成することが可能です。無料で利用できますが、1日10,000クレジットまでの上限があり、生成に少し時間がかかる点が懸念されます。

                                            まとめ

                                            まとめ

                                            クリエイティブAIは新たなコンテンツを創作することができるAIであり、画像生成・音楽生成・文章生成・デザイン生成が可能です。

                                            AIのメリットは、時間・コストを削減できることや複数のクリエイティブのパターンを容易に試せること、またアイデア出し・ブレインストーミングにも役立ちます。ただし、デメリットとして品質が安定していない点や、AIが生成した内容の真偽を確認する必要がある点には注意しましょう。

                                            本記事でご紹介したアパレル・EC業界、音楽・エンタメ業界、食品業界などの活用事例を参考に、自社でのクリエイティブAI導入を検討する際に役立てていただけると幸いです。

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